
アイランドリバーサルとは|窓で離れた島が反対の窓で戻る形

窓と島の定義
窓は、ある足の安値が手前の足の高値より上にある(上の窓)、またはある足の高値が手前の足の安値より下にある(下の窓)状態です。足と足の間に、値の付かなかった空白ができます。アイランドリバーサルは、窓で価格が飛んだあと、1本以上の足を挟んで、反対向きの窓で戻る形です。窓に挟まれた足が、海に浮かぶ島のように見えることから、この名前が付いています。
図は、AUD/JPYの1時間足で、2023年1月1日22時(世界標準時)の1本が島になった例です。左の窓は0.39円、右の窓は0.22円で、島の足は前後の足と価格が重なっていません。この足は、2023年の最初の週明けの、取引が始まって最初の1時間でした。
上の島と下の島
上の窓で離れて下の窓で戻る形が上の島、下の窓で離れて上の窓で戻る形が下の島です。上の島は天井、下の島は底の反転を示す形として知られています。この記事では、反転の向きを、上の島なら下、下の島なら上として数えました。図の例は、下の島です。
V字反転・キーリバーサルとの違い
V字反転は、窓がなくても、足が連続したまま急に折り返す形です。キーリバーサルは、1本の足の形で反転を見るもので、窓は条件に入りません。アイランドリバーサルは、窓が左右に2回必要なので、次の節のとおり、足の数に対する出現回数は少なくなります。キーリバーサルの出現回数はキーリバーサルの記事、窓そのものの扱いは窓埋めの記事にまとめています。
アドバイスアイランドリバーサルは、窓で離れた足が、反対向きの窓で戻る形だよ。図の例は、左の窓が0.39円、右の窓が0.22円だったね。
アイランドリバーサルの出現回数|窓が開くのは週明けに集まる

窓が開く足
5通貨の足438,076本のうち、足全体(ヒゲを含む)が手前の足から離れた窓は、1時間足で916回(上302回・下614回)、4時間足で392回(上176回・下216回)、日足で39回(上23回・下16回)でした。1,000本あたりでは、1時間足が2.72回、4時間足が4.50回、日足が2.77回です。足の数は、1時間足が336,913本、4時間足が87,087本、日足が14,076本です。
窓の多くは、週末明けの足に開いています。週末明けは、手前の足との間が、1時間足・4時間足で24時間以上、日足で60時間以上空いた足です。週末明けに開いた窓は、1時間足で676回(73.8%)、4時間足で377回(96.2%)、日足で39回(全て)でした。それ以外の窓は、1時間足で240回、4時間足で15回、日足で0回で、1,000本あたりにすると、1時間足が0.71回、4時間足が0.17回です。
島の出現回数

島は、左右の窓の間に1〜5本の足を挟んだものを数えました。足全体(ヒゲを含む)が離れた島を「高値安値の島」、始値と終値の範囲(実体)だけが離れた島を「実体の島」と呼びます。高値安値の島は、1時間足で19回、4時間足と日足で0回でした。実体の島は、1時間足で1,675回、4時間足で458回、日足で117回です。
実体の窓は、高値安値の窓よりずっと多く、1,000本あたり、1時間足が177.7回、4時間足が180.3回、日足が206.5回開いています。大きさは、窓の手前までの14本の平均の値幅に対して、中央値が1時間足で0.9%、4時間足で0.4%、日足で1.1%と小さく、9割は1時間足で2.9%以下です。小さな窓が多いぶん、実体の島は数が増えます。
上の島と下の島の数は、高値安値の島(1時間足)が上1回・下18回です。実体の島は、1時間足が上632回・下1,043回、4時間足が上199回・下259回、日足が上61回・下56回で、下の島が多めです。下の島が多い原因は確かめていません。
週明け最初の1時間の薄さ

高値安値の島19回の内訳は、USD/JPYが2回、EUR/JPYが11回、AUD/JPYが6回で、EUR/USDとGBP/USDは0回です。19回すべてが2023年以降で、島の足が1本のものが18回、4本のものが1回(2026年7月24日(金)17時、世界標準時、USD/JPY)でした。19回のうち16回は週明けの足にかかり、19回すべてが、島の手前の足から右の窓の足までに、世界標準時の21〜23時の足を含みます。
週明け最初の1時間は、ティックの数が少なく、売値と買値の差が広い時間です。2023年1月〜2026年10月の週明け201回の中央値で、ティック数は2時間目の17〜40%、売値と買値の差は2時間目の約5〜7倍でした。EUR/JPYの2026年10月18日の例では、1時間目が808ティック・差の中央値0.090円、2時間目が3,538ティック・0.017円です。足全体が離れた島の多くは、こうした薄い時間の足にできています。
実体の島の例

