
ロンドンブレイクは「東京のレンジ」を引けるかどうかで勝率が決まる手法です
ロンドンブレイクとは、東京時間に固まったレンジを、欧州勢が参入するロンドン時間の勢いで抜ける動きを順張りで狙う手法です。時間とルールが明確で再現しやすい反面、初動のだまし(フェイクブレイク)への対策が欠かせません。この記事ではエントリー手順・利確損切り・時間帯と曜日の使い分け・EA(自動売買)での活用までを2026年最新版で整理します。
- 基本ルールは「東京時間の高値を上抜けたら買い、安値を下抜けたら売り」
- 理想のレンジ幅は20〜40pips。実体ブレイクの確定を待てばフェイクを減らせる
- 狙い目は火〜木曜の18時以降。勝率よりRRR(1:1.5〜2)の設計で勝つ
ロンドンブレイクとは|仕組みと勝てる理由
ロンドンブレイクとは、東京時間(9〜15時)に形成されたレンジの高値・安値を、ロンドン市場が開く夕方に突破する動きを狙うブレイクアウト手法です。レンジが「エネルギーの溜め」、欧州勢の参入が「着火」の役割を果たします。

ロンドン市場の特徴
ロンドン市場は世界で最も取引量が多い時間帯で、ユーロ圏・英国・米国の投資家が一斉に参入します。日本時間の夕方(夏時間16時、冬時間17時ごろ)から注文が急増して相場が大きく動きやすく、スプレッドも比較的狭いため、短期のブレイクアウト系手法と相性の良い環境です。市場全体の特性はロンドン市場の取引戦略で詳しく解説しています。
ブレイクが起きやすい理由
東京時間は取引量が少なくレンジになりやすい一方、ロンドン時間に入ると欧州勢の大口注文・経済指標の発表・流動性の急増が重なります。この組み合わせが、東京時間の高値・安値を一気に突破する動きを生みます。「東京で溜めて、ロンドンで放つ」という相場の呼吸を利用するのがこの手法の本質です。
エントリーポイントの考え方
基本ルールは「東京時間の高値を上抜けたら買い、安値を下抜けたら売り」です。エントリー前に確認するのは次の3点です。
- 東京時間の高値・安値のラインを必ず引く
- レンジが長いほどブレイク後に伸びやすい(エネルギーが溜まっている)
- ブレイク後に戻しを待つか、成行で入るかを事前に決めておく
アドバイスルールがシンプルなので、まずはデモ口座で「ラインを引いてブレイクを観察する」練習を繰り返すと、値動きのイメージがつかめます。
エントリー条件と注文の設定方法
実際の注文は「レンジを正確に引く」「逆指値を置く」「確定ブレイクを待つ」の3段階です。それぞれに数値の目安があります。
高値・安値のレンジ設定
最も重要なのが東京時間(9:00〜15:00)の高値・安値を正確に引くことです。コツは3つあります。
- ローソク足の実体で意識されている高値・安値を優先する(ヒゲは補助線)
- レンジ幅は20〜40pipsが理想。10〜15pipsと狭すぎる日は見送る
- 明確なブレイクが起こるまで手を出さない
指値・逆指値の置き方
エントリーはブレイクアウトの順張りなので、逆指値(ストップ注文)が基本です。買いの逆指値(Buy Stop)は東京高値の1〜2pips上、売りの逆指値(Sell Stop)は東京安値の1〜2pips下に置きます。損切りは「レンジ内に実体で戻ったら即撤退」が原則で、指標発表の直前はスリッページが大きくなるため注文自体を控えます。
東京時間の値動きとの関係
この手法は「東京時間で相場が大きく動いていない」ことが前提条件です。東京がきれいなレンジで終わった日ほど成功しやすく、逆に東京で強いトレンドが出た日はブレイクの根拠が弱くなります。チェック順は「①東京レンジの有無→②指標カレンダー→③ロンドン開始前後の勢い」です。
失敗しないための注意点|フェイク対策と見送り判断
負けの大半は「だましに乗る」「やらなくていい日にやる」の2つです。エントリー前のチェックで両方を物理的に防ぎます。

フェイクブレイクへの対策
最も多い負けパターンが、一度ラインを抜けたように見えてすぐレンジへ戻るフェイクブレイクです。対策は次の3つで、特に初心者は「確定したブレイクを待つ」だけでも勝率が大きく改善します。
- ヒゲではなくローソク足の実体でブレイクしたか確認する(1本の確定を待つ)
- 直近のボラティリティ(ATR)が十分あるか確認する
- 抜けた後の戻しを待つ「リテストエントリー」を使う
経済指標の確認タイミング
