キーリバーサル FXの使い方|出現回数とあとの値動きを5通貨で実測

キーリバーサルは、前の足の高値か安値を抜けたあと、終値が反対側で終わる足です。この記事では、Dukascopy のティックから作った足で、USD/JPY・EUR/USD・GBP/USD・EUR/JPY・AUD/JPYの1時間足333,961本(2016年1月〜2026年10月)などを測りました。1時間足では、キーリバーサルの3本後に価格が反転の向きへ進んだ割合は、広い定義が48.8%、厳しい定義が47.1%で、ランダムの範囲(49.6〜50.1%と49.3〜50.4%)より低い側でした。4時間足と日足は、範囲に入りました。

目次

キーリバーサルとは|前の足の高値か安値を抜けて、反対側で終わる足

USD/JPYの日足で、前の足の高値と安値を点線で示し、弱気型の例と強気型の例のローソク足を上下に並べたチャート
出典: Dukascopy のティックから作った足(bid)。USD/JPYの日足で、弱気型と強気型の例を並べた図。

弱気型と強気型の定義

キーリバーサルは、前の足の高値か安値をいったん抜けたのに、終値が反対側で終わる足です。上へ抜けて下で終わるものを弱気型、下へ抜けて上で終わるものを強気型と呼びます。終値をどこと比べるかは決まっていないので、この記事では、次の2つに分けて数えました。

  • 広い定義の弱気型:高値が前の足の高値を上回り、終値が前の足の終値を下回る
  • 広い定義の強気型:安値が前の足の安値を下回り、終値が前の足の終値を上回る
  • 厳しい定義の弱気型:高値が前の足の高値を上回り、終値が前の足の安値を下回る
  • 厳しい定義の強気型:安値が前の足の安値を下回り、終値が前の足の高値を上回る

厳しい定義は、広い定義の中で、終値が前の足の終値ではなく、安値(強気型は高値)の向こう側まで届いたものです。図は、USD/JPYの日足(米東部時間17時区切り)で、どちらも厳しい定義に当てはまります。上の弱気型は2025年3月28日の足で、高値151.208が前の足の高値151.156を上回り、終値149.818が前の足の安値150.058を下回りました。下の強気型は2023年6月16日の足で、安値139.850が前の足の安値139.940を下回り、終値141.795が前の足の高値141.503を上回りました。

見つけ方の手順

  1. 前の足の高値と安値、終値を確認します。
  2. 今の足が、高値か安値のどちらかを抜けたかを見ます。
  3. 足が確定してから、終値が前の足の終値(厳しい定義なら安値か高値)の反対側かを確かめます。

終値は足が終わるまで決まらないので、3つ目は足の確定後にしか分かりません。高値や安値を抜けてすぐ戻る動きは、だましブレイクとも呼ばれます。見極め方はだましブレイクの記事に、抜けた方向についていく考え方はブレイクアウトの記事にまとめています。

アドバイス

キーリバーサルは、高値か安値を抜けたあとに、終値が反対側で終わる足だよ。終値を前の足の終値と比べるのが広い定義、安値か高値と比べるのが厳しい定義だね。

キーリバーサルの出現回数|1,000本あたり、時間足ごと

1時間足・4時間足・日足で、キーリバーサルが1,000本あたり何回出たかと、広い定義のうち前の足を包む足の割合を並べた表
出典: Dukascopy のティックから作った足(bid)、2016年1月〜2026年10月。5通貨の時間足別の出現回数。

時間足ごとの回数

測ったのは、USD/JPY・EUR/USD・GBP/USD・EUR/JPY・AUD/JPYの5通貨です。1時間足は、前の足と時間がつながっている足だけを数えました。週末をまたぐ足は、前の足とつながらないので除いています。4時間足は、1時間足をUTCの0時・4時・8時・12時・16時・20時で区切ってまとめた足で、日本時間では9時・13時・17時・21時・1時・5時の区切りです。日足は、米東部時間17時で区切った足で、前の営業日の足と比べています。足の数は、1時間足が333,961本、4時間足が84,212本、日足が14,066本です。

