
Disparity Index(乖離率)とは|終値が移動平均線から何%離れているか

Disparity Index(乖離率)の計算式
Disparity Index(乖離率)は、(終値−移動平均)÷移動平均×100で求めます。単位は%です。0より上なら終値は平均線の上に、0より下なら下にあります。MQL5のコードベースのDisparity Indexのページでは、Steve Nison が紹介した指標として、直近の終値を選んだ移動平均線に対する割合で表すと説明され、同じ式が載っています。解釈の出典としては、Nison の Beyond Candlesticks(第5章)が挙げられています。TradingView の公開スクリプトにも、同じ式のDisparity Indexがあります。
この記事の移動平均は、直近N本の終値の合計÷Nで求める単純移動平均(SMA)です。式はMetaTrader 5のヘルプの単純移動平均と同じです。ほかの移動平均を使う場合の違いは測っていません。移動平均線そのものは移動平均線の記事にまとめています。
Disparity Index(乖離率)の計算例

図の7月7日0時の足は、終値が162.282、25本平均が161.849です。(162.282−161.849)÷161.849×100で、乖離率は0.27%になります。この96本の中では、これが最も大きい値です。最も小さいのは7月10日11時の足で、終値161.453、25本平均162.303から、−0.52%でした。0に最も近いのは7月9日19時の足で、0.00%です。
チャートでは、10日の0時を過ぎたあとに価格が平均線の下へ大きく離れた局面で、乖離率も−0.5%近くまで下がっています。価格が平均線に近い間は、乖離率は0のまわりで動きます。
アドバイス乖離率は、終値と平均線の差を平均線で割った%だよ。図の96本では、0.27%から−0.52%の間だったね。
Disparity Index(乖離率)の大きさ|同じ%でも時間足と通貨で割合が違う

一定の%以上離れた足の割合
USD/JPY・EUR/USD・GBP/USD・EUR/JPY・AUD/JPYの15分足・1時間足・4時間足で、乖離率が一定の%以上離れていた足の割合を数えました。平均線は25本の単純移動平均で、上にも下にも数えています。各通貨の最初の200本は、計算の助走として除きました。4時間足は、1時間足を世界標準時の0時・4時間おきの区切りでまとめた足です。足の数は、15分足が1,346,482本、1時間足が335,913本、4時間足が86,087本でした。
0.5%以上離れていた足は、15分足が1.6%、1時間足が10.1%、4時間足が35.0%です。0.2%以上では、14.6%、42.1%、69.2%で、1.0%以上では、0.2%、1.4%、9.8%でした。同じ0.5%でも、15分足ではまれで、4時間足では3分の1ほどの足が超えています。「何%離れたら大きいか」は、時間足ごとに決める必要があります。
その時間足の上位5%の線

固定の%の代わりに、通貨と時間足ごとに、乖離率の大きさ(絶対値)を小さい順に並べた95%の位置を「上位5%の線」とします。この線を超える足は、決め方どおり約5%です。線の値は、15分足が0.27〜0.41%、1時間足が0.52〜0.81%、4時間足が1.02〜1.51%でした。5通貨とも、時間足が長いほど線は大きく、1時間足で最も大きいのはAUD/JPYの0.81%、最も小さいのはEUR/USDの0.52%です。
通貨ペアでも値が違うので、「±0.5%を超えたら」と一つの数字で決めるより、使う通貨と時間足の過去の分布から線を決めるほうが、同じ頻度で信号が出ます。ただし、その線を超えたあとの値動きが有利になるかは、この表では分かりません。次の節以降で測っています。
アドバイス±0.5%を超える足は、15分足で1.6%、4時間足で35.0%だったよ。同じ%でも、時間足で全然違うね。
Disparity Index(乖離率)の期間設定|平均線の期間で大きさが変わる

