「移動平均線って色々あるけど、どれが一番実践的なの?」
そんな悩みを抱えるトレーダーの皆さんに、今回ご紹介するのが「KAMA(カウフマン適応移動平均)」です!
KAMAは、相場の動きに応じて“自動で感度を調整”してくれる賢い移動平均線。ボラティリティ(価格変動の激しさ)に合わせて敏感にも鈍感にもなれる、いわば“柔軟性抜群のインジケーター”なんです。
「トレンドには強く、レンジでは静かに」――そんな理想的な動きを見せるKAMA。しかし、仕組みが少し複雑なため、知らないと上手く使いこなせずに損失を招くことも…。
そこで本記事では、KAMAの基本から導入方法、トレード手法、さらにはよくある失敗例まで、ギュッとわかりやすく解説していきます!
KAMA(カウフマン適応移動平均)とは?基本概念と特長
KAMA(Kaufman’s Adaptive Moving Average)は、単なる移動平均線とは一線を画す“環境適応型”のテクニカル指標です。トレンドフォローでは価格に素早く反応し、レンジ相場ではノイズを抑えた滑らかな動きを見せます。
その最大の特長は、相場の「効率比(Efficiency Ratio, ER)」を基に、平滑化定数(Smoothing Constant, SC)を自動調整する点。簡単に言えば、トレンドがはっきりしている時は敏感に、そうでない時は鈍感に動く、まるで賢いトレーダーのような動きをしてくれるのです。
【他の移動平均線との違い】
例えば、単純移動平均線(SMA)は過去の一定期間の終値を平均化するだけ。一方、指数平滑移動平均線(EMA)は直近のデータを重視しますが、常に同じ重み付けです。しかし、KAMAは相場状況によって“動的に”重み付けを変化させます。
これにより、トレンドの初動や転換点で他の移動平均よりも鋭敏に反応し、逆に方向感がない相場では無駄なシグナルを抑えてくれるのです。
【ペリー・カウフマンの理論】
開発者であるペリー・カウフマン氏は、金融工学の第一人者。彼の考案した効率比(ER)は、「価格変動の純粋なトレンド成分」と「全体の値動き」を比較する指標で、相場のノイズ量を数値化する画期的なアプローチです。
このERとSCの掛け合わせで、KAMAは状況に応じた“ちょうどいい感度”を保ち、過剰なダマシを回避しつつ本質的なトレンドを捉えるわけです。
KAMAを使ったトレード手法と効果
KAMAの強みは、単なる「移動平均線」としてではなく、トレンドフォローやレンジ回避における“賢いフィルター”として活用できる点です。ここでは、KAMAを用いた具体的なトレード手法とその効果について解説します。
KAMAを活用したトレンドフォロー戦略
トレンド相場におけるKAMAは、他の移動平均線よりも「後れを取らず、かつダマシが少ない」点が大きな魅力です。特に、効率比(ER)が高い局面では、KAMAの反応速度が上がり、トレンドの初動をキャッチしやすくなります。
【実践例】
- KAMAが明確に上向きになったタイミングでロングエントリー
- KAMAがフラット化、もしくは下向きになったタイミングで決済 or ドテンショート
レンジ相場でのダマシを減らす実践法
KAMAの“鈍感さ”が活躍するのがレンジ相場です。効率比(ER)が低下することで、KAMAは価格変動に対する感度を自動で下げ、無駄な上下動に反応しなくなります。
【ポイント】
- ボリンジャーバンドやRSIなど、他のレンジ系指標と組み合わせると、さらにダマシを抑制可能。
- レンジ判定時は、KAMAの方向性よりも「バンド幅の狭まり」や「フラットな動き」に注目。
結果として、トレンド相場ではしっかり追随しつつ、レンジ相場では静かに待機する、まさに“柔軟なアシスタント”として機能します。
KAMAと他のインジケーターとの併用方法
KAMAは単独でも優秀ですが、他のテクニカル指標との組み合わせで真価を発揮します。
【代表的な併用例】
- KAMA × MACD:トレンド強度を確認しながらエントリーポイントを絞り込む
- KAMA × ボリンジャーバンド:ボラティリティ収束時の逆張りシグナルに有効
- KAMA × RSI:過熱感を測りながらダマシ回避
KAMAインジケーターの導入と設定方法
KAMAを実際のトレードで使うには、まずはインジケーターとしての導入が必須です。ここでは、主要な取引プラットフォームであるMT4・MT5、そしてTradingViewでの導入手順と設定方法を詳しく解説します。
