
「テクニカル指標って、結局どれが一番使えるの?」そんな疑問を抱えている方へ!
今回は“PVI(ポジティブボリュームインデックス)”と“NVI(ネガティブボリュームインデックス)”という少しマニアックだけど、実はとっても使える指標をご紹介します!
PVI/NVIとは?基本から理解するテクニカル指標

どちらも古くから使われているテクニカル指標で、実はプロの投資家やトレード上級者にとってはおなじみの存在
まずPVI(Positive Volume Index)は、出来高が増加した日に価格がどう動いたかを重視する指標です。取引が活発な日は一般投資家の参加が多いとされており、その価格変動を追うことで「大衆の動き」を可視化します。

逆に、NVI(Negative Volume Index)は出来高が減った日の価格変動を追い、これは「静かに動くプロの資金=スマートマネー」の流れを捉える手がかりになります。
両者は移動平均線と組み合わせて使われることが多く、特に「200日移動平均線」との関係を見ることでトレンドの方向性を判断する使い方がポピュラー。

チャート上でラインが平均線を上抜けると上昇トレンドの示唆、下抜ければ下降トレンドの兆候という判断がされます。
PVIとNVIは、表面上の値動きだけでは読み取れない市場参加者の心理や資金の流れを浮き彫りにする「裏読み指標」と言っても過言ではありません!
PVI(ポジティブボリュームインデックス)の仕組み
PVIは一般的に、出来高の多い日は個人投資家の取引が活発になる傾向があり、「大衆の動き」が価格に強く影響していると考えられています。
この考え方の元になっているのが「大衆心理」。投資家の多くがニュースやトレンドに反応して一斉に動くため、そうした日には相場が急に動きやすいという特徴があります。

ある日の出来高が前日より増えていたら、PVIの値は前日のPVIに「当日の価格変化率」を掛けて更新されます。

逆に出来高が減っていれば、その日はPVIは更新されず、前日と同じ値が維持されます。これにより、出来高が増えた日だけをフィルタリングして“動き”を抽出します。
NVI(ネガティブボリュームインデックス)の特徴
一般的に、取引量が少ない日は機関投資家やインフォームドトレーダーといった「情報を持った投資家」が静かにポジションを調整するタイミングとされています。
このNVIの考え方は、「静かなる知者の足音を聞け」という発想に基づいています。
NVIは特に中長期のトレンド把握に効果を発揮します。実際、過去の分析では、NVIが200日移動平均線を上抜けたタイミングで長期の上昇トレンドが発生することが多いとされています。
これは「静かな積み上げ」が、やがて大きな流れになることを示唆しています。
さらに、NVIは感情的になりがちな短期トレードとは一線を画し、「本質的なトレンド」を読み解くための冷静なツールでもあります。

市場のノイズを減らし、情報に左右されにくい判断をしたい方には、ぜひ取り入れていただきたい指標です。
PVI/NVIの計算方法とその意味
PVIとNVIの計算は、見た目以上にシンプル!でも、その裏にある意味をしっかり理解することで、チャートの見え方がガラッと変わります。
まずは計算式から見てみましょう。
【PVIの計算式】
前日の出来高より当日の出来高が大きい場合のみ更新:
PVI今日 = PVI昨日 + (本日の価格変化率 × PVI昨日)
【NVIの計算式】
前日の出来高より当日の出来高が小さい場合のみ更新:
NVI今日 = NVI昨日 + (本日の価格変化率 × NVI昨日)
※価格変化率 = (本日終値 – 前日終値) / 前日終値
この式を見てわかる通り、PVIとNVIは「特定条件下の日のみ値が更新される」のが最大の特徴。
つまり、PVIは出来高が増えた日、NVIは出来高が減った日にしか変動しません。このフィルタリングにより、市場の特定の動き(大衆 vs プロ)を可視化できます。
たとえば、株価は上がっているのにNVIが下降していたら、「出来高が少ない=プロの買いが弱い」可能性が。逆にNVIが移動平均線を上回ってきたら、じわじわと“裏のトレンド”が生まれつつあるかもしれません。
PVI/NVIを活用したトレード戦略の実践法
これらを活用することで、トレンドの流れや転換点をいち早く察知し、実践的なトレードに直結させることが可能です。

ここからは、実際にどのように戦略へ落とし込むのかを具体的に解説していきます。
ポイントは2つ。「トレンドの確認」と「他の指標との組み合わせ」。この二本柱を押さえることで、PVIとNVIは“使えるインジケーター”として真価を発揮します!
たとえば、PVIが200日移動平均線を上抜けた場合、それは「大衆が市場の上昇に乗ってきた」合図として、買いエントリーの判断材料になります。

