
テクニカル指標があふれる中で、「シンプルかつ強力」と評判のスーパートレンド。
この記事では、スーパートレンドの基本からトレードでの実践活用法まで徹底解説!「勝ちパターンを掴みたい」「無駄な損失を避けたい」というトレーダー必見の内容です。
スーパートレンドとは?基本と仕組みを徹底解説

基本的には「上昇トレンド時は緑」「下降トレンド時は赤」と、チャート上に帯状で表示され、現在の相場がどちらに向かっているのか一目でわかります。
このインジケーターの根幹にあるのが「ATR(Average True Range)」という指標。ATRは市場のボラティリティ(価格変動幅)を測定するツールで、これを元にスーパートレンドは「価格が一定以上動いたらトレンドが変わる」というシンプルなルールでシグナルを出します。

たとえば、現在の価格がスーパートレンドのラインを上抜ければ「買いシグナル」、逆に下抜ければ「売りシグナル」と判断します。

このルールにより、価格変動に合わせた柔軟なトレンド追従が可能になるのです。
さらに、移動平均線やボリンジャーバンドとの違いとして、スーパートレンドは「トレンドの転換点を明確に示す」という特徴があります。
移動平均線は価格の平均値を滑らかに表示するだけですが、スーパートレンドは「現在のトレンドが続くか、反転するか」を判断する強力なフィルターとして機能します。
スーパートレンドインジケーターの役割と特徴
スーパートレンドインジケーターの役割はズバリ、「トレンド相場での売買タイミングを視覚的に教えてくれる」こと。

特に、相場初心者にとって「今は買い時か、売り時か」を瞬時に判断できる優れものです。
このインジケーターが優れている理由は、価格の変動幅(ボラティリティ)を反映させた「自動調整型ライン」である点。
ATR(Average True Range)を基準にしているため、相場が活発に動いているときは敏感に反応し、逆に静かな相場では余計なシグナルを出さずに控えめになります。これにより「過剰な売買」を防ぐフィルターとしての役割も果たします。
さらに、スーパートレンドは「トレンドの転換点」を明確に示します。価格がスーパートレンドラインを上抜けた瞬間、「上昇トレンド入り」と判断し、視覚的に緑の帯を表示。
一方で、下抜ければ「下降トレンド入り」となり、赤の帯に変わります。この明快な表示が、視覚的なストレスを減らし、瞬時の判断をサポートしてくれるのです。
また、移動平均線のように「過去の平均値」を追うだけでなく、現在のボラティリティに応じて調整されるため、トレンドが出やすい場面での精度が高いことも特徴。「今、動いている相場」を正確に捉えられるのが大きなメリットです。
トレンドの転換点を可視化する仕組み
スーパートレンドがトレンドの転換点を可視化する仕組みは、非常にシンプルながら論理的です。その核心は「ATR(Average True Range)」を使ったダイナミックなラインの描画にあります。
ATRは、過去一定期間の価格変動幅を平均化した指標で、「相場がどれくらい動いているか」を数値化するもの。この数値に対して、設定された乗数(通常は1.5〜3倍程度)を掛け合わせ、その値をもとにスーパートレンドラインが引かれます。具体的には、以下のような計算式が用いられます。
スーパートレンド(上昇時) = (高値 + 安値) / 2 + ATR × 乗数
スーパートレンド(下降時) = (高値 + 安値) / 2 – ATR × 乗数
このラインが「サポート」または「レジスタンス」として機能し、価格がそのラインを超えた瞬間にトレンドの転換が示唆されます。

