「トレンドが転換したのに、なんでエントリーのタイミングを逃したんだろう…」そんな悔しい思いをしたこと、ありませんか?
相場の動きは複雑で、予測がつかないもの。しかし、それを読み解く“道具”があれば、話は変わります。そこで登場するのが、今回ご紹介する【Know Sure Thing(KST)インジケーター】!
このKST、単なるモメンタム指標と思って見逃すなかれ。複数期間の価格変化率(ROC)を組み合わせて“勢いの変化”を視覚化してくれる、まさに“確信を持つ”ための強力ツールなんです。
でも、便利そうに見えて、「どうやって設定するの?」「他の指標と何が違うの?」と疑問の声もチラホラ。そんなあなたのために、本記事ではKSTの基本から活用法、さらに自動売買への応用まで、徹底的に解説していきます。
KSTインジケーターとは?トレンド分析の基本
Know Sure Thing(KST)インジケーターは、相場の“勢い=モメンタム”を多角的に捉える指標です。特に注目すべきは、異なる4期間の価格変化率(Rate of Change:ROC)を加重平均して算出される点。つまり「短期的な値動きから長期のトレンドまで、バランスよく見える化」してくれるんです。
たとえば、短期の急騰があっても、長期のトレンドが弱ければKSTは大きく動きません。この“ブレを抑えた見え方”が、多くのトレーダーに重宝されている理由の一つです。
KSTを開発したのは、著名なテクニカルアナリストであるマーチン・プリング氏。彼は「モメンタムの整合性こそが、トレンド判断のカギだ」として、この複合型指標を提唱しました。
MACDやRSIなど、他のオシレーター系指標との違いは、「複数期間の視点を同時に取り入れていること」。これにより、ダマシが少なく、クロスオーバーによる売買シグナルの信頼度が比較的高いとされています。
KSTの計算式と構成要素を理解する
KST(Know Sure Thing)は、一見複雑そうに見えますが、構造を理解すれば非常に合理的。計算式の基本は、異なる4つの期間のROC(Rate of Change)を、それぞれ異なる重みで加重平均したものです。
KST = (ROC10のSMA × 1) + (ROC15のSMA × 2) + (ROC20のSMA × 3) + (ROC30のSMA × 4)
ここで、
- ROC10、15、20、30 はそれぞれ10日・15日・20日・30日の変化率、
- SMAは単純移動平均(Simple Moving Average)を意味します。
つまり、より長期のROCほど重みが高くなり、“長期トレンドの影響をより重視した”モメンタム指標となっています。
この計算の工夫により、短期のノイズに惑わされにくくなり、「本当に意味のあるモメンタムの変化」を拾いやすくなるのが、KSTの魅力です。
また、KSTには「シグナルライン」という補助線が存在します。これはKSTの移動平均(一般的には9日SMA)で、これとKSTとのクロス(交差)が売買のサインとなります。
MT4・TradingViewでのKST設定手順
KSTインジケーターは、代表的なチャート分析ツールである「MT4(MetaTrader 4)」や「TradingView」でも導入・設定が可能です。それぞれのプラットフォームでの設定方法を見ていきましょう。
まずMT4の場合。標準ではKSTは内蔵されていないため、カスタムインジケーターとしてインストールが必要です。本記事の下部ボタンからインジケーターファイルをダウンロードし、MT4の「Indicators」フォルダに追加しましょう。その後、チャート画面からナビゲーターを開いてKSTをドラッグ&ドロップで適用できます。
設定項目としては、ROC期間(デフォルトでは10, 15, 20, 30)と、各ROCに対応するSMA期間、さらにKSTの移動平均(シグナルライン)の期間などがあります。これらは相場環境やトレードスタイルに応じて調整することが可能です。
一方のTradingViewは、よりユーザーフレンドリー。プラットフォーム内の「インジケーター検索」で「Know Sure Thing」または「KST」と入力すれば、内蔵または公開スクリプトが表示されます。ボタン一つでチャートに追加可能で、パラメータ変更や色・線のスタイル調整も視覚的に操作できます。
さらに、TradingViewではKSTをアラート設定にも活用できます。たとえば、「KSTがシグナルラインを上抜けたら通知」など、リアルタイムで売買タイミングを逃さない工夫も簡単にできるのが強みです。
