
ストキャスティックは「買われ過ぎ・売られ過ぎ」を判断するオシレーター系指標として、多くのトレーダーに活用されています。しかし、シグナル通りに売買するだけではダマシに引っかかりやすく、相場環境やパラメーター設定を理解せずに使うと損失につながるケースも少なくありません。
この記事では、ストキャスティックの基本的な仕組みから実践的な活用方法、適切なパラメーター設定までを初心者にもわかりやすく解説します。レンジ相場とトレンド相場での使い分け、他の指標との組み合わせ方、よくある失敗パターンの回避法も具体的に説明するので、効果的なトレードに役立ててください。
ストキャスティックとは?基本をわかりやすく解説
まずは、ストキャスティックの基本的な仕組みと構成要素を確認しましょう。
ストキャスティック(Stochastic Oscillator)とは、一定期間内の価格変動を基に「買われ過ぎ」「売られ過ぎ」を判断するオシレーター系のテクニカル指標です。
この指標は、「%K」「%D」「SD」の3つのラインを使って相場の勢いを測定します。それぞれの役割を簡単に説明すると、
- %Kライン … 短期間の価格変動を示す。最も敏感に反応するライン。
- %Dライン … %Kの移動平均を取ったもので、%Kよりも滑らかに動く。
- SDライン … %Dのさらに移動平均を取ったもの(スローストキャスティックで使用)。
基本的に、%Kが%Dを上抜ける「ゴールデンクロス」は買いシグナル、逆に%Kが%Dを下抜ける「デッドクロス」は売りシグナルとされています。
例えば、80%以上なら買われ過ぎ、20%以下なら売られ過ぎと判断されることが多いです。
この指標の最大の特徴は、相場の反転ポイントを予測しやすいこと。
ただし、「レンジ相場では有効」でも、「トレンド相場ではダマシが発生しやすい」ことも意味します。そのため、ストキャスティック単体ではなく、他の指標と組み合わせるのが一般的です。
ストキャスティックの計算方法
ストキャスティックは、以下の計算式で求められます。

%K(ファーストストキャスティック)
- 直近の終値(C)が、過去 n 日間の高値(Hn)と安値(Ln)の範囲内でどの位置にあるかを示す。
- 一般的に「9期間」を設定することが多い。
- 変動が激しく、ノイズが多いため、単体ではあまり使用されない。
%D(スローストキャスティック)
- %Kの単純移動平均(SMA)を取ったもの。一般的に3期間の移動平均を使用。
- %Kよりも滑らかに動くため、ゴールデンクロスやデッドクロスの判断に用いられる。
SD(さらに滑らかにした%D)
- %Dの3期間移動平均を取ったもの。
- %Dよりもさらに滑らかに変化するため、長期的な傾向を判断する際に使われる。
- 通常、スローストキャスティック(Slow Stochastics)で使用される。
ファーストストキャスティックとスローストキャスティックの違い
ストキャスティックには「ファースト」と「スロー」の2種類があり、使い方が異なります。
| 項目 | ファーストストキャスティック | スローストキャスティック |
|---|---|---|
| 使用ライン | %Kと%D | %DとSD |
| 反応速度 | 非常に敏感(ノイズが多い) | 緩やか(滑らかな動き) |
| ダマシの頻度 | 多い | 少ない |
| 向いている場面 | 超短期のスキャルピング | デイトレード・スイングトレード |
実際のFXトレードでは、スローストキャスティックが主流です。ファーストストキャスティックはノイズが多すぎるため、ほとんどのトレーダーはスロー版を使用しています。MT4/MT5でも初期状態でスローストキャスティックが表示されます。
ストキャスティックの売買戦略は条件次第で向き不向きが分かれます。迷ったらランキングページで候補を比較して選ぶのが安全です。
ランキング
- 運用スタイル(放置/裁量寄り)
- リスク許容度(最大DD/損失幅)
