USD/JPY
9月18日(水)、米ドルは不安定な値動きを見せ、一時100.21と2023年7月以来の最安値を記録しましたが、その後反発し、ニューヨーク終値では0.05%上昇して100.97となりました。米ドル/円も同様に一時下落しましたが、最終的には持ち直し、142.37で取引を終えました。
同日、米連邦準備制度理事会(FRB)は政策金利の目標レンジを4.75%から5.00%に引き下げました。FRBの決定者たちは、年末までにさらに0.5ポイント、2025年には1ポイント、2026年には0.5ポイントの引き下げを見込んでおり、最終的に金利は2.75%-3.00%の範囲に収まると予想しています。
FRBの声明発表後、米ドルは一時下落しましたが、パウエル議長が記者会見を終えるとともに反発しました。パウエル議長は会見で「今後の景気後退や経済の減速を示す兆候は見られない」と述べ、「経済は堅調な成長を続け、インフレ率も低下し、労働市場も非常に堅調な水準にある」と強調しました。
今回の利下げ幅は予想を超えるもので、FRBが米経済の減速を支える姿勢を示していることは明らかです。しかし、市場の反応は大きくはなりませんでした。今後の焦点は米国経済の動向です。もし景気後退の兆しが見えれば、FRBはより積極的な利下げを行い、それが米ドルの動向に影響を与えることになるでしょう。
次の注目点は、今週金曜日に発表される日本銀行の政策金利決定と日本の8月消費者物価指数(CPI)です。FRBと日本銀行の利率見通しの違いがあるため、日本銀行がタカ派的な政策を維持すれば、米ドル/円の上昇余地は限られる可能性があります。しかし、短期的には、もし金曜日の会合で日本銀行が政策を据え置いた場合、米ドル/円はさらに反発する可能性もあります。
AUD/USD
9月18日(水)、FRBが50ベーシスポイントの大幅利下げを行ったことで、オーストラリアドル/米ドルは一時的に上昇し、0.6820と半月ぶりの高値に達しました。しかし、終盤にかけて反落し、最終的に0.6763で取引を終え、日中では0.1%の微増にとどまりました。
決定者たちの姿勢が依然としてタカ派的であるため、来週火曜日のオーストラリア準備銀行(RBA)の会合で、4.35%の政策金利が引き下げられる可能性は低いと市場は見ています。両国の金利調整のタイミングと非同期性を考えると、金利差の観点からオーストラリアドルに多少の支えがあるように見えます。
しかし、アナリストは、オーストラリア準備銀行の会合翌日に発表される8月のインフレデータが、全体のインフレ率が2%-3%の目標範囲に収まっていることを示す可能性があると指摘しています。政府の電気料金返還の影響で、インフレ率は2.7%に低下する可能性が高いため、インフレ圧力の緩和はオーストラリア準備銀行が利下げを検討するきっかけとなるかもしれません。そのため、現在のオーストラリアドルの回復基調はやや脆弱です。
日足チャートでは、オーストラリアドル/米ドルはボリンジャーバンドの中軸ライン付近で推移しており、テクニカル指標も明確な方向性を示していません。上方の0.68-0.6820が依然として強い抵抗ゾーンであり、下方の初期サポートは0.6720-0.6690のエリアです。