実体の島は、ヒゲが前後の足と重なっていてもかまいません。図は、USD/JPYの1時間足で、2018年6月13日14時(世界標準時)からの4本が、前後の実体より下に離れた下の島です。実体の窓は、左が0.06円、右が0.02円と小さい例です。
実体の島の長さは、1時間足で1本が1,067回、2本が288回、3本が160回、4本が85回、5本が75回で、1本が全体の64%を占めます。また、1時間足の島のうち1,178回(70%)は、右の窓の足が、1日の区切り(ニューヨークの17時)の前後にあたる世界標準時の21〜23時の足でした(21時が310回、22時が624回、23時が244回)。
アドバイス足全体が離れた島は、1時間足で19回しかなかったよ。しかも週明けの薄い時間に集まっていたね。
アイランドリバーサルのあとの値動き|3・6・12本後の向きを測定

測り方
対象は、実体の島(1〜5本)です。島が完成した足(右の窓の足)の終値から、3本・6本・12本後の終値が、反転の向きに進んでいれば1件と数えました。上の島なら下、下の島なら上です。比べる相手は、全ての足から、同じ向きの割合を使って同数を選んだときの90%の範囲(ランダムの範囲)で、二項分布の正規近似で計算しています。5通貨を合わせて数えました。
1時間足は、島の手前の足から右の窓の足までに、世界標準時の21〜23時の足を含むものが1,362回あります。そこで、全1,675回のほかに、それを除いた313回も数えました(「除外後」)。4時間足で同じ除外をすると24回になり、少なすぎるので割合は出していません。日足は、島117回のうち、12本後の終値がまだない1回を除いた116回です。
3・6・12本後の結果
1時間足の全1,675回では、反転の向きへ進んだ割合が、3本後45.1%、6本後45.8%、12本後48.7%でした。範囲は48.2〜52.4%で、50%を含みます。3本後と6本後は範囲の下です。除外後の313回は、48.6%、49.8%、48.2%で、範囲は45.2〜54.7%で、50%を含み、3つとも範囲に入りました。
4時間足の458回は、3本後54.6%、6本後51.5%、12本後49.6%で、範囲は46.3〜54.0%で、50%を含みます。3本後は範囲の上端を0.6ポイント上回りました。日足の116回は、50.0%、52.6%、51.7%で、範囲は42.4〜57.7%で、50%を含み、3つとも範囲に入りました。
12通りの比べ方のうち、範囲の外は3つで、1時間足の2つは下、4時間足の1つは上と、向きがそろっていません。範囲は90%なので、12通りなら偶然でも1つほどは外れる計算です。ただし、この範囲は、島が独立に選ばれると仮定した計算で、島が近くで続けて起きると、実際の範囲は広がります。島のあとに、反転の向きへ進むとは言えませんでした。
測っていないこと
測ったのは、島が完成したあとの価格の向きだけです。売買の損益、損切りや利確の幅、勝率は測っていません。窓の大きさ別や、通貨ペアごと、移動平均線など別の指標との組み合わせも測っていません。
アドバイス除外後の1時間足は、48.2〜49.8%で、範囲は45.2〜54.7%だったよ。50%を含んでいるね。
アイランドリバーサルのダマシ|右の窓が12本以内に埋まる割合