- 取引頻度(回数/時間帯)
ストキャスティックを使った売買戦略は条件次第で向き不向きが分かれます。迷ったらランキングページで候補を比較して選ぶのが安全です。
ランキング
- 運用スタイル(放置/裁量寄り)
- リスク許容度(最大DD/損失幅)
- 取引頻度(回数/時間帯)
RSIとの違いと使い分けのポイント
ストキャスティックと並んでよく使われるオシレーター系指標にRSI(Relative Strength Index)があります。この2つはどちらも「買われ過ぎ」「売られ過ぎ」を判断するのに用いられますが、計算方法や適用場面が異なります。
計算方法の違い
RSI:上昇した値動きと下降した値動きを比較し、「相場の強さ」を数値化
ストキャスティック:価格が「直近の最高値と最安値のどの位置にあるか」を計算
RSIの計算式

トレンド判断の違い
- ストキャスティックはレンジ相場に強いが、トレンド相場ではダマシが多くなる
- RSIはトレンドの勢いを測るのに適しているため、順張りにも使える
例えば、上昇トレンド中の押し目買いを狙うならRSI、レンジ相場で反発を狙うならストキャスティックという使い分けが有効です。また、サポート・レジスタンスラインや移動平均線と組み合わせることで、エントリーポイントの精度をさらに高められます。
ストキャスティックの使い方【実践編】
FX取引におけるストキャスティックの活用法は、そのシンプルさと効果的なシグナルによって、多くのトレーダーから支持されています。
ここでは、ストキャスティックの主要な使い方を実践的に解説します。
ゴールデンクロス・デッドクロスの見極め方
ストキャスティックの最も基本的な売買シグナルがゴールデンクロスとデッドクロスです。
- ゴールデンクロス(買いシグナル):%Kが%Dを下から上に抜ける → 買いエントリーのタイミング
- デッドクロス(売りシグナル):%Kが%Dを上から下に抜ける → 売りエントリーのタイミング

しかし、これだけではダマシが多く、相場環境によっては誤ったトレードにつながる可能性があります。そのため、次の3つのポイントを考慮することが重要です。
1. シグナルが発生した位置を確認する
- 買いシグナル(ゴールデンクロス)が20%以下で発生 → より有効
- 売りシグナル(デッドクロス)が80%以上で発生 → より有効
- 中途半端な位置(50%付近)で発生した場合、シグナルの信頼性が低い
2. 他のテクニカル指標と組み合わせる
ストキャスティック単体での判断は危険です。他の指標と組み合わせることで、シグナルの精度を上げることができます。
- 移動平均線と組み合わせる:上昇トレンド中にゴールデンクロスが出れば、押し目買いのチャンス
- RSIと組み合わせる:RSIも30以下でゴールデンクロスが出れば、買いの信頼度がアップ
- MACDとの併用:MACDもゴールデンクロスしていれば、上昇の信頼度が高まる
- ボリンジャーバンドとの併用:バンドの上限・下限での反発を狙う際の判断材料として活用
3. ダイバージェンスを確認する
ダイバージェンス(Divergence)とは、価格とストキャスティックの動きが逆行する現象のことです。
- 強気ダイバージェンス(買いシグナル):価格は安値更新しているが、ストキャスティックが上昇 → 反転の兆し
- 弱気ダイバージェンス(売りシグナル):価格は高値更新しているが、ストキャスティックが下降 → 反転の兆し
ダイバージェンスが発生すると、トレンドの転換点になることが多いため、単なるクロスよりも信頼度が高いシグナルとなります。
ストキャスティックのシグナル判断表
| シグナル | 発生条件 | 信頼度を高めるポイント | エントリー戦略 |
|---|---|---|---|
| ゴールデンクロス(買い) | %Kが%Dを下から上に抜ける | 20%以下で発生すると信頼度UP | 上昇トレンド中なら押し目買い、レンジなら反発狙い |
