
「FXを始めたけど、どの時間足を見ればいいのかわからない…」そんなお悩み、ありませんか?
トレードをするうえで、時間足の選び方はとても重要です。短期足を使えば細かい値動きが見えてくる一方、長期足では大きな流れがつかめます。
でも、「どの時間足が自分に合っているのか?」「どうやって組み合わせればいいのか?」と迷ってしまう人も多いでしょう。
本記事では、FXの時間足の見方や特徴、メリットを徹底解説!あなたのトレードスタイルに合った時間足の使い方を知ることで、より合理的なエントリー・決済判断ができるようになります。
FXにおける時間足とは?
FXにおける「時間足」とは、ローソク足1本が示す時間の単位を指します。例えば、1分足なら1分ごとにローソク足が更新され、日足なら1日ごとに新しいローソク足が作成される仕組みです。

時間足の基本的な見方
ローソク足には「始値(はじめね)」「高値(たかね)」「安値(やすね)」「終値(おわりね)」の4つの情報が詰まっています。

時間足を変えることで、これらの情報が異なる形で表れ、トレーダーの相場の見え方が大きく変わるのです。
時間足ごとの役割

- 短期足(1分足、5分足、15分足):短時間の値動きを詳細に捉え、エントリー・決済のタイミングを見極める
- 中期足(1時間足、4時間足):短期と長期の中間で、トレンドの確認やエントリーポイントの判断に活用
- 長期足(日足、週足、月足):大きな相場の流れを捉え、長期的なトレード戦略を立てる
時間足の選び方によって、トレードスタイルが大きく変わるため、自分の取引スタイルに合った時間足を選ぶことが重要です。
各時間足の特徴とおすすめの活用方法
時間足の選び方は、トレードスタイルや目的によって異なります。それぞれの時間足には特徴があり、適切に使い分けることで、より精度の高いトレードが可能になります。
短期足(1分足、5分足、15分足)
短期足は、細かい値動きをリアルタイムで確認できるため、スキャルピングやデイトレードに適しています。
特徴
- 短時間での価格変動を詳細に把握できる
- エントリーポイントと決済タイミングを細かく調整できる
- ノイズ(無意味な値動き)が多く、ダマシに遭いやすい
おすすめの活用方法
短期足は、主に短期間で小さな値幅を狙うトレーダー向けです。ただし、短期足のみを頼りにするとダマシに引っかかりやすくなるため、中期足や長期足と組み合わせて使うのがベストです。
中期足(1時間足、4時間足)
中期足は、短期足と長期足の中間に位置し、バランスの取れた分析が可能です。スイングトレードに向いています。
特徴
- ある程度のトレンドを把握しやすい
- 短期足よりもノイズが少なく、より正確なエントリーポイントを見極めやすい
- スイングトレード向き
おすすめの活用方法
中期足は、トレンドの方向性を確認するのに最適です。例えば、4時間足で上昇トレンドを確認し、15分足でエントリーポイントを探るといった使い方が効果的です。
長期足(日足、週足、月足)
長期足は、相場全体の大きな流れを把握するのに役立ちます。
特徴
- 短期足に比べてノイズが少なく、より明確なトレンドが見える
- 長期的な市場の方向性を判断しやすい
- スワップポイント(通貨の金利差)を考慮した取引にも適している
おすすめの活用方法
長期足は、スイングトレードやポジショントレード向けです。例えば、日足でトレンドを確認し、4時間足でエントリーポイントを見つけるといった使い方が有効です。また、ファンダメンタル分析と組み合わせることで、より戦略的な取引が可能になります。
ポジショントレードとは、取引を始めた後に数週間から数ヶ月、場合によっては数年間にわたってその取引を続け、大きな利益やスワップポイントを狙う取引方法のことです。
時間足を利用するメリットと注意点
時間足を適切に活用することで、トレードの精度が向上し、リスクを抑えた取引が可能になります。

ただし、それぞれの時間足には特性があるため、注意すべきポイントもあります。
時間足を利用するメリット


① トレンドを把握しやすい
長い時間足(4時間足や日足)を利用すると、相場の大きな流れをつかみやすくなります。特に、主要なトレンドを確認しておけば、短期足でのエントリー・決済の判断がより正確になります。
② ダマシを回避できる
短期足(1分足や5分足)ではノイズが多く、誤ったエントリーをしてしまうことがあります。しかし、長期足を確認しておくことで、短期的な値動きに惑わされず、本当のトレンドに沿った取引ができます。


