市場サマリー
前日の外国為替市場では、ドル指数が0.08%下落し、104.3233で取引を終えました。ユーロは対ドルで0.1%上昇し1.0856、ポンドは0.16%上昇し1.2870、ドルはスイスフランに対して0.22%上昇し0.8825となりました。国際現物金価格は0.95%上昇し、1オンスあたり2386.89ドルで取引を終えました。
米ドル指数
先週の外国為替市場では、ドル指数は104付近でのレンジ相場が続き、最終的に104.3233で取引を終えました。
経済データの観点では、アメリカが先週木曜日に発表した第2四半期のPCE物価指数の年率換算四半期値は2.6%で、前回の3.4%から大幅に低下しました。同日に発表された第2四半期のGDPの年率換算四半期値は2.8%で、前回の1.4%および予想の2%を上回りました。インフレの低下はFRB(米連邦準備制度理事会)の利下げに向けた条件を整えるものであり、FRBがここ1、2ヶ月でハト派に転じていることから、現在市場は9月に利下げが開始されると予想しています。
しかし、アメリカ経済は依然として一定の回復力を示しているため、FRBが9月以降に連続で利下げを行うことはないと予想されます。世界の主要中央銀行が相次いで利下げサイクルに入る中で、FRBの利下げのペースとFRBの金融政策に対する市場の期待が、今後のドル指数の動向を決定づけるでしょう。FRBが正式に利下げを行う前は、ドル指数はレンジ相場を維持する見込みであり、大統領選挙の不確実性も為替レートに一定の影響を与えるでしょう。
ユーロ/米ドル
先週の外国為替市場では、ユーロは対ドルで一時上昇するも、その後下落し、週間で0.24%下落し1.0856で取引を終えました。
経済データの観点では、ユーロ圏が先週金曜日に発表した6月の中央銀行1年CPI予想は2.8%で、前回値と一致しました。同日にアメリカが発表したPCE指数の年率は2.5%で、前回値よりやや低く、予想と一致しました。このデータから、ユーロ圏とアメリカのインフレデータは共に安定しており、インフレの反発圧力は大きくありません。しかし、欧州中央銀行(ECB)が今年すでに一度利下げを行っていることを考慮すると、ECBは今後の利下げについてより慎重になるでしょう。このため、インフレデータの発表は全体的にユーロを支える役割を果たしています。
金融政策の観点では、ECBの理事会メンバーであり、ドイツ連邦銀行の総裁であるナゲル氏は、先週木曜日に「今後12ヶ月間のデータが変わらなければ、ある会合で追加の利下げを行う可能性がある」と述べました。また、ナゲル氏は、「ECBが9月の会合でどのような行動をとるかは完全に未定であり、投資家が利下げが確実であると考えることを望んでいない」とも述べました。現在市場は今年、ユーロがさらに2回の利下げがあると予想していますが、ECBの当局者たちは利下げに対してより慎重な姿勢を示しています。