| デッドクロス(売り) | %Kが%Dを上から下に抜ける | 80%以上で発生すると信頼度UP | 下降トレンド中なら戻り売り、レンジなら反落狙い |
| 強気ダイバージェンス | 価格は安値更新、ストキャスティックは上昇 | RSIや移動平均線と組み合わせると有効 | 反転上昇を狙った買い |
| 弱気ダイバージェンス | 価格は高値更新、ストキャスティックは下降 | RSIや移動平均線と組み合わせると有効 | 反転下降を狙った売り |
ストキャスティックのダマシを回避する方法
ストキャスティックは強力な売買シグナルを提供する一方で、「ダマシ」による誤ったエントリーにつながることもあります。特にトレンド相場では、買われ過ぎ・売られ過ぎの水準に達しても価格がそのまま進行し続けることがあるため、慎重な判断が必要です。
ストキャスティックのダマシを回避するための具体的な方法を解説します。
強いトレンド時の注意点と補助指標の活用
ストキャスティックは、レンジ相場では有効なシグナルを提供しますが、トレンドが強い相場ではダマシが多発しやすいという特性があります。
例えば、上昇トレンド中に「売られ過ぎ」と判断して売りエントリーすると、そのまま価格が上昇し続けて損失につながることがあります。

- トレンドの方向を確認する
- トレンド相場では、ストキャスティックの買われ過ぎ・売られ過ぎゾーンにこだわりすぎないことが重要です。
- 例: 上昇トレンドなら「買われ過ぎ」でも買い圧力が強いため、簡単には下落しない。
- 解決策: 移動平均線(MA)やトレンドラインを併用し、トレンドの方向を確認する。
- トレンド相場では「順張りシグナル」を優先する
- 上昇トレンド:デッドクロスの売りシグナルは無視し、ゴールデンクロスを狙う。
- 下降トレンド:ゴールデンクロスの買いシグナルは無視し、デッドクロスを狙う。
- ストキャスティックの期間設定を調整する
- 期間を短くすると感度が上がりすぎ、ダマシが増える。
- トレンドが強い場合は、「%K=14、%D=3」など、少し長めの設定にすることで精度を上げられる。
他のインジケーターとの組み合わせ方
ストキャスティックのダマシを減らすために、他のインジケーターと組み合わせるのが有効です。
| 補助指標 | 活用方法 |
|---|---|
| 移動平均線(MA) | 価格がMAの上なら上昇トレンド、下なら下降トレンドと判断 |
| ボリンジャーバンド | 価格がバンドの上限なら買い圧力が強く、下限なら売り圧力が強い |
| MACD | MACDがプラスなら上昇トレンド、マイナスなら下降トレンドと判断 |
| RSI | RSIとストキャスティックが一致するとシグナルの信頼性UP |
RSI(相対力指数)との組み合わせ
ストキャスティックとRSIはどちらも買われ過ぎ・売られ過ぎを示す指標ですが、計算方法が異なるため補完関係にあります。
- ストキャスティック … 価格の位置を基に計算(短期向け)
- RSI … 買い圧力と売り圧力の強さを比較(中期向け)
RSIがオーバーバウト/オーバーソールドの領域に入った際に、ストキャスティックのラインが交差して反転信号を示すと、それは強力な反対方向へのエントリーシグナルとして利用できます。
| ストキャスティック | RSI | 売買戦略 |
|---|---|---|
| 20%以下(売られ過ぎ) | 30以下(売られ過ぎ) | 買いシグナルの信頼度UP |
| 80%以上(買われ過ぎ) | 70以上(買われ過ぎ) | 売りシグナルの信頼度UP |
RSIも同じ方向を示しているときにエントリーすると、ダマシのリスクを軽減できます。
MACD(移動平均収束拡散法)との組み合わせ
MACDはトレンドの勢いを判断する指標で、ストキャスティックと相性が良いです。
| ストキャスティック | MACD | 売買戦略 |
|---|---|---|
