FXのチャートパターン一覧|継続型・転換型の見分け方とダブル・三尊の実測

三角持ち合い

チャートパターンとは、値動きが作る形(ダブルトップ・フラッグ・三角持ち合いなど)に名前をつけて、売買の目印にする見方です。大きく、トレンドの向きに続くと言われる継続型と、逆向きに変わると言われる転換型に分かれます。この記事では、形ごとの見分け方に加えて、Dukascopyのティックから作った足で、ダブルトップ・ダブルボトム・三尊・逆三尊を決まった式で数えました(5通貨・1時間足と4時間足・2016〜2026年)。ネックラインを割ったあと、目標に先に届いた割合は、ダブルが59.2%、三尊が49.7%でした。足の動きの順番を入れ替えた価格でも、ダブルは57.6〜59.6%、三尊は43.5〜49.0%になり、ダブルは範囲の中、三尊は上限を0.7ポイント上回る結果でした。

目次

チャートパターンとは?継続型と転換型の2つの型

継続型・転換型・どちらにもなる形について、代表的な形と売買の基本の考え方を3行に並べた表
チャートパターンの2つの型の表。出典: 一般に言われる基本の考え方を整理。

継続型と転換型の違い

チャートパターンは、価格が上げ下げしてできる形を、名前をつけて分けたものです。形が完成したら、ある線を抜けた向きに売買する、という使い方が基本になります。

継続型は、上げ(下げ)の途中で値動きが一休みしてできる形で、フラッグ・ペナント・レクタングルが代表です。休みが終わると、元の向きに進むと言われます。転換型は、上げ(下げ)の終わりにできる形で、ダブル・トリプル・三尊・ソーサーが代表です。ネックラインを抜けると、逆向きに進むと言われます。

ここまでは一般に言われる考え方です。この記事では、転換型のダブルと三尊について、実際の相場でそうなったかを数えました。継続型は、今回は数えていません。

どちらにもなる形

三角持ち合いとウェッジは、どちらの型にもなります。三角持ち合いは、抜けた向きで継続か転換かが決まります。上昇ウェッジは下に抜けやすいと言われ、上昇トレンドの終わりにできれば転換、下落トレンドの戻りの途中にできれば継続になります。同じ形でも、できた場所で意味が変わる点に注意してください。

この記事の進め方

先に、チャートの種類と、継続型・転換型の形を図で見ていきます。そのあとで、ネックラインと目標・損切りの決め方を説明し、決まった式で数えた結果を載せます。形ごとの詳しい手順は、それぞれの記事にまとめています。

アドバイス

まずは継続型と転換型の2つに分けて覚えるのがおすすめだよ。三角持ち合いとウェッジだけは、抜けた向きを見てから決めてね。

チャートパターンを見るチャートの種類|線・バー・ローソク足

USD/JPYの4時間足について、終値だけをつないだ線チャートで、2026年10月20日から23日までの24本を描いた図
線チャートの例。出典: Dukascopyのティックから作った足(bid)、USD/JPY 4時間足、2026年10月20〜23日(UTC)。

線チャート

線チャートは、足ごとの終値だけをつないだチャートです。上の図は、USD/JPYの4時間足の終値を、2026年10月20日から23日まで、24本つないだものです。大きな流れはひと目で分かりますが、足の中の高値と安値は線に出ません。

チャートパターンの山と谷は、高値と安値で決めるのが一般的です。そのため、形を探すときは、次のバーチャートかローソク足を使います。この記事の実測も、高値と安値で山と谷を決めています。

バーチャート

USD/JPYの4時間足のバーチャートで、1本の棒の上端が高値、下端が安値、左の線が始値、右の線が終値と読む図
バーチャートの例。出典: Dukascopyのティックから作った足(bid)、USD/JPY 4時間足、2026年10月20〜23日(UTC)。

バーチャートは、1本の縦棒で、その足の高値と安値を示します。左に出た短い線が始値、右に出た短い線が終値です。1本に4つの価格が入るため、値動きの幅を読めます。

ローソク足チャート

USD/JPYの4時間足のローソク足チャートで、陽線を緑、陰線を赤にして、実体とヒゲの意味を書き込んだ図
ローソク足チャートの例。出典: Dukascopyのティックから作った足(bid)、USD/JPY 4時間足、2026年10月20〜23日(UTC)。

