
FXのパソコンとスマホの違い|使い分けと動作環境

場面ごとの使い分け
上の表のうち、確かめられたのはEAの行です。MetaQuotesのモバイル版ヘルプの項目は、気配値・板・チャート・取引・履歴・口座・メール・ニュース・メッセージ・設定・ジャーナル・プッシュ通知などで、EAの項目はありません。公式が「スマホではEAが動かない」と書いているわけではないため、この記事では「項目がない」と書きます。EAを動かす場所は、パソコンかVPSです。ほかの3行は、シストレ.COMの整理で、成績を比べた結果ではありません。
MT5の動作環境(MetaQuotes公式)

パソコン版MT5の対応OSは、公式ヘルプでWindows 10/11です。2023年6月8日の公式の更新履歴(ビルド3800)には、推奨される最低のOSがWindows 10 21H2と書かれています。必要なハードウェアについては、公式ヘルプは「使い方で変わる」とだけ書いています。変わる条件は、MQL5アプリの負荷と、使う銘柄・チャートの数です。iPhone版のMT5は、App Storeの掲載でiOS 15.0以降が対象です。Android版の対応OSと、MT4のパソコン版の動作環境は、公式ページで数字を確かめられなかったため、この記事には書いていません。
メモリーの目安として、当サイトの計測サーバーで測ったMT4の値を表に入れました。MT4 1台のメモリーは235〜353MBです(2026年9月28日、Linux上のWineで12台を動かした値)。Windowsでは数字が変わります。台数ごとの見積もりはMT4の複数起動の記事にまとめています。
アドバイスEAを動かすのはパソコンかVPS。スマホ版のヘルプには、EAの項目がなかったよ。
FXの価格更新|雇用統計の発表直後に1秒何回来るかを実測

数え方
チャートやEAに届く価格の更新は、1秒に何回あるのかを数えました。期間は2016年1月〜2025年12月、通貨はUSD/JPY・EUR/USD・GBP/USDの3つです。Dukascopy のティックファイルの1行(bidかaskが変わった記録)を、更新1回と数えました。時刻はミリ秒で、1秒ごとに数えています。
比べたのは、雇用統計の発表と、ふだんの金曜です。雇用統計は、米国労働省労働統計局が公表した発表日の米東部時間8時30分を、夏時間と冬時間に合わせてUTCに直し、119回を数えました(2025年は10月の発表がなく、11月20日と12月16日の発表を含む11回です)。ふだんの金曜は、雇用統計のない金曜の同じ時刻(米東部時間8時30分)404回です。ふだんの金曜にも、ほかの経済指標が同じ時刻に出る日があり、除いていません。数字はDukascopyの配信での値で、ほかのブローカーでは違います。
発表の直後は何回に増えるか

USD/JPYの発表後1分は、1秒に平均9.3回でした。同じ通貨の発表前5分は2.2回、ふだんの金曜の同じ1分は3.5回です。発表後1分は、発表前5分の約4.3倍、ふだんの金曜の約2.6倍です。3通貨で見ると、発表後1分は8.1〜9.3回(ふだんの金曜は3.4〜3.7回)、発表後10秒は9.0〜10.2回(ふだんの金曜は4.4〜4.7回)でした。発表後1〜5分でも、6.5〜7.0回と、ふだんの金曜の2.7〜2.8回を上回っています。
上のグラフは、USD/JPYの5秒ごとの更新回数の中央値です。発表の0〜5秒で10.4回、5〜10秒で11.2回と最も多く、その後は下がり、発表から5分後でも5.6回でした(ふだんの金曜は2.0回)。発表の直前の5秒も4.6回に増えていました(ふだんの金曜は2.0回)。
発表後1分で最も多かった1秒の平均は、3通貨とも14.0〜15.0回です(ふだんの金曜は9.3〜9.5回)。119回の発表のうち最も多かった1秒は、USD/JPYとEUR/USDで19回、GBP/USDで18回でした。更新が1回もなかった秒の割合は、発表後1分でふだんの金曜が19.5〜22.6%、雇用統計は0.3〜1.2%です。ふだんの金曜は、同じ1分の約2割の秒で更新がありません。
年ごとの違い