| ゴールデンクロス | MACDラインがシグナルラインを上抜け | 買いシグナルの精度UP |
| デッドクロス | MACDラインがシグナルラインを下抜け | 売りシグナルの精度UP |
ストキャスティックだけでなく、MACDの方向性も一致しているときにエントリーすると、トレンドに沿った取引がしやすくなります。
ボリンジャーバンドとの組み合わせ
ボリンジャーバンドは価格の「標準偏差」を利用した指標で、価格がバンドの上限・下限に達すると反発しやすいという特徴があります。
| ストキャスティック | ボリンジャーバンド | 売買戦略 |
|---|---|---|
| 20%以下(売られ過ぎ) | バンドの下限に接触 | 買いシグナルの精度UP |
| 80%以上(買われ過ぎ) | バンドの上限に接触 | 売りシグナルの精度UP |
ボリンジャーバンドの上限・下限とストキャスティックの買われ過ぎ・売られ過ぎを組み合わせると、逆張りの成功確率が上がります。
ストキャスティックのおすすめパラメーター設定
ストキャスティックの設定値はデフォルトの「%K=9、%D=3、SD=3」が一般的ですが、トレードスタイルや相場状況に応じて調整することで、より効果的に活用できます。
このセクションでは、短期・中期・長期のトレードに適したストキャスティックの設定値と、その最適な活用方法について解説します。
トレードスタイル別のおすすめ設定
ストキャスティックの設定値は、トレードの時間軸や市場のボラティリティ(変動幅)によって調整することが重要です。デフォルト設定の「%K=9、%D=3、SD=3」は万能ではなく、短期トレードや長期投資には適していない場合もあります。
スキャルピング向け(超短期トレード)
| 設定値 | %K=5、%D=3、SD=3 |
|---|---|
| 特徴 | 短期間でシグナルを多く発生させ、素早く売買判断ができる |
| メリット | 価格の変動に対して敏感に反応し、短時間でのエントリー・エグジットが可能 |
| デメリット | シグナルが多すぎるため、ダマシが発生しやすい |
| 活用方法 | ボリンジャーバンドや移動平均線と組み合わせ、過剰なエントリーを避ける |
スキャルピングでは、スピーディーな判断が必要なので、感度を高く設定するのがポイントです。
デイトレード向け(短期トレード)
| 設定値 | %K=9、%D=3、SD=3(デフォルト設定) |
|---|---|
| 特徴 | 1日以内の取引で、適度なシグナルの頻度と精度をバランスよく確保できる |
| メリット | ほどよい感度でダマシを減らしつつ、売買のチャンスを逃さない |
| デメリット | 一部の相場では、シグナルが遅れる可能性がある |
| 活用方法 | RSIやMACDと組み合わせ、トレンドを加味してエントリーする |
デイトレードでは、デフォルト設定が使いやすく、トレンド判断と組み合わせると効果的です。
スイングトレード向け(中長期トレード)
| 設定値 | %K=30、%D=10、SD=10 |
|---|---|
| 特徴 | 数日から数週間の長期的なトレンドを把握し、ノイズを減らす設定 |
| メリット | 短期的な値動きに惑わされず、大きな流れに沿ったトレードができる |
| デメリット | 反応が鈍いため、エントリータイミングが遅れる可能性がある |
| 活用方法 | 移動平均線やトレンドラインを併用し、長期的な流れに沿ったエントリーをする |
スイングトレードでは、ノイズを減らし、より信頼度の高いシグナルを得るために長めの設定にしましょう。
市場環境に応じた調整方法
同じ設定でも、レンジ相場とトレンド相場ではシグナルの精度が異なるため、環境に合わせた最適化が必要になります。
ボラティリティが高い相場での最適設定
ボラティリティ(価格変動の大きさ)が高い相場では、ストキャスティックが頻繁に上下し、シグナルが多発しすぎることがあります。
