
デイトレードとは?1日で売買を終える取引とスキャルピング・スイングの違い

デイトレードの意味|ポジションを持ち越さない
デイトレードは、1日のうちに新規注文から決済までを終える取引です。日をまたいで持たないため、翌朝の窓開けや、持ち越しにかかる費用を避けられます。反面、1日の値動きの範囲で利益を取りにいくため、その日の値幅が小さければ取れる幅も小さくなります。
図は、10年分のティックから、1日の値幅が中央値(83pips)に最も近かった日を選んだ実例です(2025年3月18日・値幅84pips)。日本時間の午前から夕方にかけて上昇し、22時台以降に下落して、終値は始値とほぼ同じ水準に戻っています。値幅は84pipsあっても、始値から終値までの動きは約10pipsです。値幅が中央値の日でも、1日の中で向きが入れ替わることがわかります。なお、本記事では1日を日本時間7時から翌7時までで区切っています。
スキャルピング・スイングとの違い
| 取引スタイル | ポジションを持つ期間 | 特徴 |
|---|---|---|
| スキャルピング | ごく短い時間 | 小さな値幅を何度も狙う。回数が多く、スプレッドの影響が大きい |
| デイトレード | 当日中 | 1日の値動きの範囲で狙う。翌日に持ち越さない |
| スイングトレード | 数日以上 | 日をまたいで大きな値動きを狙う。持ち越しの費用や窓開けを受ける |


アドバイスデイトレは「その日のうちに終える」取引だよ。1日の値幅が先に決まっているから、値幅の実測が大事なんだ。
デイトレードの手法|順張り・逆張り・ブレイクアウトの選び方

1日の動き方は3通り|一方向・往復・その中間
手法を選ぶ前に、1日の動き方を数えました。1日の始値から終値までの動きを、その日の値幅で割った値が0.5以上なら、値幅の半分以上が一方向の動きだった日です。ドル円では45%の日がこれにあたり、0.2未満の、行って戻った日は19%、残りの35%はその中間でした。ユーロドル、ポンドドル、豪ドル円、ドルスイスでも、一方向の日は44%〜45%、往復した日は19%〜22%で、通貨ペアによる差は小さい結果です。
つまり、1日の約半分は一方向に動く日、約2割は行って戻る日、残りはその中間です。順張りだけ、逆張りだけでは、合わない日が必ず出ます。この集計は、どの手法が勝つかを示すものではなく、日によって動き方が違うことを示すものです。
デイトレードの代表的な手法
- 順張り:上昇や下落の流れに乗る。移動平均線などで方向を決める。一方向の日に向く。
- 逆張り:行き過ぎた動きの戻りを狙う。行って戻る日に向く反面、一方向の日には損失が膨らみやすい。
- ブレイクアウト:直近の高値や安値を抜けた方向に入る。値動きが出る時間帯の初めに使われることが多い。
各手法の使い方は、次の記事で個別に説明しています。移動平均線(EMA)の設定はEMAの記事、RCIでの逆張りはRCIの記事を参照してください。






1日の値幅から、狙う幅と損切りの幅を考える

ドル円の1日の値幅は、中間の半分(25〜75%)が56〜124pips、中央値が83pips、上位10%の日で180pips以上でした。ユーロドルは中央値71pips、ポンドドルは95pips、豪ドル円は79pips、ドルスイスは59pipsです。
ここで大切なのは、値幅は1日の最高値と最安値の差であり、実際に取れるのはその一部だという点です。始値から終値までの動きは、値幅の中央値で46%でした。たとえば中央値の日の値幅83pipsを全部取ることはできず、損切り幅を値幅に対して大きく取れば、1回の損失で1日分の利益を失います。目標や損切りは、通貨ペアごとの値幅を見たうえで決めます。
アドバイス手法の名前より先に、その日の動き方を見るといいよ。一方向の日は半分もないんだ。
デイトレードのやり方とコツ|動く時間帯・スプレッド・曜日で選ぶ

値幅が大きい時間帯は日本時間の21〜23時台
日本時間の1時間ごとに高値と安値の差を平均すると、ドル円は21時台が25pips、22時台が27pips、23時台が28pipsで、1日の中で最も大きくなりました。ほかに、9時台が24pipsとやや大きい時間帯です。逆に小さいのは、6時台の10pips、5時台の12pipsでした。ユーロドルも21〜23時台が22〜25pipsで最大、8〜13時は8〜12pipsと小さい結果です。
値幅が大きい時間帯は、利益の幅が取りやすい反面、逆行したときの損失も同じように大きくなります。時間帯を選ぶのは、勝ちやすさではなく、動く時間に合わせて注文や損切りの幅を決めるためです。
夏時間と標準時間で、山の位置が1時間ずれる