平均線の期間と乖離率の大きさ
計算に使う単純移動平均の期間を、5本・10本・25本・75本に変えて、5通貨の1時間足335,913本で乖離率の大きさを測りました。中央値は、5本が0.05%、10本が0.09%、25本が0.16%、75本が0.31%です。上位5%の線は、0.26%、0.40%、0.66%、1.15%で、0.5%以上離れていた足の割合は、0.7%、2.7%、10.1%、30.2%でした。
期間を長くするほど、乖離率は大きくなりました。期間を変えたら、「何%を大きいとするか」も測り直す必要があります。たとえば0.5%以上は、期間5本では0.7%の足ですが、期間75本では30.2%の足です。この4つ以外の期間は測っていません。どの期間が良いかも、この表だけでは決められません。
アドバイス期間が5本から75本になると、0.5%以上離れた足は0.7%から30.2%に増えたよ。期間を変えたら、基準も変えよう。
Disparity Index(乖離率)のMT4・MT5での入れ方|ZIPの中身と手順

MT4の入れ方
- ダウンロードしたZIPを展開し、MT4フォルダの中の
DisparityIndex_systre.ex4を取り出します。 - MT4の「ファイル」から「データフォルダを開く」を選び、「MQL4」の中の「Indicators」に、ex4ファイルを置きます。
- ナビゲーターの「インディケータ」を右クリックして「更新」を選ぶか、MT4を再起動します。
- 「挿入」から「インディケータ」「カスタム」を選び、DisparityIndex_systreをチャートに出します。
MT5の入れ方
MT5も手順は同じで、違うのは取り出すファイルと置くフォルダだけです。ZIPのMT5フォルダの中の DisparityIndex_systre.ex5 を取り出し、「ファイル」の「データフォルダを開く」から「MQL5」の中の「Indicators」に置きます。そのあと、ナビゲーターで更新し、「挿入」「インディケータ」「カスタム」から表示します。
ダウンロード
ZIPには、MT4用のex4ファイルとMT5用のex5ファイルが、それぞれのフォルダに入っています。ex4はMT4用、ex5はMT5用なので、入れる先を間違えないでください。このファイルの入力項目と初期値は、この記事の測定では使っていません。測定は、上の式を自分で計算した値です。
無料配布のサンプルです。商用利用・再配布はできません。
アドバイスファイルの置き場所は、MT4がMQL4、MT5がMQL5のIndicatorsだよ。置いたあとは、更新を忘れないでね。
Disparity Index(乖離率)の使い方|離れたあとの動きを測った結果

20本後に平均線へ近づいた割合
5通貨の1時間足(期間25本)で、足ごとに乖離率の大きさを測り、通貨ごとに小さい順に並べた位置で5つの帯に分けました。帯は、50%まで・50〜80%・80〜95%・95〜99%・99%以上(上位1%)です。20本後の乖離率の大きさが、その足より小さくなっていれば、平均線へ近づいたと数えました。20本後が取れない各通貨の末尾20本は除いたので、足の数は335,813本です。帯ごとの足の数は、167,899本・100,730本・50,387本・13,436本・3,361本で、合計と一致します。
比べる相手には、終値の変化の順番だけを入れ替えた価格を使いました。5通貨で10回ずつ作り、実際と同じ数え方をしています。値動きの大きさの分布は同じで、順番だけがばらばらの価格です。近づいた割合は、実際の価格が、50%までの帯で26.7%、50〜80%で65.2%、80〜95%で84.5%、95〜99%で93.4%、上位1%で96.2%でした。入れ替えた価格では、25.0%、65.1%、87.5%、96.9%、99.4%です。
離れが大きい帯ほど近づく割合が高い形は、入れ替えた価格でも同じでした。順番がばらばらでも、大きな値は小さくなりやすいという数え方の性質が、この形に含まれています。差が出たのは、80%以上の3つの帯で、実際の価格のほうが3.0〜3.5ポイント低くなっています。50%までと50〜80%の2つの帯は、ほぼ同じでした。近くの足は同じ値動きを共有するので、差の大きさは目安として見てください。大きく離れても、実際の価格は、入れ替えた価格ほど平均線へ近づかなかった、というのが測った結果です。
大きく離れた状態が続いた長さ