そのため、通常の設定のままだと「ダマシ」が増えてしまい、正確な判断が難しくなります。
- 価格の上下変動が激しい(経済指標発表や要人発言などで急変動しやすい)
- ストキャスティックが買われ過ぎ・売られ過ぎゾーンを頻繁に行き来する
- 短期間でシグナルが出すぎて、判断が難しくなる
おすすめの設定調整
| 設定項目 | 通常設定 | ボラティリティが高い場合 | 理由 |
|---|---|---|---|
| %K(感度) | 9 | 14〜20 | 感度を下げてノイズを減らす |
| %D(移動平均期間) | 3 | 5〜7 | 過度な反応を抑える |
| SD(スムージング) | 3 | 5〜7 | より滑らかにしてダマシを減らす |
感度を下げて、不要なシグナルを減らし、本当に有効なシグナルだけを抽出するのがポイントです。
トレードのコツ
- 移動平均線(MA)やボリンジャーバンドと組み合わせる
- ストキャスティックのシグナルだけで判断せず、価格がMAの上か下かを確認する
- ボリンジャーバンドの外側でシグナルが発生した場合にのみエントリーを検討する
- スローストキャスティック(Slow Stochastics)を使う
- 一般的なストキャスティック(ファスト)ではなく、%K=14、%D=5、SD=5のようにスローモードで使うことで、過剰なエントリーを防ぐ
- サポートライン・レジスタンスラインとの併用
- 重要な価格帯でストキャスティックのシグナルが出た場合、反転の可能性が高まる
レンジ相場とトレンド相場での活用法
ストキャスティックは特にレンジ相場で有効な指標ですが、トレンド相場ではダマシが発生しやすいため、相場の状況に応じて使い方を変えることが重要です。
レンジ相場での活用法
レンジ相場では、価格が一定の範囲内で上下するため、ストキャスティックの「買われ過ぎ・売られ過ぎ」の判断が機能しやすくなります。
| 相場の特徴 | 活用ポイント | おすすめ設定 |
|---|---|---|
| 価格が一定の範囲を行き来 | 80%以上で売り、20%以下で買い | %K=9、%D=3、SD=3(標準設定) |
| 高値・安値がはっきりしている | ダイバージェンスを活用する | ボリンジャーバンドと組み合わせる |
エントリーのタイミング
- ストキャスティックが20%以下でゴールデンクロス → 買いエントリー
- ストキャスティックが80%以上でデッドクロス → 売りエントリー
トレンド相場での活用法
トレンド相場では、ストキャスティックのシグナルが「ダマシ」となることが多いため、順張りの判断材料として使うのがポイントです。
| 相場の特徴 | 活用ポイント | おすすめ設定 |
|---|---|---|
| 価格が一方向に動き続ける | 買われ過ぎでも買い、売られ過ぎでも売る | %K=14、%D=5、SD=5(スローストキャスティック) |
| 高値更新・安値更新が続く | RSI・移動平均線と組み合わせる | 移動平均線とのクロスを確認 |
エントリーのタイミング
- 上昇トレンド中 → ストキャスティックが50%以下でゴールデンクロスしたら押し目買い
- 下降トレンド中 → ストキャスティックが50%以上でデッドクロスしたら戻り売り
時間足別のストキャスティック活用テクニック
ストキャスティックは、使用する時間足によってシグナルの性質が変わります。ここでは時間足ごとの特徴と活用ポイントを解説します。
短期足(1分足・5分足・15分足)
短期足ではストキャスティックの動きが非常に速く、シグナルが頻繁に発生します。スキャルピングや短期デイトレードに向いていますが、ダマシも多くなります。
- 推奨設定:%K=5〜9、%D=3、SD=3
- 注意点:上位足のトレンド方向を必ず確認してからエントリーする
- コツ:15分足や1時間足のトレンド方向と一致するシグナルのみを採用する
中期足(1時間足・4時間足)