MT4・MT5へのKAMAインジケーター導入手順
【手順1】インジケーターの入手
MT4・MT5向けのKAMAインジケーターは、本記事下部のボタンからダウンロードできます。
【手順2】ファイルの配置
ダウンロードした「.ex4」や「.mq4」ファイルを、MT4の場合は「Indicators」フォルダへ、MT5なら「MQL5/Indicators」フォルダにコピーします。
【手順3】MT4/MT5の再起動
ファイルを配置後、プラットフォームを再起動すると、ナビゲーターウィンドウにKAMAが表示されます。
【手順4】チャートへの適用
ナビゲーターからドラッグ&ドロップでチャートに適用し、パラメータ設定画面を開きます。
設定パラメータの具体例と調整方法
KAMAの設定には以下のような主要パラメータがあります:
- 効率比(ER)期間:通常10〜20
- 平滑化(SC)ファスト:2
- 平滑化(SC)スロー:30
【調整ポイント】
- トレンド追随性を重視するなら「ファスト値」を小さく
- ダマシを減らしたいなら「スロー値」を大きく
自分のトレードスタイルに合わせて、バックテストを行いながら最適な値を探りましょう。
TradingViewでのKAMA活用法
TradingViewでは「Kaufman’s Adaptive Moving Average」という名前で標準搭載されています。
【導入手順】
- インジケーター検索で「KAMA」と入力
- 公式版もしくは評価の高いカスタムスクリプトを選択
- チャートに適用後、パラメータ設定画面で細かく調整
カスタムスクリプトでは、KAMAとボリンジャーバンドを組み合わせたオリジナル指標などもあり、レンジ判定やエントリーシグナルの強化に役立ちます。
KAMAを使いこなすための実践ノウハウ
KAMAは理論を理解していても、実際の相場で使いこなすには“ちょっとしたコツ”が必要です。ここでは、具体的な成功例と失敗例を通じて、KAMAを効果的に運用するためのノウハウをご紹介します。
KAMAを使った成功トレーダーの事例紹介
KAMAを愛用する中級〜上級トレーダーは、「相場の地合いを読みつつ、KAMAの反応速度を調整」することに長けています。
【実例】
- トレンド転換の初動で、KAMAが“微妙に曲がる瞬間”を狙った逆張りエントリー
- レンジブレイク時に、KAMAの「鋭い角度変化」を確認して順張りに乗る
- ボラティリティ急上昇時は、ER値を見ながらパラメータを動的に調整
こうした活用により、KAMAは単なる「追随型」から「予兆察知型」のツールへと進化します。
KAMA初心者が陥りやすい失敗と対策
一方で、初心者がよくやりがちなのが「KAMAの設定をデフォルトのままにしてしまう」こと。これでは相場状況に合わず、ダマシや遅れシグナルに悩まされます。
【失敗例と対策】
- 失敗:KAMAが鈍すぎてトレンド初動を逃す
対策:ファスト値を小さくし、ER期間を短縮して敏感さを調整 - 失敗:レンジ相場で無駄なシグナルが頻発
対策:スロー値を大きく設定し、ノイズ耐性を強化 - 失敗:他のインジケーターとシグナルが食い違い混乱
対策:MACDやボリンジャーバンドと併用し、相場環境を多角的に確認
さらに、初心者には「シグナル過信」がありがち。「KAMAがこう動いたから」という単一判断は危険です。複合的な要因で根拠を積み重ねる意識が重要です。
まとめ:KAMAで安定したトレード成績を目指そう
KAMA(カウフマン適応移動平均)は、相場の変動性に応じて自動で感度を調整する「適応型移動平均線」。
トレンドの初動には素早く反応し、レンジ相場では無駄なノイズを抑える“柔軟さ”が魅力です。
KAMAを“状況に応じたツール”として捉え、トレンド判定・シグナル補強・リスク管理といった多角的な視点で活用することが、安定したトレード成績への近道です。
KAMAインジケーター ダウンロード
以下のボタンから、「KAMA_systre.ex4」をダウンロードできます。
使い方
- ダウンロードした
KAMA_systre.ex4
を
MT4の「Indicators」フォルダに移動
(例:ファイル → データフォルダを開く → MQL4 → Indicators
) - MT4を再起動、またはナビゲーターで「更新」をクリック
- チャートにドラッグ&ドロップして使用開始!


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