米国の夏時間(3月中旬〜11月初め)の期間と標準時間の期間を分けると、ドル円の夜の山の位置が変わります。夜の大きな動きは、夏時間では日本時間の21時台(29pips)、22時台(26pips)、23時台(28pips)に出ますが、標準時間では21時台が18pipsにとどまり、22時台(29pips)、23時台(27pips)、0時台(30pips)に移ります。同じ日本時間でも、季節によって動く時間が約1時間ずれるため、「夜は21時から」と固定せず、季節で見直す必要があります。
東京・ロンドン・NYで、1日の値幅の何割を作るか

1時間ごとの値幅を時間帯でまとめると、ドル円は東京時間(7〜15時)が31%、ロンドン時間(15〜21時)が26%、NY時間(21時〜翌3時)が32%、早朝(3〜7時)が12%でした。ユーロドルでは、東京22%、ロンドン30%、NY36%と、欧米の時間に偏ります。豪ドル円は東京時間が34%で、最も東京に偏る通貨ペアでした。時間帯の区切りは目安で、各市場の開閉の時刻とは一致しません。


スプレッドが広がる時間帯は避ける

スプレッドの中央値は、ドル円では日中から夜にかけて0.31〜0.41pipsでしたが、7時台は1.04pips、6時台は1.30pipsに広がりました。ユーロドルも、日中の0.26pips前後に対して、7時台は0.68pips、6時台は0.94pipsです。1日の切り替わり前後は、日中の約2〜4倍に広がっています。
この数字はDukascopyの提示値です。国内外の取引業者のスプレッドは業者ごとに違い、本記事の値より広いことが多いため、時間帯による広がり方の目安として見てください。

曜日によって1日の値幅は変わる

曜日ごとの1日の平均値幅は、ドル円で月曜が90pips、火曜が97pips、水曜が105pips、木曜が106pips、金曜が106pipsでした。ユーロドルは月曜69pips、木曜85pipsで、どちらも週の前半が小さく、後半が大きくなりました。月曜の「1日」は、月曜の日本時間7時からです。
ゴトー日(5・10日)など、特定の日に注目する手法もあります。仲値前後の動きは、別の記事で説明しています。

アドバイス動く時間、動かない時間、スプレッドが広い時間を先に知っておくと、無駄な取引が減るよ。
デイトレードの通貨ペアの選び方|値幅とスプレッドの比で見る

まず値幅とスプレッドを並べる
株式の「銘柄選び」にあたるのが、FXでは通貨ペアの選び方です。1日に動く値幅が大きいほど利益を取れる余地がありますが、スプレッドが広いと、動いた幅のうち取引コストに消える割合が増えます。そこで、1日の値幅の中央値と、スプレッドの中央値を比べました。
| 通貨ペア | 1日の値幅(中央値) | スプレッド(中央値) | スプレッド÷値幅 |
|---|---|---|---|
| USDJPY | 83pips | 0.36pips | 0.43% |
| EURUSD | 71pips | 0.29pips | 0.40% |
| GBPUSD | 95pips | 0.85pips | 0.90% |
| AUDJPY | 79pips | 0.72pips | 0.91% |
| USDCHF | 59pips | 0.97pips | 1.64% |
表は2016〜2025年の平日の集計です。スプレッドが1日の値幅の何%にあたるかを見ると、ドル円(0.43%)とユーロドル(0.40%)は小さく、ポンドドルと豪ドル円は約0.9%、ドルスイスは1.6%でした。ポンドドルは値幅が大きい通貨ペアですが、コストの割合もドル円の約2倍です。なお、キャッシュにユーロ円とポンド円がないため、この2つは集計していません。
この比はDukascopyの提示値で計算したものです。実際に取引する業者のスプレッドで、同じ計算をしてみてください。
値幅は年によって変わる
ドル円の1日の値幅の中央値は、2019年が51pipsで最小、2024年が125pipsで最大と、2.5倍の差がありました。2016年は103pips、2022〜2025年は115〜125pipsです。過去のある年の値幅を前提に、目標や損切りの幅を固定すると、相場の状態が変わったときに合わなくなります。

