QQEインジケーターとは?MT4/MT5への導入と設定・シグナルの見方

QQE(Quantitative Qualitative Estimation)は、RSIをEMAでなめらかにした「QQE線」と、その変化幅から作る「Signal線」の2本で、方向転換のタイミングを示すインジケーターです。既定値はRSI期間14・平滑化5・係数4.236。自社計測(AUD/JPY・2016〜2026年・1時間足)では、2本のクロスだけで売買したときのPFはコスト後で1.02、4時間足では0.98と、単独では大きな優位が出ませんでした。

目次

QQEとは|RSIをなめらかにした2本線のインジケーター

AUD/JPY 4時間足のローソク足の下に、QQE線(青)とSignal線(橙)を表示した図。0の線を挟んで2本が上下し、交差した足に買い(緑の三角)と売り(赤の三角)の印が付いている
AUD/JPY 4時間足・QQE(RSI期間14・平滑化5)・2026年7月21日から110本。下段は当サイトの配布版と同じ表示(Dukascopyのティックからシストレ.COMが作成)

QQE線とSignal線の役割

QQEはRSIをもとにしたインジケーターで、別ウィンドウに2本の線を描きます。当サイトの配布版(QQE_systre v2.00)では、RSIをなめらかにしたQQE線(青)と、それを追いかけるSignal線(橙)を、中心を0にして表示します(RSIの50が0になる、50引いた値です)。QQE線がSignal線を下から上に抜けると買い、上から下に抜けると売りのサインです。QQE線が0より上にあれば勢いは上向き、下なら下向きと読めます。

名前と由来

QQEは「Quantitative Qualitative Estimation」の略で、MT4用のソースコードがEarnForexなどで公開されています。EarnForex版のソースには、Roman Ignatov氏(2006年)とTim Hyder氏(2008年)の名前があります。TradingViewにある「QQE MOD」は別のスクリプトで、計算も既定値も違うため、この記事の数字は当てはまりません。

アドバイス

QQEの土台はRSI。2本線の正体は、次の計算式を見ると分かりやすいよ。

QQEの計算式|RSIから2本の線ができるまで

QQEの計算の6段階を実際の数値で示した図。RSI(14)が45.1、EMA(5)で平滑化したQQE線が43.9、1本ごとの変化幅が0.64、EMA(27)を2回かけた平均が2.20、4.236倍して9.3、Signal線が34.5
AUD/JPY 4時間足・2026年10月16日12時(UTC)の1本の計算例。値は0〜100の目盛りで、配布版の画面表示は50を引いた値(QQE線−6.1・Signal線−15.5)

計算の手順

計算はEarnForex版のソースコードと同じ手順です。当サイトの配布版も同じ計算になっていることを、AUD/JPY・USD/JPYの数千本で確認しました(シグナルの出た足が完全に一致)。

  1. RSI(期間14)を終値から出します。
  2. RSIをEMA(平滑化5)でなめらかにします。これがQQE線です。
  3. QQE線の前の足との差(絶対値)を出し、EMA(期間27=14×2−1)を2回かけて平均します。値幅の目安になります。
  4. その平均を4.236倍して、QQE線から離す距離にします。
  5. Signal線は、QQE線が下にあるあいだは「QQE線+距離」、上にあるあいだは「QQE線−距離」を目安に、下にあるあいだは下がる方向にだけ、上にあるあいだは上がる方向にだけ動かします。QQE線が追い越すと反対側に切り替わります。

名前に「ATR」と書かれることがありますが、ここで使うのは価格の値幅(ATR)ではなく、QQE線自身の変化幅の平均です。距離が大きいほどSignal線は遠くなり、クロスは少なく遅くなります。

アドバイス

Signal線は「戻らない線」。片側にしか動かないから、クロスしたときが転換のサインになるよ。

QQEのシグナルの見方|クロスとダマシを実チャートで読む

AUD/JPY 4時間足の2つの実例。上は2025年10月3日の買いから次の売りまで大きく上昇した例、下は2025年1月末から2月に買いと売りが短い間隔で入れ替わり負けが続いた例
AUD/JPY 4時間足・QQE(14, 5)。上は2025年9月30日から、下は2025年1月28日から(Dukascopyのティックからシストレ.COMが作成)

