「トレンドが読みにくい…」「移動平均線だけじゃ反応が遅い!」そんな悩み、ありませんか?テクニカル分析で迷子になっているあなたにこそ知ってほしいのが、TEMA(三重指数移動平均)。
ノイズを取り除きつつ、反応も早い、まさに“かゆいところに手が届く”インジケーターなんです!
本記事ではTEMAの計算式から活用方法、さらには他の指標との違いまで、わかりやすく解説していきます!
TEMA(三重指数移動平均)とは?特徴とEMA・DEMAとの違い
TEMA(三重指数移動平均)とは、価格変動に含まれるノイズを極力排除しつつ、トレンドの方向を素早く捉えることができるテクニカル指標です。移動平均系の中でも、特に「反応の速さ」と「滑らかさ」の両立を目指した計算式で構成されています。
TEMAの最大の特徴は、「三重平滑化」と呼ばれる手法によって、元の価格データを3段階にわたって指数移動平均(EMA)処理する点にあります。これにより、通常のEMAよりもラグ(遅延)が少なく、トレンドの転換点をより早く捉えられるのが魅力です。
たとえば、シンプルなSMA(単純移動平均)が10本分の価格の平均をただ単に取っているのに対して、EMAは直近の価格にウェイトを置いて算出します。そしてTEMAは、さらにそのEMAの出力値に対してもう一度EMAをかける――という具合に、3段階で処理されているのです。
似たような指標に、DEMA(二重指数移動平均)がありますが、こちらは二重に平滑化することでラグを減らします。しかしTEMAはそれをさらに一歩進め、よりスムーズかつ機敏に価格変動を追跡することが可能になります。
TEMAを活用した具体的なトレード戦略
TEMAは、その滑らかなラインと高い反応性を活かすことで、明確なトレンド判断と売買シグナルの生成に役立ちます。ここでは、初心者から中級者まで実践できるトレード戦略をご紹介します。
● トレンド転換を見極めるシンプル戦略
まず基本となるのが、TEMAの向きと価格の位置関係を使ったトレンド判断です。
- 価格がTEMAの上にあり、TEMAが上向き:上昇トレンドと判断
- 価格がTEMAの下にあり、TEMAが下向き:下降トレンドと判断
特に注目すべきは、価格がTEMAを下から上に抜けた瞬間や、逆に上から下に抜けた瞬間。これがいわゆる「ブレイクアウトの初動」や「戻り売り・押し目買い」の好機になります。
● ダマシを減らすための確認ポイント
ただし、どんなインジケーターにも「ダマシ」はつきもの。TEMAの場合も例外ではありません。そこで併用したいのがボラティリティ系指標や出来高情報です。
たとえば、ATR(Average True Range)を使って直近のボラティリティが上がっているか確認する、もしくは出来高の急増とセットでブレイクを狙う――こうした視点が加わることで、TEMAの信頼性はさらに高まります。

また、TEMA単独でのトレードではなく、複数時間足での確認もおすすめ。日足で上昇トレンド中なら、1時間足のTEMA買いシグナルはより信憑性が増します。
● 他のテクニカル指標との組み合わせ戦略
TEMAは単独でも使えますが、MACDやRSIといった他のオシレーター系指標との相性も抜群です。
- TEMA×MACD:MACDがゴールデンクロスし、TEMAも上向きなら強力な買い判断
- TEMA×RSI:TEMAが下向きの中、RSIが過熱ゾーンに突入したら戻り売りが効果的
TEMAを使いこなすための注意点と落とし穴
TEMAは優れたインジケーターですが、万能ではありません。誤った使い方や過信は、思わぬ損失を招く可能性があります。ここでは、TEMAを運用する際に気をつけるべき点と、設定の最適化について詳しく見ていきましょう。
● 誤設定や過信が招くトレード失敗例
TEMAの期間設定は、トレードスタイルや銘柄により最適値が変わります。たとえば、スキャルピングで20期間のTEMAを使うと、チャートが滑らかすぎてエントリーポイントを逃すことがあります。逆にデイトレードで10期間に設定すると、ノイズに敏感に反応しすぎて、売買サインが頻発してしまう恐れも。
また、「TEMAがこうなったから、必ずこう動く!」という思い込みは禁物です。TEMAはあくまでトレンドの目安にすぎません。エントリーやエグジットは、他の要素(プライスアクションやファンダメンタルズ)とあわせて判断する必要があります。
実際に、「TEMAクロス=即エントリー」とルールを決めてしまい、何度も“ダマシ”に引っかかって損切りが続いた――というケースも少なくありません。
● TEMAの設定パラメータ最適化の考え方
TEMAの基本パラメータは「期間(Length)」です。一般的には20~50程度の数値がよく使われますが、実際の最適解は「バックテスト」でしか導き出せません。
期間が短ければ感度は高くなりますが、ノイズも多くなります。逆に長くすれば滑らかになりますが、トレンドへの追従が遅くなります。このトレードオフを理解したうえで、通貨ペアや銘柄ごとに最適化することが重要です。
また、「TEMAを複数本使う」手法もあります。たとえば、短期TEMA(10期間)と長期TEMA(50期間)を同時に表示してゴールデンクロス・デッドクロスを見るといった活用法です。

TEMAで利益を最大化する方法
TEMAは、正しく運用すればトレードの精度と効率を大きく向上させるポテンシャルを秘めています。ここでは、実践的な運用術と、自動売買やEAへの応用まで含めた「TEMAの未来像」をご紹介します。
● 利益を生むTEMA戦略の再現性を高めるコツ
トレードの世界では、「再現性」が非常に重要です。一度うまくいった手法でも、再現できなければ意味がありません。その点、TEMAを使った戦略は、ルールが視覚的に明確なため、一定の再現性が確保しやすいというメリットがあります。
しかし、ただ感覚で使っていては、TEMAの本領を発揮することはできません。必要なのは、しっかりとした検証プロセス(バックテスト)です。
たとえば、「価格がTEMAを上抜いたときに買い、下抜いたときに売る」というルールをプログラム化し、過去100トレード分を分析すれば、勝率や平均リスクリワード比が明確になります。このようにして、勝てるルールとそうでないルールを“数字”で把握することが、再現性のあるトレードへの近道です。
● 自動売買やEAへの応用で取引の精度と効率を両立
さらに一歩進んだ使い方として、TEMAを使った自動売買(エキスパートアドバイザー:EA)の構築があります。特にMT4/MT5環境では、MQL4/MQL5という独自言語を使ってTEMAベースのEAを作成することが可能です。
たとえば、以下のようなルールをEA化できます
- 短期TEMAが長期TEMAを上抜けたら買い
- TEMAが一定の傾きを示したときのみエントリー
- 逆行時はトレーリングストップで利益を保護
これにより、感情に左右されないシステマティックなトレードが実現でき、トレーダーの負担も大きく軽減されます。
また、EAによるトレードはバックテストやフォワードテストを通じてパフォーマンス検証が可能なため、「理論的に納得できる戦略」だけを厳選して運用できます。
TEMAインジケーター ダウンロード
以下のボタンから、「TEMA_systre.ex4」をダウンロードできます。
使い方
- ダウンロードした
TEMA_systre.ex4
を
MT4の「Indicators」フォルダに移動
(例:ファイル → データフォルダを開く → MQL4 → Indicators
) - MT4を再起動、またはナビゲーターで「更新」をクリック
- チャートにドラッグ&ドロップして使用開始!

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