発表後1分の更新回数は、年ごとに変わりました。3通貨とも2018年が最も少なく(5.0〜6.5回)、2023〜2024年が最も多い(10.9〜12.5回)です。2016〜2020年は5.0〜9.5回、2021〜2025年は8.5〜12.5回でした。変わった理由は調べていません。数字はDukascopyの配信での値なので、パソコンの側で見えた回数は、ブローカーと年によって違います。
ここで測ったのは、価格の更新が来る数だけです。パソコンの処理時間や、チャートの表示が遅れるかどうかは測っていません。
アドバイス雇用統計の発表後1分は、USD/JPYで1秒に平均9.3回。ふだんの金曜は3.5回だったよ。
FXの価格更新|時間帯と1日の更新回数を実測

時間帯ごとの更新回数
平日の時間帯ごとに、1秒あたりの更新回数の平均を出しました。更新が1回以上あった時間だけを平均しています。最も多かったのは3通貨ともUTC14時台(日本時間23時台)で、1秒に2.3〜2.4回です。最も少なかったのは21〜22時台(日本時間6〜7時台)で、0.5〜0.7回でした。多い時間は少ない時間の約3.5〜5.2倍です。UTC7〜8時台(日本時間16〜17時台)にも、1.7〜1.8回の山があります。
1日の更新回数と、1秒の最大

平日1日の更新回数(更新が1,000回以上あった日の平均)は、年ごとに変わりました。USD/JPYは5.6万〜16.6万回、EUR/USDは6.4万〜17.0万回、GBP/USDは7.8万〜16.7万回の間で、3通貨とも2021年が最少です。10万回は、1秒あたり約1.2回に当たります。
更新があった秒だけを数えると、半分の秒は2回以下、99%の秒は10回以下、99.9%の秒は14回以下でした(3通貨とも同じ値です)。10年間で最も多かった1秒は、USD/JPYが25回、EUR/USDが37回、GBP/USDが58回です。3通貨とも2017年7月12日のUTC11時台で、雇用統計の発表ではありません。原因は調べていません。
アドバイス3通貨とも、更新が最も多いのはUTC14時台で、1秒に2.3〜2.4回。最少の時間帯は0.5〜0.7回だったよ。
FXのパソコン選び|ノートパソコンの確認点と取引スタイル別の考え方

ノートパソコンでスキャルピングをするとき
ノートパソコンがスキャルピングに向くかどうかは、この記事では測っていません。測ったのは価格更新の量だけです。量の目安は、雇用統計の発表後10秒で、1通貨ペアあたり平均9.0〜10.2回/秒です。3通貨を同時に開くと、単純に足して約29回/秒(10.2+10.2+9.0=29.4)になります。
確かめる点は、上の表の5つです。MetaQuotesの仮想ホスティングのヘルプは、取引の環境に常時の接続と途切れない電源が必要だと書いています。ノートパソコンでは、電源につなぎ、取引中にスリープしない設定にしておきます。チャートやEAを増やしたときの動きの重さは、公式も使い方で変わるとしているため、自分の環境で確かめます。
スペックの数字は、どこで確かめるか
メモリーとCPUの必要値は、MetaQuotesの公式ヘルプに数字がありません。数字の目安は、動かす台数を決めてから、先に示したMT4 1台のメモリー(235〜353MB)に台数を掛けて、OSの分を足して見積もります。パソコンの型番や性能は、メーカーの公式ページで確かめてください。この記事は、製品の値段や型番を扱いません。
取引スタイル別の考え方
ここからは、成績を比べた結果ではなく、使い分けの考え方です。スキャルピングやデイトレードのように、画面を見ながら判断する時間が長い取引では、チャートを複数並べられるパソコン版を軸にする使い方が考えられます。発表をまたいで取引するなら、更新が増える場面でも表示が止まらないかを、デモ口座で確かめておきます。
スイングや長期の取引のように、足の確認が1日に数回で済む取引なら、確認と通知をスマホにする使い方もあります。分析は、複数の時間足を並べやすいパソコンで行います。取引の基礎はFXの学習ガイドにまとめています。
アドバイスノートパソコンでも、電源・スリープ・回線の3つは先に確かめておこう。
FXのスマホ|できることと、EAを動かす場所