基本のシグナル

  • 買い:QQE線がSignal線を下から上へ抜けた足が確定したときです。
  • 売り:QQE線がSignal線を上から下へ抜けた足が確定したときです。
  • QQE線が0(RSIの50)を抜けるクロスは、Signal線のクロスとは別のサインです。EarnForex版では別の矢印になっています。

大きく動いた例とダマシの例

図の上は、2025年10月3日の買いです。次の売りまで終値で約291pips(コスト前)上昇しました。下は2025年1月31日から2月6日にかけて、買い・売り・買い・売りが4回続けて負けた例で、保有は4〜15本、コスト前の合計は約−451pipsでした。同じ設定、同じ通貨ペア、同じ時間足でも、転換が続くか、すぐ戻るかは、その場では見分けがつきません。

2本線は、反対側に抜けるまで同じ向きが続く仕組みなので、方向感のない場面では抜けと戻りを繰り返します。AUD/JPYの4時間足では、シグナルが出た足の約9%が、5本以内に反対のシグナルで打ち消されました(1時間足は9.4%・次章の表)。

AUD/JPY 1時間足でQQEのクロスだけを売買した3,940取引を保有本数で5つに分けた図。上段は取引数で、11〜20本が1,417、21〜50本が1,195。下段は合計損益で、1〜5本は−15,097pips、6〜10本は−24,945pips、21〜50本は+39,038pipsと、短く終わる取引が負け、長く続く取引が勝っている
AUD/JPY 1時間足・2016年1月〜2026年10月・既定値・クロスのみ・往復コスト1pip・ドテン(Dukascopyのティックからシストレ.COMが作成)

AUD/JPY 1時間足のクロスだけで売買した3,940取引を、反対のシグナルが出るまでの保有本数で分けると、傾向がはっきり分かれました(コスト後)。保有が10本以内で終わった1,292取引は合計−40,042pips、21〜50本続いた1,195取引は+39,038pipsです。保有本数の中央値は15本でした。短くすぐ戻る取引の損を、長く続いた取引の利益で取り返す形で、この性質はダマシの多さと表裏一体です。

アドバイス

シグナルは「足が確定してから」見よう。確定前は交差して見えても、戻ることがあるよ。

QQEの設定値|RSI期間・平滑化・係数を動かすとどうなるか

AUD/JPY 1時間足でRSI期間8・14・21と平滑化3・5・8の9通りのコスト後PFを色分けした表。0.97から1.06の範囲で、係数を2.618にすると0.95、6.0では1.02
AUD/JPY 1時間足・2016年1月〜2026年10月・往復コスト1pip・クロスのみで売買(Dukascopyのティックからシストレ.COMが作成)

既定値は「RSI 14・平滑化 5・係数 4.236」

EarnForex版と当サイトの配布版の既定値は、RSI期間14・平滑化(SF)5です。係数の4.236は、配布版ではソースコードの中に固定されていて、入力欄には出ません。MQL5 CodeBaseにあるQQEにも、入力としてあるのは平滑化5などです。

QQE_systreのMT4入力パラメータ画面を再現した図。入力欄はRSIPeriod(既定14)とSmoothFactor(既定5)の2つだけで、係数4.236はコード内に固定、EMAの期間はRSIPeriod×2−1で自動計算される
配布版QQE_systre(MT4)の入力欄を、ソースの変数名と既定値に合わせて描いた再現図です(実画面ではありません)。MT5ではInpRSIPeriod・InpSmoothFactorという名前です

入力欄は2つだけです。EMAの期間は入力せず、RSIPeriodから「RSIPeriod×2−1」で自動で決まります(14なら27)。

設定を変えたときの計測結果

RSI期間と平滑化を動かすと、シグナルの数とダマシの割合は素直に変わります。RSI期間を短く、平滑化を小さくするほど、シグナルは増え、5本以内に打ち消される割合も増えます。一方でコスト後のPFは、9通りすべてが0.97〜1.06の狭い範囲に収まりました。