たとえば、価格が下降トレンド中のスーパートレンドラインを上抜けた場合、それは「新たな上昇トレンドの始まり」を意味し、帯の色が赤から緑に変わります。


逆に、上昇中にラインを下抜けた場合は「下降トレンドへの転換」となり、色は緑から赤へ変化!
この「価格 × ボラティリティ」の組み合わせが、スーパートレンドの本質です。動きのある相場では敏感に反応し、レンジ相場では無駄なシグナルを抑える。このバランスが、トレンドの転換点を的確に捉える秘訣なのです。
ATRを活用したボラティリティ判定方法
この指標は、過去一定期間(一般的には14期間)の価格変動幅を平均化したもので、「今、市場がどれくらい動いているか」を直感的に理解させてくれます。
ATRの計算は単純です。各ローソク足ごとの「高値-安値」「高値-前終値」「安値-前終値」の絶対値を算出し、その中で最も大きい値を平均化します。これにより、「瞬間的な値動きの大きさ」を捉えることができ、ボラティリティの増減を数値で把握することが可能になります。
このATRをスーパートレンドがどう活用するかというと、一定倍率(乗数)を掛け合わせることで、現在の相場に応じた“フィルター”として機能させます。
相場が活発でボラティリティが高いときはラインが広がり、逆に静かなときは狭くなる。これにより、騙しシグナルを抑えつつ、トレンドが本格化したタイミングだけを狙ってエントリーする精度が高まります。
ボラティリティが高まればラインは拡がり、相場の急変動にも対応。逆にボラティリティが低下すればラインは縮小し、レンジ相場での無駄なシグナルを抑制します。
他のテクニカル指標との違いと使い分け
スーパートレンドは「トレンドの転換点を直感的に示す」ことに特化したインジケーターですが、他の有名なテクニカル指標と比べると、その立ち位置や役割が明確に異なります。

ここでは、特に利用頻度が高い移動平均線やボリンジャーバンドとの違いと、効果的な使い分け方を解説します。
スーパートレンドを効果的に活用するには、よく使われる移動平均線やボリンジャーバンドとの違いを明確に理解しておくことが重要です。
移動平均線(Moving Average, MA)
これは一定期間の価格を平均し、その推移を滑らかに描画することで、相場全体の流れを把握するツールです。短期(5日線・25日線)では細かなトレンド把握、中期・長期(50日線・200日線)では大局観を掴むのに適しています。
ボリンジャーバンド
移動平均線を中心に、価格の標準偏差(σ)を元にした上下のバンドを表示し、「価格が行き過ぎているかどうか」を視覚的に示す指標。
これはトレンドというよりも「逆張り」や「ボラティリティ判断」に強みを持っています。バンドが広がれば相場が荒れている証拠、狭まればレンジ相場が続いているサインと捉えます。
【簡単比較表】
指標 | 特徴 | 強み | 弱点 |
---|---|---|---|
移動平均線 | 過去平均でトレンド把握 | 長期視点での方向性確認 | 反応が遅く、ダマシに弱い |
ボリンジャーバンド | 標準偏差で相場の過熱感測定 | 逆張りやレンジ相場で有効 | トレンドフォローには不向き |
スーパートレンド | ATRを基にトレンド転換点を示す | トレンドフォローで直感的判断 | レンジ相場ではダマシが出やすい |
このように、スーパートレンドは「トレンドフォロー型」、移動平均線は「全体把握型」、ボリンジャーバンドは「逆張り・ボラティリティ測定型」として役割分担が明確です。

状況に応じて組み合わせることで、より安定したトレード判断が可能となります。
スーパートレンドの優位性と注意点
スーパートレンドの最大の優位性は、「トレンドフォローが直感的にできる」点にあります。
また、ATR(平均的な値動き幅)を基にラインを動的に調整するため、ボラティリティに応じた柔軟な対応が可能です。
これにより、移動平均線のような「追従の遅さ」を克服し、トレンド初動でのエントリーがしやすくなります。トレンド相場では、他の指標よりも早く転換をキャッチしやすいのが魅力です。

さらに、パラメータ(期間や乗数)の調整次第で、自分好みにカスタマイズできる点もスーパートレンドならでは。短期トレードなら感度を高めた設定、中長期ならダマシを減らす設定に変更することで、戦略に合わせた運用ができます。
しかし、注意点もあります。それは「レンジ相場でのダマシシグナル」が発生しやすいこと。スーパートレンドはトレンド追従型のため、価格が横ばいに動くレンジ相場では頻繁に色が切り替わり、誤ったシグナルを出すことがあるのです。

トレンドが出ているときは強い、でもレンジでは慎重に
スーパートレンドの設定方法【MT4】
スーパートレンドインジケーターを効果的に使うためには、まず正しい設定方法を押さえることが大前提です。
MT4でのスーパートレンド導入手順
MT4にはデフォルトでスーパートレンドが搭載されていません。したがって、まずはインジケーターを外部サイトからダウンロードし、MT4に追加する必要があります。以下がその流れです。

