USD/JPY
9月17日(火)、米ドルは主要な通貨に対して上昇しました。これは、小売売上高のデータが予想を上回り、FRB(米連邦準備制度理事会)が急激な利下げに踏み切らないとの見方が強まったためです。
米ドルは対円で0.87%上昇し、141.83円をつけました。なお、日中は一時139.56円まで下落していました。これは、中国の中秋節の休暇期間中に起きた動きです。
アメリカ合衆国国勢調査局の発表によると、8月の小売売上高は前月比0.1%増加し、7月の数値も1.0%から1.1%へと上方修正されました。これに対し、ロイター調査の経済学者たちは8月の小売売上高が0.2%減少すると予想していました。
また、アトランタ連邦準備銀行は、第3四半期のGDP(国内総生産)成長率の予想を年率2.5%から3.0%に引き上げました(第2四半期の経済成長率は3.0%)。8月の失業率の低下も相まって、第3四半期の大半にわたり米国経済が堅調であることが示され、金融市場ではFRBが水曜日に50ベーシスポイントの利下げを行うとの見方が減少しました。これにより、米ドルはサポートを受け、反発しました。
今週金曜日の日本銀行の会合については、政策の据え置きが予想されています。しかし、さらなる利上げのシグナルが発せられれば、10月の次回会合での動きが期待され、円のさらなる上昇を促す可能性があります。
木曜日のアジア時間早朝、もしFRBが25ベーシスポイントの利下げにとどまった場合、短期的には米ドル/円のショートカバーによる修正が起きる恐れがあります。日足チャートには底背離のサインが見られ、米ドル/円のさらなる上昇リスクには警戒が必要です。
AUD/USD
9月17日(火)、オーストラリアドル(AUD)は米ドル(USD)に対して小幅に上昇し、0.6759ドルで取引を終えました。米国債の利回りが低下したことで、AUDはサポートを受けました。これは、金利先物市場がFRBの水曜日の会合で50ベーシスポイントの利下げを67%の確率で予想しているためです。
一方、豪州準備銀行(RBA)が次週の会合で4.35%のオーバーナイトキャッシュレートを引き下げる見通しは低いと市場は見ています。利差の優位性が一時的にAUDを支える要因となっています。
今週のAUDの主要な障害は、木曜日に発表される8月の雇用データです。アナリストたちは、雇用者数が2.55万人増加し、失業率が4.2%で安定すると予想しています。もし雇用データが労働市場の安定を示すならば、RBAが11月以降に利下げを行うとの市場予想は変わらず、AUDは引き続きサポートを受ける可能性があります。
また、今週のFRBの会合で利下げが実施され、会合後にパウエル議長が今後の金融政策についてハト派的な見解を示せば、AUD/USDはさらに上昇する可能性があります。
日足チャート上では、AUD/USDは依然として反発の上昇トレンドを維持しており、上値の抵抗線は0.6768、0.6800付近にあります。サポートラインは0.6720-25および0.6695-0.6700の範囲に位置しています。