スクロールできます
RSI期間平滑化シグナル数(1,000本あたり)5本以内に反対シグナルPF(コスト前)PF(コスト後)
8370.813.2%1.030.97
8566.010.3%1.081.02
8860.08.0%1.050.99
14363.212.2%1.061.00
145(既定)58.59.4%1.081.02
14852.56.6%1.061.01
21358.410.8%1.101.04
21553.78.3%1.121.06
21848.16.0%1.111.05

計測条件:AUD/JPY 1時間足 67,364本(2016年1月5日〜2026年10月23日・UTC)。Dukascopyのティックをbidとaskの中値にして1時間足を作成。クロスで反対売買(ドテン)、往復コストは1pip固定の仮定。シストレ.COM自社計測です。

係数を変えると、シグナルの数が大きく変わる

RSI14・平滑化5のまま係数だけを変えた結果が次の表です。係数が小さいとSignal線が近くなってシグナルが増え、5本以内に打ち消される割合は19.1%まで増えました。大きくすると少なく遅くなります。ただし、PFが大きく良くなる設定はありませんでした。配布版は係数を固定しているため、変えたい場合はソースの改変が必要です。

スクロールできます
係数シグナル数(1,000本あたり)5本以内に反対シグナルPF(コスト前)PF(コスト後)
2.61878.819.1%1.020.95
4.236(既定)58.59.4%1.081.02
6.046.84.5%1.071.02

計測条件は上の表と同じです。設定を動かしても、PFは1.0前後に集まりました。「この設定が最適」とは言えないため、迷ったら既定値で始めてください。

アドバイス

設定をいじるほど、過去にだけ合う数字になりやすいよ。まずは既定値で動きを見よう。

QQEの検証|10年分・2通貨ペアの自社計測

AUD/JPYの15分足・1時間足・4時間足で、クロスのみとQQEが0の側のときだけ入る場合のコスト後PFを比べた棒グラフ。15分足は0.85と0.84、1時間足は1.02と1.17、4時間足は0.98と1.09
AUD/JPY・2016年1月〜2026年10月・既定値・往復コスト1pip(Dukascopyのティックからシストレ.COMが作成)

計測条件

シストレ.COM編集部が、自社運用のMT4/MT5環境で蓄積したtickデータをもとに、15分・1時間・4時間足を作り、QQE(RSI14・平滑化5・係数4.236)を計測しました。期間はAUD/JPYが2016年1月〜2026年10月23日、USD/JPYが2025年1月〜2026年10月23日です。足が確定したときのシグナルで、反対のシグナルが出たら決済して逆向きに入る「ドテン」で売買し、損切りは置いていません。往復コストは1pipの固定の仮定で、実際のスプレッドとは一致しません。

クロスだけでは、1時間足でPF 1.02・4時間足で0.98

スクロールできます
AUD/JPY 時間足取引数勝率(コスト後)PF(コスト前)PF(コスト後)総損益(コスト後)
15分足16,23337.4%0.950.85−23,804.5pips
1時間足3,94041.1%1.081.02+1,266.7pips
4時間足1,04841.7%1.010.98−782.9pips

シグナルの頻度は、足の本数あたりでみると15分足・1時間足・4時間足のどれもほぼ同じ(1,000本あたり58〜60回)でした。1取引あたりの平均損益は、15分足がコスト前でも−0.47pipsです。1時間足はコスト前+1.32pipsからコスト後+0.32pips、4時間足はコスト前+0.25pipsからコスト後−0.75pipsでした。平均の値幅が往復コスト1pipと同じ桁のため、コストの仮定しだいで結果が変わります。勝率はドテンで40%前後でした。

QQE線が0の側にあるときだけ入ると、AUD/JPYでは改善した

QQE線が0より上のときは買いだけ、下のときは売りだけを新規に入り(条件を満たさないクロスは決済だけして見送り)、ドテンで売買した場合も比べました。ほかに、QQE線が0を抜けたときに売買する方法(0クロス)と、200期間EMAの順方向だけで入る方法も同じ条件で計測しています。コスト後のPF(取引数)です。

AUD/JPY 1時間足の約110本のローソク足と、下段のQQE線・Signal線。クロスは9回出て、QQE線が0の順方向だった4回は色つきの矢印で入り、0の逆側だった5回は灰色の×で見送りになっている
AUD/JPY 1時間足・2024年7月10日〜17日の110本(Dukascopyのティックからシストレ.COMが作成)。0の順方向は、買いなら0より上、売りなら0より下

