基礎知識
EAを使って取引を行う上で、資金管理は非常に重要です。
もし、資金管理を怠っていると、長期的にトレードをし続けることはおろか、最悪の場合、運用資金をすべて失ってしまう可能性があります。
- 抑えておきたいFXの基本要素
- EA運用時に起こるリスク
- EA運用時の資金管理方法
FXに絶対はない
資金管理方法を知る前にFXにおける絶対的な要素を抑えておきましょう。
- 絶対に勝てると言うことは絶対にない
- 損失は付き物
- 永続的に勝ち続けるEAはない
絶対に勝てると言うことは絶対にない
まず大前提ですがFXに限らず株でも言えることで、絶対に勝てるという概念はあり得ません。どんなに稼いでいる投資家や、どんなに有名なトレーダーでも100%損失は発生しています。
理由としては、相場は絶えず変化しており、その変化は誰にも読むことができないからです。
もし「絶対勝てる投資話がある」や「勝率100%のEAです」などの話を聞いたり、記事を見かけたら絶対に話に乗らないようにしましょう。
損失は付き物
絶対に勝てない分、損失はついて回ります。
そこでもし損失が出たとしても、一喜一憂してはいけません。次のトレードに活かすために、なぜ負けたかを考え、すぐに対策を考えられるようにしましょう。
考え方の問題ですが、損失が起こらないように立ち回るのではなく、減らすように立ち回るのが重要です。
永続的に勝ち続けるEAはない
これは、初心者にありがちなミスです。EAは自動的に売買をしてくれるので、初めに利益が出てしまうと油断してしまい、EAを稼働したまま放置しがちになることがあります。
確かにしばらくは、勝つことができるかもしれませんが、いずれ絶対に損失が出ます。
資金管理やリスク管理を怠らず、小まめにEAを監視することが必要です。
FXのリスク
EAの運用だけではなく、FX全体でリスクと言うのは「資金がなくなる可能性」のことを言います。
資金がなくなること以外リスクとはならないので、資金がなくなるリスクを覚えておきましょう。
- ルールを設けていない
- 相場の変動
- 損切の覚悟
- ロスカットの理解
ルールを設けていない
FX取引することにおいて、ルールを設けず「なんとなく」や「感情」によって取引することは、危険です。
偶然的に勝てたとしても、継続的に勝ち続けることができないからです。
いくつか例に挙げると、
・10%の損失が出たら損切する
・重要な経済指標発表時には前後1時間はポジションは持たないようにする
・取引手法に有効的でない時間帯やトレンド発生時には取引しない
などがございます。
ルールを守って取引することが勝率を上げる結果につながると言う訳です。
相場の変動
相場は絶えず変化しており、変化の度合いによって「トレンド」と言うものが発生いたします。
トレンドを理解せず、やみくもにトレードしてしまうと、大きな損失が発生してしまうリスクになります。
「政治ニュース」や「経済指標」、「世界情勢」、「アノマリー」などがトレンドを把握するプロセスにおいて重要な検索ワードになります。
損切の覚悟
ルール設定の時に例に出した「10%の損失が出たら損切する」がまさしくこれにあたります。
「もう少し待てば利益方向に転換する」など根拠のない分析により、ポジションを保持し続けてしまい、気づけばロスカットラインに触れて、証拠金がなくなってしまいます。
FXにおいて一番起こってはいけない状況になってしまう可能性
があります。
ロスカットの理解
先程述べた、「一番起こってはいけない状況」にあたるのが、ロスカットです。
本来ロスカットとは、FXブローカーによって証拠金を守るために設けられた設定ですが、取引において「一番大きい損失が出るタイミング」になります。
資金管理において、リスクを理解しておくことは、非常に重要となっております。
リスクを理解することによって、資金管理の対策を練ることができます。
資金管理における致命的なミス
ここからは、やりがちな資金管理のミスをご紹介いたします。
- 余剰資金で運用していない
- 全資金を1つのEAのみで運用している
- 1つの口座に全資金を入れている
余剰資金で運用していない
先程のセクションでも述べた通り、FX取引とは、リスクを伴う投資です。生活費や固定費まで使って取引すると、私生活にまで影響を及ぼす可能性があります。
全資金を1つのEAのみで運用している
EAは、とても便利なツールですが、全資金を1つのEAで運用するのは危険です。EAが正常に機能しなくなったり、急激なトレンドに入ったときに全資金が失われる可能性があります。
1つの口座に全資金を入れている
1つの口座に全ての資金を入れると、そのブローカーが破綻したり、出金停止になった場合に全資金を失うリスクがあります。
FXは、あくまで投資でありギャンブルではありません。資産運用の観点で取引すると安定性は上がっていきます。
EAの資金管理術
起こりうるリスクを理解できたところで、ここからは、実際にEA運用時の資金管理術を解説していきます。
資金リスク分散
先程のセクションで、全資金を1つのEAのみで運用することの危険性を解説をしました。
資金を分散して運用することによって、この危険を回避することができます。
例えば、10万円を4分割して「2万5千円をそれぞれ違うEAで運用」させたり、「1枠の2万5千円を予備資金として保存しておく」などして、運用していきます。そうすれば、たとえ「1つの枠が破綻」したり、「損切などで大きな損失」がでた場合でも、被害は最小限に抑えられるというわけです。
複数口座を使って運用する
こちらも先程のセクションで1つの口座に全資金を入れていることの危険性について解説しました。
例えどんなブローカーでも、サーバーがダウンしたり、急激なトレンドにより取引ができなくなる可能性が出てきます。
また、異なる口座(ブローカー)を利用することで、取引条件やスプレッドを比較し、EAの取引手法ごとに有利な取引を行うことができます。例えば、資金の「半分を国内のブローカー」、残りを「海外のブローカー」に預けるなどの方法があります。
これらの方法を実践することで、FX取引のリスクを軽減し、より安全に運用することができます。
管理スタイルによるFXブローカー選び
ブローカーによっては、条件を満たすごとに取引で使えるポイントを貰えるサービスを導入しています。
このポイントを貰える条件にあわせて、有効的な取引手法のEAを運用させることによって、もらえたポイントが運用資金として利用できる程に貯まっていきます。
たかがポイントと侮らないでうまく利用することによって、実践的な資金管理術の1つになると考えられます。
大きいトレンドが発生している場合、稼働停止させて、取引をしないでトレンドが過ぎるのを待つことも、損失から逃れるための資金管理の1つと言えます。
まとめ
今回は、資金管理方法について解説しました。
取引を継続的且つ、長期的に行っていくためには、重要な考え方となります。
ぜひ、資金管理を怠らず安全な取引を心がけて、取引を行いましょう。