USD/JPY
9月2日(月)、米ドル/円は0.40%上昇し、146.74に達しました。アメリカの祝日の影響で、週の初めはドルの値動きがやや穏やかでしたが、今週は重要な経済指標の発表が続きます。特に、金曜日に発表される非農業部門雇用者数(NFP)データは大きな注目を集めています。
FRBのパウエル議長がインフレ対策から雇用の維持に焦点を移した後、非農業部門雇用者数の結果がFRBの利下げ判断に大きな影響を与えるとされています。数週間にわたり、市場は25ベーシスポイントの利下げを織り込んでいますが、インフレデータによると、その幅は小さい可能性があります。そのため、米国の長期債利回りは8月中旬以来の最高値に達し、ドルが一時的に8月20日以来の高値を更新しました。
さらに、米国内総生産(GDP)データは、経済がしっかりとした基盤にあることを示し、FRBが政策緩和を急がない可能性を強めています。ロイターが調査したエコノミストの予測によると、8月の米国の非農業部門雇用者数は16.5万人増加し、前月の11.4万人を上回る見込みです。
専門家は、予測値に近い結果が出れば、米国経済が「ソフトランディング」に成功し、FRBが25ベーシスポイントの利下げに動く可能性が高いと述べています。しかし、もし雇用者数が10万人以下となれば、経済が「ハードランディング」に向かうリスクが増大し、50ベーシスポイントの利下げの可能性が高まります。非農業部門雇用者数の結果は、しばらくの間ドルの動向に大きな影響を与えるでしょう。
現在、ドル/円は反発調整の局面にありますが、米国の利下げサイクルに突入する見通しの中で、ドルが再び上昇基調に入るのは難しいかもしれません。短期的には、149〜150のレンジが重要なレジスタンスとなっており、このレベルを超えなければ、下落トレンドが続く可能性が高いです。
AUD/USD
9月2日(月)、オーストラリアドル/米ドルは0.4%上昇し、0.6790で取引を終えました。豪ドルは堅調な動きを見せています。市場の関心は、今週発表される米国の非農業部門雇用者数データに集中しており、このデータによってFRBが25ベーシスポイントか50ベーシスポイントの利下げを選ぶかが左右されます。
もし、米国の雇用市場が経済の「ソフトランディング」を示せば、FRBは緩やかなペースで防御的な利下げを行う可能性があり、その場合はドルが支えられ、豪ドルには圧力がかかるでしょう。一方、米国の雇用データが弱い結果となれば、豪ドルはさらなる上昇を目指す可能性があります。
日足チャートでは、21日ボリンジャーバンドの幅が狭まり、10日と21日の移動平均線が上昇しており、勢いは強気に傾いています。豪ドルが上昇を続けるためには、8月の高値である0.6824を上回る必要があります。
現在、0.6752(週の安値)と0.6697(8月22日の安値)が初期のサポートラインとして機能しています。これらの水準を下回ると、豪ドル/米ドルは下落リスクが高まるでしょう。