図は、この絞り込みで何が起きるかの実例です。この110本にクロスは9回あり、QQE線が0の順方向にあったのは4回だけで、残り5回は決済だけして見送りました。

スクロールできます
売買ルールAUD/JPY 1時間足AUD/JPY 4時間足USD/JPY 1時間足USD/JPY 4時間足
Signal線クロスのみ1.02(3,940)0.98(1,048)1.15(668)1.09(173)
QQE線が0を抜けたとき0.96(3,424)0.96(909)1.10(561)1.05(131)
クロスのうちQQE線が0の順方向のとき1.17(1,565)1.09(422)1.32(266)0.69(69)
クロスのうち200期間EMAの順方向のとき1.01(1,964)0.92(528)1.10(338)0.69(86)

QQE線が0の順方向のときだけ入る方法は、AUD/JPYの1時間足で1.02から1.17に、4時間足で0.98から1.09に上がり、取引は半分以下に減りました。ただし、USD/JPYの4時間足だけは0.69に下がっています(取引数69と少なく、計測期間も約1年10か月です)。200期間EMAで絞ると、4つの組み合わせのうち2つで0.7〜0.9台に下がりました。0を抜けたときに売買する方法は、勝率が27%前後と低く、AUD/JPYではコスト後1.0を下回りました。USD/JPYは約1年10か月と短い期間のため、AUD/JPYの10年とは並べて結論を出せません。

AUD/JPY 1時間足のQQEの累計損益の推移。クロスのみ(灰)は2017年3月に+2,282pipsまで伸びたあと2022年12月に−1,357pipsまで下がり、最終+1,267pips。QQE線が0の順方向だけ(青)は途中の最低が−14pipsで、最終+4,011pips
AUD/JPY 1時間足・2016年1月〜2026年10月23日・既定値・往復コスト1pip・ドテン・損切りなし(Dukascopyのティックからシストレ.COMが作成)

累計損益で見ると、クロスだけ(灰)は、2017年3月に約+2,282pipsまで伸びた後、2022年12月に−1,357pipsまで下がり、最終は+1,267pipsでした。0の順方向だけ(青)は、途中の最低が−14pipsで右肩上がりに見えます。ただし、最大の1取引(2024年8月1日〜5日)だけで+573pips、上位10取引の合計は+2,381pipsで、全体(+4,011pips)の約6割を占めます。クロスのみでも上位10取引の合計は+2,900pipsで、全体の+1,267pipsより大きくなります。少数の大きな値動きに成績が左右される計測結果です。

AUD/JPY 1時間足でQQEのクロスだけを売買した場合の、2016年から2026年の年ごとのコスト後PFの棒グラフ。2016年1.24、2017年0.86、2020年0.85、2023年1.18、2024年1.18、2026年0.93など、年によって1.0の上下に分かれる
AUD/JPY 1時間足・既定値・クロスのみ・往復コスト1pip・2026年は10月23日まで(Dukascopyのティックからシストレ.COMが作成)

QQEだけで勝てるのか

結論は、QQEのクロスだけで安定して勝てるとはいえません。AUD/JPY 1時間足の年ごとのPFは、11年のうち1.0を超えたのが4年(2016・2023・2024・2025年)で、残りの7年は下回りました。2016年は1.24、2017年は0.86と、年で大きく入れ替わります。4時間足でも、2016年は−2,995.7pipsでした。QQE線が0の順方向に絞る方法はAUD/JPYで改善しましたが、USD/JPYの4時間足では悪化しており、どの組み合わせでも安定して上がる結果にはなっていません。この結果は計測期間・通貨ペア・コスト仮定に限った話で、同じ傾向が続く保証はありません。

本記事は情報提供のみを目的としており、投資勧誘を目的とするものではありません。FX取引はリスクを伴うため、投資は自己責任で、余剰資金の範囲で慎重に判断してください。過去の計測結果は将来の成績を保証しません。