この記事の最後に配布しています!
まず最初に必要なのが、スーパートレンドのインジケーターファイルです。下部のボタンから入手できます。
MT4を起動したら、メニューの「ファイル」→「データフォルダを開く」を選択。次に「MQL4」→「Indicators」フォルダを開きます。このフォルダがインジケーター格納用のフォルダです。
ファイルを格納した後、MT4を一度終了し、再起動します。これでナビゲーターウィンドウ内の「インディケーター」一覧にスーパートレンドが表示されるようになります。
最後に、ナビゲーターウィンドウからスーパートレンドをドラッグ&ドロップでチャートに適用。パラメータ設定画面が表示されるので、期間や乗数を自分好みに調整すれば完了です。
パラメータ設定とおすすめ数値
スーパートレンドインジケーターを最大限に活かすには、「期間」と「乗数(Multiplier)」のパラメータ設定がカギとなります。初期設定のままでも一定の効果はありますが、相場環境やトレードスタイルに合わせて調整することで、シグナルの精度と自分に合った使い勝手が格段に向上します。
1. 期間(Period)
期間は、スーパートレンドがどれだけ過去のデータを参照してラインを描くかを決める値です。一般的には「14」がデフォルトですが、以下のように調整することで効果が変わります。
- 短期トレード向け:10〜12期間(反応速度を高め、機敏なエントリーが可能)
- スイング〜中期向け:14〜20期間(バランス型、最も標準的な設定)
- 長期トレード向け:30期間以上(ダマシを極力排除し、大局的な判断)
2. 乗数(Multiplier)
乗数は、ATRに掛ける倍率で、スーパートレンドラインの幅を決定する重要なパラメータです。これが高いほど、ラインが価格から離れ、シグナルが厳選されます。
- 乗数2.0〜2.5:短期トレード用(敏感に反応、頻繁なシグナル)
- 乗数3.0:標準設定(トレンドの初動をキャッチしつつ、ダマシも抑制)
- 乗数4.0以上:中長期・慎重派向け(ダマシを減らし、確実性重視)
おすすめ設定例
- デイトレーダーなら「期間12・乗数2.5」
- スイングトレーダーなら「期間14・乗数3.0」
- 長期投資家なら「期間30・乗数4.0」
このように、自分のトレードスタイルに合わせて柔軟に設定を変えることで、スーパートレンドの効果を最大限に引き出すことができます。ポイントは「シグナルの頻度」と「精度」のバランスを見極めることです。
スーパートレンドを使ったトレード戦略
スーパートレンドは、ただ表示させるだけでは本当の効果を発揮しません。重要なのは「どう活用するか」です。ここでは、勝率を上げるための実践的なエントリー&エグジットの基準や、他のテクニカル指標との組み合わせによる高精度トレード術を解説します。
勝率を高めるエントリー&エグジットの基準
スーパートレンドは「トレンド相場でこそ真価を発揮」します。エントリーの基本は、スーパートレンドが色転換した瞬間を狙うこと。
- 緑色に変わったら買いエントリー
- 赤色に変わったら売りエントリー
このシンプルなルールを守るだけでも、トレンドフォロー型の売買が成立します。
しかし、重要なのは「だまし」をどう回避するか。レンジ相場で頻発する偽シグナルを防ぐには、以下の基準を設けると効果的です。
- 直近高値・安値のブレイクを待つ
- 出来高やボラティリティの増加を確認する
- 他の指標(MACDやRSI)でトレンドの強さを裏付ける
エグジットの目安としては、スーパートレンドが再度色転換した時点で決済するのが基本。ただし、ボラティリティが急上昇した場合や、チャートパターン(ダブルトップ・ボトムなど)が確認できた場合は、早めに利確・損切りを行う柔軟性も必要です。
他インジケーターとの組み合わせ術
スーパートレンド単体では、相場のすべてを把握するのは難しいため、他のインジケーターとの併用が推奨されます。
1. RSIとの併用
- スーパートレンドが買いシグナルを出し、RSIが30以下から反発している → 強い買いサイン
- 逆に、スーパートレンドが売りシグナルで、RSIが70以上から下落 → 信頼性の高い売りシグナル

2. MACDとの併用
- MACDがゴールデンクロス → スーパートレンドの買いシグナルと合致
- MACDがデッドクロス → スーパートレンドの売りシグナルを裏付け

3. ボリンジャーバンドとの併用
- スーパートレンドが買いシグナル時に、価格がバンドの上限に張り付く → 強いトレンド継続のサイン
- バンド内に戻ってきたら利確タイミングを検討

