基礎知識
MetaTrader は、多くのトレーダーやブローカーが使用するフル機能の取引プラットフォームです。
特に初心者にとっては、MetaTrader 4 (MT4)と MetaTrader 5(MT5) の仕組みについては、かなり不明な点が多くあると思います。
実際に取引を始める前に、時間をかけて徹底的に理解することをおすすめします。
- MetaTraderとは何か
- MetaTrader4(MT4)とMetaTrader5(MT5)の違い
- 主要FXブローカーのMT4/MT5対応状況
MetaTraderとは
MetaTrader は、「MetaQuotes Software Corporation」 が開発した世界的に有名な取引プラットフォームです。
投資家や個人トレーダーは、このプラットフォームを使用して、「外国為替取引」「暗号通貨」「株式」などにアクセスできます。
また、「高度なチャート表示」「市場分析アルゴリズム」「複数の指標システム」「EA(Expert Adviser)」など、幅広い機能も活用できます。
したがって、ブローカーがグローバル市場で効率的に業務を行うために必要なほぼすべての機能を備えているため、金融サービス業界にとって必要不可欠なツールと言えます。
基本情報
ポイント | 特徴 |
---|---|
プラットフォーム | web、デスクトップ、モバイル(iOS、Android) |
MT4 ,MT5 | MetaTrader 4 は通貨、指数、商品に重点を置いていますが、MetaTrader 5 には株式と貴金属が含まれています。 MT4 と MT5 はどちらも 4 種類の保留注文を提供しています。 加えてMT5 には、買いストップ リミットと売りストップ リミットの 2 種類が追加されています。 MT5 は、より多くの組み込みインジケーターもサポートしており、.mq5 または .ex5 ファイル形式を使用します。 |
MetaTraderの代替品 | Thinkorswim、LiteFinance、TradingView、E*Trade、TT Futures などがあります。 |
利点 | MetaTrader の利点には、カスタマイズの可能性とシンプルなデザインが含まれます。 |
制限事項 | 「端末間の非互換性」 「 初心者にとって扱いにくい可能性あり」 「 MT4 では、商品、インジケーター、時間枠の数が限られている。MT5 ではヘッジが無効になっている。」 |
MT4 と MT5の2種類存在する
2005 年に MT4 がリリースされ、それから 5 年後に MT5 をリリースしました。
MT4 の背景にある開発目的は、FX取引用のオールインワン プラットフォームを提供することでした。MT5 の導入により、機能が拡張され、より多くの商品と追加機能が含まれるようになりました。
MT4 と MT 5 の違いをそれぞれ具体的に解説していきます。
- 取引資産
- テクニカル分析
- 時間足
- 描画ツール
- プログラミング言語
- 対応FXブローカー数
- EAの種類
- 動作速度
取引資産
FX取引には、MetaTrader4(MT4)とMetaTrader5(MT5)の2つの主要なプラットフォームがあります。
MT4は、初心者から上級者まで、あらゆるレベルのFXトレーダーに適しています。このプラットフォームから、多数の通貨ペアやFXの証拠金取引(CFD)に簡単にアクセスできます。
一方MT5は、FX取引だけでなく株式や商品など他の金融商品の取引にも対応しています。
ただし、対応する金融商品には一部制限があります。MT5の大きな利点は、500以上の幅広い金融市場に接続できる点です。これはMT4よりも範囲が広がっています。
つまり、FX専門ならMT4、FXだけでなく他の金融商品の取引も行いたい方はMT5が適しているということになります。
自分のニーズに合ったプラットフォームを選びましょう。
テクニカル分析
MT4 と MT5 はどちらもテクニカル分析に最適です。ただし、MT5 では、組み込みのテクニカル指標の数が 30 から 38 に増加しました。分析オブジェクトの数も MT4 の 31 から 44 に増加してます。
もう 1 つの便利な追加機能は、MT5 に組み込まれた経済カレンダーです。これにより、トレーダーは主要国の金融市場のニュースやデータ リリースを入手できます。
