「えっ、N波動って何?聞いたことはあるけど、実際どう使えばいいの?」——FXや株式チャートを眺めながら、そんな疑問を抱いたことはありませんか?
N波動は、トレンドの流れを読み解く“王道の型”ともいえるパターンですが、理解が曖昧なまま使ってしまうと、かえってトレードの失敗につながることも…。
この記事では、N波動の基礎から具体的な使い方、そして実践的な活用法までをわかりやすく解説します!
N波動とは?FXや株で使える基本パターン
N波動とは、相場の価格変動を「上昇→押し目→再上昇」または「下降→戻り→再下降」と3つのフェーズで捉える、チャート分析の基本パターンです。まるでアルファベットの「N」のような形に見えることから、この名がついています。
この波動は、ダウ理論やエリオット波動などの古典的テクニカル分析と根っこでつながっており、現在も多くのトレーダーがエントリーやエグジットのタイミングを計るために利用しています。特に、トレンド相場において高値や安値の更新を見極める際に役立ち、「押し目買い」や「戻り売り」を狙う戦略に直結するのが特徴です。
一方で、N波動が通用しないケースもあります。たとえば、レンジ相場やファンダメンタル要因で突発的に動いたチャートでは、波形が歪みやすく、誤認のリスクが高まります。「N波動が出てると思ったのに全然伸びない…」という声も、こういった誤認によるものなんです。
ただ形を覚えるだけではなく、「どの相場環境で」「どの時間足で」N波動が有効かを判断する目が重要。上位足(例:日足や4時間足)で全体のトレンドを確認し、下位足(例:1時間足や15分足)でエントリーポイントを探る、という多角的な視点が求められます。
N波動の見つけ方とチャートでの引き方
N波動をチャート上で見つけるには、まず「高値と安値の関係性」をしっかりと把握することがスタート地点です。具体的には、次の3点を視覚的に確認していきます。
- 前回よりも高い高値(または安い安値)
- 一度戻した価格(押し目または戻り)
- 再度伸びた動き(再上昇または再下降)
この3点が揃うことで、チャート上に「N」の形が現れます。「あっ、この波動がそうか!」とわかった瞬間、チャートが一気に読みやすくなる感覚を、多くのトレーダーが実感しています。
ただし、ここで注意したいのが「無理やりN波動に当てはめてしまう」こと。レンジ相場や急激なファンダ要因による値動きでは、波形がいびつになり、正しい判断を妨げる要因となります。ですから、N波動を「教科書どおり」ではなく、「文脈の中で使う」ことが重要です。
また、N波動の信頼性を高めるために、フィボナッチ・リトレースメントや一目均衡表など、他のテクニカル指標との組み合わせが効果的です。特に、押し目や戻りが「フィボナッチ38.2%付近」で止まり、その後に高値を更新していれば、N波動としての信頼性はかなり高いといえるでしょう。

N波動を活用したFXトレード手法とは?
N波動は、トレンドフォロー型のトレード戦略において非常に実用的な指標です。特に「押し目買い」や「戻り売り」を狙う際の判断材料として用いることで、相場の波にうまく乗ることができます。
N波動において重要なのは「2つ目の波」でのエントリータイミング。このフェーズは、最初の上昇(もしくは下降)が一度調整され、再度トレンド方向に動き出すタイミングです。ここを狙うことで、リスクを抑えつつ、効率よく値幅を取ることが可能になります。
例えば、上昇N波動を狙うときは、前回の高値を超えた瞬間ではなく、「押し目」の終点を見極めてエントリーするのが理想的です。その判断には、直近のサポートラインや移動平均線との接触点、一目均衡表の「雲」の反発点などを参考にすると良いでしょう。
また、利確と損切りの設定もN波動を活用するうえで重要な要素です。利確ポイントは「N字の頂点を抜けた後の次の抵抗帯」、損切りは「押し目や戻りの安値を割り込んだライン」が目安になります。この設定を事前に行うことで、感情に左右されないトレードが実現します。
まとめ
N波動は、相場の波を視覚的に捉えるためのシンプルかつ強力なパターンです。
その形を正しく理解し、フィボナッチや一目均衡表と組み合わせて活用することで、エントリー・利確・損切りのすべてに根拠を持ったトレードが可能になります。
「波の流れがわかるようになった」「無駄なトレードが減った」——そんな未来を手に入れるには、N波動を“学ぶ”だけでなく、“使いこなす”視点が必要です。
まずは、過去チャートをじっくり見ながら、N波動の形を何度も確認してみましょう。