ロンドン時間は英国の政策金利・雇用統計、ユーロ圏のCPI・PMI、米国のADPなど高インパクト指標が重なります。発表の前後30分はエントリーを避け、複数の指標が重なる日はブレイク自体が無効化されやすいため、ポジション保有も控えるのが安全です。
エントリーを控えるべき相場
次の条件に当てはまる日は、手法が機能しにくいため見送りが正解です。
- 東京時間ですでに大きなトレンドが出ている
- レンジ幅が10〜15pipsと極端に狭い
- 上位足(4H・1H)が明確に逆方向を向いている
- 地政学リスクや要人発言で相場が荒れている
アドバイス「見送る判断」も立派な戦略です。条件が揃う日は毎週ありますから、焦らず環境認識を徹底しましょう。
利確・損切り戦略|RRRで勝ち続ける設計
ロンドンブレイクは「伸びる日と伸びない日の差」が極端に大きい手法です。勝率ではなくトータル収支で勝つ設計、つまりRRR(リスクリワード比)の管理が核心になります。
リスクリワード比(RRR)の決め方
基準はRRR 1:1.5〜1:2です。損切り幅より利確幅が小さくなる設定は避け、ボラティリティが高い日ほど利確幅を広げます。RRR1:2で設計すれば、勝率が50%前後でも収支はプラスに残ります。
ボラティリティに応じたTP/SL設定
TP(利確)とSL(損切り)は固定幅にせず、ATR(14)を基準に調整します。目安は利確がATR×1.0〜1.5、損切りがATR×0.5〜1.0です。直近の高値・安値やキリ番(例: 150.00)と重なる位置はTP候補になります。SLの原則は「東京レンジ内に実体で戻ったら即撤退」で、これを守るだけでだましによる大きな損失を避けられます。
途中決済の判断基準
伸びない日は反転が早いため、次のサインが出たら部分決済または撤退します。
- 長いヒゲの連続・小さな連続陰線/陽線など、伸びが明確に止まった時
- 高インパクト指標の発表直前(一部利確が安全策)
- 直近高値・安値や4H/1Hの戻り高値・押し安値など重要ラインへの到達時
時間帯・曜日別の勝ちやすさ分析
同じ手法でも「いつやるか」で結果が大きく変わります。時間帯と曜日の特性を表で押さえておきましょう。
| タイミング | 値動きの特徴 | 推奨アクション |
|---|---|---|
| 16〜17時台 | だましが最多。「ブレイク→反転→再ブレイク」の荒れた初動 | 静観またはリテスト待ち |
| 18時以降 | ストップ狩りが終わり本命のトレンドが定まりやすい | 確定した方向でエントリー |
| 月曜 | 参加者が少なく方向感が出にくい | 見送り寄りで慎重に |
| 金曜 | 週末調整で反転・失速しやすい | 早めの利確を優先 |
| 火〜木曜 | 最も値動きが活発で素直 | 積極的に狙う |
初動(16〜17時台)の扱い方
欧州勢の参入直後はボラティリティが急上昇しますが、高値・安値の「だまし」も最も多く発生します。初動で方向感が出ないことも多く、この時間帯はフェイクリスクのピークです。初動は見送り、18時以降の確定した方向で入るだけで、エントリーの質が安定します。
曜日特性を踏まえた立ち回り
月曜は流れが弱くブレイクしても伸びないケースが多く、金曜は後半に利確・手仕舞いが優先されてトレンドが失速しがちです。夕方の値動きにはロンドンフィキシングのフロー(日本時間深夜0〜1時のレート決め)も影響するため、時間帯ごとの癖を知っておくと判断が速くなります。最も活発で素直に動くのは火〜木曜なので、検証も実戦もまずこの3日間に集中するのが効率的です。
EA・自動売買での活用|ロジック化と設定例
ロンドンブレイクは「時間」と「ルール」が明確なため、EA化との相性が非常に良い手法です。感情を排除でき、16〜18時の一瞬の動きを仕事中でも逃さず、同条件でのバックテスト検証がしやすいという3つの利点があります。
過去検証で見る勝率の傾向
単純な「高値突破=買い・安値突破=売り」だけのロジックは、フェイクに巻き込まれて勝率45〜55%程度に収まりがちです。そこに1時間足MAの方向一致・ATRフィルター・東京レンジ幅20pips以上・指標日除外などのフィルターを組み合わせると、勝率55〜65%まで改善しやすい傾向があります。検証のやり方はMT4でEAのバックテストを行う方法を参考にしてください。
EA設定パラメータの目安
- レンジ抽出:9:00〜15:00の実体ベース高値・安値、幅20〜40pipsでフィルター
