移動平均線の使い方・おすすめパラメーター設定|特徴とメリット

FX 移動平均線

FX取引において、移動平均線は最も重要なテクニカル指標の一つです。

「移動平均線の設定がわからない」「どのパラメーターを使えばいいの?」と悩んでいませんか?

この記事では、移動平均線の基本から具体的なパラメーター設定、実践的な活用方法まで、初心者にもわかりやすく解説します。

この記事を読めば、あなたも移動平均線を使った効果的なトレード戦略を身につけることができます。

目次

移動平均線とは?

移動平均線とは?価格トレンドを把握する基本的なテクニカル指標の図解

移動平均線は、FXのテクニカル指標の中でも最も使われていると言っても過言ではないほどポピュラーなもので、基礎中の基礎と言えます。

大きなトレンドを把握する上で使いやすい分析方法となっており、非常に重要な指標です。

移動平均線とは、過去一定期間の終値の平均値を線で結んだテクニカル分析のことを指します。

例えば、「10日間移動平均」という移動平均は今日を含む直近10日間のトレードを平均した値のことを指します。

アドバイス

一般的にこの移動平均線は、短期、中期、長期に分類され、それぞれ違った特徴を持ちます。

短期移動平均線(5日・10日・20日)

短期移動平均線(5日・10日・20日)の特徴とチャート上での動き
  • 5日移動平均線
    • この期間は非常に短く、短期的な価格の動きを敏感に捉えることができます。日常の小さな変動や一時的な反発・調整を捉えるのに適しています。
  • 10日移動平均線
    • 5日よりも少し長い期間のため、短期のトレンドを確認するのに適しています。
  • 20日移動平均線
    • 月に大体20営業日があるため、これを基にした20日移動平均線は1ヶ月の平均価格を表します。この期間の移動平均線は、中短期のトレンド分析に使われることが多いです。

短期の移動平均線は数日から数週間の価格データを基にし、市場の微細な動きに速やかに反応します。

その敏感さから日常の価格変動のノイズを捉えることが多いです。

この特性は新しいトレンドの開始を早期に察知するのに役立ちますが、偽のシグナルを生むリスクも高まります。

移動平均線は強固なサポートやレジスタンスとしては機能しにくく、他の期間の移動平均線との交差時には市場の方向性の変化を示す初期のサインとして注目されることが多いです。

中期移動平均線(50日・75日)

中期移動平均線(50日・75日)によるトレンド分析とサポート・レジスタンス
  • 50日移動平均線
    • この期間は約2ヶ月強の取引日をカバーしており、短期から中期のトレンドを捉えるのに適しています。多くのトレーダーが参考にするため、重要なサポートやレジスタンスとして機能することがあります。
  • 75日移動平均線
    • この期間は約3ヶ月分の取引日をカバーしており、中期から長期のトレンドを捉えるのに適しています。多くのトレーダーや投資家がこのラインを参照するため、サポートやレジスタンスとしての働きを持つことも多いです。

中期の移動平均線は、短期と長期の移動平均線の間に位置します。

その反応速度は一過性の価格変動には鈍く大きなトレンドに対しては敏感です。

この特性により、数週間から数ヶ月の市場の中期的なトレンドを捉えるのに適しています。

さらに、価格のサポートやレジスタンスとしての機能や、短期の移動平均線との交差点(ゴールデンクロスやデッドクロス)を重要なトレンドのサインとして捉えるトレーダーも多いです。

長期移動平均線(100日・200日)

長期移動平均線(100日・200日)の強力なサポート・レジスタンス機能
  • 100日移動平均線
    • 中期から長期のトレンドを把握するのに役立つ移動平均線の一つです。こちらはより長期的な動きに焦点を当てるため、50日よりもさらに滑らかなカーブを持ちます。
  • 200日移動平均線
    • 200日移動平均線は非常に人気のある長期的な移動平均線で、主要なトレンドを示す指標として広く利用されています。多くのトレーダーや投資家は、価格が200日移動平均線の上か下かで市場の長期的な方向性を判断します。