1,000本あたりの回数は、広い定義が1時間足275.3回・4時間足279.6回・日足268.0回で、厳しい定義が60.6回・77.6回・58.5回でした。広い定義は、足の約27%に当たります。1時間足の回数は、広い定義が91,926回(弱気型46,369回・強気型45,557回)、厳しい定義が20,222回(弱気型10,290回・強気型9,932回)です。1回は、1つの足で1回と数えました。

包み足との重なり

包み足(アウトサイドバー)は、高値が前の足の高値より上で、安値が前の足の安値より下の足です。図の「前の足を包む足」は、この包み足のことです。1時間足では、包み足が35,965回あり、そのうち35,828回(99.6%)が、広い定義のキーリバーサルでした。包み足は、終値が前の足の終値と同じでなければ、弱気型か強気型のどちらかになるためです。

逆に、広い定義の91,926回のうち、包み足でもあるのは35,828回(39.0%)です。厳しい定義の20,222回は、全てが包み足でした。4時間足では、包み足の99.8%が広い定義に、日足では99.9%が広い定義に当たりました。包み足とキーリバーサルは、別の形というより、大きく重なる形です。

アドバイス

広い定義は、1,000本あたり約270〜280回も出るよ。包み足は、1時間足で99.6%が広い定義に入ったね。

キーリバーサルのあとの値動き|1時間足は反転の向きに進む割合が低かった

1時間足でキーリバーサルの1本後・3本後・5本後・10本後に、反転の向きへ進んだ割合を、ランダムの範囲と並べた図
出典: Dukascopy のティックから作った足(bid)、2016年1月〜2026年10月。5通貨の1時間足で、キーリバーサルのあとに反転の向きへ進んだ割合。

測り方とランダムの範囲

キーリバーサルが出た足の終値から、1本・3本・5本・10本あとの終値が、反転の向きに進んだ割合を数えました。反転の向きは、弱気型なら下がること、強気型なら上がることです。終値が同じだった場合は、進んだにも進まなかったにも入れていません。対象は、直前の14本がつながっていて、後ろに10本以上の足がある足なので、件数は出現回数より少なく、1時間足の広い定義で91,897件、厳しい定義で20,214件です。

比べる相手には、ランダムの範囲を使いました。弱気型の件数は下がる向き、強気型の件数は上がる向きで、全ての足から同じ数を選んだときの割合を中心に、二項分布の正規近似で計算した90%の範囲です。5通貨を合わせて計算しています。この範囲は、足が1本ずつ独立に選ばれると仮定した計算で、近くに重なる足があると、実際の範囲は広がります。

1時間足の結果

1時間足で、反転の向きに進んだ割合は、広い定義が1本後48.9%・3本後48.8%・5本後49.3%・10本後49.5%、厳しい定義が47.8%・47.1%・47.9%・48.8%でした。ランダムの範囲は、広い定義が49.4〜50.0%・49.6〜50.1%・49.6〜50.1%・49.6〜50.2%、厳しい定義が49.1〜50.3%・49.3〜50.4%・49.3〜50.4%・49.3〜50.5%です。8つとも、範囲より低い側にありました。範囲の下端との差は、広い定義が0.1〜0.7ポイント、厳しい定義が0.5〜2.1ポイントです。

弱気型と強気型に分けると、3本後は、広い定義の弱気型が47.9%、強気型が49.8%でした。ランダムの割合が、下がる向きで48.7%、上がる向きで51.0%と、元から違うためです。それぞれの範囲は48.4〜49.1%と50.6〜51.4%で、どちらも範囲より低い側でした。厳しい定義の3本後を5通貨別に見ると、46.0〜47.7%で、5通貨とも範囲の下にありました。各通貨の期間を前半と後半に分けた10区分では、8区分が範囲より低く、2区分が範囲に入りました。

