SMMAは、価格のノイズを除去しながらも、なめらかで視認性の高いトレンドを描けることで注目されているテクニカル指標です。しかし!「SMA(単純移動平均)やEMA(指数平滑移動平均)と何が違うの?」と混乱してしまう人も少なくありません。
今回は“SMMA(Smoothed Moving Average)インジケーター”を徹底解説していきます!
SMMAインジケーターとは?特徴と他の移動平均線との違い
SMMAとは、過去のデータに対する感度をなだらかに抑え、直近の価格に引っ張られすぎない“なめらかな平均線”を描き出す指標です。SMA(単純移動平均線)やEMA(指数平滑移動平均線)と比べて、価格の突発的な変動、いわゆる「ノイズ」を除去する効果が高いのが特徴です。
例えば、EMAは直近の価格に強く反応するため、反応速度は速いですが“だまし”も多く発生しやすい。一方、SMMAは過去の価格データを長く参照する分、反応は遅くなりますが、安定したトレンドの流れを描くことができます。
また、SMMAの計算式は以下のように表されます。
SMMA(今日) = [(昨日のSMMA × (期間 − 1)) + 今日の終値] ÷ 期間
SMMAがトレーダーに選ばれる理由
「なぜ数ある移動平均線の中で、SMMAが選ばれているのか?」
その答えはズバリ、「トレンドの信頼性」と「心の安定性」にあります!
まず、SMMAはその構造上、過剰な反応を抑えてくれるため、突発的な価格変動による誤ったトレンド判断、いわゆる“だまし”を回避しやすいという大きなメリットがあります。これにより、長期的な視点での売買判断が可能になり、ポジション保有中の不安も軽減されます。
たとえば、EMAでは短期的な反応により、しばしばゴールデンクロス(買いサイン)やデッドクロス(売りサイン)が頻発します。そのたびに「買った方がいい?いや、やめておこうか…」と判断に迷う方も多いのでは?
その点SMMAは、ゆっくりとした動きで明確なトレンドの流れを描くため、「今はまだ待とう」「ここがチャンスだ」と、シンプルで分かりやすい判断を後押ししてくれます。
また、サポートラインやレジスタンスラインとしても活用できるため、チャート上での“道しるべ”として非常に便利。複数の時間軸でSMMAを表示し、トレンドの整合性を確認する“マルチタイムフレーム分析”との相性も抜群なんです。
SMMAを活用した基本的な売買タイミングの見極め
ゴールデンクロスとデッドクロスの活用法
SMMAの基本的な使い方として最もよく知られているのが、2本のSMMAを使った「クロスシグナル分析」です。
短期SMMA(例:20期間)と長期SMMA(例:50期間)をチャートに表示し、
- 短期SMMAが長期SMMAを下から上に抜けたら「買いサイン(ゴールデンクロス)」
- 逆に、短期SMMAが上から下に抜けたら「売りサイン(デッドクロス)」

サポートライン・レジスタンスラインとしてのSMMA
さらに、価格がSMMAにタッチしたタイミングを「押し目買い」や「戻り売り」のポイントとする使い方も有効です。
- 上昇トレンド中に、価格がSMMAにタッチして再び反発すれば「押し目買い」
- 下降トレンド中に、SMMAまで戻して再び下落すれば「戻り売り」
このようにSMMAを“傾きある水平線”として扱うことで、トレード戦略の精度が一段と高まります!