中期足はデイトレードからスイングトレードまで幅広く対応できるバランスの良い時間足です。ストキャスティックのシグナル精度も比較的高くなります。
- 推奨設定:%K=9〜14、%D=3〜5、SD=3〜5
- 注意点:経済指標発表前後は急変動でダマシが増えるため注意
- コツ:日足のトレンドと同方向のシグナルを優先的に採用する
長期足(日足・週足)
長期足では、ストキャスティックのシグナルが出る頻度は少ないものの、精度が高く、大きなトレンド転換を捉えやすいのが特徴です。
- 推奨設定:%K=14〜30、%D=5〜10、SD=5〜10
- 注意点:シグナルの発生が遅れるため、エントリーのタイミングは短期足で微調整する
- コツ:ダイバージェンスが発生した場合は特に注目。大きなトレンド転換の前兆となることが多い
マルチタイムフレーム分析がおすすめです。例えば、日足でトレンド方向を確認し、4時間足でエントリーポイントを絞り、1時間足でタイミングを取るという方法が有効です。また、スキャルピングでは短期足の動きに敏感に反応させ、スイングトレードでは長期足のシグナルを重視するなど、トレードスタイルに応じた調整が重要です。
ストキャスティックの注意点と初心者がやりがちな失敗
ストキャスティックは強力なテクニカル指標ですが、誤った使い方をするとダマシに引っかかり、損失につながるリスクがあります。
特に初心者がやりがちなミスを理解し、適切な対策を講じることが重要です。
ストキャスティックのシグナルを過信しない
ストキャスティックは強力な指標ですが、「ゴールデンクロス=買い」「デッドクロス=売り」と単純に判断すると、ダマシに引っかかりやすくなります。
特にトレンド相場では、買われ過ぎ・売られ過ぎの状態が長く続くことがあり、シグナルが機能しないケースもあります。
シグナルを過信すると起こる失敗例
| 失敗パターン | 詳細 | 対策 |
|---|---|---|
| トレンド相場での逆張りミス | 上昇トレンドで「買われ過ぎ」と判断して売り → さらに上昇 | 移動平均線を併用し、トレンドの方向を確認する |
| レンジブレイク時のミス | レンジ内でシグナル発生 → 直後にブレイクして逆方向に急変動 | ボリンジャーバンドや出来高でブレイクの可能性を考慮 |
| ダマシの頻発による損失 | シグナル通りにエントリーするも、何度もダマシに遭い連敗 | RSIやMACDと組み合わせ、シグナルの精度を上げる |
シグナルの精度を上げるためのポイント
- トレンド相場では順張りを意識する
- 上昇トレンドなら「買われ過ぎ」でも買い、下降トレンドなら「売られ過ぎ」でも売る
- 例:移動平均線の上ならゴールデンクロスのみ活用し、デッドクロスは無視
- レンジ相場では逆張りが有効
- 価格が一定の範囲内で推移しているなら、ストキャスティックの買われ過ぎ・売られ過ぎを活用
- 他の指標と組み合わせる
- RSI、MACD、ボリンジャーバンドなどを併用し、複数の根拠を持つ
トレードにおける心理的な落とし穴
ストキャスティックを使ったトレードでは、「感情」に左右されることで冷静な判断ができなくなることがあります。
特に、損失が続くと「次こそは…」と焦ってエントリーしてしまい、さらに負けるという悪循環に陥りやすいです。
ストキャスティックは短期的なシグナルを提供するため、感情的にエントリーやエグジットをしてしまうと、無駄なトレードが増えてしまいます。「シグナルが出たから即エントリー」と焦るのではなく、冷静に相場を分析することが重要です。
感情的なトレードで陥る失敗例
| 失敗パターン | 詳細 | 対策 |
|---|---|---|
| ダマシに何度も引っかかる | 1回のシグナルで負けた後、すぐに再エントリーしてさらに損失 | 「連敗したら一旦休む」ルールを作る |
| 含み益が出るとすぐに利確 | 本来のターゲットまで待てず、小さな利益で終わってしまう | ストキャスティックの80%ラインまで待つルールを設定 |