- エントリー:高値の1〜2pips上にBuy Stop/安値の下にSell Stop、確定足1〜2本で判定
- TP/SL:SLはレンジ内、TPはSLの1.5〜2倍(ATR14×1.0〜1.5も参考値)
- フィルター:高インパクト指標回避・MAトレンド一致・低ボラ日ノートレード
アドバイス「フィルターありでバックテスト→デモ運用→少額リアル」の順で育てると、安全にロンドンブレイクEAを運用に乗せられます。
初心者がつまずく3つのポイント
よくある失敗は型が決まっています。事前に知っておくだけで回避できるものばかりです。
- レンジ幅の判断ミス:10pips以下の狭い日に入る、ヒゲ込みで広く取りすぎる
- 勢いが弱い日のエントリー:ATRが低い・初動に方向感がない日は反転しやすい
- 上位足と逆方向への仕掛け:順張り手法なので1H・4Hと一致した方向だけが本命
トレンド判断は、1H・4Hの高値/安値の切り上げ・切り下げと、MA20・MA50の傾きでざっくり把握すれば十分です。逆方向のブレイクは「フェイクの可能性が高い」と捉えて見送ります。
ロンドンブレイク手法のまとめ
ロンドンブレイクは「東京の溜め」を「欧州の勢い」で抜ける瞬間を狙う順張り手法です。
本記事の要点
・東京時間の高値・安値ライン(幅20〜40pips)が全ての基準
・実体ブレイクの確定を待ち、フェイクと指標前後30分を避ける
・RRR1:1.5〜2で設計し、勝率ではなくトータル収支で勝つ
・狙い目は火〜木曜の18時以降、月曜・金曜は慎重に
・時間とルールが明確なのでEA化・バックテスト検証と好相性
ロンドンブレイク型EAをフォワード実績で選ぶ
この手法を毎日手動で実行するには、夕方にチャートへ張り付く必要があります。ロジックが明確な手法だからこそ、EA化して機械的に回すのが現実的な選択肢です。シストレ.COMでは独自検証として200種類以上のEAを0.01ロット統一でフォワード計測し、ブレイクアウト型を含む実測成績を公開しています。
全EAのフォワードテストを公開中なので、バックテストの「綺麗な数字」ではなく実運用の数字で比較できます。ブレイクアウト系EAを探すなら、まず実測データから。EAの始め方はこちら。
ロンドンブレイクのよくある質問
ロンドンブレイクについて検索の多い疑問を、結論+理由のセットでまとめました。通貨ペア・時間・勝率・EA化の4点を押さえれば、今日から検証を始められます。
どの通貨ペアが向いている?
欧州勢の参入で動く手法なので、ユーロ・ポンド系(EUR/USD・GBP/USD・EUR/JPY・GBP/JPY)が王道です。ボラティリティが出やすく、東京レンジとロンドンの勢いの対比が明確に出ます。クロス円はキリ番(例: 150.00)が意識されやすい点も利確目標に使えます。
何時にエントリーすればいい?
ロンドン勢の参入は日本時間の夏時間16時・冬時間17時ごろですが、初動の16〜17時台はだましが最も多い時間帯です。フェイクが一巡して方向が定まる18時以降のエントリーが勝ちやすいというのが本記事の結論です。
勝率はどのくらい?
単純ロジックの検証では45〜55%程度、MA方向一致やATRなどのフィルターを加えると55〜65%まで改善しやすい傾向があります。ただし勝率より重要なのはRRRで、1:2の設計なら勝率50%でも収支はプラスに残ります。数字はご自身のバックテストで必ず確認してください。
EA化と裁量、どちらでやるべき?
夕方にチャートを見られる人は裁量でも実行できますが、時間とルールが固定の手法なのでEA化に向いています。感情によるエントリー回避・逃し・早すぎる損切りを排除でき、同条件でのバックテスト検証もできます。まずデモやバックテストで優位性を確認してから少額で運用しましょう。
- イングランド銀行(英国の政策金利・金融政策):bankofengland.co.uk
- 欧州中央銀行 ECB(ユーロ圏の金融政策・経済指標):ecb.europa.eu
⚠ リスクに関する注意事項
本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。FX取引はレバレッジ取引の特性上、預託した証拠金以上の損失が生じる可能性があります。取引の際は、ご自身の判断と責任において行ってください。詳しくは特定商取引法に基づく表記をご確認ください。












