USD/JPY
5月17日(金曜日)、米ドルは主要通貨に対して下落し、ドル指数は0.04%下げて104.44となりました。しかし、米ドル/日本円はわずかに上昇し、0.17%上げて155.65で取引を終えました。先週発表されたアメリカの経済指標によると、インフレは若干緩和されたものの依然として高水準にあり、経済成長には減速の兆しが見られます。アメリカ経済の成長ペースが鈍化していることが、ドルの上昇を抑制する要因となっているようです。
しかし、火曜日に発表された4月の生産者物価指数が急上昇したことから、市場は短期的な利下げの見通しについて慎重になりました。さらに、今週多くの連邦準備制度理事会(FRB)の高官が利下げの時期について慎重な姿勢を示しており、特に木曜日には政策担当者がインフレが依然として高水準であるため、利率を現行の水準に維持する必要があること、そしてFRBの目標である2%に到達するには予想以上に時間がかかると述べました。
そのため、金曜日に米ドルは他の主要通貨に対して若干の下落を見せましたが、米ドル/日本円間の大きな金利差が、米ドルの強さを保つ主要な要因となっています。
日足チャートでは、米ドル/日本円は上昇傾向を維持しており、価格はボリンジャーバンドの中間線を超えて堅調に推移しています。これは、米ドルの上昇がまだ続くことを示唆しています。上方の157.04の抵抗線が重要で、これは2024年における160.24から151.86への下落の61.8%フィボナッチリトレースメントの位置に当たります。もし米ドル/日本円がこの水準を超えると、さらなる上昇が期待されます。
一方、この水準で抵抗に遭う場合は、米ドル/日本円が徐々にトップを形成し、後に下落するリスクがあります。
AUD/USD
5月17日(金曜日)、豪ドル/米ドルは一時的に下落した後、0.2%上昇して0.6692で取引を終えました。先週、豪ドル/米ドルは一時4か月ぶりの高値に達しましたが、これはアメリカの早期利下げ予測の高まりによるものでした。しかし、オーストラリアから発表されたデータによると、雇用者数の増加が予想を上回ったものの、失業率が意外にも上昇し、3か月ぶりの高水準に達しました。これにより、オーストラリア準備銀行(RBA)が再度利上げを行う可能性が低下し、豪ドルの上昇意欲が抑制されました。
現在の金利先物価格は、RBAが最早12月に利下げを行う可能性が約50%であることを示唆しており、市場は来年4月までに金利が25ベーシスポイント引き下げられる可能性を完全に織り込んでいます。市場がRBAの利下げ時期を後ろ倒しするほど、豪ドルにとっては有利になり、豪ドル/米ドルはさらに上昇する可能性があります。
日足チャートでは、豪ドル/米ドルは上昇傾向を維持しており、価格はボリンジャーバンドの上限に沿って推移しています。技術的な指標も良好な上昇トレンドを示しており、豪ドルの上昇動向が強いことを示唆しています。価格が0.6630以上を維持する限り、豪ドル/米ドルはさらに高い水準を目指す可能性があります。