基礎知識
スキャルピングとは、短期的な価格変動を利用して、1取引あたりの利益は小さくても、短時間で何度も取引をすることで利益を積み上げていく手法です。
- スキャルピング手法の仕組みについて
- スキャルピング手法のおすすめ通貨ペア
- スキャルピング手法のメリット
スキャルピングとは
スキャルピングは1つの取引が他の取引手法と比べ、比較的短い時間で完了するという特徴があります。
またこの取引スタイルを用いる場合には、リスクを抑えるためにトレード中は相場に張り付く必要があります。取引回数が高頻度となり、1分足や5分足などの短期チャートを用いることが一般的です。
なお、トレーダーによっては1日に数10回の取引をする人もいれば100回以上の取引をする人もいます。
高頻度で取引をするにあたって、いかに利益を増やせるかが重要になってきます。
おすすめ通貨ペア
スキャルピングには、上記で述べた特徴があることにより、すべての通貨ペアで有益であるとは言えません。
スキャルピングを行う通貨ペアの条件として、2つの項目が挙げられます。
- ボラティリティが大きいこと
- スプレッドが狭いこと
一日で取引回数が高頻度になりがちなスキャルピングにおいて、ボラティリティが小さすぎるとポジションを持つタイミングが少なくなってしまい、いつになっても利益が生まれません。
ボラティリティとは、価格の変動度合いのこと。(価格の変動率)
スプレッドとは、言わば取引手数料になります。売値と買値の差が実際にスプレッドとなります。取引ごとに手数料は掛かっているので、取引回数が多いスキャルピングにおいては、スプレッドは狭いに尽きるというわけです。
このような条件からスキャルピングを行うには、以下の 5 つの通貨ペアをおすすめします。
・USDJPY
・EURUSD
・GBPUSD
・EURJPY
・GBPJPY
上記5つの通貨ペアは、ボラティリティが大きくスプレッドも適しています。
通貨ペアに迷ったらまずは、5つの通貨ペアから選んでみましょう。
スキャルピングのメリット
スキャルピングの特徴から挙げられる、スキャルピングのメリットをご紹介します。
- スワップポイントの影響を受けづらい
- 大きな損失を追うリスクが少ない
- ポジションを長期間保持しなくて済む
スワップポイントの影響を受けづらい
FXでは、通貨ペアの金利差から生じるスワップポイントが発生します。スワップポイントはプラスとマイナスがあり、金利の高い通貨を買う場合はプラスのスワップを受け取り、金利の低い通貨を買う場合はマイナスのスワップを支払う必要があります。
しかし、スキャルピングではポジションを基本的に当日中に決済するため、翌日にスワップポイントが発生することがありません。つまり、たとえ取引通貨ペアのマイナススワップが大きくても、当日中に決済すればその影響を受けることはありません。
スワップポイントは、日本時間だと翌日の7時~6時に付与されます。
大きな損失を追うリスクが少ない
スキャルピングは0.01円~0.1円程度のわずかな値動きを狙う手法です。そのため、たとえ損切りになった場合でも、損失額は一般的な中長期取引と比べて小さくなる傾向にあります。つまり、大きな損失に見舞われるリスクが低減されているのです。
もちろん、スキャルピングであっても無制限に損失が抑えられるわけではなく、適切なリスク管理が必要です。しかし、短期間でポジションを決済するスキャルピングの特性上、ある程度のリスクヘッジが期待できるのは事実です。
ポジションを長期間保持しなくて済む
中長期的な取引では、ポジションを翌日以降に持ち越す機会が多々あり、様々なリスクやストレスを抱えることになります。
マイナスのスワップポイント:金利の低い通貨を買っている場合、ポジションを持ち越すたびにマイナスのスワップポイントを支払う必要があります。
相場の急変による想定外の損失リスク:長期間ポジションを保持していると、その分相場の急変(トレンド)に直面する可能性が高まります。
スキャルピングは、このような様々なリスクやストレスから開放される手法となっています。
スキャルピングEA解説
ここからは、実際にスキャルピングEAの運用方法を解説していきます。
EAの選び方
EAを選ぶ上で「勝率」と言う項目はよく重要視されますが、スキャルピング自体勝率が高くなりやすいロジックなので他の観点でも選べるとより効果的にEAが選べるようになります。
例えばEAのバックテストでよく見る「最大DD率」や「PF」と言う項目があります。
自分の中で選ぶ時に必要な項目を設けておくと良いでしょう。
- 最大DD率って何?
- 最大DD率とは、「最大ドローダウン率」の略で、運用資金から最も大きく損失した金額の割合のことを表してます。 例えば、10万円で運用していて5万円の損失が出ていた場合、「5万円÷10万円=50%」となり、最大DD率は50%となります。
- PFって何?
- 損失に対して利益がいかに上回っているかを表してます。「PF=総利益÷総損失」で計算でき、1を下回ると資産はマイナスであり、2以上が理想値と言われてます。
他にもスキャルピング EA は、特定のスキャルピング戦略を採用している場合があります。
EA が使用する戦略を理解し、それが取引目標や自分のリスク許容度と合致しているかどうかを評価します。
一般的なスキャルピング戦略には、以下のような種類があります。
- プライスアクションスキャルピング
- トレンドフォロースキャルピング
- ブレイクアウトスキャルピング
好みのスキャルピング戦略に合う EA を選定してください。
当サイトにも多数のスキャルピングEAが出品されているので、是非ご覧ください。
EAの使い方
EAを選定できた後は、そのEAの設定する必要があります。項目としては時間足、エントリーポイント、利益確定ポイント、ストップロスポイントが挙げられます。
スキャルピングのEAは、特に時間足に気を付けましょう。
時間足は1M 、5M、15Mが一般的でそれ以上長くなるとスキャルピングの定義づけから逸脱してしまいます。
ロジック的にも短い時間足で取引することを前提で考えられているため、設定を間違えると大きな損失が出る可能性があります。
まとめ
スキャルピングは、初心者の入門としてもよく紹介されます。
短い時間足でトレンドの影響を大きく受けることなく、高頻度で多くの取引を経験できるので、まずはスキャルピングから初めてみるのも非常におすすめです。