通貨と時間足ごとの上位5%の線を、同じ向き(上か下)で超えた足が連続した区間を1回と数えました。1時間足では4,175回あり、続いた本数の中央値は2本です。5本以上続いた回は27.9%でした。15分足では16,243回で中央値2本・5本以上が27.8%、4時間足では1,098回で中央値2本・5本以上が27.9%です。3つの時間足で、続く長さの中央値は同じでした。線を超えても、半分の回は2本以内に線の内側へ戻っています。
測っていないこと
この記事で測ったのは、乖離率の大きさの分布と、離れたあとに平均線へ近づいた割合です。売買の損益、損切りや利確の幅、勝率は測っていません。RSIやボリンジャーバンドとの組み合わせ、25本以外の期間での20本後の動き、5通貨以外の通貨、単純移動平均以外の移動平均も測っていません。RSIとの組み合わせを考えるときはRSIの記事、ほかの指標の選び方はテクニカル分析の記事が参考になります。
アドバイス上位1%の帯で、20本後に近づいたのは96.2%だったよ。入れ替えた価格の99.4%よりは低かったね。
要点
・Disparity Index(乖離率)は、(終値−移動平均)÷移動平均×100。終値が平均線から何%離れているかを表す
・5通貨の1時間足335,913本で、25本平均から0.5%以上離れた足は10.1%、1.0%以上は1.4%
・0.5%以上離れた足は、15分足が1.6%、1時間足が10.1%、4時間足が35.0%。%の基準は時間足ごとに決める
・平均線の期間を5本から75本にすると、0.5%以上離れた足は0.7%から30.2%に増えた
・20本後に平均線へ近づいた割合は、上位1%の帯で96.2%。順番を入れ替えた価格の99.4%より低かった
・測っていないのは、売買の損益、勝率、ほかの指標との組み合わせ
Disparity Index(乖離率)のよくある質問
Disparity Index(乖離率)とは何ですか?
終値と移動平均線の離れを%で表す指標です。0より上なら平均線の上、下なら下にあります。
何%離れたら大きいと言えますか?
決まった値はありません。25本平均から0.5%以上離れる足は、15分足で1.6%、4時間足で35.0%でした。時間足と通貨ごとに、基準を決める必要があります。
おすすめの期間はありますか?
おすすめは測っていません。5本・10本・25本・75本を比べると、期間が長いほど乖離率は大きくなりました。
大きく離れたら、平均線へ戻りますか?
戻る足も多いですが、確実ではありません。上位1%の帯の足のうち、20本後に平均線へ近づいたのは96.2%でした。売買の損益は測っていません。
MT4とMT5のどちらでも使えますか?
どちらでも使えます。ZIPに、MT4用のex4とMT5用のex5が入っています。
Disparity Index(乖離率)のまとめ
Disparity Index(乖離率)は、終値が移動平均線から何%離れているかを表す指標です。Dukascopy のティックから作った5通貨の1時間足(2016年1月〜2026年10月、335,913本)では、25本平均から0.5%以上離れた足が10.1%、1.0%以上が1.4%でした。同じ0.5%でも、15分足は1.6%、4時間足は35.0%です。平均線の期間を長くすると、乖離率は大きくなりました。
大きく離れた足のうち、20本後に平均線へ近づいた割合は、上位1%の帯で96.2%でした。終値の順番を入れ替えた価格では99.4%で、実際の価格のほうが低くなりました。測っていない売買の損益や、ほかの指標との組み合わせは、自分のデータで確かめてから使ってください。
この記事はFXの手法の情報提供で、特定の取引をすすめるものではありません。FXには価格変動のリスクがあり、元本を超える損失が出ることもあります。取引は自己責任で、リスク管理を自分で決めて行ってください。
⚠ リスクに関する注意事項
本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。FX取引はレバレッジ取引の特性上、預託した証拠金以上の損失が生じる可能性があります。取引の際は、ご自身の判断と責任において行ってください。詳しくは特定商取引法に基づく表記をご確認ください。