右の窓が埋まる割合
島の右の窓が埋まる(価格が窓の手前の端まで戻る)と、島の反転は崩れた形になります。右の窓ができたあと12本以内に埋まった割合は、実体の島で、1時間足が68.2%(1,675回のうち1,142回)、4時間足が64.0%(458回のうち293回)、日足が69.0%(116回のうち80回)でした。
比べる相手は、実体の窓すべてを同じ条件で数えた割合です。1時間足が69.5%(59,852回のうち41,616回)、4時間足が69.5%(15,688回のうち10,902回)、日足が72.6%(2,889回のうち2,097回)でした。同数を選んだときの範囲は、1時間足が67.7〜71.4%、4時間足が66.0〜73.0%、日足が65.8〜79.4%です。島の割合は、1時間足と日足が範囲に入り、4時間足は範囲の下でした。高値安値の島(1時間足19回)は、10回が埋まりましたが、少ないので割合は出していません。
崩れたときの見方
島の右の窓が埋まる割合は、島ではない窓とほぼ同じで、島の窓だけが埋まりにくいとは言えませんでした。島のあとの窓が埋まる動きは、島に限らず、窓が開いたあとに普通に起きる動きです。窓が埋まる動きは窓埋めの記事、反転の形が崩れるダマシ全般はフォールスブレイクアウトの記事にまとめています。
週末をまたぐ窓の扱いは、月曜日の窓開けの記事とEAの週明けの窓のリスクの記事が参考になります。
アドバイス右の窓が12本以内に埋まった割合は、1時間足で68.2%だったよ。範囲は67.7〜71.4%で、その中に入っているね。
要点
・アイランドリバーサルは、窓で離れた足が反対向きの窓で戻る形。上の島は天井、下の島は底の反転を示す形として知られています
・5通貨の足438,076本(2016年1月〜2026年10月)で、足全体が離れた島は、1時間足19回・4時間足0回・日足0回。19回は、週明けなど世界標準時21〜23時の薄い時間にかかっていた
・実体だけで数えた島は、1時間足1,675回・4時間足458回・日足117回
・島が完成した3・6・12本後に反転の向きへ進んだ割合は、12通りのうち9つが範囲に入り、50%を含みました。範囲の外は3つで、向きはそろいませんでした
・右の窓が12本以内に埋まった割合は、1時間足で68.2%です。範囲は67.7〜71.4%で、島ではない窓とほぼ同じでした
・測っていないのは、売買の損益、損切りや利確の幅、勝率、窓の大きさ別
アイランドリバーサルのよくある質問
アイランドリバーサルは、FXでよく出ますか?
足全体が離れた島は、ほとんど出ませんでした。5通貨の10年あまりで、1時間足19回、4時間足と日足は0回です。窓の多くが週明けに開くためです。
島ができたら、反転すると考えてよいですか?
測った範囲では、反転するとは言えませんでした。実体の島が完成した3・6・12本後に反転の向きへ進んだ割合は、12通りのうち9つがランダムの範囲に入り、50%を含みました。
何本の足で島になりますか?
1本以上で、数に決まりはありません。この記事では1〜5本を数えました。実体の島は、1時間足で1本のものが64%でした。
株のチャートの島と、FXの島は同じですか?
形は同じですが、FXは株のデータで測っていません。この記事の数字は、FX5通貨のbidの足で、週明けの窓が島の数に大きく関わっていました。
損切りはどこに置けばよいですか?
損切りの幅は測っていません。測ったのは、右の窓が12本以内に埋まる割合で、1時間足では68.2%でした。島ではない窓も、同じくらい埋まります。
アイランドリバーサルのまとめ
アイランドリバーサルは、窓で離れた足が反対向きの窓で戻る反転の形です。Dukascopy のティックから作った5通貨の足438,076本(2016年1月〜2026年10月)では、足全体が離れた島は1時間足で19回、4時間足と日足で0回でした。窓の多くが週明けに開き、週明け最初の1時間は、ティックが少なく、売値と買値の差が広い時間です。実体だけで数えた島は、1時間足1,675回・4時間足458回・日足117回でした。
島が完成した3・6・12本後に反転の向きへ進んだ割合は、12通りのうち9つがランダムの範囲に入り、50%を含みました。範囲の外は3つで、向きはそろいませんでした。右の窓が12本以内に埋まる割合は、1時間足で68.2%(範囲67.7〜71.4%)で、島ではない窓とほぼ同じです。測っていない売買の損益や損切りの幅は、自分のデータで確かめてから使ってください。損益の見方はリスクリワードの記事にまとめています。
この記事はFXの手法の情報提供で、特定の取引をすすめるものではありません。FXには価格変動のリスクがあり、元本を超える損失が出ることもあります。取引は自己責任で、リスク管理を自分で決めて行ってください。
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