「トレードって、やればやるほど“感覚”じゃ勝てない気がしてきた…」そんな風に感じている方、いらっしゃいませんか?
特に、テクニカル分析にチャレンジしはじめたばかりの方は、RSIやMACDといった指標の違いに戸惑ったり、チャート上でどれを信用すべきか迷ったりすることも多いはずです。
今回ご紹介するのが「Chande Momentum Oscillator(CMO)」です!
この記事では、CMOの基本から応用、自動売買との組み合わせまで、幅広く解説していきます!
Chande Momentum Oscillatorとは?基本をわかりやすく解説
Chande Momentum Oscillator(CMO)は、価格変動の勢い=モメンタムを数値化するテクニカル指標であり、トレードのタイミングを判断するための有効なツールとして、多くの投資家に利用されています。CMOは、RSI(Relative Strength Index)と似た挙動をするものの、その計算方法には独自性があり、「上昇圧力と下降圧力の差」に着目している点が最大の特徴です。
RSIが「価格の上昇に対する相対的な強さ」を見るのに対し、CMOは「一定期間内で価格が上がった日と下がった日の差」を取り、その割合から現在の市場の勢いを評価します。このため、より“敏感に”価格の変化に反応しやすく、短期トレードに向いているという評価もあります。

また、CMOの開発者であるトゥシャール・シャンデ(Tushar Chande)は、工学と金融を融合した先進的な分析手法を多く発表しており、CMOもそのひとつ。彼の提唱する「アダプティブ・マーケット理論」に基づいた指標として、理論的な裏付けも豊富にあります。
つまりCMOは、「どれくらいの勢いで相場が動いているか?」を視覚化するインジケーターであり、買われ過ぎ・売られ過ぎを判定するためだけではなく、トレンド転換の予兆を読み取るヒントにもなり得るということです!
CMO(シャンデモメンタムオシレーター)の定義と計算方法
CMOは、一定期間の「価格上昇幅」と「価格下落幅」の合計をもとに、相場の勢いを-100〜+100のスケールで数値化したオシレーター系インジケーターです。一般的には、RSIと似た形でチャート下部にライン表示され、「0」を中心に上下に振れる波形を描きます。
計算式
CMO = 100 ×(上昇幅の合計 − 下落幅の合計) ÷(上昇幅の合計 + 下落幅の合計)
例えば14日間を計測期間とした場合、期間中の価格が「上昇した日」「下落した日」の値幅を合算し、それぞれの差を上下合計で割ることで、どちらに勢いが偏っているかを判定します。この数値がプラスなら上昇傾向、マイナスなら下降傾向と判断されるわけです。
この「上下どちらに力が偏っているか?」という視点が、CMOならではの特徴。RSIのように「上昇幅のみを分析対象とする」インジケーターに比べて、CMOは両方向の圧力を“相殺的”に計算するため、より中立的で敏感な判断が可能になります。
CMOの特徴とRSI・MACDとの違い
CMOが他の有名オシレーター系インジケーター、特にRSIやMACDと異なる最大のポイントは、「価格の上昇と下降を対等に評価する」という点にあります。つまり、トレンドの方向だけでなく、その“勢いの偏り”に焦点を当てているのです。
まずRSIとの違いを見てみましょう。RSIは「価格が上昇した期間と、総取引期間の割合」から計算され、70以上が“買われ過ぎ”、30以下が“売られ過ぎ”と判断されます。一方で、CMOは「上昇と下落の差分」を基準にしているため、70/30といった固定の閾値に頼らず、「トレーダーが自らパラメーターを調整できる柔軟性」があります。
MACDとはどうでしょうか?MACDは移動平均線の乖離を視覚化したインジケーターで、トレンドの“転換点”を見極めるのに向いています。対してCMOは、トレンドの“勢いそのもの”を捉えるツールであり、トレンドの継続や減退を敏感に察知できるのが強みです。

