USD/JPY
7月10日(水曜日)、米ドル/円は0.29%上昇し、161.77で取引を終えました。これは、先週触れた38年ぶりの高値161.96に近い水準です。水曜日のアメリカ国会での証言で、パウエルFRB議長は、インフレ率が2%に向かって継続的に低下していると結論づける準備はまだ整っていないと述べましたが、「一定の信頼がある」とも言及しました。彼の証言は前日のコメントとほぼ同様で、労働市場の冷え込みや経済が二つのリスクに直面していることを指摘しました。
トロントのCorpay社のチーフマーケットストラテジスト、カール・シャモッタ氏は、「パウエル議長の発言には十分なハト派的な示唆が含まれており、市場のリスク志向を改善する助けになっている」と述べています。シャモッタ氏は、「労働市場がもはやアメリカ経済が対処してきたインフレ圧力を生み出していないという見方は、さらなる利上げの可能性を低下させ、9月の利下げの可能性を高める」とも述べました。しかし、利下げが確定する前に、トレーダーは完全にこの可能性を織り込むには慎重であり、特にアメリカの金利が他の主要国よりも高い状況では、急ぎません。ドルの弱さは他の中央銀行の利下げや利上げのペースと水準に依存します。
AUD/USD
7月10日(水曜日)、豪ドル/米ドルは0.1%上昇し、0.6747で取引を終えました。連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が国会での証言で、「準備が整うまで利下げは行わない」と述べ、政治的要素を考慮しない姿勢を強調しました。この発言は市場でハト派的と受け取られました。発言後、Fedwatchのデータによれば、9月の利下げの可能性は76%に上昇しました。一方、豪州準備銀行(RBA)は2025年9月までに25ベーシスポイントの利下げを行うとの予測が立てられています。これにより、FRBとRBAの金利見通しの違いが豪ドルの支えとなっています。
日足チャートでは、豪ドル/米ドルは0.6751のレベルを上回り続けており、価格はボリンジャーバンドの上限に沿って上昇する傾向があります。各種テクニカル指標も均衡線を上回り、上昇傾向を示しています。豪ドル多頭は優勢であり、もし0.6780の抵抗線を突破すれば、さらに0.6800以上への上昇が期待されます。