RSIやMACDとの併用事例
スーパートレンドをより効果的に使いこなすには、「RSI」や「MACD」といった補助インジケーターとの併用が欠かせません。ここでは、実際に使える具体的な併用事例をご紹介します。
【ケース1:スーパートレンド × RSI】
スーパートレンドが買いシグナルを出しても、「本当にこのタイミングで買っていいのか?」と不安になりますよね。そんな時に頼れるのがRSIです。
- たとえば、スーパートレンドが緑に転換し「買いシグナル」が点灯。
- 同時にRSIが「30以下(売られすぎゾーン)」から反発している場合、このエントリーはかなり信頼度が高くなります。
- 逆に、RSIが「70以上(買われすぎゾーン)」に近い場合は、スーパートレンドの買いシグナルがフェイクである可能性を疑い、慎重に判断します。
【ケース2:スーパートレンド × MACD】
MACDは「トレンドの勢い」を示す指標です。
- たとえば、スーパートレンドが赤から緑に転換し「買いシグナル」が出たタイミングで、MACDがゴールデンクロス(MACD線がシグナル線を上抜け)を形成していれば、その買いシグナルは“本物”である可能性が高まります。
- 逆に、スーパートレンドが売りシグナルを出し、同時にMACDがデッドクロス(シグナル線を下抜け)を示していれば、売りエントリーの根拠が強化されます。
【応用:3つ併用の最強コンボ】
- スーパートレンドが買いシグナル
- RSIが30以下から反発
- MACDがゴールデンクロス
この3つが同時に揃った場面は、かなり信頼度の高いトレンド発生シグナルとなります。このような条件が揃った時だけエントリーすることで、無駄な取引を減らし、勝率を安定させることができます。
「単発のシグナルに飛びつかず、複数の根拠で絞り込む」──これがスーパートレンドとRSI・MACDを併用する最大のメリットです。
複数フィルターを使ったリスク低減法
スーパートレンドは直感的でわかりやすい指標ですが、精度を高めてリスクを抑えるには「フィルター」をかけることが重要です。

ここでは、RSIやMACD、ボリンジャーバンド、移動平均線といった複数のフィルターを組み合わせて、だましシグナルを回避しつつトレードの安定性を高める方法をご紹介します。
1. トレンド方向の確認は「移動平均線」
まず、スーパートレンドが示すシグナルが「大きなトレンドの流れ」に逆らっていないかを確認します。
- 移動平均線(50MAや200MA)が上向き → 買いシグナルのみエントリー
- 移動平均線が下向き → 売りシグナルのみエントリー
これにより、逆行する無駄なトレードを避けることができます。
2. モメンタムの確認は「MACD」
次に、スーパートレンドの色転換シグナルが出た際、MACDでトレンドの勢いを確認。
- ゴールデンクロス → 買いエントリーの後押し
- デッドクロス → 売りエントリーを強化
このフィルターで、トレンドの持続性を裏付けます。
3. 過熱感の確認は「RSI」
エントリーする際に「今は過熱していないか?」をチェック。
- RSIが50以上なら買い方向のエントリーに優位性
- RSIが50未満なら売り方向に優位性
- RSIが70以上、30以下では反発リスクが高いためエントリーは慎重に
4. ボラティリティの確認は「ボリンジャーバンド」
スーパートレンドがシグナルを出したとしても、ボリンジャーバンドが収縮しているならトレンド発生の可能性は低く、エントリーは見送ります。
逆にバンドが拡大し始めたタイミングなら、トレンドが走り出すサインとしてエントリーを検討します。
5. 出来高のチェックも忘れずに
トレンド転換時は、出来高が伴っているかを確認。
- 出来高が増加している → シグナルの信頼度アップ
- 出来高が低調 → フェイクの可能性が高く、見送り
このように、スーパートレンドのシグナルを他のインジケーターでフィルタリングすることで、エントリーの質が向上し、リスクを大幅に軽減することが可能になります。
まとめ:スーパートレンドで勝率アップを目指そう
スーパートレンドは、「トレンド相場に強く、エントリータイミングが視覚的にわかりやすい」優秀なインジケーターです。色転換というシンプルなシグナルで、初心者でも迷わず判断できる一方、使いこなすには“だまし”を見抜くフィルタリング技術が欠かせません。
Supertrendインジケーター ダウンロード
以下のボタンから、「Supertrend_systre.ex4」をダウンロードできます。
使い方
- ダウンロードした
Supertrend_systre.ex4
を
MT4の「Indicators」フォルダに移動
(例:ファイル → データフォルダを開く → MQL4 → Indicators
) - MT4を再起動、またはナビゲーターで「更新」をクリック
- チャートにドラッグ&ドロップして使用開始!

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