4時間足と日足の結果

1時間足・4時間足・日足の広い定義と厳しい定義について、3本後に反転の向きへ進んだ割合と件数、ランダムの範囲を並べた表
出典: Dukascopy のティックから作った足(bid)、2016年1月〜2026年10月。5通貨の時間足別の、3本後に反転の向きへ進んだ割合。

3本後の割合は、4時間足が広い定義49.9%・厳しい定義49.8%、日足が50.5%・49.0%でした。範囲は、4時間足が49.4〜50.4%と48.9〜50.9%、日足が48.5〜51.2%と46.9〜52.7%で、全て範囲に入りました。1本後・5本後・10本後を加えた4時間足と日足の16通りも、全て範囲に入っています。

件数は、広い定義で1時間足が91,897件、4時間足が23,517件、日足が3,730件と、時間足が長いほど少なくなります。厳しい定義の日足は813件で、範囲が46.9〜52.7%と広く、割合が範囲に入っても、差があるともないとも言いにくい件数です。

アドバイス

1時間足の3本後は、広い定義が48.8%、厳しい定義が47.1%で、ランダムの範囲より低かったよ。4時間足と日足は、範囲に入ったね。

キーリバーサルの条件分け|直前の流れと足の大きさで分けた結果

1時間足の広い定義で、直前の流れと足の大きさに分けたときの、5本後に反転の向きへ進んだ割合と件数、ランダムの範囲を並べた表
出典: Dukascopy のティックから作った足(bid)、2016年1月〜2026年10月。5通貨の1時間足で、条件ごとの5本後に反転の向きへ進んだ割合。

直前の流れで分ける

直前の流れは、前の足の終値と、その10本前の終値の差の向きです。弱気型の直前が上げ、強気型の直前が下げだったものを「逆向き」、弱気型の直前が下げ、強気型の直前が上げだったものを「同じ向き」としました。1時間足の広い定義で、5本後に反転の向きへ進んだ割合は、逆向きが49.8%(52,927件、範囲49.9〜50.6%)、同じ向きが48.7%(38,842件、範囲49.1〜49.9%)でした。残りの128件は、10本前と終値が同じで、どちらにも入れていません。

逆向きと同じ向きの差は1.0ポイントですが、範囲の中心も50.3%と49.5%で0.8ポイント違います。条件ごとの元の割合が違うため、差の大半は、その違いで説明できます。どちらも範囲の下端より低く、差は0.1〜0.3ポイントでした。

足の大きさで分ける

足の大きさは、その足の高値と安値の差が、直前14本の高値と安値の差の平均の何倍かです。1倍未満が50,472件で49.2%(範囲49.5〜50.2%)、1倍以上1.5倍未満が22,760件で49.2%(範囲49.4〜50.5%)、1.5倍以上が18,665件で49.8%(範囲49.3〜50.5%)でした。1.5倍以上だけが範囲に入り、ほかの2つは範囲の下端より0.2ポイント以内で低くなりました。

直前の流れの2区分と、足の大きさの3区分は、同じ足を別の分け方で並べたもので、独立した5つの結果ではありません。5つのうち4つが範囲より低い側でしたが、範囲の下端との差は最大でも0.3ポイントです。分けても、50%を大きく上回る区分は見つかりませんでした。

この記事で測ったこと

測ったのは、キーリバーサルの出現回数と、そのあとの価格の向きです。売買の損益、損切りや利確の幅、勝率、ほかの指標との組み合わせは測っていません。1時間足では、反転の向きへ進んだ割合が47.1〜49.5%で、50%との差は最大2.9ポイントでした。4時間足と日足は、ランダムの範囲に入りました。損益の面は、リスクリワードの記事と資金管理の記事にまとめています。