時間足
MT4 には 9 つの時間足 (M1、M5、M15、M30、H1、H4、D1、W1、MN) があります。
MT5 には合計 21 の時間足があり、MT4 の時間足に加えて、M2、M3、M4、M6、M10、M12、M20、H2、H3、H6、H8、H12 があります。
描画ツール
どちらにも、チャート上に様々な図形や線を書き込むための描画ツールが用意されています。MT4には31種類の描画ツールがありますが、MT5ではさらに種類が増えて44種類もの描画ツールが用意されています。
MT5で描画ツールの種類が増えた理由として、チャートにパターンや特定の価格帯、重要なレベルなどをマークする必要性が高まったためです。
テクニカル分析を行う上で、チャートに図形や線を書き込んでポイントを視覚化することは非常に重要です。
豊富な描画ツールを活用することで、トレーダーの解釈を視覚的に表現することができます。
チャート分析がより明確で正確にできるようになります。
プログラミング言語
MT4 は MQL4 (Meta Quotes Language 4) を使用し、MT5 は MQL5 を使用します。MQL4 は MQL5 では実行できないため、MT4 から MT5 にアップグレードしようとするトレーダーにとっては問題となる可能性があります。多くのトレーダーは、MQL4 の方がシンプルな言語だと考えています。しかし、MQL5 はスクリプトの作成と変更に効率的で、バックテスト機能も優れています。
対応FXブローカー数
対応しているFXブローカーの数ですが、依然としてMT4に軍配が上がります。
理由として、プログラミング言語が違うので、変更するのは大がかりな作業が必要となり、多くのFXブローカーが変更を加えないまま、MT4を使い続けるからと言えます。
しかし、機能面ではMT5の方が断然優れていいるので、対応するブローカーの数は増加傾向にあります。
MT4はすでに開発が終了しており、アップデートの期待ができず、これからはMT5対応になっていくことは間違いないです。
シストレ.COM の提携ブローカー
ブローカー名 | MT4 | MT5 | 紹介ページ |
---|---|---|---|
XMTrading(XM) | 〇 | 〇 | XMTrading(XM)の紹介ページはこちら |
TITAN FX | 〇 | 〇 | TITAN FXの紹介ページはこちら |
AXIORY | 〇 | 〇 | AXIORYの紹介ページはこちら |
Exness | 〇 | 〇 | Exnessの紹介ページはこちら |
HFM | 〇 | 〇 | HFMの紹介ページはこちら |
BigBoss | 〇 | 〇 | BigBossの紹介ページはこちら |
FXGT | 〇 | 〇 | FXGTの紹介ページはこちら |
EAの種類
EAの総数はMT4とMT5では圧倒的な差があります。
リリースに5年の差があるのに加えて、言語が変わるのを避けて未だにMT4でEAを開発している開発者が多数いるためです。
どのくらい差があるのか、EAの総数を比較してみましょう。
MT4 | MT5 | |
---|---|---|
有料EA | 16,645 | 4,222 |
無料EA | 3,728 | 454 |
(サイト「MQL5」のマーケットにリリースされているEAの数 2024年6月 現在)
上記の表からわかる通り、使用できるEAの種類に関しましても、 MT4対応のEAの数の方が圧倒的に多いです。 EAを使って取引を行いたい方は、今のところはMT4がおすすめです。
動作速度
MT4は複数の通貨ペアを表示すると動作が重たくなるのに対し、MT5は複数の通貨ペアのチャートを表示しても動作は軽いままです。
理由としてはMT4はパソコンのCPU(頭脳)のコアを1つしか使えないのに対し、MT5は複数のコアを使えるためです。つまり、MT5はPCの力をより効率的に使うことができます。
スピード感が重要なスキャルピングトレーダーや短期トレーダーにとって、MT5の快適な操作性は大きな利点です。
スキャルピングでは、注文から約定までの時間が利益に直結するため、 MT5の方が適していいます。
まとめ
今回は、MetaTraderについてご紹介しました。
EAを使って取引を考えてる方、EA開発を考えている方は、この記事をご参考にしていただき、
運用をご検討ください。