「最近、チャートを見てもイマイチ売買のタイミングが分からない…」そんな悩み、ありませんか?特に価格は上がっているのに、なんとなく不安が拭えない。そんなときこそ注目してほしいのが、Chaikin Money Flow(CMF)というテクニカル指標なんです!
トレーダーの間では密かに人気を集めるこのCMF、実は「価格」と「出来高」の両面から“本当に資金が流れ込んでいるのか?”を見抜く鋭いツール。シンプルに見えて、使いこなせばかなりの武器になります。
今回は、CMFの基本的な仕組みから実践的なトレード戦略、さらにはCMFを使う際の注意点までを、わかりやすく具体的に解説していきます!
Chaikin Money Flow(CMF)とは?その基本と仕組み
CMFインジケーターの定義と開発者
「価格が上がってるのに、出来高は減っている…これって本当に買い圧力?」そんな疑問を一発で見抜けるのが、Chaikin Money Flow(CMF)という指標です。
CMFは、アメリカの著名アナリスト、マーク・チャイキン(Marc Chaikin)氏によって開発されました。彼はかつてウォール街で活躍し、トレンドと出来高の関係性に着目してこの指標を作り出しました。
CMFの最大の特徴は、「価格」と「出来高」の両方を掛け合わせて、株や通貨にどれだけの“本当の資金”が流れ込んでいるかを測定できる点。これは、単にローソク足や移動平均線だけを見ていては読み解けない「市場の内部動向」を可視化できるという意味で、非常に価値のあるツールです。
基本的には21日間を基準としたオシレーターで、値が0より上なら買い圧力が強い、0未満なら売り圧力が優勢と判断します。つまり、価格が上がっていてもCMFがマイナスなら「裏では売られている」可能性があるということ。これは、見かけに騙されないための大きなヒントになりますね!
CMFの計算式と基本の読み方
CMFを正しく使いこなすには、まずはその計算式と仕組みを理解することが第一歩です。「なんとなく上がった」「たまたま下がった」ではなく、構造的に“なぜ今そのシグナルが出ているのか”を読み解けるようになります。
さて、CMFの計算はこのようになっています。
(終値 – 安値) – (高値 – 終値) ÷ (高値 – 安値) × 出来高
これを「マネーフローマルチプライヤー」と呼び、期間(通常21日)で合計して平均化した値がCMFとなります。
具体的には、1日の中で終値が高値寄りで終わっている場合、「その日は買いが優勢だった」と解釈します。そしてその日の出来高が多ければ多いほど、「強い買い圧力」として数値がプラスに傾く。逆に、終値が安値寄りであれば売り圧力としてマイナスに反映されます。
この数値は−1から+1の範囲で変動し、0を境に売りと買いの圧力が分かれます。
- CMFが0より上 → 買い圧力優勢(資金流入)
- CMFが0より下 → 売り圧力優勢(資金流出)
この「ゼロライン」が非常に重要な分岐点となり、多くのトレーダーがここで売買判断を行っています。
さらに応用として、CMFが0に近い数値でウロウロしている場合は「市場の迷い期」とされ、方向感のないレンジ相場を示唆している可能性もあります。逆に、0.2や−0.2を大きく超えるような強い数値は、トレンドが加速しているサインと捉えることも。
CMFを使った実践的なトレード戦略
CMFのゼロラインクロスを使った売買判断
CMFを使ったトレードでまず注目したいのが、「ゼロラインを越えるタイミング」です。これはCMFの王道とも言える売買判断で、非常に多くのトレーダーがこの動きを見て仕掛けを判断しています。
ゼロラインとは、CMFの値が0を中心に上か下かで買い・売りの圧力を示す境界線です。ここを越えたときに「市場に流れ込んでくる資金の向きが変わった」と見るわけです。
例えば、
- CMFがマイナス圏からゼロを上抜けた時 → 「買い圧力が売り圧力を上回り始めた」と判断できるため、買いエントリーのサインになります。
- 逆にゼロラインを上から下へ割り込んだ場合 → 「売りが優勢になり始めた」と解釈でき、売りエントリーを検討する材料になります。
このようなゼロラインのクロスは、特にトレンドの初期に現れやすいため、**「初動に乗る」**というトレードスタイルには相性抜群です。
とはいえ、CMFはあくまでオシレーター。相場がレンジ状態のときは、何度もゼロを行き来する“だまし”が発生することもあります。ですから、単体ではなく移動平均線やボリンジャーバンドといった他の指標と併用するのがおすすめです。
たとえば、ローソク足が移動平均線の上にあり、CMFがゼロを上抜けたときに買いポジションを取る。そうすることで、トレンド方向と資金の流れの両方を確認でき、精度の高い仕掛けが可能になります。
ダイバージェンスによるトレンド転換の見極め方
トレンドの終わりをどう見抜くか——これはすべてのトレーダーにとって永遠の課題ですが、そんなときこそ注目すべきなのが「CMFのダイバージェンス」です!
ダイバージェンスとは、価格の動きとインジケーターの動きが逆行する現象のこと。これが現れたとき、市場では一見トレンドが続いているように見えても、内部的にはすでに勢いが衰えている可能性があるのです。