ローソク足は、始値と終値の間を太い実体、高値と安値までを細いヒゲで描きます。終値が始値より上なら陽線、下なら陰線です。図では陽線を緑、陰線を赤にしていますが、色は設定で変えられます。

形が見やすいため、チャートパターンの図は、ほとんどがローソク足かバーで描かれます。MT4でチャートの種類を切り替える手順はMT4チャートの種類変更の記事、MT5はMT5でチャートの種類を変更する記事にまとめています。

アドバイス

形を探すなら、高値と安値が見えるローソク足かバーがいいよ。線チャートは、全体の流れを見るときに使おうね。

チャートパターンの継続型|フラッグ・ペナント・レクタングル・三角持ち合い・ウェッジ

フラッグ・ペナント・レクタングル・三角持ち合い・ウェッジについて、上の線と下の線の向きと言われる抜け方を並べた表
形を2本の線で見分ける表。出典: 一般に言われる形の定義を整理。

継続型の形は、上の線と下の線の向きで見分けられます。2本が平行ならフラッグ、水平ならレクタングル、近づいて三角形になるならペナントや三角持ち合い、同じ向きに傾いて近づくならウェッジです。抜け方は一般に言われる考え方で、この記事では数えていません。

フラッグとペナント

フラッグは、急に上げ(下げ)たあとに、平行な2本の線の中で、斜めに戻す形です。ペナントは、急な動きのあとに、2本の線が近づいて三角形になる形です。上昇フラッグなら上の線を上に抜けたところが買い、下落フラッグなら下の線を下に抜けたところが売りの目印になります。ペナントは、収束したあとの抜けを待ちます。

上昇フラッグの図式で、下がる平行な2本の線の中で押したあと、上の線を抜けたところを買いポイントとして示した図
上昇フラッグの図式。出典: シストレ.COMの図。
下落フラッグの図式で、上がる平行な2本の線の中で戻したあと、下の線を抜けたところを売りポイントとして示した図
下落フラッグの図式。出典: シストレ.COMの図。
上昇ペナントの図式で、2本の線が三角形に近づいたあと、上に抜けたところを買いポイントとして示した図
上昇ペナントの図式。出典: シストレ.COMの図。
下落ペナントの図式で、2本の線が三角形に近づいたあと、下に抜けたところを売りポイントとして示した図
下落ペナントの図式。出典: シストレ.COMの図。

2つの違いや見つけ方は、フラッグパターンの記事とペナントパターンの記事で説明しています。

レクタングル

レクタングルは、価格が水平な2本の線の間を行き来する、箱のような形です。上に抜ければ買い、下に抜ければ売りの目印になります。上下どちらに抜けるかは、抜けるまで分かりません。

上昇レクタングルの図式で、水平な2本の線の間を往復したあと、上の線を抜けたところを買いポイントとして示した図
上昇レクタングルの図式。出典: シストレ.COMの図。
下落レクタングルの図式で、水平な2本の線の間を往復したあと、下の線を抜けたところを売りポイントとして示した図
下落レクタングルの図式。出典: シストレ.COMの図。

箱の幅の測り方や、抜けたあとの目標は、レクタングルの記事で扱っています。

三角持ち合い

三角持ち合いは、高値と安値の幅が小さくなり、最後に抜ける形です。アセンディングは、高値が水平で安値が切り上がり、上に抜けやすいと言われます。ディセンディングは、安値が水平で高値が切り下がり、下に抜けやすいと言われます。シンメトリカルは、高値が下がり安値が上がるため、抜けた向きを見てから入ります。

上昇三角保ち合い(アセンディング)の図式で、水平な上の線と切り上がる下の線から、上に抜けたところを示した図
上昇三角保ち合いの図式。出典: シストレ.COMの図。
下落三角保ち合い(ディセンディング)の図式で、切り下がる上の線と水平な下の線から、下に抜けたところを示した図
下落三角保ち合いの図式。出典: シストレ.COMの図。

三角持ち合いは、三角持ち合いの記事とシンメトリカルトライアングルの記事で見分け方を、アセンディングトライアングルとディセンディングトライアングルの記事で、5通貨で測った抜けの割合を載せています。逆に値幅が広がっていく三角形は、エクスパンディングトライアングルのガイドが詳しいです。

