
FX(外国為替証拠金取引)を行う際に、スワップポイントという言葉をよく耳にするかと思います。
スワップポイントは、取引をする際に発生する金利差を反映したもので、トレーダーにとって利益にも損失にも影響を与える重要な要素です。
本記事では、スワップポイントの基本的な仕組み、計算方法、そしてFX取引におけるその重要性について解説します。
スワップポイントとは?
スワップポイントとは、FX取引における2つの通貨間の金利差によって発生するもので、ポジションを翌日まで保持する際に支払うか受け取る金利のことです。
例えば、金利が高い通貨を買って、金利が低い通貨を売ると、スワップポイントとして利益を受け取ることができます。一方、逆に金利が低い通貨を買って高い通貨を売ると、スワップポイントを支払うことになります。
FX取引における重要性
特に「スワップ運用」や「キャリー取引」など、スワップポイントを狙った取引方法が存在します。
また、スワップポイントの影響は短期的な取引だけでなく、長期保有の戦略にも大きな影響を与えます。したがって、スワップポイントを理解し、適切に活用することが、FX取引における成功のカギとなります。

スワップポイントの仕組み
スワップポイントの基本的な概念


逆に、日本円を買って米ドルを売る場合は、スワップポイントを支払うことになります。
どのように計算されるのか?
スワップポイントは、通常、1ロット(1万通貨)の取引に対して、1日ごとに発生する金利差に基づいて計算されます。


具体的には、各通貨の金利に基づいてスワップポイントが決まり、取引を行った日にその金利差が反映されます。計算式は以下のようになります
スワップポイント = 取引通貨の金利差 × 取引数量 × スワップポイント値(1日あたり)
計算例:EURUSD 1ロット「買い」ポジション
- 通貨ペア: EURUSD(ユーロ/米ドル)
- 取引量: 1ロット(買い)
- 契約サイズ: 100,000
- 少数桁: 5桁(0.00001)
- 買いスワップ値: -2.5
(100,000 × 0.00001) ×1ロット× -2.5
契約サイズが10万通貨で、小数点以下5桁のため、1ポイント=0.00001として計算
1 × 1 × -2.5 = -2.5 USD/日
スワップポイントを円換算するため、USD/JPYのレート(150円/USD)を掛ける
-2.5 USD × 150 = -375 JPY/日
-2.5 USD × (USDJPY = 150) = -375 JPY/日


スワップポイントに影響を与える要因
スワップポイントに影響を与える主な要因は以下の通りです。
- 金利差:最も重要な要因です。2つの通貨間の金利差が大きいほど、スワップポイントも大きくなります。
- 中央銀行の政策金利:各国の中央銀行が金利を変更することで、スワップポイントも変動します。金利引き上げが行われれば、その通貨を買うことが有利になります。
- 市場の流動性:取引量が多い通貨ペアほど、スワップポイントが安定する傾向があります。
スワップポイントのメリット
受け取りスワップと支払いスワップ
スワップポイントのメリットは、受け取りスワップを活用することです。


受け取りスワップとは、金利が高い通貨を買い、金利が低い通貨を売ることで、毎日決まった金額を受け取ることができるという利益です。
一方、支払いスワップは、金利が低い通貨を買い、高い通貨を売る場合に発生し、毎日支払う必要があります。
この場合、金利差による支払いがコストとなり、利益を圧迫します。したがって、スワップポイントを受け取ることができる取引を選ぶことが、FXトレーダーにとって有利な戦略です。
長期保有における利益の獲得方法
スワップポイントを活用した利益の獲得方法は、主に長期保有(ポジションを数日から数週間保持する)によって得られます。
金利差によって生じるスワップポイントは、ポジションを長期間保持することで累積され、一定の利益を見込むことができます。特に、キャリー取引という戦略では、金利が高い通貨を購入し、低い通貨を売ることでスワップポイントの利益を最大化します。
スワップポイントを活用した投資戦略
スワップポイントを活用した投資戦略としては、以下のものがあります
- キャリー取引:高金利通貨を買い、低金利通貨を売る戦略。安定的にスワップポイントを受け取ることができます。
- ロングポジション戦略:金利が高い通貨でロングポジションを持ち、毎日のスワップポイントを受け取る方法です。
- スワップポイントの組み合わせ:複数の通貨ペアを組み合わせてスワップポイントを最大化する戦略。異なる通貨ペアの金利差を活かすことで、ポートフォリオ全体の収益を高めることができます。
スワップポイントのデメリット
スワップポイントのリスクとは?
スワップポイントを活用する際のリスクは、金利差が逆転する可能性です。