逆に、NVIが同じように上抜けた場合は、「静かなる本格上昇の始まりかも?」と期待される場面。特にトレンド初期を狙う戦略に向いています。
さらに、これらをMACDやRSIと組み合わせると、トレードの精度がぐっとアップします。PVIが上昇、MACDもゴールデンクロス、さらにRSIが50を超えてくれば、かなり信頼度の高い買いサインと捉えることができます。
PVI/NVIを用いたトレンドフォロー手法
PVI
出来高が増えた日の動きに敏感なので、急騰・急落にすばやく反応します。つまり、市場に熱気が戻った瞬間を見逃しにくいんです。たとえば、PVIが上昇しながら価格も切り上げていくとき、それは「大衆の買いが加速している」サイン。こうした局面では、順張りの買い戦略が非常に有効です。

NVI
静かな相場の中に潜む「じわじわ上げ」「下げ渋り」など、“トレンドの芽”を見つけるのが得意。特に、NVIが移動平均線を下から上に抜けたタイミングは要注目です。「まだ目立っていないけれど、流れが変わってきたな…」という感覚を、数値で裏づけしてくれるんです。
トレンドの方向性を判断する際は、200日移動平均線(MA200)とのクロスを基準にするのが王道。PVI/NVIがMA200を上抜けたら上昇トレンドの可能性が高まり、下抜けたら下降トレンドを示唆します。
ここで重要なのが、“両方が同じ方向を示しているか”を確認すること。PVIもNVIも上向き、かつ移動平均線の上にあるという条件がそろえば、かなり信頼性の高いトレンドと見なせます。
PVI/NVIと他の指標(RSI・MACD)の併用
PVIとNVI単体でも市場の動きを読む力は抜群ですが、他のテクニカル指標と組み合わせることで、その精度と信頼性は格段に向上します。
RSI(相対力指数)
まずRSI。これは「買われすぎ」「売られすぎ」を数値化する指標で、PVIやNVIが上昇しているときにRSIが70以上になっていれば、「勢いが強すぎて一時的な過熱感があるかも」という警戒ができます。
逆にRSIが50を超えたばかりで、PVIやNVIが移動平均線を上抜けたばかりなら、「上昇の初動段階かも?」という読みが可能に。

MACD
次にMACD。トレンドとモメンタムの両方を示すこの指標は、PVI/NVIの方向と一致することでトレードの根拠が強固になります。

実際の活用法
- PVI/NVIが200日移動平均線を上抜け
- RSIが50〜60台を維持
- MACDがクロスしつつヒストグラムが拡大中
逆に、RSIが70を超えていてPVI/NVIが横ばい、MACDがデッドクロス寸前…なんて場合は、「天井圏で反転の兆しあり」として警戒する材料になります。
PVI/NVIを安全かつ効果的に使いこなすコツ
PVIやNVIが示すのは、あくまで出来高に基づいた動きの一面でしかありません。「NVIが上向いているから買いだ!」と決めつけるのではなく、移動平均線やMACDなど複数の指標と組み合わせて“総合判断”する癖をつけましょう。

たとえば、PVIが一瞬だけ急上昇するような場面。これは一時的な出来高増によるノイズの可能性もあります。
こうした場合はRSIで過熱感を確認したり、チャートパターンと照らして冷静に見極める必要があります。
誤った使い方で損失を避けるために
PVI/NVIは市場の深層を映し出す優秀な指標ですが、「意味を取り違える」と、かえってトレードを混乱させる原因にもなります。

ここでは、ありがちな誤用パターンと、それを回避するための考え方をしっかり解説しておきましょう!
まず一番多いのが、「PVIやNVIの方向性だけで売買判断をしてしまう」ケースです。たとえばPVIが急上昇したからといってすぐに飛び乗るのは危険です。

出来高の急増が一時的なイベント(例:企業の決算、材料株のニュース)による場合も多く、そうした“ノイズ”に反応してしまうと、高値づかみのリスクが高まります。
次に見落とされがちなのが、「時間軸のズレ」。PVI/NVIは中長期トレンドの把握に強みがある指標ですが、5分足や15分足などの短期チャートで使うと、ノイズに振り回されやすくなります。

また、「PVI/NVIを移動平均線と一緒に使っていない」状態も要注意。これらの指標は、200日移動平均線との関係を見ることで初めて「トレンド判定ツール」としての力を発揮します。PVI/NVI単体で上がっているように見えても、MAの下で推移していれば、むしろ下降局面の一時的反発かもしれません。
PVI/NVIインジケーター ダウンロード
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