長期の移動平均線は、市場の長期的なトレンドや動向を把握するのに役立つ指標として広く認識されています。

短期や中期の移動平均線と比べて反応が鈍くより滑らかなカーブを描く特性があります。

そのため、日々の価格変動やノイズの影響を受けにくいのが特徴です。

長期の移動平均線は、価格がその上か下かに位置することで上昇トレンドや下降トレンドを示唆する重要な指標です。

特に200日移動平均線は強力なサポートやレジスタンスとしても機能します。

移動平均線はトレンドを表す

移動平均線は、値動きのトレンドを表す傾向があります。

レートが上昇傾向になっているときは、移動平均線はローソク足の下に位置し、サポートラインのような動きをします。

上昇トレンドでの移動平均線のサポートライン機能を示すチャート例

サポートラインとは、FXのチャート上で「これ以上の下落は難しい」と推測される価格水準を示すラインを指します。このラインは「下値支持線」とも称され、チャート上で下方に位置する際、売買活動において安値の参考点や反転点として用いられます。

一方レートが下落傾向になっているときは、移動平均線はローソク足の上に位置し、レジスタンスラインのような動きをします。

このようにトレンドラインのように捉えることができ、一般的に大きなトレンドと言われるのは25日線以上の傾きとなります。

傾きが右肩上がりなら上昇トレンド、右肩下がりなら下降トレンド、横ばいならトレンドは発生していない

アドバイス

このように考えることができるので、移動平均線を見るだけで、今相場がどのようなトレンドであるかの基準にすることができます。

移動平均線の種類(SMA・EMA・WMA)

シンプル移動平均(SMA)

シンプル移動平均(SMA)のチャート表示例と計算方法

シンプル移動平均(Simple Moving Average)略してSMAは、FX取引の際に非常に役立つ基本的な指標です。

  • 特定の期間内の価格の平均を線で表示
  • 期間中の終値を合計し、日数で割って算出
  • 複雑な計算や知識は不要
  • 価格の上昇・下降トレンドを視覚的に把握できる

SMAは、価格の上昇トレンドや下降トレンドを視覚的に捉えやすくするための道具として、多くのトレーダーに用いられます。

例えば、SMAが上向きにカーブしている場合、市場のトレンドが上昇している可能性が高いと解釈されます。逆に、下向きの場合は下降トレンドを示すことが多いです。

指数移動平均(EMA)

指数移動平均(Exponential Moving Average)通称EMA。これはFX取引での価格の動きをリアルタイムで感じ取るためのツールです。

シンプル移動平均(SMA)が一定期間の価格の単純な平均をとるのに対し、EMAは最近の価格変動に重みを置いて計算します。これにより、市場の最新の動きをよりリアルタイムに反映することができます。

加重移動平均(WMA)

WMA(Weighted Moving Average、加重移動平均)は、過去の価格データに異なる重みを付けて平均値を算出する移動平均線の一種です。

特に、直近のデータに高い重みを与えることで、最新の価格変動に即座に反応する特徴があります。

移動平均線の活用方法とトレード手法

移動平均線はFXのチャート分析で非常に重要な役割を果たしています。移動平均線を上手く活用することで、取引を開始するエントリーのタイミングや、取引を終了するエグジットのタイミングをより明確にすることが可能となります。

移動平均線の設定方法(MT4/MT5)

実際のトレードで移動平均線を使用するには、取引プラットフォームでの設定が必要です。

MT4での設定手順

  • 画面上部のメニューから「挿入」→「インディケータ」→「トレンド」→「Moving Average」を選択
  • 期間:使用したい日数を入力(例:20、50、200など)
  • 移動平均の種別:Simple、Exponential、Smoothed、Linear Weightedから選択
  • 適用価格:通常はClose(終値)を選択
  • 色やラインスタイルを設定して「OK」をクリック

初心者におすすめのパラメーター設定

トレードスタイル別におすすめのパラメーター設定を紹介します。

  • スキャルピング:5日線と20日線の組み合わせ
  • デイトレード:20日線と50日線の組み合わせ
  • スイングトレード:50日線と200日線の組み合わせ

