Smoothed RSIの設定と使い方|平滑化の期間で回数と遅れはどう変わるか

Squeeze Momentum Indicator(LazyBear)

Smoothed RSIは、RSI(14期間)を移動平均(EMA)でならして、細かい上下を減らした指標です。この記事では、Dukascopy のティックから作った足で、USD/JPY・EUR/USD・GBP/USD・EUR/JPY・AUD/JPYの1時間足333,913本(2016年1月〜2026年10月)を測りました。5期間でならすと、70/30に入る回数は1,000本あたり31.3回から12.1回に、50を横切る回数は109.8回から49.8回に減り、山・谷の出る位置は約1本遅れました。70/30のサインのあとに価格がサインの向きへ進んだ割合は、49.0〜50.9%で、ランダムに足を選んだ場合の範囲に入りました。

目次

Smoothed RSIとは|RSIをEMAでならした指標

USD/JPYの1時間足96本のローソク足の下に、普通のRSIとSmoothed RSIとシグナル線を重ねたチャート
出典: Dukascopy のティックから作った足(bid)。USD/JPYの1時間足96本(日本時間の2026年7月7日0時から4日間)に、普通のRSIとSmoothed RSIを重ねた図。

RSIとSmoothed RSIの計算

RSI(相対力指数)は、一定の期間の上げ幅と下げ幅から、買いの勢いと売りの勢いを0〜100で表す指標です。70以上を買われすぎ、30以下を売られすぎの目安にします。Smoothed RSIは、このRSIを、EMA(指数平滑移動平均)でならした線です。

配布しているSmoothedRSI_systreの初期設定は、終値で出した14期間のRSIを、5期間のEMAでならした線です。その線をもう一度5期間のEMAでならしたシグナル線も、あわせて表示します。70・50・30の位置に横線が引かれます。この記事で「平滑5」と書くときは、この5期間のEMAでならしたSmoothed RSIのことです。

普通のRSIとの違い

図は、USD/JPYの1時間足96本に、普通のRSIとSmoothed RSIを重ねたものです。灰色の線が普通のRSI、青い線がSmoothed RSI、オレンジの線がシグナル線です。この4日間で、70以上へ上がる、または30以下へ下がる動きは、普通のRSIが5回、Smoothed RSIが2回でした。50を横切る動きは、普通のRSIが9回、Smoothed RSIが5回でした。

ならした分だけ、線の細かい上下は減ります。ただし、山や谷の出る位置は、普通のRSIよりあとにずれます。どれくらいずれるかは、次の節で測っています。

アドバイス

Smoothed RSIは、RSIをならした線だよ。図の4日間では、70/30に入る動きが5回から2回に減ったね。

Smoothed RSIの設定|平滑化の期間で回数と遅れが変わる

平滑化の期間をなし・3・5・9・14に変えたときの、70/30に入る回数と50を横切る回数を1,000本あたりで並べた棒グラフ
出典: Dukascopy のティックから作った足(bid)、2016年1月〜2026年10月。5通貨の1時間足で、平滑化の期間ごとの1,000本あたりの回数。

平滑化の期間と回数

RSIの期間は14のまま、平滑化の期間(EMAの期間)だけを、なし・3・5・9・14に変えて、回数を数えました。「70/30に入る」は、RSIが70未満から70以上へ上がる、または30超から30以下へ下がることです。「50を横切る」は、50を上へも下へもまたぐことです。どちらも、起きた1回を1件と数えました。各通貨の最初の600本は、計算の助走として除いています。

1,000本あたりの70/30に入る回数は、普通のRSIが31.3回、平滑3が16.9回、平滑5が12.1回、平滑9が7.6回、平滑14が4.8回でした。50を横切る回数は、109.8回、63.9回、49.8回、37.3回、30.1回です。333,913本での合計は、70/30に入る回数が10,442回から平滑5の4,034回に、50を横切る回数が36,659回から16,627回になりました。平滑化の期間を長くするほど、回数は減ります。

平滑化の期間と遅れ

平滑化の期間ごとに、RSIの山・谷と50を横切る点が普通のRSIより何本遅れるかと、70以上30以下にいる足の割合をまとめた表
出典: Dukascopy のティックから作った足(bid)、2016年1月〜2026年10月。5通貨の1時間足で、平滑化の期間ごとの遅れ(本数)。