SMMAインジケーターを使った応用戦略
基本を押さえたら、次は応用編!SMMAは単体でも優秀なツールですが、他のインジケーターと組み合わせることで、さらに分析の“精度”が高まります。
他のインジケーターとの組み合わせ(RSI・MACDなど)
特に相性が良いのが、RSI(相対力指数)やMACD(移動平均収束拡散法)といった“オシレーター系”インジケーターです。
たとえば:
- SMMAでトレンド方向を確認
- RSIで買われすぎ・売られすぎを判断
- 両方の条件が揃ったらエントリー!
こんなふうに、SMMA=方向性、RSI=勢いという風に役割分担することで、より“論理的な判断”が可能になります。
また、MACDとの併用もおすすめ。MACDのシグナルクロスと、SMMAのゴールデンクロス・デッドクロスが一致すれば、トレードの根拠が強化され、迷いも減ります。
自動売買(EA)におけるSMMAの活用例
「裁量トレードは苦手…」という方には、自動売買(EA=Expert Advisor)での活用も人気です。
実際、MT4のEA開発では、SMMAのクロスをトリガーにして売買を行うシステムが数多く存在します。
また、ノイズが少ないため、過剰なエントリーを抑えられ、リスクを管理しやすいというのも大きな利点です。
注意点としては、EAはバックテストが非常に重要です。特にSMMAは“滑らか”な反面、反応が遅いため、短期スキャルピングには不向き。スイングや中長期向けのEAで真価を発揮します。
SMMAのデメリットとその対策方法
どんなに優れたインジケーターでも“万能”ではありません。SMMAにも、トレードに取り入れる上で気をつけたい「弱点」があります。ただし!それらを理解しておけば、十分にカバー可能です。
遅延性の影響を理解した運用が必要
まず、最大のデメリットは反応が遅いこと。SMMAは「滑らかでノイズが少ない」ことが強みですが、そのぶん「直近の価格変化への反応」が鈍くなります。
これにより、例えば短期的な急上昇や急落が起きた場合、エントリーチャンスを逃してしまったり、利確や損切りが遅れてしまう可能性があるのです。
これを補うには、
- 裁量判断で補完する(ローソク足の形状やボリュームを見る)
- 短期SMMAと長期SMMAを併用して、タイミングのずれを把握する
といった運用が効果的です。
他の移動平均との混同を避けるポイント
「SMAとどう違うの?EMAとの違いは?」といった混乱もよくある悩み。SMMAの“Smoothed”という名前だけを見て、SMAと同じだと思って使ってしまうケースもあります。
ここで大事なのは、「SMMAは“前日のSMMA値”をベースにして今日の終値をならしていく」という自己参照型の計算方式。この構造が、ほかの移動平均との“見た目の違い”を生み出しています。
正しく理解しておけば、「このライン、思ったより動かないな…」といった不安も軽減されます!
安定したトレードと継続的な利益獲得を目指す
「勝ったり負けたりで、結局トータルはマイナス…」
そんな不安定なトレードから抜け出したい方にこそ、SMMAは力を発揮します!
トレードの精度を上げるルール構築
まず重要なのは、“ルールを決めること”です。
たとえば、
- トレンドフォロー時は、価格がSMMAを割り込むまではポジションを保有
- ゴールデンクロス発生時のみ新規エントリー
- デッドクロス+RSIが70を超えたら利確 or 損切り
毎日のチャート分析を効率化する手法
SMMAを使ったチャート分析は、視覚的に非常にシンプル。
複数のテクニカル指標を何枚も重ねる必要はなく、SMMAの傾き・クロス・反発ポイントを見るだけで、基本的な方向性がつかめます。
また、SMMAは時間足を問わず使用可能。
日足・4時間足・1時間足といった異なるタイムフレームにそれぞれSMMAを表示し、全体の流れを確認する「マルチタイム分析」も効果的です。
【例】
- 日足:上昇トレンド
- 4時間足:調整局面でSMMA反発確認
→ 1時間足で買いエントリー!
こんな使い方をすることで、分析にかかる時間を削減しながら、的確な判断ができるようになります。
SMMAを正しく使えばトレードのストレスが減る
「エントリーもエグジットも毎回不安でいっぱい…」
そんな精神的ストレス、もう手放しませんか?
明確な判断基準で迷わないトレード環境を構築
トレードの世界では、“判断に迷う時間”こそがストレスの正体。
「今入るべき?待つべき?」と悩みながらトレードすると、感情に振り回され、ミスが増えます。
そんなとき、SMMAは“視覚的な判断基準”を提供してくれます。
「SMMAを上抜いたらエントリー」「SMMAを下回ったら様子見」といった“ルール”を持つことで、判断が瞬時にできるようになり、気持ちも落ち着くんです。
特に、裁量判断をメインにしているトレーダーほど、チャートの“基準軸”としてSMMAを活用することで、「判断のブレ」がなくなり、自然とトレード精度も安定します。
SMMAインジケーター ダウンロード
以下のボタンから、「SMMA_systre.ex4」をダウンロードできます。
使い方
- ダウンロードした
SMMA_systre.ex4
を
MT4の「Indicators」フォルダに移動
(例:ファイル → データフォルダを開く → MQL4 → Indicators
) - MT4を再起動、またはナビゲーターで「更新」をクリック
- チャートにドラッグ&ドロップして使用開始!

⚠ 注意事項
- 本インジケーターは シストレ.COMの登録口座でご利用いただけます。
※ 認証が行われていない口座ではご使用いただけません。 - 無料配布のサンプルです
商用利用・再配布は禁止とさせていただきます