| 損切りできない | 「もう少し待てば戻るかも…」と損切りを遅らせる | 損切りポイントを事前に決め、機械的に実行する |
感情に流されず冷静にトレードするためのルール
- エントリー前に必ず相場環境をチェックする
- 移動平均線やトレンドを確認し、ストキャスティックのシグナルが本当に有効か判断する
- エントリー基準を明確に決める(マイルールを作る)
- 例:「ストキャスティックが20%以下でゴールデンクロスし、移動平均線の上にあるときのみ買う」
- トレード回数を決めて、連敗時は休む
- 例:「1日3回までしかエントリーしない」「連敗したらその日は終了する」
- 損切りルールを守る
- 「エントリー時に必ず損切りラインを決める」ことを徹底し、感情的に持ち続けない
- バックテストを行い、根拠のある手法を使う
- 過去のデータで勝率が高い手法を使えば、無駄なエントリーを減らせる
MT4/MT5でのストキャスティック設定手順
ここでは、MT4/MT5でストキャスティックを表示・設定する具体的な手順を解説します。初めて使う方はこの手順に沿って設定してみましょう。
MT4でのストキャスティック表示手順
- 「挿入」メニューをクリック
- 「インディケータ」→「オシレーター」→「Stochastic Oscillator」を選択
- パラメーター設定画面が表示される
- %K期間:9(デフォルト)
- %D期間:3(デフォルト)
- スローイング:3(デフォルト)
- 「OK」をクリックしてチャートに表示
設定で変更できるパラメーター
| パラメーター | 初期値 | 説明 |
|---|---|---|
| %K期間 | 5 | 短期ラインの計算期間。大きくすると滑らかに、小さくすると敏感になる |
| %D期間 | 3 | %Kの移動平均期間 |
| スローイング | 3 | スローストキャスティックのスムージング期間 |
| 価格フィールド | Low/High | 計算に使う価格(Low/HighまたはClose/Close) |
| 移動平均の種別 | Simple | SMA/EMA/SMMA/LWMAから選択可能 |
初心者の方は、まずデフォルト設定で使い始めて、慣れてきたらトレードスタイルに合わせて調整していくのがおすすめです。
ストキャスティックインジケーターのダウンロード
以下のボタンから、「Stoch_systre.ex4」をダウンロードできます。
使い方
- ダウンロードした
Stoch_systre.ex4を
MT4の「Indicators」フォルダに移動
(例:ファイル → データフォルダを開く → MQL4 → Indicators) - MT4を再起動、またはナビゲーターで「更新」をクリック
- チャートにドラッグ&ドロップして使用開始

注意事項
- 本インジケーターは シストレ.COMの登録口座でご利用いただけます。
※ 認証が行われていない口座ではご使用いただけません。 - 無料配布のサンプルです
商用利用・再配布は禁止とさせていただきます
よくある質問(FAQ)
- Q. ストキャスティックとは何ですか?初心者にもわかりやすく教えてください。
ストキャスティックは、一定期間の価格変動から「買われ過ぎ」「売られ過ぎ」を判断するオシレーター系のテクニカル指標です。0%〜100%の範囲で表示され、一般的に80%以上が買われ過ぎ、20%以下が売られ過ぎと判断されます。特にレンジ相場での反転ポイントを見つけるのに有効です。
- Q. ストキャスティックが「買われ過ぎ・売られ過ぎ」を示しても、価格が動かないことがあります。なぜですか?
ストキャスティックはレンジ相場に特化した指標です。強いトレンドが発生している時は、買われ過ぎ・売られ過ぎの状態が長く続くため、シグナルが機能しないことが多くあります。必ずトレンド方向を移動平均線などで確認してから判断しましょう。
- Q. ストキャスティックの最適な設定値は何ですか?