つまり、金利が高い通貨が予想外の金利引き下げを受けると、その通貨を保持しているトレーダーはスワップポイントが逆転し、支払いスワップを負担することになります。この金利差の逆転は、特に経済政策の変更や中央銀行の金利政策が影響します。
短期トレードとスワップポイントの影響
したがって、短期トレードにはあまり効果的ではありません。短期的にポジションを持つ場合、スワップポイントよりも為替の値動きによる利益が重要となり、スワップポイントの影響は小さくなります。
また、短期間でポジションを閉じる場合、スワップポイントが十分に積み上がらないため、あまり利益を得ることができません。
さらに、短期トレードの場合、スプレッドや手数料などの取引コストがスワップポイントによる利益を上回る場合もあります。
スワップポイントが不利な場合の対策
スワップポイントが不利な場合、以下の対策を講じることができます
- 金利差の動向をチェックする:金利が変更される前に、金利差が逆転するリスクを減らすためにポジションを閉じるか、金利が高い通貨を売る判断を行う。
- ポジションサイズを調整する:不利なスワップポイントを避けるために、ポジションサイズを小さくすることが有効です。リスクを抑えることができます。
- スワップフリー口座を利用する:スワップポイントが不利な場合、スワップフリーの口座を使うことで、金利差によるコストを避けることができます。
スワップポイントは、取引戦略の一部として非常に強力ですが、リスクを理解し、適切に活用することが重要です。
特に、長期的な戦略を考慮する際には、スワップポイントが利益をもたらす反面、金利差の逆転や市場の動向に注意を払う必要があります。
スワップポイントを最大化する方法
高スワップ通貨ペアの選び方
一般的に、金利差が大きい通貨ペアでは、スワップポイントが大きくなる傾向があります。高金利の通貨を買い、低金利の通貨を売ることで、スワップポイントが得られます。
おすすめの高スワップ通貨ペア
- AUD/JPY(オーストラリアドル/日本円)
- NZD/JPY(ニュージーランドドル/日本円)
- TRY/JPY(トルコリラ/日本円)
- ZAR/JPY(南アフリカランド/日本円)
これらの通貨ペアは、金利差が大きく、スワップポイントが高くなることが多いです。ただし、トルコリラや南アフリカランドなどの新興国通貨はボラティリティが高いため、リスクも伴います。
経済指標や金利の動向を読む
スワップポイントを最大化するためには、経済指標や金利の動向を注視することが重要です。中央銀行が金利を変更するタイミングや、GDPや失業率などの経済指標の発表によって、通貨の金利が大きく変動することがあります。


金利が上昇すると、その通貨のスワップポイントも増加します。例えば、米国の中央銀行(FRB)が金利を引き上げると、米ドルの金利が上昇し、米ドルを買うことで受け取るスワップポイントが増える可能性があります。
したがって、中央銀行の政策決定や経済指標の発表日を事前にチェックし、金利の動向に合わせた取引を行うことが、スワップポイントを最大化するために重要なポイントです。
スワップポイントを最大化するためには、長期的な取引戦略が有効です。短期トレードではスワップポイントがあまり反映されませんが、長期保有によってスワップポイントが積み上がります。
スワップポイントを活用した取引戦略
スワップポイントを活用したロングポジション戦略


金利の高い通貨を買い、低い通貨を売ることで、毎日スワップポイントを受け取ることができます。この戦略は、特に金利差が大きい通貨ペアで効果を発揮します。
- 米ドルの金利が高く、日本円の金利が低い場合、米ドルを買い、日本円を売ることで、スワップポイントを受け取ることができます。
スワップポイントと他の取引戦略の組み合わせ
スワップポイントを最大化するために、他の取引戦略と組み合わせて活用することもできます。
- テクニカル指標と組み合わせ:移動平均線やRSIなどのテクニカル指標を使って、スワップポイントを受け取りながらトレンドに乗る戦略を取ります。
- ファンダメンタル分析との併用:金利が上昇傾向にある通貨を選び、その通貨を長期保有することで、スワップポイントの利益を最大化することができます。
このように、テクニカル分析やファンダメンタル分析と組み合わせることで、スワップポイントだけでなく、為替相場の動きからも利益を得ることができます。
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まとめ
スワップポイントの仕組みを理解して活用しよう
スワップポイントは、通貨ペアの金利差に基づいて発生する利益またはコストであり、FX取引において重要な要素です。
高金利通貨を買い、低金利通貨を売ることでスワップポイントを受け取ることができ、これを長期的に活用することで利益を得ることが可能です。
メリットとデメリットを踏まえた取引計画
ロングポジションを活用した戦略や、他の取引戦略との組み合わせでスワップポイントを最大化し、安定した利益を狙うことができます。
しかし、金利差が逆転するリスクや、短期トレードには向かない点も考慮し、リスク管理をしっかりと行うことが必要です。
スワップポイントを有効に活用し、リスクを抑えた取引計画を立てることで、FXでの取引をより効果的に行うことができるでしょう。