KSTシグナルの見方と売買タイミング
KSTのシグナルを的確に読み取るには、「シグナルラインとのクロスオーバー」と「KSTの傾き」の2点がカギです。
まず基本的なルールとして、KSTがシグナルラインを下から上へ突き抜けたとき、それは「買いシグナル」となります。逆に、上から下へ抜けたときは「売りシグナル」です。このクロスオーバーは、モメンタムの転換を示唆しており、非常に視認性が高く、初心者にも取り入れやすいポイントです。
たとえば、KSTがゼロラインの下からクロスして上昇してきた場合、それは「下落モメンタムから上昇への切り替わり」を意味します。これは特に“底打ち”の可能性がある場面で有効なサインとなります。
一方で、KSTがすでに高値圏にありながらシグナルラインを下抜けた場合、それは「過熱感の収束」や「利確タイミング」と捉えるべきです。つまり、同じクロスでも文脈次第で判断が変わるというわけですね。
また、KST自体の「傾き」も重要です。上向きであれば買いの勢いが強く、下向きであれば売りの圧力が増している可能性があります。特に“クロスしていないのに傾きが変化した”という場面では、先読みシグナルとしての活用も期待されます。
さらに、トレンドの強さを測る指標として、KSTのゼロラインとの位置関係もチェックしましょう。KSTがゼロより上にあれば「強気トレンド」、下であれば「弱気トレンド」とされます。つまり、クロスの方向と合わせて、現在の市場状況との整合性を確認することが重要です。
短期・中期・長期別KSTトレーディング戦略
KSTインジケーターは、期間設定の調整によって、短期から長期まで多様なトレーディング戦略に対応できます。それぞれのタイムフレームにおける活用方法を見ていきましょう!
まず、短期トレード(デイトレ・スキャルピング)においては、ROCの期間設定を縮め、より反応速度の速いKSTを構築します。たとえば「ROC6・9・12・15」など、より直近の価格変化に焦点を当てた設定にすることで、数分〜数時間単位のモメンタムを捉えやすくなります。トレンドの転換点を早く察知できますが、ダマシも多くなるため、MACDやRSIとの併用が推奨されます。
次に、中期トレード(スイングトレード)では、デフォルトの「ROC10・15・20・30」設定が活躍します。この構成は、短期的なノイズを排除しつつ、モメンタムの変化を滑らかに捉えるバランス型。ポジション保有期間が数日〜数週間にわたるトレードにおいては、過剰なシグナルを避けつつ、確度の高い転換点を狙えます。
そして、長期トレード(ポジショントレード・投資的スタンス)には、さらに長い期間のROC(例:20・40・60・90)を使用し、KSTを滑らかに。これにより、数ヶ月〜年単位のトレンド変化をじっくりと見極めることができます。エントリーとエグジットの判断はゆったりしていますが、その分、大きな波を掴む戦略に適しています。
さらに補足すると、KSTは“クロス”そのものよりも、「クロス後の傾き」と「ゼロラインを挟む変化」に着目することで、より実践的なシグナルとして活用できます。
各戦略において、KST単体ではなく、ボリューム系や他のオシレーターとの“併用”がポイント。これにより、リスクを低減しつつ、判断の精度を高めることができます。
ダイバージェンスと併用したKST戦略
KSTインジケーターの威力をさらに引き出すテクニックのひとつが、「ダイバージェンス(乖離現象)」の活用です。これは、価格の動きとインジケーターの動きが“逆行”している現象で、トレンドの転換を早期に察知するためのシグナルとして非常に重要です。

具体的には、チャート上で価格が高値更新をしているにもかかわらず、KSTが下向き、あるいは高値を更新できていない場合、それは「ベアリッシュ・ダイバージェンス」と呼ばれます。この場合、買いの勢いに陰りが出てきており、下落に転じる可能性が高いとされます。
逆に、価格が安値を更新しているのに、KSTは安値を切り上げている場合は「ブルリッシュ・ダイバージェンス」。これは売り圧力の減退とともに、反転上昇の可能性を示唆します。
ダイバージェンスを使うメリットは、「トレンド終盤の見極めが可能になること」。たとえば、明らかな上昇トレンドの中でも、「あれ?モメンタムが弱まってきたな」といったシグナルをKSTが先に出してくれるため、利確の判断にも役立ちます。
このテクニックは、RSIやMACDでもよく使われますが、KSTは複数のROCを加味しているため、より信頼性の高い“モメンタムの整合性”をチェックできるのが特徴です。