ウェッジ

ウェッジは、2本の線が同じ向きに傾きながら近づく形です。上昇ウェッジは、上げの勢いが弱まるサインとして下抜けが、下落ウェッジは、下げの勢いが弱まるサインとして上抜けが、それぞれ言われます。上昇ウェッジの下抜けが売り、下落ウェッジの上抜けが買いの目印です。

上昇ウェッジの図式で、上向きに傾く2本の線が近づいたあと、下に抜けたところを示した図
上昇ウェッジの図式。出典: シストレ.COMの図。
下落ウェッジの図式で、下向きに傾く2本の線が近づいたあと、上に抜けたところを示した図
下落ウェッジの図式。出典: シストレ.COMの図。

詳しい見分け方はウェッジパターンの記事にあります。ウェッジや三角形とは逆に、高値と安値の幅が広がる形は、メガホンパターンの見方とトレード手法とブロードニングフォーメーションのガイドで解説しています。

アドバイス

継続型は、上の線と下の線の向きで見分けられるよ。抜けた向きを見てから入る、が基本だね。

チャートパターンの転換型|ダブル・トリプル・三尊・ソーサー

ダブル・トリプル・三尊の天井側と底側について、山と谷の数、ネックライン、売買の基本を並べた表
転換型の形と売買の基本の表。出典: 一般に言われる形の定義を整理。

転換型の売買は、ネックラインを終値で抜けたところが目印です。ネックラインは、山と山の間の谷、または谷と谷の間の山につけた線で、三尊では2つの谷(逆三尊では2つの山)を結んだ線になります。

ダブルトップ・ダブルボトム

ダブルトップは、高値を2回つけてM字になる形で、ネックラインを下に抜けたら売りです。ダブルボトムは、安値を2回つけてW字になる形で、ネックラインを上に抜けたら買いです。2つの山(谷)の高さがそろっているほど形がはっきりするため、この記事の実測では、差の上限を決めて数えました。

ダブルトップの図式で、2番天井、ネックライン、目標値と、ネックラインを抜けた売りポイントを示した図
ダブルトップの図式。出典: シストレ.COMの図。
ダブルボトムの図式で、2番底、ネックライン、目標値と、ネックラインを抜けた買いポイントを示した図
ダブルボトムの図式。出典: シストレ.COMの図。

基本の見方はダブルトップ・ダブルボトムの記事にあります。W字の2つ目の底を深くした形などは、アダムとイブのガイドで4つの形を5通貨で実測しています。

トリプルトップ・トリプルボトム

トリプルは、山(谷)を3回つける形です。同じ高さで3回止められた形で、ネックラインは山の間の2つの谷のうち低い方(トリプルボトムでは、2つの山のうち高い方)に引きます。抜けたあとの動きは、トリプルボトム・トリプルトップの記事で実測しています。

トリプルトップの図式で、3つの天井、ネックライン、目標値と、ネックラインを抜けた売りポイントを示した図
トリプルトップの図式。出典: シストレ.COMの図。
トリプルボトムの図式で、3つの底、ネックライン、目標値と、ネックラインを抜けた買いポイントを示した図
トリプルボトムの図式。出典: シストレ.COMの図。

三尊(ヘッドアンドショルダー)・逆三尊

三尊は、山が3つ並び、真ん中の山(ヘッド)が最も高い形で、両側の山をショルダーと呼びます。2つの谷を結んだネックラインを下に抜けたら売りです。逆三尊は、谷が3つ並び、真ん中が最も低い形で、ネックラインを上に抜けたら買いです。ネックラインは水平とは限らず、傾くことがあります。

ヘッドアンドショルダー(三尊)の図式で、ヘッドと2つのショルダー、ネックライン、目標値と売りポイントを示した図
三尊の図式。出典: シストレ.COMの図。
逆ヘッドアンドショルダー(逆三尊)の図式で、ヘッドと2つのショルダー、ネックライン、目標値と買いポイントを示した図
逆三尊の図式。出典: シストレ.COMの図。