遅れは、普通のRSIの山・谷(前後6本で最大か最小の点)が37,665個ある中で、同じ種類で最も近いSmoothed RSIの山・谷が、何本あとに出たかを数えました。15本以内にあったものだけを対象にし、通貨ごとの中央値を出しています。平滑5では、5通貨とも同じ値でした。対象は36,141個で、遅れは1本でした。50を横切る点の遅れも同じ求め方で、平滑5は1本です。

平滑化の期間を伸ばすと遅れも増え、平滑14では、山・谷が2本、50を横切る点が3本です。平滑3は山・谷が0本、50を横切る点が1本でした。70以上30以下にいる足の割合は、普通のRSIが11.5%、平滑5が8.7%、平滑14が4.9%です。ならすと、回数が減る代わりに、動きが出る位置は遅れます。

ならし方の違い|RSIをならす型と終値もならす型

普通のRSI、RSIをならす型、終値もならす型の5と5・14と14について、70/30に入る回数と50を横切る回数を並べた表
出典: Dukascopy のティックから作った足(bid)、2016年1月〜2026年10月。5通貨の1時間足で、ならし方の型ごとの1,000本あたりの回数。

Smoothed RSIには、RSIをならす型のほかに、先に終値をEMAでならしてからRSIを出し、そのRSIをさらにEMAでならす型があります。これを「終値もならす型」と呼びます。5と5は両方とも5期間、14と14は両方とも14期間のEMAです。下の画面は、MT4に表示されたSmoothed RSIの例で、ラベルに「presmooth EMA(14)」「posmooth EMA(14)」とあり、終値もならす型の14と14にあたります。

MT4のUSD/JPY1時間足チャートの下に、終値もならす型のSmoothed RSIを表示した実際の画面
出典: シストレ.COMで掲載していたMT4の実画面。USD/JPYの1時間足に、終値もならす型の14と14を表示した例。

1,000本あたりの回数は、普通のRSIが70/30に入る31.3回・50を横切る109.8回、RSIをならす平滑5が12.1回・49.8回、終値もならす5と5が27.2回・35.4回、14と14が18.0回・20.1回でした。終値もならす型では、70以上30以下にいる足の割合が、5と5で45.0%、14と14で61.1%と、普通のRSIの11.5%より大きくなります。遅れは、同じ求め方で、5と5が山・谷2本(対象33,960個)・50を横切る点3本、14と14が山・谷4本(対象23,876個)・50を横切る点7本でした。

時間足を変えたときの回数

15分足・1時間足・4時間足について、普通のRSIからSmoothed RSIへ変えたときの70/30に入る回数と50を横切る回数の変化を並べた表
出典: Dukascopy のティックから作った足(bid)、2016年1月〜2026年10月。5通貨の時間足別の1,000本あたりの回数。

時間足を15分足と4時間足にしても、平滑5にすると回数は半分以下になりました。70/30に入る回数は、15分足が27.6回から9.9回、4時間足が32.1回から12.9回です。50を横切る回数は、15分足が120.2回から53.6回、4時間足が107.1回から51.0回です。4時間足は、1時間足を日本時間の9時・13時・17時・21時・1時・5時の区切りでまとめた足で、足の数は84,087本です。15分足の足の数は1,344,482本でした。

アドバイス

平滑を長くすると、回数は減るけれど遅れが増えるよ。平滑5は、70/30に入る回数が12.1回で、遅れは1本だったね。

Smoothed RSIのMT4・MT5での入れ方|ZIPの中身と手順

Smoothed RSIのファイルをMT4とMT5に入れる5つの手順と、置くフォルダの違いを並べた表
シストレ.COMで配布しているSmoothedRSI_systreを、MT4とMT5に入れる手順。

MT4の入れ方

  1. ダウンロードしたZIPを展開し、MT4フォルダの中の SmoothedRSI_systre.ex4 を取り出します。
  2. MT4の「ファイル」から「データフォルダを開く」を選び、「MQL4」の中の「Indicators」に、ex4ファイルを置きます。
  3. ナビゲーターの「インディケータ」を右クリックして「更新」を選ぶか、MT4を再起動します。
  4. 「挿入」から「インディケータ」「カスタム」を選び、SmoothedRSI_systreをチャートに出します。

