FXトレードで安定した利益を上げるには、テクニカル分析や資金管理だけでなく、トレーダー自身の心理面のコントロールも重要です。
中でも、多くのトレーダーを悩ませるのが「ポジポジ病」です。常にポジションを持っていたくなる衝動に駆られ、熟考せずにエントリーを繰り返してしまう状態ですが、克服する方法はあります。
本記事では、ポジポジ病の原因と対策について解説します。
ポジポジ病の症状と弊害
FXトレードで安定した利益を上げるためには、さまざまな要素が関わってきます。
テクニカル分析や資金管理はもちろん大切ですが、意外と見落とされがちなのが、トレーダー自身の心理状態ではないでしょうか?特に、「ポジポジ病」と呼ばれる症状に悩まされているトレーダーは少なくありません。
ポジポジ病の定義と特徴
そもそも、ポジポジ病とはどのような状態を指すのでしょうか?
簡単に言えば、常にポジションを持っていないと落ち着かない、という心理状態です。
例えば、チャートを見るたびにエントリーしたくなる、含み損を抱えているのに決済できない、といった行動が当てはまります。
ポジポジ病に陥ると、冷静な判断力が鈍ってしまい、適切なタイミングでのエントリーや決済が難しくなってしまうのです。
ポジポジ病がもたらす悪影響
ポジポジ病が及ぼす弊害は、想像以上に大きいものがあります。
まず、エントリーの回数が増えれば、それだけ手数料がかさみます。また、深く考えずにポジションを取ることで、負けトレードが増えるリスクも高まります。
加えて、常にチャートとにらめっこする生活は、心身ともに疲弊してしまうでしょう。
結果として、FXトレードに集中できなくなり、パフォーマンスの低下につながりかねません。
ポジポジ病は、放置しておくと深刻な状況を招きかねない厄介な症状です。 早期の対策が肝心ですが、そのためにはまず、ポジポジ病の原因を知ることが重要ですね。
次の章では、ポジポジ病を引き起こす心理的要因について、詳しく見ていきましょう。
なぜポジポジ病になるのか?心理的要因を探る
ポジポジ病はなぜ発症するのでしょうか?その背景には、いくつかの心理的要因が潜んでいます。
ここでは、代表的な3つの要因を取り上げ、ポジポジ病のメカニズムに迫ってみましょう。
利益を逃したくない焦りが生む強迫観念
ポジポジ病の原因として真っ先に挙げられるのが、利益を逃すまいとする焦りです。
相場の動きに合わせてエントリーするタイミングを逃したとき、「あの時入っておけばよかった」と後悔したことはありませんか?
こうした経験が積み重なると、チャンスを逃さないようにと、常にエントリーしておきたいという強迫観念にとらわれてしまうのです。
負けトレードの埋め合わせを急ぐあまりの過剰取引
負けトレードが続くと、早く取り返したいという気持ちが強くなるものです。
しかし、焦りが先行するあまり、適切なエントリーポイントを見極められずに取引を重ねてしまっては、かえって損失を拡大させてしまいかねません。
負けトレードは誰にでもつきものですが、冷静に分析し、次の機会を待つ忍耐力が求められますね。
FXの刺激や興奮への依存
FXトレードは、常に相場と向き合うダイナミックな取引です。
値動きに一喜一憂しながらポジションを取る行為に、スリルや高揚感を覚える人もいるでしょう。
しかし、度が過ぎるとFXの刺激から抜け出せなくなり、のめり込んでしまう恐れがあります。
ギャンブル依存症と同様、健全なトレードからは遠ざかってしまうのです。
ポジポジ病のメカニズムを理解することで、「自分はまさにその状態だ」と気づくことができるはずです。
では、この厄介な症状を克服するには、どのような方法があるのでしょうか?