標準設定の「%K=9、%D=3、SD=3」がデイトレードに適しています。スキャルピングなら「%K=5、%D=3、SD=3」、スイングトレードなら「%K=30、%D=10、SD=10」が推奨されます。ボラティリティが高い時期は感度を下げることで、ダマシを減らせます。
- Q. ファーストストキャスティックとスローストキャスティックはどちらを使うべきですか?
実際のトレードでは、スローストキャスティックが主流です。ファーストストキャスティックは反応が敏感すぎてノイズやダマシが多くなるため、ほとんどのトレーダーはスロー版を使用しています。MT4/MT5でもデフォルトでスローストキャスティックが表示されるため、そのままの設定で始めるのがおすすめです。
- Q. ダイバージェンスは実際に有効なシグナルですか?
はい、ダイバージェンスは単純なクロスシグナルより信頼度が高いとされています。特に、価格が高値更新していても指標が下降している場合は、トレンド反転の兆候として注視する価値があります。ただし、他のテクニカル指標と組み合わせて確認することが重要です。
- Q. RSIとストキャスティックはどちらを使うべきですか?
用途によります。レンジ相場では「売られ過ぎ・買われ過ぎ」を判断するストキャスティックが有効です。一方、トレンドの勢いを見るならRSIが適しています。両方を組み合わせることで、より精度の高いシグナルが得られます。
- Q. ストキャスティックのシグナルに従うだけでは勝てない理由は?
ストキャスティック単体では、特にトレンド相場でダマシが多発します。勝つためには、(1)相場環境の認識、(2)他のテクニカル指標との組み合わせ、(3)明確なリスク管理ルール、この3つが不可欠です。
- Q. ストキャスティックはどの時間足で使うのが効果的ですか?
トレードスタイルによります。スキャルピングなら1分足〜15分足、デイトレードなら1時間足〜4時間足、スイングトレードなら日足〜週足が適しています。おすすめは「マルチタイムフレーム分析」で、上位足でトレンド方向を確認し、下位足でエントリータイミングを取る方法です。
- Q. ストキャスティックのゴールデンクロスとデッドクロスはどこで判断すべきですか?
ゴールデンクロスは20%以下の「売られ過ぎゾーン」で発生した場合に信頼度が高く、デッドクロスは80%以上の「買われ過ぎゾーン」で発生した場合に信頼度が高くなります。50%付近で発生したクロスは信頼性が低いため、エントリーは控えるのが賢明です。
- Q. ストキャスティックをEA(自動売買)に組み込むことはできますか?
はい、ストキャスティックはEA(エキスパートアドバイザー)に組み込むことが可能です。MT4/MT5のMQL言語でiStochastic関数を使うことで、ストキャスティックの値を取得し、自動売買ロジックに活用できます。シストレ.COMでは、ストキャスティックを活用したEAも提供しています。
まとめ|ストキャスティックを正しく活用してFXで利益を上げよう
ストキャスティックは、「買われ過ぎ・売られ過ぎ」を判断し、相場の反転ポイントを見極めるのに優れた指標です。
しかし、単独で使うとダマシに引っかかることもあるため、正しい使い方を理解することが大切です。
この記事のポイント
・ストキャスティックは「買われ過ぎ・売られ過ぎ」を判断するオシレーター系指標
・ゴールデンクロス・デッドクロスに加え、ダイバージェンスも有効なシグナル
・スローストキャスティックが実践では主流
・トレードスタイルに応じたパラメーター設定が重要
・RSI・MACD・ボリンジャーバンドとの組み合わせでシグナル精度がアップ
・レンジ相場では逆張り、トレンド相場では順張りの判断材料として活用
相場環境に応じた使い分けや、他のテクニカル指標との組み合わせが重要です。まずはデモ口座でストキャスティックを使った練習を重ね、自分に合ったトレードスタイルを見つけていきましょう。


