USD/JPY
6月5日(水曜日)、米ドル/円は急上昇し0.8%増の156.09となり、前夜の大部分の上昇分を回吐しました。水曜日に発表されたデータによると、日本の4月の実質賃金は、名目賃金の増加率を上回るインフレ率のため、25か月連続で減少しました。日本銀行の副総裁、冰見野良三氏は火曜日に「日銀は通貨政策を導く際に、日元の変動が経済とインフレに与える影響を『高度に注視』する必要がある」と述べました。投資家は日銀が将来的に政策を引き締めると予想していますが、日元が強くなるには不十分であり、注目すべきは米ドル金利が年内に利下げされるかどうかです。
同日、米国供給管理協会(ISM)が発表した非製造業購買担当者景気指数(PMI)は、4月の49.4から5月には53.8に上昇しました。この5月の読数は昨年8月以来の最高値で、予想の50.8を上回りました。これにより、前月に縮小した米国最大のサービス業活動が5月に反発し、今年後半の米連邦準備制度理事会(FRB)の緩和サイクル開始の不確実性が強調されました。データ発表後、ドル指数は0.1%上昇し、104.28となりました。
現在、市場の焦点は金曜日の米国の非農業部門雇用者数(NFP)データに移り、FRBの今後の通貨政策の方向性を見極めようとしています。日足チャートでは、米ドル/円はまだボリンジャーバンドの中間線以下で抑えられており、技術指標は下向きの傾向を示しています。日中の予想では、この通貨ペアはボリンジャーバンドの中間線の156.30の抵抗線を超えるのは難しいでしょう。金曜日の米国の非農業データが発表される前に、米ドル/円の変動範囲は154-156.30の間に制限されると予想されます。
AUD/USD
6月5日(水曜日)、豪ドル/米ドルは0.6630-0.6680の範囲内で安定しました。オーストラリアからの経済ニュースは、投資家の懸念ほど悪くはありませんでした。高い借入コストと高止まりするインフレが消費者支出を抑制したため、第一四半期の実質国内総生産(GDP)は前期比でわずか0.1%増にとどまりました。しかし、市場は経済の縮小に備えていたため、わずかな成長でも豪ドルにとっては驚きと励みとなりました。さらに、インフレが依然として高水準にあるため、オーストラリア準備銀行(RBA)が金利を「より高く、より長く」維持する立場を支持し、豪ドルの最近の動きを支える要因となっています。
日足チャートでは、豪ドル/米ドルはボリンジャーバンドの中間線の上でサポートされ続けており、技術指標のRSIは均衡線のやや上方に位置しています。豪ドル/米ドルは、より高いレベル(0.66以上)で新しい安値を形成しようとしているようです。金曜日の米国の非農業データが弱い場合、豪ドルは最近の高値(0.6720)の抵抗線を突破し、より高い段階へ向かう可能性があります。非農業データ発表前には、豪ドル/米ドルは0.6625-0.6685の範囲内で変動すると予想されます。