Chande Momentum Oscillatorの実践的な使い方と戦略
CMOの魅力は、理論だけでなく“実戦で使える”ことにあります。特にFXや株式トレードにおいて、CMOはトレンドの勢いを判断する指標として、多くの場面で有効に機能します。
FX・株式トレードにおけるCMOの使い方
CMOは、FXや株式などあらゆる市場で使用できる汎用性の高いオシレーターです。特に短期トレードやスキャルピングで、相場の“勢い”を可視化し、タイミングよく仕掛けたい人に適しています。
たとえば、CMOが+50以上に達していれば、その時点で「買いの勢いがかなり強い」と判断できます。反対に-50以下であれば、「売りの圧力が優勢」だと読み取れます。これらの水準をエントリーの判断材料とすることで、流れに逆らわない“勢いに乗ったトレード”が可能になります。
また、CMOの値が±100に近づく場合、これは「極端に買われ過ぎ(または売られ過ぎ)」な状態を示唆します。こうしたタイミングでは逆張りも視野に入り、利益確定やポジションの整理に使える重要なシグナルになります。
CMOはダイバージェンス(価格と指標が逆の動きをする現象)を捉えるのにも適しています。たとえば、チャート上では高値更新しているのに、CMOは高値を更新していない…そんなときは、「勢いが衰えている=トレンド転換の兆候」と考えられます。
CMOを使った自動売買(シストレ)の可能性とリスク
Chande Momentum Oscillator(CMO)は裁量取引だけでなく、自動売買(システムトレード)との相性も抜群です。特に、売買ルールが明確で数値化しやすいCMOは、EA(エキスパートアドバイザー)やストラテジー作成ツールとの統合に向いています。
CMOを組み込んだEAの構築とテスト方法
CMOを自動売買に組み込む際の大きな魅力は、「数値の閾値が明確で、シンプルなロジックを構築しやすい」点です。たとえば、「CMOが+60を超えたら買いエントリー、+80で利確」「-60を下回ったら売りエントリー、-80で利益確定」といった明快なルールをEAに組み込むことが可能です。
MetaTrader 4(MT4)やMetaTrader 5(MT5)などのプラットフォームでは、MQLという専用言語でCMOを組み込んだEA(エキスパートアドバイザー)の開発ができます。さらに、ノーコードでEAを作成できるツールや、有料・無料のEA作成サービスも充実しており、プログラミングに不慣れな方でも比較的ハードルは低めです。
EA構築後は、必ず「バックテスト」を行いましょう。過去の相場データに基づいて戦略の精度を検証できるため、実運用前にその有効性やリスクを可視化できます。特にCMOを使ったロジックはトレンド依存性が高いため、「トレンド相場に強いが、レンジ相場では負けやすい」といった特性を事前に把握しておくことが非常に重要です。
また、戦略に「フィルター条件」を追加するのもおすすめです。たとえば、移動平均線とCMOのダブルコンファーム、ボラティリティ指標との併用などで、不要なトレードを削減し、より精緻な自動化が可能になります。
自動売買におけるリスク管理と安全策
CMOを使った自動売買は非常にパワフルな戦略構築が可能ですが、その一方で“リスク管理”を怠ると大きな損失を招く可能性もあります。特にCMOのようなモメンタム系インジケーターは「勢いの強さ」を前提に判断するため、相場の急変やフェイク(ダマシ)に弱い面もあります。
まず重要なのは、「誤動作を防ぐパラメーター設計」です。CMOの過剰反応を防ぐために、エントリー条件に移動平均線やボリンジャーバンドなどの“トレンド確認フィルター”を重ねることが効果的です。これにより、トレンドが明確なときだけシグナルが発動するよう制御できます。
次に、資金管理です。ロットサイズを固定するのではなく、「口座残高の2%以内の損失でストップをかける」といったリスク許容ルールを事前に設定しましょう。これにより、想定外の連敗でも資金が一気に溶けるリスクを回避できます。
さらに、「ドローダウンの監視」も欠かせません。自動売買におけるドローダウンとは、資産がピーク時からどれくらい減少したかを示す指標です。あらかじめ最大許容ドローダウンを設定し、それを超えた場合はトレードを停止するようにプログラムしておくと安心です。
また、EAには「稼働時間帯を制限する設定」も組み込むべきです。たとえば、指標発表の多い日本時間22時~24時や、週明けの薄商い時間帯は予想外の動きが出やすいため、あらかじめその時間帯を回避することで誤作動リスクを減らせます。
CMOインジケーター ダウンロード
以下のボタンから、「CMO_systre.ex4」をダウンロードできます。
使い方
- ダウンロードした
CMO_systre.ex4
を
MT4の「Indicators」フォルダに移動
(例:ファイル → データフォルダを開く → MQL4 → Indicators
) - MT4を再起動、またはナビゲーターで「更新」をクリック
- チャートにドラッグ&ドロップして使用開始!

⚠ 注意事項
無料配布のサンプルです
商用利用・再配布は禁止とさせていただきます
本インジケーターは シストレ.COMの登録口座でご利用いただけます。
※ 認証が行われていない口座ではご使用いただけません。