市場サマリー
昨日の外国為替市場では、ドル指数が0.16%上昇し、104.26で終了しました。非ドル通貨は全般的に下落し、ユーロは0.12%下落して1.0894、ポンドは0.13%下落して1.2970、ドルはスイスフランに対して0.16%上昇し0.8958となりました。また、国際現物ゴールドは0.47%上昇し、2421.99ドル/オンスで取引を終えました。
米ドル指数
ドル指数は連続して2週間下落していましたが、昨日は小幅に反発し104.26で終了しました。最近のドル指数の下落の主な原因は、利下げ予測の強化にあります。先週水曜日にFRB議長のパウエル氏は、インフレの進展と雇用市場の冷え込みを認めましたが、利下げの明確なシグナルは出しませんでした。
データ面では、木曜日に発表された6月の米国CPIが前年比3.0%の増加となり、予想の3.1%および前回の3.3%を下回りました。コアCPIも前年比3.3%の増加となり、予想および前回の3.4%を下回り、過去3年間で最低の水準となりました。ガソリン価格の下落により、6月のCPIは前月比で0.1%減少し、これは2020年5月以来の初のマイナスとなります。FRBが重視する非家賃コアサービスのインフレは2か月連続で減速し、5月の0%から6月の-0.1%に減少しました。全体として、米国のインフレは2%の目標に向かって着実に低下しています。
その後、7月のミシガン大学消費者信頼感指数の初値は66となり、予想の68.5および前回の68.2を下回り、過去8か月で最低となりました。インフレデータの影響で市場はFRBの利下げ予測を強め、現在では9月に利下げが行われる確率が約95%と見込んでいます。
ポンド/米ドル
ユーロは先週1.09付近まで上昇し、昨日は最高で1.0922に達し、最終的には1.0894で終了しました。先週初めにはフランス大統領選挙の結果が支援材料となり、その後、米国のインフレデータが予想を下回ったことでユーロは6月以来の高値である1.09付近まで上昇しました。
経済データに関しては、先週発表されたユーロ圏の5月小売売上高データは前年比0.3%増加し、前回の0%および予想の0.2%を上回りました。インフレ面では、ドイツの6月インフレ率の最終値は初期値とほぼ一致し、前年比2.2%、前月比0.1%の増加となりました。一方、フランスの6月インフレ率の最終値は前年比2.2%で、前回の2.1%を上回りました。スペインの6月インフレ率の最終値は前年同月比で変わらず、前月比では0.4%の増加となり、前回の0.3%を上回りました。
今週はユーロ圏の6月インフレ最終データが発表される予定です。データが予想通りインフレの低下を確認すれば、ECBのインフレに対する懸念は和らぐでしょう。