アドバイス

直前の流れや足の大きさで分けても、50%を大きく上回る区分はなかったよ。5つの区分は、同じ足を分けたものだね。

要点
・キーリバーサルは、前の足の高値か安値を抜けたあと、終値が反対側で終わる足。この記事では、広い定義(前の足の終値と比べる)と厳しい定義(前の足の安値か高値と比べる)に分けた
・5通貨の足の1,000本あたりの回数は、広い定義が268.0〜279.6回、厳しい定義が58.5〜77.6回
・1時間足では、包み足の99.6%が広い定義に当たり、厳しい定義は全てが包み足でした
・1時間足の3本後に反転の向きへ進んだ割合は、広い定義が48.8%、厳しい定義が47.1%で、ランダムの範囲(49.6〜50.1%と49.3〜50.4%)より低い側
・4時間足と日足は、3本後も、1・5・10本後を加えた16通りも、ランダムの範囲に入った
・直前の流れと足の大きさで分けても、50%を大きく上回る区分はなかった
・測っていないのは、売買の損益、勝率、ほかの指標との組み合わせ

キーリバーサルのよくある質問

キーリバーサルとは何ですか?

前の足の高値か安値を抜けて、終値が反対側で終わる足です。終値を前の足の終値と比べるものを広い定義、安値か高値と比べるものを厳しい定義として数えました。

キーリバーサルのあとは、反転しますか?

測った範囲では、反転の向きに進む割合は半分前後でした。1時間足の3本後は、広い定義が48.8%、厳しい定義が47.1%で、ランダムの範囲(49.6〜50.1%と49.3〜50.4%)より低い側でした。

時間足で結果は違いますか?

1時間足だけ、範囲より低い側でした。広い定義の3本後は、1時間足が48.8%、4時間足が49.9%、日足が50.5%です。4時間足と日足は、ランダムの範囲に入りました。件数が少ないほど範囲が広くなる点にも注意してください。

包み足との違いは何ですか?

大きく重なります。包み足は、高値が前の足より上で、安値が下の足です。1時間足の包み足のうち99.6%が広い定義に当たり、厳しい定義は全てが包み足でした。

キーリバーサルで勝てますか?

売買の損益は測っていません。測ったのは、あとの価格の向きだけです。1時間足の3本後は、ランダムの範囲より低い側、4時間足と日足は範囲に入りました。

キーリバーサルのまとめ

キーリバーサルは、前の足の高値か安値を抜けたあと、終値が反対側で終わる足です。Dukascopy のティックから作った5通貨の足(2016年1月〜2026年10月)では、広い定義が1,000本あたり268.0〜279.6回、厳しい定義が58.5〜77.6回出ました。1時間足では、包み足の99.6%が広い定義に当たります。

1時間足の3本後に反転の向きへ進んだ割合は、広い定義が48.8%、厳しい定義が47.1%で、ランダムの範囲(49.6〜50.1%と49.3〜50.4%)より低い側でした。4時間足と日足は、範囲に入りました。測っていない売買の損益や、ほかの指標との組み合わせは、自分のデータで確かめてから使ってください。ブレイクの失敗を逆に狙う手法は、タートルスープFX手法の記事にまとめています。

この記事はFXの手法の情報提供で、特定の取引をすすめるものではありません。FXには価格変動のリスクがあり、元本を超える損失が出ることもあります。取引は自己責任で、リスク管理を自分で決めて行ってください。

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本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。FX取引はレバレッジ取引の特性上、預託した証拠金以上の損失が生じる可能性があります。取引の際は、ご自身の判断と責任において行ってください。詳しくは特定商取引法に基づく表記をご確認ください。

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この記事を書いた人

シストレ.COM編集部は、FX自動売買(EA)とテクニカル分析を専門とするインターネットメディア「シストレ.COM」の編集チームです。200本以上のEAのフォワードテスト結果を公開し、実際の運用データに基づいた客観的な情報を発信しています。記事の執筆・監修はMetaTrader(MT4/MT5)での実運用経験を持つスタッフが担当。

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