USD/JPY
6月11日(火曜日)、米ドル指数は終値で0.1%上昇し、105.24を記録しました。日中の最高値は105.46で、これは5月14日以来の最強水準です。米ドル/円は157.00の少し上でほぼ変動なく推移しました。先週金曜日に発表された米国の非農業部門雇用者数(非農就業者数)の報告では、5月の雇用者数が予想を大きく上回り、賃金の年次増加率も再び加速しました。このデータにより、経済成長が強いままである一方で、インフレが高止まりする可能性があるとの懸念が高まり、今後数ヶ月間におけるFRB(米連邦準備制度)の利下げの可能性が低下しました。トレーダーたちは9月にFRBが利下げを開始する可能性の予想を下げており、現在その可能性は約50%と見積もられています。
米国労働省は水曜日に5月の消費者物価指数(CPI)を発表予定で、この発表は、FRBが最新の2日間の政策会議を終了する数時間前となります。市場では、FRBが金利を据え置くと予想されています。これが確定すれば、外国為替市場の変動は再び通貨政策の相対的な違いに戻ると考えられ、それが米ドルを引き続き支える要因となるでしょう。
一方で、日本銀行は金曜日に2日間の会合を終了し、エコノミストたちは、この会議で日本銀行が月々の債券購入規模を縮小し始めることになると予想しています。しかし、もし日本銀行が今回の会議で金利を引き上げず、債券購入規模に関しても何の措置も取らなければ、円は引き続き圧力を受けて下落する可能性があります。
FRBと日本銀行の利率会議が開催される前に、米ドル/円の動向は引き続き狭い範囲で慎重に推移することが予想されます。両国の中央銀行の決定が為替市場にどのような影響を与えるかを注意深く見守る必要があります。
AUD/USD
6月11日(火曜日)、豪ドル/米ドルは、押し目買いのサポートを受けて、0.6580から0.6630のレンジ内で推移しました。現在、投資家たちはオーストラリア準備銀行(RBA)の初回の利下げ時期を2025年7月まで後ろ倒ししており、今年の利下げの可能性はわずか32%です。ANZ銀行は火曜日に、オーストラリアの経済成長を支える家計消費と政府支出の弱さがいくらか緩和されたことを受けて、初回の利下げの予想時期を今年の11月から2025年2月に延期しました。RBAが主要先進国の中央銀行よりも遅く利下げを行う見通しが、引き続き豪ドルを魅力的に保つ要因となっています。
今後の豪ドル/米ドルの動向を左右する重要な要素としては、水曜日の米国のインフレデータとFRBの政策会議、そして木曜日に発表されるオーストラリアの雇用データが挙げられます。
日足チャートを見ると、豪ドル/米ドルの短期的なサポートラインは0.6580にあり、これは4月から5月にかけての上昇の38.2%フィボナッチリトレースメントレベルに相当します。このラインを下回ると、次のサポートは0.6558および0.6538となります。一方、直近の低水準である0.6625-30が現在のレジスタンスとなっており、このラインを超えると、次の目標は0.6645-50で、その後は0.6689-0.6713のレンジに向かう可能性があります。