「移動平均線って、どれも似たような動きをするし、結局どれが使いやすいのかわからない!」——そんな悩みを抱えていませんか?
中でも“ALMA(アーノルド移動平均)”というインジケーター、最近よく聞くけど正直よく知らない…そんな方に向けて今回は徹底解説!
従来の移動平均が抱える弱点とどう違うのか?ALMAならではの魅力と活用法をわかりやすくお届けします!
ALMA(アーノルド移動平均)とは?特徴と基本概要
ALMA(アーノルド移動平均)とは、従来のSMA(単純移動平均)やEMA(指数平滑移動平均)が抱えていた「遅延する」や「ダマシが多い」といった課題に対し、独自のガウス分布を用いたアプローチで対処した、比較的新しいタイプのインジケーターです。
まずこのALMA、2009年にArnaud Legoux氏とDimitrios Kouzis-Loukas氏によって開発されました。計算式にガウス分布(正規分布)を取り入れ、チャートの「なめらかさ」と「反応速度」という、一見相反する要素のバランスを絶妙に調整できるのが特長。
「移動平均線はトレンドを見るもの」という基本的な使い方に忠実でありながら、ALMAはノイズ(ダマシ)を極力排除し、しかも反応が早い。この「滑らかで素早い」性質が、短期売買をするデイトレーダーやスキャルパーからも支持されている理由です。
ALMAの計算式と設定方法を徹底解説
ALMA(アーノルド移動平均)の魅力は、なんといってもその“自由度の高いカスタマイズ性”にあります!基本的な仕組みを理解し、設定を適切に行うことで、ノイズを抑えながらもトレンドに鋭敏に反応するインジケーターに仕上がります。
ALMAは以下の3つのパラメーターで構成されています
- ウィンドウサイズ(Window size):平均を計算する期間。一般的に「9」や「21」が使われます。
- オフセット(Offset):データのどの位置を中心にするかのバランス調整。通常「0.85」が推奨されます。
- シグマ(Sigma):ガウス分布の幅を表すパラメーター。値が大きいとより滑らかに、小さいと価格に近い反応に。
計算式自体はやや複雑で、まず対象期間のデータをガウス分布に基づいて重み付けし、加重平均を取る形です。言い換えれば、データの真ん中より少し先(オフセットの影響)に重みを持たせて、価格の「滑らかで予測的な位置」を描く、というイメージです。
パラメーターは自由に編集できるため、最初はデフォルト設定(9, 0.85, 6)を使いながら、自分のスタイルに合わせて調整していくといいでしょう。
「設定を間違えると、本来の強みが発揮できないのでは…?」と不安になる方も多いですが、安心してください。デフォルト設定でも十分に実用的ですし、バックテストを通じて徐々に自分の戦略に最適化していけばOKです!
ALMAを活用したトレード戦略の具体例
ALMA(アーノルド移動平均)は、その「滑らかさ」と「反応速度」を武器に、実戦でのトレード戦略に応用することができます。特にトレンドフォロー系の戦略との相性が抜群で、クロスオーバーや他のテクニカル指標と組み合わせることで、より精度の高いエントリー・エグジット判断が可能になります。
まず、よく使われるのが「ALMAと短期EMAのクロスオーバー戦略」です。例えば、期間9のALMAと、期間5のEMAを並べて表示し、EMAがALMAを下から上に突き抜けたら買い、逆に上から下へ抜けたら売りという形で判断します。この手法は、ALMAの滑らかな軌道に対して、より敏感に反応するEMAをトリガーとして使うのがポイント。
また、RSI(相対力指数)やMACD(移動平均収束拡散法)との併用も有効です。RSIが買われすぎ・売られすぎの水準に到達し、同時にALMAが価格とクロスするタイミングが重なれば、高確率で反転が起きる可能性があるというわけです。
「チャートのノイズに振り回されたくないけど、エントリータイミングは正確に掴みたい!」——そんなユーザーにはまさにALMAがうってつけ。ノイズをフィルタリングしながら、シンプルなルールで運用できるため、ストレスの少ないトレードが可能になります。
特にスキャルピングやデイトレードで「一瞬の遅れが命取り」となるような場面でも、ALMAは他の移動平均と比べて追従が早いため、有効な判断材料として活用できます。
項目 | 内容 |
---|---|
戦略名 | ALMAと短期EMAのクロスオーバー |
使用インジケーター | ALMA(例:期間9)、EMA(例:期間5) |
エントリー条件(買い) | EMAがALMAを下から上にクロスしたとき |
エントリー条件(売り) | EMAがALMAを上から下にクロスしたとき |
特徴 | ALMAの滑らかさとEMAの即時反応性を組み合わせることで、騙しの少ないクロスが可能 |
補助インジケーター | RSI、MACDとの併用推奨 |
推奨トレードスタイル | スキャルピング、デイトレード |
メリット | ノイズが少なく、ストレスの少ない判断ができる |
リスク対策 | 他の指標と併用し、クロスだけに頼らない複合判断が望ましい |
ALMA活用の注意点と失敗しない設定方法
ALMAは非常に優れたインジケーターですが、正しく使わなければ「なんだ、結局普通の移動平均と変わらないじゃないか」と感じてしまうことも…。実は、ALMAの“ポテンシャルを活かしきれない”原因の多くは、設定ミスと他の指標との組み合わせミスにあります!
まず注意したいのがパラメーターの設定ミス。ALMAの初期設定(期間9、オフセット0.85、シグマ6)はバランスが取れており、多くの相場に適応しますが、これを過剰にいじりすぎると本来の滑らかさや反応速度が失われてしまう恐れがあります。特に「シグマを極端に上げる」と、チャートが滑らかすぎてトレード判断が遅れることも。反対に「オフセットを0.5以下にすると」過敏に反応しすぎてノイズが多くなることもあるんです。
次に、他のインジケーターとの相性。たとえばEMA(指数平滑移動平均)と併用する場合、両者ともに“移動平均”という同じ系統に属しますが、EMAは価格に敏感に反応する性質があります。もし短期EMAとALMAを同じ期間で設定すると、動きが似すぎてしまい、判断材料としての意味が薄れることがあります。おすすめは「ALMAを中期〜長期の基準線として使い、EMAをトリガーにする」という使い分けです。

最後に、バックテストや検証の不足も落とし穴です。「ALMAは滑らかで綺麗だから信頼できそう」と見た目だけで判断せず、自分のトレードルールに組み込んだ場合の過去データをしっかり確認しておきましょう。
ALMAインジケーター ダウンロード
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使い方
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