MT5の入れ方

MT5も手順は同じで、違うのは取り出すファイルと置くフォルダだけです。ZIPのMT5フォルダの中の SmoothedRSI_systre.ex5 を取り出し、「ファイル」の「データフォルダを開く」から「MQL5」の中の「Indicators」に置きます。そのあと、ナビゲーターで更新し、「挿入」「インディケータ」「カスタム」から表示します。

ダウンロードと初期設定

ZIPには、MT4用のex4ファイルとMT5用のex5ファイルが、それぞれのフォルダに入っています。ex4はMT4用、ex5はMT5用なので、入れる先を間違えないでください。表示すると、入力の初期値は、RSI期間が14、平滑期間が5、適用価格が終値です。この記事の平滑5は、この初期値と同じ設定です。

無料配布のサンプルです。商用利用・再配布はできません。

アドバイス

ファイルの置き場所は、MT4がMQL4、MT5がMQL5のIndicatorsだよ。置いたあとは、更新を忘れないでね。

Smoothed RSIの使い方|70/30と50のあとの値動きを測った結果

70/30に入った4本後・12本後と出た4本後・12本後に、価格がサインの向きへ進んだ割合を、ランダムの範囲と並べた図
出典: Dukascopy のティックから作った足(bid)、2016年1月〜2026年10月。5通貨の1時間足で、70/30のサインのあとにサインの向きへ進んだ割合。

70/30に入ったあと・出たあと

70/30のサインは、「入った」と「出た」の2つに分けました。入ったは、70以上へ上がった足と、30以下へ下がった足です。出たは、70を下回った足と、30を上回った足です。70の側は売りのサイン、30の側は買いのサインとして、その足の終値から4本後と12本後の終値で、サインの向きに進んだ割合を数えました。売りは下がれば、買いは上がれば、サインの向きに進んだとします。サイン1回を1件と数え、平滑5では、4本後・12本後とも約4,030件でした。

比べる相手には、全ての足から同じ数の足を、同じ売り買いの向きで選んだときの割合を中心に、二項分布の正規近似で計算した90%の範囲(ランダムの範囲)を使いました。5通貨を合わせて計算しています。平滑5の割合は、出た4本後が49.0%、出た12本後が50.9%、入った4本後が50.5%、入った12本後が50.9%で、範囲は48.5〜51.1%です。4つとも範囲に入り、50%を含みます。

普通のRSIでは、約10,440件で、出た4本後が49.3%、出た12本後が50.8%、入った4本後が51.7%、入った12本後が50.5%でした。範囲は49.0〜50.6%で、出た12本後と入った4本後の2つが、範囲を上回りました。差は最大でも1.1ポイントです。範囲は90%なので、8つの比べ方のうち、偶然でも1つほどは外れる計算です。70/30のサインのあと、サインの向きへ進む割合が大きく偏るとは言えませんでした。

50を横切ったあと

50を横切った4本後に、価格が横切った向きへ進んだ割合を、全ての横切り・平均線と同じ向き・逆向きに分けてランダムの範囲と並べた図
出典: Dukascopy のティックから作った足(bid)、2016年1月〜2026年10月。5通貨の1時間足で、50を横切ったあとに横切った向きへ進んだ割合。

50を上へ横切ったら上がれば、下へ横切ったら下がれば、横切った向きに進んだとして、その足の終値から4本後の終値で数えました。平均線は、終値の100本の単純移動平均です。横切った足の終値が平均線より上なら上向き、下なら下向きとして、横切った向きが平均線の向きと同じ場合と、逆の場合に分けました。平滑5の対象は、全てで16,627件で、そのうち平均線と同じ向きが9,048件、逆向きが7,579件です。

横切った向きに進んだ割合は、平滑5で、全てが48.3%、平均線と同じ向きが48.2%、逆向きが48.3%でした。普通のRSIは、全てが48.8%、同じ向きが49.0%、逆向きが48.6%です。6つとも50%を下回り、5つが比べる範囲の下側にありました。範囲は、同じ条件の全ての足から同じ数を選んだときの割合を中心に、二項分布の正規近似で計算した90%の範囲で、全てでは平滑5が49.2〜50.5%です。