パラメーター設定は相場環境やトレードスタイルによって最適なものが異なります。まずは標準的な設定から始めて、徐々に自分に合った設定を見つけていきましょう。

グランビルの法則

グランビルの法則は、簡単に言うと、「価格が移動平均線を上抜けたら買い、下抜けたら売り」という考え方を基に基づいたものです。

グランビルの法則:価格と移動平均線の関係から導く8つの売買サイン
グランビルの法則: トレンド判断の基本指標

価格が移動平均線を上抜けしたときは、それが上昇トレンドの始まりのサインとして捉えられるため、「買い」のチャンスとみなします。

逆に、価格が移動平均線を下抜けしたときは、下降トレンドの始まりのサインとして「売り」のチャンスと考えることができます。

ゴールデンクロス

「ゴールデンクロス」とは、テクニカル分析の中で非常に重要なサインの一つです。具体的には、短期の移動平均線が長期の移動平均線を下から上に”追い越す”瞬間を指します

このゴールデンクロスが現れた時、それは市場の気分が上向きに変わり、上昇トレンドの始まりを示唆する強い兆候となります。そのため、多くのトレーダーや投資家はこれを「買い」のサインと解釈します。

ただし、ゴールデンクロスが出現したからといって、すぐに価格が上昇するとは限りません。他のテクニカル指標や市場の状況も合わせて判断することが大切です。

ゴールデンクロス:短期移動平均線が長期移動平均線を上抜けする買いシグナル

デッドクロス

逆に、「デッドクロス」は短期の移動平均線が長期のものを”下に”交差して落ちていく現象を示します。

デッドクロスは、市場の勢いが失われ、下降トレンドがスタートする可能性が高いという警告信号です。

そのため、多くのトレーダーはこれを売りのチャンス、つまりポジションを手放す、または新たに売りの注文をする良いタイミングと解釈します。ただし、どんなサインも絶対ではありません。

デッドクロスを判断材料の一つとして、他の情報や分析と併せてトレード戦略を練ることが重要です。

デッドクロス:短期移動平均線が長期移動平均線を下抜けする売りシグナル

よくある質問(FAQ)

Q. 移動平均線は何日線を使うのが一番おすすめですか?

トレードスタイルによって異なります。デイトレードなら20日線と50日線、スイングトレードなら50日線と200日線の組み合わせが一般的です。初心者の方は、まず20日線と50日線から始めることをおすすめします。

Q. SMAとEMAはどちらを使うべきですか?

SMAは長期トレンドの把握に適しており、EMAは直近の価格変動に敏感に反応します。初心者の方はまずSMAから始め、慣れてきたらEMAも併用すると良いでしょう。両方を表示して比較するのも有効な方法です。

Q. ゴールデンクロスが出たら必ず買うべきですか?

ゴールデンクロスは買いサインの一つですが、単独で判断するのは危険です。他のテクニカル指標や相場環境、サポート・レジスタンスラインなども総合的に判断することが重要です。ダマシのサインもあるため、必ず他の根拠と組み合わせて判断しましょう。

Q. 移動平均線だけでトレードして勝てますか?

移動平均線だけでも基本的なトレンド判断は可能ですが、単独での使用は推奨しません。ボリンジャーバンドやRSI、MACDなど他のインジケーターと組み合わせることで、より精度の高いトレードが可能になります。また、資金管理やリスク管理も必ず行いましょう。

Q. レンジ相場でも移動平均線は有効ですか?

移動平均線はトレンド相場で最も効果を発揮します。レンジ相場では価格が移動平均線を頻繁に上下するため、ダマシのサインが多くなります。レンジ相場では、オシレーター系のインジケーター(RSI、ストキャスティクスなど)との併用が効果的です。

Q. 移動平均線の色や太さは変更できますか?

はい、MT4/MT5では自由に変更できます。移動平均線を右クリックして「プロパティ」を選択すると、色、太さ、線種(実線・破線など)を変更できます。複数の移動平均線を表示する場合は、それぞれ異なる色にすると見やすくなります。

Q. パーフェクトオーダーとは何ですか?

パーフェクトオーダーは、短期・中期・長期の移動平均線が全て同じ方向に並んでいる状態のことです。上昇トレンドでは短期線が一番上、下降トレンドでは短期線が一番下に位置します。強いトレンドが発生しているサインとして、多くのトレーダーが注目する重要なパターンです。

まとめ

移動平均線は強力な指標ですが、単独での使用は避けるべきです。他の指標と組み合わせて複合的に分析することが重要です。

FX初心者は移動平均線を活用しつつ、他のテクニカル指標と組み合わせて、より確実な取引戦略を構築していきましょう。

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