アドバイス通貨ペアは値幅だけでなく、スプレッドとの比も見てね。値幅は年でも大きく変わるよ。
デイトレードの始め方|口座・デモ・ロット・損切りの順に決める

始め方は、次の順に決めると迷いません。
- 取引口座を選ぶ(スプレッドと取引時間を比べる)
- デモ口座で、注文と決済の操作に慣れる
- 資金とロットを決める(1日の値幅が資金の何%にあたるか確認する)
- 損切りの幅を、取引の前に決める
- 少額で始め、取引を記録して見直す

資金とレバレッジ|1日の値幅が資金の何%か
ドル円の1日の値幅は、価格に対して中央値で0.69%、上位10%の日で1.37%です。建玉が資金と同じ額(実効レバレッジ1倍)なら、値幅の全部が逆に動いても資金の0.7%〜1.4%ですが、実効レバレッジ10倍なら中央値の日で7%、上位10%の日で14%、25倍なら17%と34%に達します。値幅は高値と安値の差なので、実際の損失とは一致しませんが、レバレッジを上げるほど1日の動きが資金に与える影響が大きくなることを示しています。

損切りと連敗|勝率が半分でも連敗は起きる

勝率が50%でも、100回の取引の中で5連敗以上が起きる確率は81%、7連敗以上は32%、10連敗以上は4%です。勝率40%なら、10連敗以上が20%になります。連敗は特別なことではなく、取引を続ければ起きる前提で資金とロットを決めます。損切りの幅を決めずに始めると、連敗の途中で資金が尽きる原因になります。

税金|国税庁の案内で確認する
国税庁のタックスアンサーNo.1521によると、金融商品取引法上の市場デリバティブ取引または店頭デリバティブ取引(第一種金融商品取引業者などを相手方とする取引)にあたるFXの差金決済による損益は、他の所得と区分し、「先物取引に係る雑所得等」として所得税15%(ほかに地方税5%)の申告分離課税となります。これらにあたらない取引の損益は、一般的には雑所得として総合課税です。個別の事情で変わるため、利用する業者の取引が該当するかも含め、国税庁の案内や税務署で確認してください。
参考:国税庁「No.1521 外国為替証拠金取引(FX)の課税関係」
本記事は情報提供のみを目的としており、投資勧誘ではありません。FX取引は元本を超える損失が出るおそれがあります。投資は自己責任で、余剰資金の範囲で慎重に判断してください。過去の集計結果は将来の成績を保証しません。
アドバイスまずデモと少額から始めよう。連敗する前提でロットを決めると、続けやすいよ。
デイトレード向けのEAの探し方|自社フォワードで見る「デイトレ」区分

シストレ.COMのショップには、デイトレ向けとして分類した商品が公開中で84本あります。そのうち自社のフォワード記録があるのが66本、取引100件以上かつ取引のあった月が12か月以上なのが38本です。この38本の保有時間(取引ごとの中央値)を見ると、1時間未満が4本、1〜4時間が19本、4〜12時間が9本、12〜24時間が4本、24時間以上が2本でした。区分は「デイトレ」でも、保有の中央値が24時間を超えるEAが2本あるため、商品名ではなく、実際の保有時間で確認することが必要です。取引の中で24時間以内に決済したものの割合は、EAごとの中央値で99%です。
デイトレ区分のEAの成績は、良いものも悪いものもある

同じ38本のPF(総利益÷総損失)は、1.0未満が7本、1.0〜1.2が13本、1.2〜1.5が12本、1.5以上が6本でした。PFが1を超えたのは31本(82%)です。ただし、この数字は公開中のEAだけの結果で、停止や非公開になったEAは含みません。選別を経た後の数字なので、新しく選ぶEAが同じ成績になるとは限りません。また、フォワード期間は12〜37か月で、将来の相場で同じ結果が出る保証はありません。
取引件数の多い6本の実績
| EA | 通貨・時間足 | 取引数 | 取引月 | PF | 保有時間(中央値) |
|---|---|---|---|---|---|
| SHIN TREND – 真・トレンド – | USDJPY M5 | 1,093件 | 30か月 | 1.22 | 2.2時間 |
| Abnormal-04 USDJPY | USDJPY M1 | 980件 | 22か月 | 1.08 | 3.5時間 |
| GoldStrike | XAUUSD M15 | 626件 | 25か月 | 0.87 | 1.5時間 |
| Laplace Mix USDJPY | USDJPY M5 | 605件 | 27か月 | 0.97 | 0.5時間 |
| Abnormal-01 EURJPY | EURJPY M1 | 583件 | 22か月 | 1.23 | 3.5時間 |
| NakaneBeast | USDJPY M1 | 581件 | 22か月 | 1.50 | 5.2時間 |
この表は、取引件数が多い順に選んだ6本で、成績では選んでいません。PFが1を下回るEA(GoldStrike, Laplace Mix USDJPY)も入っています。EAを選ぶときは、フォワードの期間、取引数、PF、保有時間を並べて確認し、少額やデモ口座から試してください。
PFや取引数は、自社のフォワード記録です。実際の運用では、スリッページや口座条件で結果が変わります。