ただし、この範囲は、足が1本ずつ独立に選ばれると仮定した計算です。4本後までの動きが重なる足が近くにあると、実際の範囲は広がります。12本後では、平滑5の全てが49.7%で、同じ条件の全ての足の49.9%とほぼ同じでした。50を横切ったあとに、横切った向きへ進むとは言えませんでした。

測っていないこと

この記事で測ったのは、サインのあとの価格の向きと、サインの回数・遅れです。売買の損益、損切りや利確の幅、勝率、ほかの指標との組み合わせは測っていません。移動平均線やボリンジャーバンドと組み合わせた場合や、通貨ペアごとの違い、ダイバージェンス(価格とRSIの向きのずれ)も測っていません。測った範囲では、普通のRSIから平滑5へ変えると、回数は減り、遅れは約1本増え、サインのあとの向きの割合は、ランダムの範囲と大きく変わりませんでした。

アドバイス

70/30のあとに進んだ割合は、平滑5で49.0〜50.9%だったよ。範囲は48.5〜51.1%で、50%を含んでいるね。

要点
・Smoothed RSIは、RSI(14期間)をEMAでならした指標。配布ファイルの初期値は、RSI期間14・平滑期間5・終値
・5通貨の1時間足333,913本で、平滑5にすると、70/30に入る回数が1,000本あたり31.3回から12.1回、50を横切る回数が109.8回から49.8回に減った
・遅れは、平滑5で山・谷1本・50を横切る点1本。平滑14では2本と3本
・70/30のサインのあと、サインの向きに進んだ割合は、平滑5で49.0〜50.9%(範囲48.5〜51.1%で、50%を含む)
・50を横切ったあと、4本後に横切った向きへ進んだ割合は、平滑5で48.3%。50%を下回りましたが、範囲の前提から差があるとは言えません
・測っていないのは、売買の損益、勝率、ほかの指標との組み合わせ

Smoothed RSIのよくある質問

Smoothed RSIとは何ですか?

RSIをEMAでならした指標です。細かい上下が減る代わりに、動きは少し遅れて出ます。

おすすめの設定値はありますか?

おすすめは測っていません。配布ファイルの初期値は、RSI期間14・平滑期間5です。平滑を長くすると、回数は減り、遅れは増えます。平滑5は70/30に入る回数が12.1回で遅れが1本、平滑14は4.8回で2本でした。

普通のRSIより、成績は上がりますか?

売買の損益は測っていません。70/30のサインのあと、サインの向きに進んだ割合は、平滑5で49.0〜50.9%で、ランダムの範囲に入りました。

MT4とMT5のどちらでも使えますか?

どちらでも使えます。ZIPに、MT4用のex4とMT5用のex5が入っています。

MT4・MT5に最初から入っていますか?

入っていません。カスタムインジケーターなので、ファイルを入れる必要があります。

Smoothed RSIのまとめ

Smoothed RSIは、RSIをEMAでならした指標です。Dukascopy のティックから作った5通貨の1時間足(2016年1月〜2026年10月、333,913本)では、平滑5にすると、1,000本あたりの70/30に入る回数が31.3回から12.1回に、50を横切る回数が109.8回から49.8回に減りました。山・谷と50を横切る点の遅れは、約1本です。平滑化の期間を長くすると、回数はさらに減り、遅れも増えます。

70/30のサインのあとに、サインの向きへ進んだ割合は、平滑5で49.0〜50.9%で、ランダムの範囲(48.5〜51.1%)に入りました。50を横切ったあとの割合は48.3%で50%を下回りましたが、範囲の前提から、差があるとは言えません。測っていない売買の損益や、ほかの指標との組み合わせは、自分のデータで確かめてから使ってください。RSIの基本はRSIの記事、EMAはEMAの記事にまとめています。

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この記事を書いた人

シストレ.COM編集部は、FX自動売買(EA)とテクニカル分析を専門とするインターネットメディア「シストレ.COM」の編集チームです。200本以上のEAのフォワードテスト結果を公開し、実際の運用データに基づいた客観的な情報を発信しています。記事の執筆・監修はMetaTrader(MT4/MT5)での実運用経験を持つスタッフが担当。

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