見分け方と使い方はヘッドアンドショルダーの記事に、ネックラインの引き方はネックラインの記事にまとめています。

ソーサーとほかの転換のサイン

ソーサーは、底(天井)が鋭く反転せず、お皿のように丸くなだらかに変わる形です。丸い形の見分け方はソーサートップ・ソーサーボトムの記事にあります。

形のほかにも、転換の目印はあります。売りが出尽くして底を打つ場面はクライマックスボトムの見分け方、フィボナッチ比率で反転点を決める形はガートレーパターンで解説しています。1本のローソク足で見るものは、キーリバーサル、アイランドリバーサル、ピンバーの記事を見てください。

アドバイス

転換型は、ネックラインを終値で抜けたところが目印だよ。山や谷の数で、ダブル・トリプル・三尊が決まるんだ。

チャートパターンの使い方|ネックラインで入り、目標と損切りを決める

USD/JPYの1時間足のダブルトップで、ネックラインを割った次の足の始値で売り、目標が先に届いた実例のローソク足チャート
実例1のダブルトップ。出典: Dukascopyのティックから作った足(bid)、USD/JPY 1時間足、2025年11月20〜21日(UTC)。

ネックライン・目標・損切りの決め方

上の図は、USD/JPYの1時間足で見つかったダブルトップです。山1と山2の高さがそろい、間の谷がネックラインになります。終値がネックラインを割った足の次の足の始値で売り、これが図の▼です。

目標は、2つの山の高さの平均からネックラインまでの高さ(パターンの高さ)を、ネックラインから同じ向きに取った位置です。損切りは、2つの山のうち高い方の高値に置きます。この例では、売ってから8本目の足で目標に届きました。ダブルボトムや逆三尊は、上下を逆にして同じように決めます。

サポート・レジスタンスとローソク足の組み合わせ

ネックラインは、過去に何度も止められた価格帯と重なることがあります。止められた価格を抜けたあとに、その価格が逆の役目をする見方は、レジサポ転換の記事で、戻ったあとの動きを5通貨で測っています。

ネックライン付近で、前の足を包む陽線(陰線)が出たら、入る合図にする人もいます。ただし、この組み合わせは、今回の実測には入れておらず、成績は確かめていません。使う場合は、過去のチャートで、自分で数えてからにしてください。

損失を抑えるための決め方

入る前に、損切りの価格を決めておきます。上の決め方で損切りを山の高値に置くと、目標までの距離は、損切りまでの距離より短くなる形が多くなります。数えた形では、目標までの距離は、損切りまでの距離の平均で、ダブルが0.66倍、三尊が1.12倍でした。

目標が近いほど、勝つ割合が高くないと、損益が合いません。目標と損切りのどちらかで決着するとした計算で、損益が0になる割合は、ダブルで約60%、三尊で約47%です。この数字と、あとで載せる実測の割合を比べて、入る形を選んでください。

アドバイス

損切りは、入る前に決めておくよ。目標が近い形は、勝つ割合が高くないと苦しいから、距離も見てね。

チャートパターンを実測|ダブルと三尊を決まった式で数える

ダブルと三尊について、見つけた形の数から売買を数えた形の数までを、引き算で段階ごとに並べた表
形を数えた流れの表。出典: Dukascopyのティックから作った足(bid)、5通貨、2016〜2026年。

測った相場

USD/JPY・EUR/USD・GBP/USD・EUR/JPY・AUD/JPYの5通貨で、Dukascopyのティックから作った足(bid)を使いました。足は1時間足と4時間足で、期間は2016年1月から2026年10月まで、時刻はUTCです。上の表のとおり、ダブルは11,716件、三尊は逆三尊を含めて1,145件の形が見つかり、条件で除いた残りの、ダブル5,172件・三尊765件を売買として数えました。

形を見つける式

山と谷は、前後3本の足より高い(低い)足にしました。値幅の目安には、直近14本の平均的な値幅(ATR)を使います。ダブルの条件は、次の3つです。2つの山の高さの差がATRの0.5倍以内、間の谷が山よりATRの1倍以上深い、山1から山2まで120本以内。ダブルボトムは、価格の上下を逆にして、同じ式で見つけます。

山2が確定(山の3本あと)してから、40本以内に終値でネックラインを割ったものを、売買の対象にしました。山2の確定前に、ネックラインを割ったか山より上で引けた形は、判断の時点でもう結果が出ているため除いています。山2のあとに、山より上で引けた形も対象外です。