③ 取引チャンスを増やせる
時間足を組み合わせて分析する「マルチタイムフレーム分析」を活用すると、トレードの精度が向上します。例えば、4時間足でトレンドを確認し、15分足でエントリーポイントを探ることで、より確実な取引が可能になります。
時間足を利用する注意点
① 短期足は情報量が多すぎて判断が難しい
短期足は価格変動が激しく、初心者にとっては分析が難しく感じることがあります。また、トレード回数が増えるため、スプレッド(取引コスト)が積み重なり、利益を圧迫する可能性があります。
② 長期足はエントリーチャンスが少ない
長期足はトレンドがはっきりと見えやすい一方で、エントリーチャンスが少なくなりがちです。
そのため、エントリーを焦ってしまうと、適切なタイミングを逃すこともあります。
③ スワップポイントの影響を受ける可能性がある
長期的にポジションを保有する場合、スワップポイント(通貨間の金利差によるコストや利益)に注意が必要です。特に、高金利通貨を売る場合、マイナススワップが発生し、思わぬ損失につながることがあります。


時間足の組み合わせ方
時間足を単独で見るのではなく、複数の時間足を組み合わせて分析する「マルチタイムフレーム分析」を活用すると、より精度の高いトレードが可能になります。
マルチタイムフレーム分析とは?


例えば、長期足で相場全体のトレンドを把握し、中期足や短期足で具体的なエントリーポイントを探ることで、より根拠のある取引ができます。
この手法を使うことで、「長期トレンドに逆らわずにエントリーする」「短期的なダマシを回避する」といったメリットが得られます。
具体的な時間足の組み合わせ例
① デイトレードの場合:「4時間足+15分足」


使い方
- 4時間足でトレンドを確認 → 大きな方向性を把握
- 15分足でエントリーポイントを探る → 具体的な売買タイミングを決定
メリット
短期的なノイズを減らしつつ、デイトレードのスピード感も維持できる。
② スイングトレードの場合:「日足+4時間足」


使い方
- 日足で中長期のトレンドを把握 → 相場の大まかな流れをつかむ
- 4時間足でエントリーポイントを特定 → タイミングを精査
メリット
1回の取引で大きな値幅を狙いやすく、取引回数も減るためスプレッドコストを抑えられる。
③ スキャルピングの場合:「5分足+1分足」


使い方
- 5分足で短期トレンドを把握 → 方向性を見極める
- 1分足で細かいエントリーポイントを探す → ピンポイントで取引
メリット
小さな値動きを素早く捉えられるが、ノイズが多いためリスク管理が重要。
時間足を効果的に組み合わせることで、相場の大きな流れと細かい動きをバランスよく分析でき、より精度の高いトレードが可能になります。
時間足とEAの関係性
時間足がどういうものか理解できたところで、EAとどのような関係性があるのかを解説したいと思います。
- バックテストの検証に利用
- アルゴリズムの安定性
- EA性能を引き出す
バックテストの検証に利用
EAを開発・利用にあたりバックテストを取ることはとても重要です。
特に、異なる時間足でのテスト結果を比較し、最適な時間足を特定することは、EAの性能を最大化するために不可欠となります。


アルゴリズムの安定性
安定性は時間足の長さによって大きく変わり、EAの性能に影響します。
短時間足では価格推移が激しく、市場のノイズが多いため、EAが正確な判断を下すのが難しくなる傾向になります。
一方、長時間足では価格推移が比較的安定し、ノイズが減少します。これにより、EAがトレンドやサポート・レジスタンスレベルなどの重要な市場情報を正確に識別しやすくなり、分析精度が向上する可能性があります。
重要なのは、各EAの特性と目的に最適な時間足を選択することです。
これにより、EAの性能を最大限に引き出すことができます。
EA毎に推奨された時間足がある理由
ほとんどのEAには、推奨された時間足があります。これは、開発者がバックテストを行った時に、最も成績の良い結果を出した時間足をあらかじめ確認しているからです。
そこで、なぜ時間足ごとにEAの成績が変わるのかを解説します。
価格の変動
まずはこれをご覧ください。
1分足
1時間足




ここで重要なのは、時間足が「1分足」と「1時間足」で比較させている点です。
1分足(短時間)の方は下降トレンドに対し、1時間足(長時間)の方は、上昇トレンドにあることがわかるかと思います。
もし、EAが1時間足をみてロングポジションでエントリーしてしまった場合、1分足の短期では下降トレンドの為、エントリーした瞬間損失が発生してしまいます。
逆またしかりです。「木を見て森を見ず」と言うことわざがある通り、全体と詳細の両方のバランスを見てエントリーすることが重要になってきます。
こういった理由により、推奨された時間軸やトレード手法に合わせた運用することが非常に重要になります。
まとめ
今回は、EAと時間軸の関係性からFXを攻略を解説しました。
時間足は、取引において分析のための重要な要素となります。
実践に活かせるように十分に理解しておきましょう。