アドバイス

数字は「QQEだけでは勝てない」を示してるよ。絞り込みを足すなら、自分の通貨ペアと時間足で確かめてからね。

QQEインジケーターのダウンロードとMT4・MT5への入れ方

ダウンロードしたzipを解凍すると、MT4フォルダのQQE_systre.ex4はMQL4のIndicatorsへ、MT5フォルダのQQE_systre.ex5はMQL5のIndicatorsへ入れることを示した図
配布zip(qqe-indicator.zip)の中身と入れる場所

QQE_systreをダウンロード(MT4・MT5用)

MT4・MT5にはQQEが標準搭載されていません。「QQE_systre」(MT4用ex4・MT5用ex5)は、下のボタンからダウンロードできます。zipの中にMT4フォルダとMT5フォルダがあり、MT4のex4はMT5では動かないため、使うほうを取り出してください。入力はRSI期間(既定14)と平滑化ファクター(既定5)です。

MT4・MT5へのインストール手順

STEP
ダウンロードしたファイルを解凍する

上のボタンのzipを解凍すると、MT4フォルダ(QQE_systre.ex4)とMT5フォルダ(QQE_systre.ex5)が出てきます。使うほうのファイルを取り出します。

STEP
Indicatorsフォルダに入れる

メニュー「ファイル」→「データフォルダを開く」から、MT4なら「MQL4」→「Indicators」、MT5なら「MQL5」→「Indicators」を開き、ex4またはex5を移動します。

STEP
再起動してチャートに適用する

再起動するか、ナビゲーターで右クリックして「更新」を選びます。一覧に出たQQE_systreをチャートにドラッグ&ドロップすると設定画面が開くので、RSI期間と平滑化ファクターを確認して適用します。

利用上の注意

  • 無料配布のサンプルです。商用利用と再配布は禁止です。
  • シストレ.COMの登録口座で利用できます。認証が行われていない口座では使えません。
  • 出所のわからない改変版は、誤作動や情報流出の恐れがあります。配布元を確認してください。
アドバイス

入れたら、まず過去のチャートでクロスの後にどう動いたかを見てみてね。

QQEの使いどころと注意点|他のインジケーターとの組み合わせ

AUD/JPYとUSD/JPYの1時間足・4時間足の4組で、クロスのみ・QQE線が0の順方向・200期間EMAの順方向のコスト後PFを比べた棒グラフ。QQE線が0の順方向はUSD/JPY 4時間足だけ0.69と下がる
クロスのみ・QQE線が0の順方向・200期間EMAの順方向のコスト後PF(2016年または2025年〜2026年10月・往復コスト1pip・Dukascopyのティックからシストレ.COMが作成)

フィルターとして使う

計測では、QQEのクロスだけで売買するより、QQE線が0の順方向のクロスだけを使う絞り込みのほうが成績は良く見えました(AUD/JPYの2つの時間足)。ただし通貨ペアや時間足で結果が割れるため、売買の合図ではなく、方向の確認に使う程度が現実的です。移動平均線・ストキャスティクス・ボリンジャーバンドなど、役割が違うインジケーターとの併用は多く使われますが、ここで計測したのは200期間EMAとの組み合わせだけです。

AUD/JPY 1時間足のQQEクロスを、シグナル足の開始時刻(UTC)で4時間ごとの6区分に分けた1取引あたりの平均損益。4〜8時が+4.00pips、12〜16時が+3.06pips、20〜24時が−3.93pips、0〜4時が−1.60pipsで、6区分のうち4区分がマイナス
AUD/JPY 1時間足・2016年1月〜2026年10月・クロスのみ・往復コスト1pip・時刻はUTC(Dukascopyのティックからシストレ.COMが作成)

時間帯で絞れるかも確かめました。シグナル足の時間帯で6つに分けた1取引あたりの平均損益は、−3.93〜+4.00pipsとばらつき、PFでは0.82〜1.24でした。6区分のうちプラスは2つ、マイナスは4つです。時間帯だけで絞れる根拠は、この計測からは言えません。

