USD/JPY
木曜日(9月26日)、ドルは変動の激しい取引の中で軟調に推移しました。堅調な米国の経済データが一時的にドルを押し上げましたが、その効果はすぐに消えてしまいました。ドル円は前日比ほぼ変わらず、144.80円で取引を終えましたが、取引中には145.21円まで上昇し、約2週間ぶりの高値をつけました。
当日発表された米国のデータによると、先週の新規失業保険申請件数は4,000件減少し、4か月ぶりの低水準となる218,000件となりました。この数値は、ロイターが調査した経済学者の予測である225,000件を下回る結果でした。他の報告では、第2四半期の企業利益の成長率が当初の予想を上回り、国内総生産(GDP)の年率換算成長率は3%で修正なしとなりました。
第3四半期の企業設備投資は減速する兆しがあるものの、8月の米国主要耐久財の資本財受注が予想外に増加しました。米国経済は一時的に安定して成長しているように見え、これにより市場は今後の米連邦準備制度(FRB)の利下げ方針についての推測を引き起こしました。
FRBが重点を置く雇用市場の安定を考慮すれば、市場は11月にさらなる利下げが行われる可能性が高いとみています。特に、50ベーシスポイントか25ベーシスポイントのどちらを下げるかが焦点となります。利下げは通常ドルに圧力をかける要因となるはずですが、日本銀行の7月会合の議事録によると、次回の利上げのタイミングについて政策委員の間で意見が分かれていることが明らかになりました。もし日銀が一時的に利上げを見送る場合、金利差の縮小を期待して円を買う動きは弱まり、円はその影響で下落する可能性があります。
チャート上では、金曜日のアジア市場早朝の時点で、144.86円(161.96円から139.58円までの下落幅の23.6%戻し)を突破し、現在は145円付近で激しい攻防が繰り広げられています。もし145円を突破すれば、ドル円はさらに上昇する可能性があります。
AUD/USD
木曜日(9月26日)、オーストラリアドル(AUD)は米ドル(USD)に対して0.4%上昇し、0.6895米ドルとなりました。この日、アジア株式市場は半導体メーカーのマイクロン(MU.O)の予想を上回る利益発表により反発しました。マイクロンの好調な業績に支えられ、ナスダック指数先物も0.8%上昇しました。
リスク志向の高まりがAUD/USDの反発を後押しし、前日の下落をほぼ回復しました。現在、米国経済の軟着陸に対する楽観的な見方と、FRBとオーストラリア準備銀行(RBA)の政策見通しの違いが、AUD/USDの主要な動きの要因となっています。
さらに、前夜の大宗商品市場で金属価格が急騰(ニューヨーク銅先物は3.3%上昇、10月の鉄鉱石先物は2.49%上昇)したこともAUDの上昇を支援しました。
日足チャートでは、AUD/USDはボリンジャーバンドの上限に位置し、上昇トレンドが続いています。MACDやRSIなどのテクニカル指標も上昇基調を維持しており、AUDの強気な勢いが依然として強いことを示しています。現在、0.69の上値抵抗が強く、これを突破すれば次の目標は0.70、さらにはそれ以上の水準になる可能性があります。一方、下値の初期サポートは0.68付近に移行しています。