USD/JPY
7月3日(水曜日)、米ドル/円は引き続き上昇し、ニューヨーク市場の終値で161.64となりました。取引中には161.96まで上昇し、1986年12月以来の高値を更新しました。この日は一連の米国経済データが発表されましたが、その結果は全体的に弱含んでいました。
具体的には、6月29日までの週における初回失業保険申請件数は季節調整後で23.8万人に増加し、6月22日までの週における継続失業保険申請件数も185.8万人に増加しました。これは、2021年11月以来の最高水準です。また、6月のADP雇用報告によると、民間部門の雇用増加は15万人に留まり、予想の16万人を下回りました。
さらに、米国供給管理協会(ISM)のサービス業の購買担当者指数(PMI)は、5月の53.8から48.8に低下し、4年ぶりの低水準となりました。この指標が50を下回るのは今年2回目であり、サービス業が収縮していることを示しています。5月の工場注文も予想に反して0.5%減少し、成長が見込まれていた中でのマイナスとなりました。
こうした一連のデータの結果、ロンドン証券取引所グループ(LSEG)の計算によれば、9月に利下げが行われる可能性が69%から74%に上昇し、2024年には2回の利下げが予想されています。
AUD/USD
7月3日(水曜日)、豪ドル/米ドルは0.55%上昇し、0.6704ドルで取引を終えました。取引中には0.6733まで上昇し、ほぼ半年ぶりの高値に達しました。
米国の経済データが予想外に弱く、米国利率先物市場では、9月の利下げの確率が前日の69%から78%に上昇しました。これがドル安を引き起こし、豪ドルの上昇を後押ししました。
さらに、オーストラリアの5月の小売売上高が前月比で0.6%増加し、4月の0.1%増加や予想の0.2%増加を大きく上回りました。オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)のアナリストは、「次回の小売売上高データ(7月30日発表予定)を注視し、今日のデータが持続的な上昇トレンドを示しているかどうかを確認する必要がある」と述べています。「6月の小売データが強く、インフレがオーストラリア準備銀行(RBA)の予測を上回り、労働市場が引き続き堅調であれば、RBAが8月に利上げを行う可能性があります」との見解を示しています。