なお、KSTでダイバージェンスを活用する際には、時間軸にも注意が必要です。短期足でのダイバージェンスは“騙し”も多いため、中期以上の時間足(4時間足・日足)での確認がおすすめです。
シストレ.COMでのKST自動売買活用事例
Know Sure Thing(KST)インジケーターは、裁量トレードだけでなく、自動売買(システムトレード)にも活用される場面が増えています。「シストレ.COM」などの自動売買プラットフォームでは、KSTを搭載したEA(エキスパートアドバイザー)を見つけることができるかもしれません。
EA導入のメリットは、感情に左右されない取引と、24時間稼働できる点。ただし、KSTの特性を理解していないと、誤ったパラメータ設定でリスクが拡大する可能性も。実際に利用する場合は、バックテストとフォワードテストの両方を徹底することが大切です。
また、シストレ.COMではEAのパフォーマンス履歴や、他のユーザーからのレビュー、勝率やリスクリワード比などの指標も確認可能。これらを参考に、自分の資金力やトレードスタイルに合ったEAを選ぶのが賢明です。
「裁量ではKSTをうまく使えなかった…」という方でも、自動化することで一貫性が生まれ、継続的なトレーディングのきっかけになるかもしれません。
リスクを最小限に抑えるトレーディング管理
KSTインジケーターを使いこなす上で重要なのが、「リスク管理」です。どれだけ優秀な指標であっても、シグナルの誤読や予測外の値動きはつきもの。KSTの力を最大限に引き出すには、損失をコントロールするための明確なルールが必要です。
まず基本中の基本が、「ロスカット(損切り)」の設定。KSTがシグナルラインを上抜けた直後に買いポジションを取ったとしても、相場はすぐに反転する可能性があります。事前に「KSTのクロスが失敗した場合、何pips以内で損切るか」という基準を設けておくことで、大きな損失を未然に防げます。
次に、「ポジションサイズの調整」も欠かせません。KSTが非常に滑らかに動いている場合、それは強いトレンドが形成されているサインですが、トレードごとに全資金の大部分を賭けるのは危険です。推奨されるのは、1回のトレードで資金の1〜3%程度をリスクにさらすこと。これにより、連敗してもトレード継続が可能です。
そして見落とされがちなのが、「KSTの誤解釈」によるミス。たとえば、ゼロラインより下での上抜けは“買いシグナル”ではありますが、全体のトレンドが下向きである場合、単なる一時的な戻りで終わることも多いのです。こうした局面では、トレンド系指標(例:移動平均線)と併用して、相場の地合いを把握することが重要です。
最後に、トレードごとに「記録をつける」ことも効果的です。どのようなKSTシグナルでエントリーし、どのような結果になったのかを可視化すれば、自分のトレードの癖や改善点が明確になります。
まとめ:KSTを正しく使いこなして利益を最大化しよう
KST(Know Sure Thing)インジケーターは、複数の時間軸を統合し、相場の“モメンタムの本質”を視覚化できる非常に有用なテクニカル指標です。
この記事では、KSTの基本的な構造から、TradingView・MT4での設定方法、トレード戦略への応用、さらには自動売買やAI連携の可能性まで、幅広く解説してきました。
大切なのは、「KSTのシグナルを鵜呑みにせず、その裏にある相場の力学を理解すること」。そして、「過信せず、リスク管理を徹底すること」です。これにより、KSTを“判断の支え”として有効に使えるようになります。
「トレンドの転換点を逃したくない」「モメンタムの変化をしっかり捉えたい」——そんなトレーダーのニーズに、KSTは確実に応えてくれるはずです。
さあ、あなたもKSTを味方にして、自分だけのトレーディングスタイルを築いていきましょう!
KSTインジケーター ダウンロード
以下のボタンから、「KST_systre.ex4」をダウンロードできます。
使い方
- ダウンロードした
KST_systre.ex4
を
MT4の「Indicators」フォルダに移動
(例:ファイル → データフォルダを開く → MQL4 → Indicators
) - MT4を再起動、またはナビゲーターで「更新」をクリック
- チャートにドラッグ&ドロップして使用開始!

⚠ 注意事項
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