三尊の条件は、頭から2つの谷を結んだネックラインまでの高さをHとして、次のとおりです。頭が両肩よりHの25%以上高い、両肩の差がHの35%以内、両肩がネックラインからHの40%以上上、HがATRの2倍以上、左肩から右肩まで80本以内。右肩の確定後、60本以内に終値でネックラインを割ったものを対象にしました。逆三尊は、上下を逆にして同じ式で見つけます。

売買の式と入れ替えとの比べ方

ネックラインを終値で割った足の次の足の始値で入り、目標と損切りは前の章の決め方にしました。入ってから60本以内に、どちらに先に届いたかを数えます。同じ足で両方に触れたときは、損切りとして数えました。60本で決着しなければ時間切れとし、60本目の終値で決済したと考えます。入る足の始値が、すでに目標か損切りの外にあった形は除いています。スプレッドと手数料は入れていません。

比べる相手は、足の動きの順番を入れ替えた価格です。足ごとに、前の足の終値との差、始値から高値・安値・終値までの値幅を1組にして、組の順番だけを乱数で並べ替えます。値動きの大きさは同じで、形ができるかは偶然になります。これを20回作り、同じ式で数えました。入れ替えの範囲は、20回の最小から最大までです。条件は、結果を見る前に決めて、途中で変えていません。

アドバイス

形の数え方は、先に決めて途中で変えていないよ。ダブルは11,716件が5,172件に、三尊は1,145件が765件になるんだ。

チャートパターンの実測結果|目標に先に届いた割合

ダブルと三尊について、ネックラインを割って入ったあとに目標が先に届いた割合を、入れ替え20回の範囲と並べた図
目標に先に届いた割合と入れ替えの範囲。出典: Dukascopyのティックから作った足(bid)、5通貨、2016〜2026年。

ダブルと三尊の結果

ダブルの5,172件のうち、目標が先に届いたのは3,063件(59.2%)です。入れ替えの20回では57.6〜59.6%で、実際の59.2%は範囲の中でした。三尊は765件のうち380件(49.7%)が目標に先に届き、入れ替えは43.5〜49.0%でした。実際の割合は、範囲の上限を0.7ポイント上回りました。

内訳を分けても、大きな差はありませんでした。ダブルトップが2,480件で60.0%、ダブルボトムが2,692件で58.5%です。ダブルを時間足で分けると、1時間足が4,126件で59.2%、4時間足が1,046件で59.3%でした。三尊は、1時間足が577件で50.6%、4時間足が188件で46.8%です。

入ったあとの3つの結果

ダブルと三尊について、入ったあとの結果を目標・損切り・時間切れの3つに分けて、実際と入れ替えの平均を積み上げ棒で並べた図
入ったあとの3つの結果の割合。出典: Dukascopyのティックから作った足(bid)、5通貨、2016〜2026年。

ダブルは、目標が59.2%、損切りが35.9%(1,859件)、時間切れが4.8%(250件)でした。三尊は、目標が49.7%、損切りが35.3%(270件)、時間切れが15.0%(115件)です。入れ替えの20回の平均は、ダブルが58.7%・37.2%・4.1%、三尊が46.5%・38.2%・15.3%でした。

三尊は時間切れが15.0%と、ダブルより多くなりました。目標までの距離が、損切りまでの平均で1.12倍と長めです。入れ替えでも15.3%で、同じ程度の割合でした。入ってから決着までの本数の中央値(小さい順に並べた真ん中の値)は、ダブルが9本、三尊が19本でした。

1回あたりの平均損益

ダブルと三尊について、損切り幅を1としたときの1回あたりの平均損益を、入れ替え20回の範囲と並べた図
1回あたりの平均損益と入れ替えの範囲。出典: Dukascopyのティックから作った足(bid)、5通貨、2016〜2026年。

損切りまでの距離を1として、1回あたりの損益を平均しました。目標なら目標までの距離、損切りなら−1、時間切れなら60本目の終値までの損益です。ダブルは0.004で、入れ替えの範囲(−0.019〜0.038)の中でした。三尊は0.072で、入れ替えの範囲(−0.077〜0.033)の上限を超えました。