使う前に確認すること

  • 足が確定してから判断する。確定前の交差は戻ることがあります。
  • 短い時間足は避ける。15分足はコスト前のPFも0.95で、1.0を下回りました。
  • コストを入れて検証する。1時間足の1取引あたりの平均は、コスト前+1.32pips、コスト後+0.32pipsでした。
  • 自動売買に使うなら、通貨ペア・時間足ごとにデモや過去検証で確かめてから使ってください。
往復コストを0から3pipsまで動かしたときのAUD/JPYのPF。1時間足のクロスのみは0pipsで1.08、1pipで1.02、1.5pipで0.99、3pipsで0.91。4時間足のクロスのみは0.5pip以上で1.0を下回り、1時間足でQQE線が0の順方向だけは3pipsでも1.0を上回る
AUD/JPY・2016年1月〜2026年10月・既定値・ドテン(Dukascopyのティックからシストレ.COMが作成)。往復コストは固定の仮定

コストの仮定が結果を左右する様子が図のとおりです。1時間足のクロスのみは、コスト0でPF 1.08、1.5pipで0.99、3pipsで0.91でした。ご自身の口座のスプレッドで、同じ計算をしてから判断してください。

アドバイス

QQEは「方向の確認」役。売買の判断は、ほかの条件と合わせて決めようね。

要点
・QQEはRSIをEMAでなめらかにしたQQE線と、片側だけ追従するSignal線の2本で転換を示します。
・既定値はRSI期間14・平滑化5・係数4.236で、MT4・MT5には標準搭載がありません。
・クロスだけの自社計測は、AUD/JPY 1時間足でコスト後PF 1.02、4時間足で0.98でした。
・設定を動かしてもPFは1.0前後で、QQE線が0の順方向に絞る方法は通貨ペアで結果が割れました。

QQEのよくある質問

QQEとは?

RSIをEMAでなめらかにしたQQE線と、そこから一定の距離を保つSignal線の2本で、転換を示すインジケーターです。QQE線がSignal線を上抜けたら買い、下抜けたら売りが基本です。

QQEの設定値は?

RSI期間14・平滑化5が既定値で、係数は4.236です。自社計測では、RSI期間と平滑化を動かしてもコスト後PFは0.97〜1.06の範囲に収まり、最適といえる設定はありませんでした。

QQEのシグナルの見方は?

QQE線がSignal線を下から上に抜けたら買い、上から下に抜けたら売りです。足が確定してから判断します。QQE線が0を抜けるクロスは別のサインです。

QQEだけで勝てますか?

安定して勝てるとはいえません。自社計測(AUD/JPY・2016〜2026年)では、クロスだけで売買したコスト後のPFは1時間足で1.02、4時間足で0.98、15分足で0.85でした。

QQEのダマシを減らすには?

QQE線が0の順方向のクロスだけを使う方法が候補です。AUD/JPYの1時間足ではPFが1.02から1.17に上がりましたが、USD/JPYの4時間足では0.69に下がり、安定した効果は確認できていません。

MT4・MT5でQQEは使えますか?

標準搭載はなく、カスタムインジケーターを追加して使います。当サイトの配布zipにはMT4用(.ex4)とMT5用(.ex5)が入っています。

QQE MODとは違いますか?

TradingViewの「QQE MOD」は別のスクリプトで、この記事の計算と数字は当てはまりません。使う前に、画面の入力値を確認してください。

QQEのまとめ

QQEは、RSIをなめらかにしたQQE線と、片側だけ追従するSignal線のクロスで転換を示すインジケーターです。自社計測では、クロスだけの成績は1.0前後で、設定を動かしても大きな差は出ませんでした。QQE線が0の順方向に絞る方法は通貨ペアで結果が割れたため、まず使う通貨ペアと時間足で過去の動きを確かめ、デモ口座で検証してから使ってください。

⚠ リスクに関する注意事項

本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。FX取引はレバレッジ取引の特性上、預託した証拠金以上の損失が生じる可能性があります。取引の際は、ご自身の判断と責任において行ってください。詳しくは特定商取引法に基づく表記をご確認ください。

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この記事を書いた人

シストレ.COM編集部は、FX自動売買(EA)とテクニカル分析を専門とするインターネットメディア「シストレ.COM」の編集チームです。200本以上のEAのフォワードテスト結果を公開し、実際の運用データに基づいた客観的な情報を発信しています。記事の執筆・監修はMetaTrader(MT4/MT5)での実運用経験を持つスタッフが担当。

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