例えば、株価やビットコインのチャートが高値を更新し続けていても、CMFが逆に下がってきているケース。これは「見かけは上昇トレンド、でも出来高を伴っていない=本当の買い圧力は減ってきている」という“危険信号”です。
逆に、価格が安値を更新しているのにCMFが上昇している場合は、「売られているように見えて、実は買い圧力が高まっている」状態。これは下落トレンドの終わりを示唆するサインとして重宝されています。
このCMFのダイバージェンスは、単なるオシレーターの動きよりも早くトレンド転換を察知できるため、特に「乗り遅れたくない」「天井や底を狙いたい」というトレーダーには強い味方になります。
ただし、注意点もあります。それは「ダイバージェンスが出たから即エントリー」ではなく、他の根拠と組み合わせて判断すること。たとえばローソク足のパターンやサポートラインでの反発など、複数のシグナルが合致することで、初めて信頼できるエントリーポイントとなります。
CMFは価格に先行するシグナルを出す傾向があるため、「あれ、動きがおかしいぞ?」と感じたときに一歩踏み込んだ分析をしたいなら、ぜひ活用してほしい指標です。
他のテクニカル指標と併用する方法
「CMFだけで判断するのはちょっと不安…」そんな声、よく耳にします。確かにその通り。CMFは強力な指標ですが、単独での使用は“ノイズ”に惑わされるリスクもあるため、他のテクニカル指標との併用が非常に効果的なんです!
特におすすめなのが、MACDやRSIとの組み合わせです。
まずMACD(移動平均収束拡散法)。これはトレンドの方向と勢いを視覚的にとらえられる指標で、CMFの「資金の流れ」とMACDの「モメンタム(勢い)」を同時に見ることで、「今のトレンドは本物か?」の確信度が高まります。たとえば、両方が上向きなら非常に強い上昇トレンドが形成されていると判断できます。

一方、RSI(相対力指数)は「買われすぎ・売られすぎ」を示すオシレーター。CMFがプラスでRSIが70を超えていれば、「買い圧力は強いが過熱気味」というシナリオが見えてきます。これを活用すれば、エントリータイミングや利確ポイントの判断材料として非常に有効です。

CMF活用におけるリスクとその対策
シグナルの誤認識による損失を防ぐには?
どんなに優れたインジケーターでも、“完璧”ではありません。CMFも例外ではなく、時に誤ったシグナルを出してしまうことがあります。では、そうした“だまし”にどう対処すればいいのか?ここではその対策を見ていきましょう。
まず注意すべきは、レンジ相場(方向感のない相場)でのCMFの挙動です。トレンドが明確でない場面では、CMFが頻繁にゼロラインを行き来するため、買い→売り→また買い…と振り回されやすくなります。これを回避するには、「トレンドの有無を他指標で確認する」という工夫が必要です。
たとえば、ローソク足が移動平均線の上にあれば「上昇トレンド」、逆に下にあれば「下降トレンド」と判断。そのうえでCMFのシグナルを見ることで、“トレンド方向に沿った取引”ができるようになります。
また、もうひとつのリスクが他のテクニカル指標との矛盾です。CMFは出来高と価格に基づいていますが、MACDやRSIといった指標とは計算方法も見ている視点も異なるため、異なるシグナルが出ることがあります。これを“ノイズ”として混乱せずに処理するには、「どの指標を軸にするか」を決めておくことが大切です。
加えて、CMFは“過去の価格と出来高”をもとに計算されるため、突発的なニュースやイベントによる急激な相場変動には対応しきれないという弱点もあります。これに対しては、ファンダメンタルズや速報系ニュースとの併用でリスクを最小限に抑えることが可能です。
つまり、CMFを信じすぎず、“他の視点も持っている”ことがリスクヘッジのカギ。過信せず、複合的な分析でバランスを取ることが、資金を守る第一歩になります!
CMFだけに頼らない総合的な相場分析術
「CMFがこうだから、たぶんこうなるはず」——そんな“思い込み”がトレードを崩壊させることもあります。CMFは確かに強力な指標ですが、単独で判断するには限界があります。だからこそ、“総合的な分析”を取り入れる視点が大切なんです!
まず押さえておきたいのが、CMFは「過去のデータ」から算出されるという性質。つまり、未来を予測するためには、現在進行形の市場心理やニュースの影響も加味しなければなりません。CMFがプラス圏にあっても、突然の金利発表や地政学リスクで相場が急変することは珍しくありません。
このような“変化”に対応するには、ファンダメンタル分析との併用が効果的です。経済指標の発表スケジュール、企業決算、為替政策などをチェックし、CMFと照らし合わせることで「指標に振り回されない視点」が得られます。
さらに、「ブレッドス指標」との組み合わせもおすすめです。Advance-Decline Line(上昇銘柄と下落銘柄の比率)などは、市場全体の「広がり」を示してくれます。CMFがプラスでも、市場全体で値下がり銘柄が多いなら、それは一部銘柄だけの資金集中=相場の不安定さを意味します。
TradingViewなどのチャートツールでは、これら複数指標を同時に表示しながら分析することができます。最近では、カスタムスクリプトを使ってCMFの挙動を複数期間で表示するような手法も注目されており、“短期と中期のCMFを重ねて見る”ことで、より立体的な判断が可能になります。
CMFは、「資金の流れ」という視点から市場を見渡せる素晴らしいツールです。ただし、それだけに依存するのではなく、“複数の目”で相場を見つめる姿勢が、これからの不確実な時代に必要とされるスキルなのです。
CMFインジケーター ダウンロード
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