具体的な対策を、次の章で探っていきましょう。
ポジポジ病を克服するための具体策
ポジポジ病を放置すれば、FXトレードで安定的に利益を出すことは難しくなります。
しかし、効果的な対策を講じることで、必ず克服することができるはずです。
ここからは、ポジポジ病を克服するための具体的な方法を4つ紹介していきます。
トレードルールの明確化とバックテスト
ポジポジ病に陥る原因の一つが、トレードルールの不在です。
「この場面ではエントリーする」「損切りラインはここに設定する」など、明確な基準を定めておくことが大切です。
その上で、過去のデータを使ってバックテストを行い、ルールの有効性を確認しましょう。
自分のルールに自信が持てれば、衝動的なエントリーを防ぐことができるはずです。
取引時間とポジション数の制限
ポジポジ病の人は、常にチャートを見ながらエントリーのタイミングをうかがっているものです。
これでは、心身ともに疲弊してしまいます。
そこで、1日の取引時間を決めて、それ以外は画面を見ないようにするのが得策です。
加えて、同時に保有するポジションの数を制限することで、リスクを管理しやすくなるでしょう。
OCO注文の活用でスイングトレードへシフト
「ポジションを持っていないと落ち着かない」というのがポジポジ病の特徴ですが、だからといって、常にエントリーし続けるのは得策ではありません。
OCO注文を活用し、利確と損切りの指値注文を同時に出しておけば、相場から目を離すことができます。
本業の合間にトレードするデイトレーダーの方などは、中長期の押目買いを狙うスイングトレードに切り替えてみるのもおすすめです。
シストレ.COMでは、多彩な取引手法を採用したEAを提供しています。自分のトレードスタイルに合った戦略を見つけることで、衝動的なエントリーを防ぎ、ポジポジ病克服の一助となるでしょう。
勝率重視からリスク・リワード・レシオ重視へ
初心者トレーダーに多いのが、ひたすら勝率を気にする傾向です。
確かに勝率は大切な指標ですが、1回あたりの利益の大きさを考慮に入れなければ、リスクに見合わない取引になってしまいます。
そこで意識したいのが、リスク・リワード・レシオ(RRR)の概念です。
簡単に言えば、損失額に対して利益がどれくらいの大きさになるかを示す指標です。
例えば、RRRが1:2であれば、100円の損失に対して200円の利益を狙う、という意味になります。
この考え方を意識することで、むやみなエントリーを抑えられるはずです。
ポジポジ病の克服は、一朝一夕にはいきません。日々、自分と向き合いながら、トレード手法を改善していく必要があります。
次章では、ポジポジ病に陥らないためのマインドセットについて、考えていきましょう。
ポジポジ病に陥らないためのマインドセット
ポジポジ病を克服するためには、適切な対策とともに、ポジティブなマインドセットを持つことが欠かせません。
FXと向き合う際の心構えについて、いくつかのポイントを見ていきましょう。
FXは年単位の長期戦と認識する
FXで一攫千金を狙うのは、ハイリスクなギャンブルと変わりません。
ポジポジ病に陥らないためには、FXは長期戦であると認識することが大切です。
市場の動向は刻一刻と変化しますが、月単位、年単位でみれば、一定のトレンドが見えてくるはずです。目先の値動きに惑わされず、大局観を持つことが求められますね。
デモトレードで根拠あるエントリーの習慣化
ポジポジ病の人は、根拠のないエントリーを繰り返しがちです。これを防ぐには、デモトレードを有効活用するのが一案です。
資金を使わずにトレードを繰り返すことで、「なぜこのタイミングでエントリーしたのか」を振り返る習慣がつきます。
頭の中で論理的に説明できるエントリーができるようになれば、ポジポジ病とは無縁の健全なトレードが実現するでしょう。
FXに人生を支配させない
FXは、あくまでも人生の一部に過ぎないということを忘れてはいけません。トレードがうまくいかないからといって、自分の価値がないわけではありません。
ポジポジ病に陥ると、FXのことしか考えられなくなってしまうものですが、趣味の時間を作るなど、適度に気分転換を図ることが大切です。
FXに支配された人生ではなく、FXと上手に付き合っていける自分を目指しましょう。
ポジポジ病は、多くのトレーダーを悩ませる厄介な症状ですが、正しい知識と対策を講じることで、必ず克服することができます。
焦らず、諦めずに、自分なりのペースでトレード手法を確立していきましょう。
最後に、ポジポジ病克服のためのアドバイスをまとめておきます。
ポジポジ病を克服し、安定したトレードを実践できるよう、一歩ずつ努力を重ねていきましょう。
シストレ.COMのようなEAマーケットプレイスを活用し、優れた自動売買ツールを見つけることも、悩みの解決につながるかもしれません。
FXは、知恵と工夫を凝らせば、きっとあなたの人生を豊かにしてくれるはずです。