ローソク足の見方と主要パターン|4つの形を10年分で実測

テクニカル分析 完全版

ローソク足は、一定の期間の始値・高値・安値・終値を1本の足で表したチャートです。実体とヒゲの形から、その期間に価格がどう動いたかが分かります。この記事では、Dukascopyのティックから作った足(USD/JPY・EUR/USD・GBP/USD、2016〜2025年)で、包み足・ピンバー・赤三兵(黒三兵)・はらみ足の4つの形を式で決めて数え、形が完成した次の足を測りました。1時間足で、次の足が形の期待どおりに動いた割合は46〜51%で、同じ測り方を全部の足に当てた値の約50%と近い値でした。8つの形のうち5つは、全部の足よりわずかに低い値です。日足は件数が少なく、区間が広くなりました。この測り方では、形だけを根拠に入る方法の優位は確認できませんでした。

目次

ローソク足とは?4本値と見方の基本

USD/JPY 1時間足の実際のローソク足15本のチャートと、右端の1本の始値・高値・安値・終値を示した図
右端の1本は、2025年6月3日9時(UTC)の足で、始値142.799・高値142.932・安値142.767・終値142.855の陽線です。出典:Dukascopyのティックから作った足。

ローソク足は、一定の期間(1分、1時間、1日など)の値動きを、4つの価格で1本にまとめて描く方法です。1本の足が、その期間の始値・高値・安値・終値を表します。1時間足なら1本が1時間、日足なら1本が1日です。

ローソク足の構造:4本値・実体・ヒゲ

  • 始値:その期間の最初の価格です。
  • 終値:その期間の最後の価格です。
  • 高値:その期間で最も高かった価格です。
  • 安値:その期間で最も安かった価格です。

始値と終値の間を太く描いた部分が実体、実体から高値・安値へ伸びる細い線がヒゲ(上ヒゲ・下ヒゲ)です。上の実際の1本では、実体は0.056(142.799から142.855)、上ヒゲは0.077、下ヒゲは0.032で、実体の大きさは、高値と安値の幅(0.165)の約34%でした。実体が大きいほど、期間の中で終値が始値から離れたことを表し、ヒゲが長いほど、いったん動いた価格が戻されたことを表します。

ローソク足の模式図。陰線と陽線について、始値・終値・高値・安値と、実体・上ヒゲ・下ヒゲの位置を示した図
陰線(青)と陽線(赤)の模式図。陽線は終値が始値より高く、陰線は低い。

陽線と陰線:1時間足で見た割合

終値が始値より高い足が陽線、低い足が陰線です。この記事の図では、陽線を赤、陰線を青で描いています。3通貨ペアを合わせて数えると、陽線の割合は、1時間足で50.4%、4時間足で50.8%、日足で52.9%でした。始値と終値が同じ足は、1時間足で約0.6%あります。陽線と陰線は、ほぼ半々です。

1時間足・4時間足・日足について、ローソク足の実体が高値と安値の幅に占める割合を4つの区分で示した積み上げ棒グラフ
実体の割合の分布。3通貨ペアを合わせた足の数に占める割合。出典:Dukascopyのティックから作った足。

実体の大きさ(実体÷高値と安値の幅)で分けると、1時間足では、10%未満が10.5%、10〜30%が22.2%、30〜60%が35.7%、60%以上が31.5%でした。日足は、順に10.1%、20.8%、36.7%、32.4%で、1時間足と近い分布です。実体が小さく、ヒゲが長い足も、実体が大きい足も、どちらも珍しくありません。後ろの実測では、この分布を前提に、形を式で決めて数えています。

ラインチャートやバーチャートとの違い

ラインチャートは終値だけを結んだ線で、バーチャート(OHLCバー)は4本値を棒と左右の短い線で表します。ローソク足は、バーチャートと同じ4本値を、実体の色と大きさで表した描き方です。始値と終値の関係(陽線か陰線か)が色で分かる点が違いです。どの描き方が優れているかは、この記事では測っていません。

アドバイス

4本値が1本に入っているから、実体とヒゲの長さを見るだけで、その期間の動きが分かるんだ。

ローソク足の主要パターンと意味

この記事で数える包み足・ピンバー・赤三兵・はらみ足の決め方と、弱気側の形を並べた表
強気側の決め方。弱気側は上下を入れ替えた形です。出典:Dukascopyのティックから作った足。

ローソク足の形には、名前のついたものが数多くあります。名前や形の決め方は、書き手や本によって違いがあり、決まった数字の基準はありません。この記事では、よく使われる4つの形を、上の表のとおり式で決めました。後ろの実測の節で、この定義で数えています。

1本で見る形

1本の足の形は、実体とヒゲの長さの組み合わせで分けられます。下の形は、形の説明であり、出たあとの値動きは、この記事では測っていません。

  • 大陽線・大陰線:実体が大きく、ヒゲが短い足です。始値から終値まで、同じ向きに大きく動いた足を指します。
  • 寄付き坊主:始値が高値(陰線)または安値(陽線)と同じで、始値側にヒゲがない足です。
  • 下ヒゲ陽線・上ヒゲ陰線:下(上)へいったん動いたあと、始値より上(下)で終わった足です。
  • 首吊り線:実体が上のほうにあり、長い下ヒゲがある足です。形はハンマーと同じで、出た位置(上昇のあとか下落のあとか)で名前が変わります。
  • シューティングスター:実体が下のほうにあり、長い上ヒゲがある足です。シューティングスターの記事に、形と出る場面をまとめています。