この数字は、スプレッドと手数料を引く前の値です。コストを引いたあとにプラスが残るかは、測っていません。ダブルは、形があっても、入れ替えの価格と同じ程度の結果で、形そのものが有利とは言えませんでした。三尊は範囲を上回りましたが、765件・5通貨・20回の入れ替えでの結果です。どの形で稼げるかは、この結果だけでは決められません。

アドバイス

ダブルは59.2%で、入れ替えの範囲の中だったよ。三尊は49.7%で、範囲の上限を0.7ポイント超えたけど、コストは引いていないんだ。

チャートパターンの通貨ごと・年ごとのばらつき

USD/JPY・EUR/USD・GBP/USD・EUR/JPY・AUD/JPYの5通貨について、ダブルの目標到達率を、入れ替え20回の範囲と並べた図
通貨ごとのダブルの目標到達率。出典: Dukascopyのティックから作った足(bid)、2016〜2026年。

通貨ごとの違い

ダブルを通貨ごとに分けると、目標に先に届いた割合は57.1〜60.6%でした。USD/JPYが1,006件で60.6%、EUR/USDが1,000件で59.6%、GBP/USDが952件で59.6%、EUR/JPYが1,093件で57.1%、AUD/JPYが1,121件で59.4%です。

4通貨は入れ替えの範囲の中でした。EUR/JPYだけは、範囲の下限(57.4%)を0.3ポイント下回りました。通貨を分けると、1つあたりの件数は約1,000件になり、数ポイントは偶然でも動きます。通貨によって形が効く、効かないとは言い切れません。

年ごとの違い

2016年から2026年までの年ごとに、ダブルの目標到達率を、入れ替え20回の範囲と並べた図
年ごとのダブルの目標到達率。出典: Dukascopyのティックから作った足(bid)、5通貨、2016〜2026年10月。

年ごとに見ると、ダブルの目標到達率は、53.9〜63.6%の間で動きました。1年あたりの件数は419〜508件です。最も高いのは2020年の63.6%、最も低いのは2024年の53.9%でした。2026年は10月までの結果です。

11年のうち9年は、入れ替えの範囲の中でした。範囲の下に出たのは、2018年(55.8%、範囲の下限は56.2%)と2024年(53.9%、下限は55.1%)の2年です。年によって約10ポイント動くため、1年分の成績だけで形の良し悪しを決めるのは危険です。

アドバイス

通貨や年に分けると、数ポイントは偶然でも動くよ。短い期間の成績だけで、形がいいとか悪いとか決めないでね。

チャートパターンのだまし|損切りが先に届く割合

USD/JPYの1時間足のダブルトップで、ネックラインを割った次の足の始値で売ったあと、損切りが先に届いた実例のローソク足チャート
実例2のダブルトップ。出典: Dukascopyのティックから作った足(bid)、USD/JPY 1時間足、2026年9月10〜14日(UTC)。

だましはどれくらい起きるか

だましとは、形が完成したように見えて、予想と逆に動くことです。上の図では、ネックラインを割ったあとに戻り、売ってから22本目の足で、損切りが先に届きました。同じUSD/JPYのダブルトップでも、使い方の章で見せた実例1とは逆の結果です。

損切りが先に届いた割合は、ダブルが35.9%、三尊が35.3%でした。入れ替えの価格でも、ダブルが37.2%、三尊が38.2%で、形がなくても同じ程度は起きます。入る前に崩れる形もあります。ダブルでは、ネックラインを割らずに終わった4,448件のうち、4,230件が山より上で引けた形でした。

だましを減らすためにできること

この記事の実測は、ネックラインを終値で割ってから入りました。早く入るほど、形が崩れる危険は増えます。時間足を変えても、ダブルは1時間足59.2%、4時間足59.3%と同じ割合でした。上位足で形を確かめる方法が効くかは、この数字からは分かりません。

FXには取引所がなく、ブレイク時の出来高は公式に出ません。出来高で本物のブレイクを確かめる、という方法は、為替では使えません。だましは、戻ってきた価格が損切りに届く前に決める、損切りの置き方で受けるのが現実的です。だましの見分け方はフォールスブレイクアウトの記事とFXのダマシの記事で扱っています。

