USD/JPY
8月8日(木曜日)、米ドル/円の上昇は引き続き顕著であり、水曜日の大幅な上昇に続いて、木曜日も0.37%上昇し、終値は147.20円となりました。アメリカ労働省によると、8月3日までの週における新規失業保険申請件数は季節調整後で23.3万人に減少しました。これにより、労働市場が急速に悪化しているという懸念はやや過度であることが示されました。新規失業保険申請件数の減少幅が予想を上回り、経済がすぐに不況に陥るとの懸念を和らげました。また、先日、日本銀行の副総裁である内田真一氏が利上げの可能性を薄めたことで、米ドル/円は最近の売られ過ぎからのショートカバーによる反発を続けています。
さらに、今後、世界の株式市場が安定し、リスク志向の感情が高まれば、安全資産とされる円への需要が減少する可能性があります。現在の金利環境では、円を長期で保有するコストが高いためです。短期的には米ドル/円の反発と修正的な調整の動きが続くと予想され、アービトラージ取引の再開を呼び込む可能性も否定できません。そのため、米ドル/円の上昇リスクに注意が必要です。
AUD/USD
8月8日(木曜日)、豪ドル/米ドルは1.12%上昇し、0.6590ドルで取引を終えました。オーストラリア準備銀行(RBA)の総裁は木曜日に、現在の予測に基づくと、今年の利下げの可能性は低いと述べました。オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)のアナリストは、来年2月に初の利下げが行われると予想しており、オーストラリア国民銀行(NAB)は来年5月まで待つと見ています。オーストラリア準備銀行のタカ派的なスタンスは、豪ドルが利差によって支えられる可能性を示唆しています。
日足チャートでは、豪ドル/米ドルは前日の大陽線でボリンジャーバンドの中軌線に接近しました。MACDの主信号線はゴールデンクロスの形成を示唆し、相対力指数(RSI)も売られ過ぎ領域からの転換の兆しを見せています。これにより、最近の低位でのレンジ相場の後、豪ドル/米ドルには買い手が参入し始めていることが示されています。今後、上値抵抗として0.66の水準が注目されます。このレベルを突破できれば、豪ドル/米ドルはさらなる上昇の可能性があります。