アドバイスEAは名前より、保有時間とフォワードの数字で選ぼう。PFが1を切るものもあるよ。
要点
・デイトレードは、当日中に決済し、翌日へ持ち越さない取引です。
・ドル円の1日の値幅は中央値83pips、上位10%の日は180pipsで、一方向に動いた日は45%でした。
・値幅が大きいのは日本時間21〜23時台で、スプレッドは7時台・6時台に広がります。夏時間と標準時間で山は約1時間ずれます。
・通貨ペアは、値幅とスプレッドの比で選びます。値幅は年によって2.5倍違いました。
・実効レバレッジが25倍だと、ドル円の1日の値幅は中央値の日で資金の17%にあたります。連敗は勝率50%でも起きます。
・数字はDukascopyのティック・2016〜2025年の集計で、勝てる手法を示すものではありません。
デイトレードのよくある質問
デイトレードとは何ですか?
買いや売りのポジションを当日中に決済し、翌日に持ち越さない取引です。日をまたぐスイングトレードより短く、ごく短時間で決済するスキャルピングより長い取引として説明されます。
デイトレードで勝てますか?
勝てる手法を示すことはできません。本記事の集計では、ドル円で始値から終値まで一方向に動いた日は45%、行って戻った日は19%でした。自社のデイトレ区分のEAでも、PFが1を超えたのは38本中31本で、公開中のEAだけの結果です。FXには損失のおそれがあり、過去の結果は将来を保証しません。
デイトレードに向いている時間帯はいつですか?
集計では、日本時間の21〜23時台に1時間の値幅が最も大きくなりました(ドル円で25〜28pips)。米国の夏時間と標準時間で、山の位置は約1時間ずれます。値幅が大きい時間は損失も大きくなるため、向いているかどうかは、取引の方法と許容できる損失で決まります。
デイトレードで避けたほうがよい時間帯はありますか?
日付の切り替わり前後の日本時間6〜7時台は、スプレッドが広がります。ドル円の中央値は日中の0.31pips前後に対して、7時台が1.04pips、6時台が1.30pipsでした(Dukascopyの提示値)。
デイトレードにはいくら資金が必要ですか?
必要な資金は決められませんが、目安として、ドル円の1日の値幅は価格の0.7%(中央値)〜1.4%(上位10%)でした。実効レバレッジが25倍なら、値幅の全部が逆に動いた場合、資金の17%〜34%に相当します。レバレッジは低めにして、少額から始めてください。
デイトレードに向いている通貨ペアは?
本記事の集計では、ドル円とユーロドルが、スプレッドが1日の値幅の0.43%と0.40%で、集計した5通貨ペアの中では最も小さい結果でした。ポンドドルは値幅が大きい一方、スプレッドの割合は約0.9%です。実際の取引業者のスプレッドで確認してください。
デイトレードの利益にかかる税金は?
国税庁のタックスアンサーNo.1521では、第一種金融商品取引業者などを相手方とするFXの差金決済による損益は、所得税15%(ほかに地方税5%)の申告分離課税とされています。これらにあたらない取引は、一般的には雑所得として総合課税です。個別の事情は税務署等で確認してください。
デイトレードのまとめ
デイトレードは、当日中に決済する取引です。ドル円の1日の値幅は中央値83pipsで、始値から終値まで一方向に動いた日は45%、行って戻った日は19%でした。手法は、その日の動き方によって合う・合わないが変わります。やり方としては、値幅が大きい日本時間21〜23時台とスプレッドが広がる6〜7時台を知り、夏時間と標準時間で動く時間がずれることも意識します。通貨ペアはスプレッドと値幅の比で選び、始めるときは、レバレッジを低めにして、連敗する前提で損切りとロットを決めてください。これらはDukascopyのティック・2016〜2025年の集計で、勝てる手法を示すものではなく、FX取引には損失のおそれがあります。まずはデモ口座や少額から試してください。
⚠ リスクに関する注意事項
本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。FX取引はレバレッジ取引の特性上、預託した証拠金以上の損失が生じる可能性があります。取引の際は、ご自身の判断と責任において行ってください。詳しくは特定商取引法に基づく表記をご確認ください。