アドバイス

だましは、形がなくても35%台で起きるんだ。損切りを先に決めておけば、だましでも損は決まった幅で済むよ。

要点
・チャートパターンは、継続型と転換型の2つに分け、三角持ち合いとウェッジは、抜けた向きと場所で決まる
・形を探すチャートは、高値と安値が見えるローソク足かバーが向いている
・転換型の売買は、ネックラインを終値で抜けたところが目印。目標はパターンの高さ分、損切りは山の高値
・実測は5通貨・1時間足と4時間足・2016〜2026年。ダブル5,172件、三尊765件を数えた
・目標に先に届いた割合は、ダブル59.2%(入れ替え57.6〜59.6%)、三尊49.7%(入れ替え43.5〜49.0%)
・平均損益(損切り幅を1とした値)は、ダブル0.004、三尊0.072。スプレッドと手数料は引いていない
・損切りが先に届いた割合は、ダブル35.9%、三尊35.3%。入れ替えでも37.2%、38.2%

チャートパターンのよくある質問

チャートパターンとは何ですか?

値動きが描く形に名前をつけた、売買の目印です。山が2つ並ぶダブルトップ、一休みの平行な帯のフラッグのように、見た目で分けます。形の線を抜けた向きに入るのが基本の使い方です。

チャートパターンにはどんな種類がありますか?

継続型・転換型・どちらにもなる形の3つに分けるのが基本です。継続型はフラッグ・ペナント・レクタングル、転換型はダブル・トリプル・三尊・ソーサー、どちらにもなるのは三角持ち合いとウェッジです。

エントリーはどこでしますか?

ネックラインを終値で抜けたあとが基本です。線に触れただけで入ると、形が崩れて終わることもあるため、足が確定するまで待ちます。この記事の実測では、抜けた足の次の足の始値で入りました。

目標値はどう計算しますか?

パターンの高さを、ネックラインから同じ向きに足します。例えば、ダブルトップの山が158.00円、ネックラインが157.00円なら、高さは1.00円で、目標は156.00円です。損切りは、高い方の山の高値に置きます。

チャートパターンは当たりますか?

ダブルの目標到達率は59.2%、三尊は49.7%で、どちらも損切りが先に届く形が約35%ありました。足の順番を入れ替えた価格でも、ダブルは同じ程度で、三尊は少し上回りました。コストは引いていません。

だましは避けられますか?

完全には避けられません。損切りを入る前に決めておけば、だましに当たっても、損の幅は決まっています。形ごとの抜けの見分け方は、個別の記事で確かめてください。

チャートパターンのまとめ

チャートパターンは、継続型と転換型の2つに分けると整理できます。転換型は、ネックラインを終値で抜けたところが売買の目印で、目標はパターンの高さ分、損切りは山(谷)の端に置きます。Dukascopyのティックから作った5通貨の足(1時間足と4時間足、2016〜2026年)で、ダブル5,172件と三尊765件を数えると、目標に先に届いた割合は59.2%と49.7%でした。

ダブルは入れ替えの価格と同じ範囲で、三尊は上限を0.7ポイント上回りました。ただし、コストを引く前の値で、通貨や年に分けるとばらつきます。形の見分け方は、フラッグ・ペナント・レクタングルは各記事、転換型はダブルトップ・ダブルボトムやヘッドアンドショルダーの記事で、自分の使う通貨と時間足で確かめてから使ってください。

この記事はFXの情報提供で、特定の取引をすすめるものではありません。FXには価格変動のリスクがあり、元本を超える損失が出ることもあります。取引は自己責任で、リスク管理を自分で決めて行ってください。

⚠ リスクに関する注意事項

本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。FX取引はレバレッジ取引の特性上、預託した証拠金以上の損失が生じる可能性があります。取引の際は、ご自身の判断と責任において行ってください。詳しくは特定商取引法に基づく表記をご確認ください。

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この記事を書いた人

シストレ.COM編集部は、FX自動売買(EA)とテクニカル分析を専門とするインターネットメディア「シストレ.COM」の編集チームです。200本以上のEAのフォワードテスト結果を公開し、実際の運用データに基づいた客観的な情報を発信しています。記事の執筆・監修はMetaTrader(MT4/MT5)での実運用経験を持つスタッフが担当。

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