スマホ版アプリでできること
MetaQuotesのモバイル版ヘルプには、気配値・板・チャート・取引・履歴・口座・メール・ニュース・プッシュ通知の項目があります。注文や決済、履歴の確認、通知を受ける使い方は、アプリで扱えます。対応OSのうち、iPhone版はiOS 15.0以降です。画面が小さいため、複数のチャートを並べて分析する使い方には、パソコン版を使います。
EAを動かす場所(パソコンかVPS)
EAを動かすには、MT5を24時間つないでおく場所が要ります。公式の仮想ホスティングのヘルプは、これを取引プラットフォームを昼夜動かすサービスと説明し、常時の接続と途切れない電源が必要で、自宅のパソコンはいつも可能で便利とは限らないと書いています。パソコンで動かし続けるか、VPSに移すかを選びます。手順はEAのVPS設定の記事、選び方はEAのVPSの選び方の記事にあります。
パソコンとスマホの併用
パソコンやVPSでEAを動かし、スマホで口座の状態と履歴を確認する分け方です。パソコンが止まったときに備えて、スマホのアプリにも同じ口座でログインできる状態にしておきます。EAの導入はMT5のEAの入れ方、MT4とMT5のどちらを使うかはEAのMT4とMT5の違いで解説しています。
アドバイススマホは確認用、EAはパソコンかVPS。役割を分けて使おう。
要点
・EA(自動売買)を動かすのはパソコンかVPS。モバイル版MT5のヘルプに、EAの項目はない
・パソコン版MT5の対応OSはWindows 10/11(MetaQuotes公式)。メモリーとCPUの必要値は、公式に数字がない
・雇用統計の発表後1分は、1秒に3通貨で平均8.1〜9.3回(ふだんの金曜は3.4〜3.7回)。USD/JPYは9.3回と3.5回
・時間帯では、UTC14時台が最多で2.3〜2.4回/秒、21〜22時台が最少で0.5〜0.7回/秒
・10年間で最も多かった1秒は、25〜58回(雇用統計の発表ではない日)
・測っていないのは、パソコンの処理時間、注文が通るまでの時間、機種ごとの差
FXのパソコンとスマホのよくある質問
パソコンとスマホは、どちらを先に用意すればいいですか?
EAやチャート分析を使うなら、パソコンです。スマホは、外出先の確認用として足せます。
パソコンのスペックは、どのくらい必要ですか?
公式ヘルプにCPUやメモリーの数字はありません。対応OSはWindows 10/11で、必要な性能は、使うチャートとEAの数で変わります。
スマホのアプリでEAは動かせますか?
モバイル版のヘルプに、EAの項目はありません。EAはパソコンかVPSで動かします。
スマホだけでも取引できますか?
注文や決済、履歴の確認は、アプリで扱えます。公式ヘルプに、取引と履歴の項目があるためです。自動売買をするなら、パソコンかVPSが別に要ります。
iPhoneとAndroidは、どちらがいいですか?
優劣は測っていません。iPhone版は、iOS 15.0以降が対象です(App Store、2026年10月28日)。Android版の対応OSは、確かめていません。
ノートパソコンでスキャルピングはできますか?
向き不向きは測っていません。電源・スリープ・回線・チャートの数・OSの5点を先に確かめます。雇用統計の発表後10秒でも、1通貨ペアの更新は平均9.0〜10.2回/秒でした。
FXのパソコンとスマホ選びのまとめ
EAを動かすのはパソコンかVPSで、スマホ版MT5のヘルプにEAの項目はありません。パソコン版MT5の対応OSはWindows 10/11で、メモリーとCPUの必要値は公式に数字がありません。Dukascopy のティックから作った更新回数では、雇用統計の発表後1分は、3通貨で1秒に平均8.1〜9.3回(ふだんの金曜は3.4〜3.7回)でした。時間帯ではUTC14時台が最も多く、2.3〜2.4回/秒です。測っていないのは、パソコンの処理時間と、注文が通るまでの時間です。
自動売買の仕組みは、FX自動売買の解説にまとめています。
この記事はFXの取引環境の情報提供で、特定の投資を勧めるものではありません。FXには価格変動のリスクがあり、元本を割り込むことがあります。取引は自己責任で、リスク管理をしたうえで行ってください。
⚠ リスクに関する注意事項
本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。FX取引はレバレッジ取引の特性上、預託した証拠金以上の損失が生じる可能性があります。取引の際は、ご自身の判断と責任において行ってください。詳しくは特定商取引法に基づく表記をご確認ください。