ヒゲが実体の3倍以上ある足(上ヒゲまたは下ヒゲ)は、3通貨ペアの1時間足の約21%、日足の約19%あります。長いヒゲの足は、特別に珍しい形ではありません。

2〜3本の組み合わせ

複数の足の並びで決める形もあります。次の4つは、後ろの実測で数えた形です。

  • 包み足:前の足の実体を、次の足の実体が包む形です。強気の包み足は、陰線のあとの陽線が前の実体を包みます。
  • ピンバー:長いヒゲと小さい実体の足です。この記事では、下ヒゲが実体の3倍以上の形を強気、上ヒゲが3倍以上の形を弱気としています。
  • 三兵:同じ向きの足が3本続く形です。赤三兵は陽線が3本、黒三兵は陰線が3本続きます。
  • はらみ足:前の大きな実体の中に、次の小さな実体が収まる形です。
USD/JPY 1時間足で陰線を陽線が包んだ包み足の1件と、その後の値動きを示したローソク足のチャート
強気の包み足の1件(USD/JPY、2025年6月3日0時UTC)。2025年6月以降で最初に現れた、実体がATRの半分以上の例です。完成した足の終値は142.706で、5本先は142.951(+1.14 ATR)でした。1件だけの例で、平均的な結果ではありません。出典:Dukascopyのティックから作った足。
GBP/USD 1時間足で陽線が3本続いた赤三兵の1件と、その後の値動きを示したローソク足のチャート
赤三兵の1件(GBP/USD、2025年6月11日4時UTCに完成)。2025年6月以降で最初に現れた例です。完成した足の終値は1.34825で、5本先は1.34971(+1.01 ATR)でした。1件だけの例で、平均的な結果ではありません。出典:Dukascopyのティックから作った足。

上の2つの例は、形が出たあとに、期待どおりの向きへ動いた例です。例は、結果を見て選んだものではなく、2025年6月以降で最初に現れた件です。形のあとの動きが平均でどうなるかは、後ろの節で数えています。

押し目買い・戻り売りは、上昇(下降)トレンドの途中で、いったん逆向きに動いたあとに、元の向きへ戻る場面で使われる言葉です。押し目買いと戻り売りの記事で、見分け方をまとめています。三角持ち合いは、高値が切り下がり、安値が切り上がって、値幅が小さくなっていく形で、三角持ち合いの記事で扱っています。

模式図で見るパターン

次の模式図は、名前のついた形の、一般的な説明を図にしたものです。形の名前と、そのあとの動きの説明は、書き手によって違い、この記事では測っていません。左が形、右が説明の図です。

スパイクハイ・スパイクロー

スパイクハイは、上げたあとに、長い上ヒゲの足が出て、下げに転じる形です。スパイクローは、その逆の形です。

スパイクハイ・スパイクローのローソク足パターンを示した模式図
スパイクハイ・スパイクローの形を解説したチャート図

スラストダウン・スラストアップ

スラストダウンは、大きな陰線が出て、そのあとも下げが続く形です。スラストアップは、大きな陽線が出て、上げが続く形です。

スラストダウン・スラストアップのローソク足パターンを示した模式図
スラストダウン・スラストアップの形を解説したチャート図

リバーサルハイ・リバーサルロー

リバーサルハイは、直近の高値を更新したあとに、大きく下げて終わる形です。リバーサルローは、直近の安値を更新したあとに、大きく上げて終わる形です。

リバーサルハイ・リバーサルローのローソク足パターンを示した模式図
リバーサルハイ・リバーサルローの形を解説したチャート図

ランウェイダウン・ランウェイアップ

ランウェイダウンは、陰線が続いて、安値を更新し続ける形です。ランウェイアップは、陽線が続いて、高値を更新し続ける形です。

ランウェイダウン・ランウェイアップのローソク足パターンを示した模式図
ランウェイダウン・ランウェイアップの形を解説したチャート図

下降ピンバー・上昇ピンバー

下降ピンバーは、長い上ヒゲがあり、終値が始値より低い足です。上昇ピンバーは、長い下ヒゲがあり、終値が始値より高い足です。ピンバーの次の足は、後ろの実測で数えています。

下降ピンバー・上昇ピンバーのローソク足パターンを示した模式図
下降ピンバー・上昇ピンバーの形を解説したチャート図

フォールスブレイクアウト・フェイクセットアップ

フォールスブレイクアウトは、直近の高値(安値)を超えたあとに、すぐ戻る形です。フェイクセットアップは、レンジの下限(上限)を一度割ったあと、レンジの中へ戻って逆向きへ動く形です。ここでの名前は、この記事の実測で言う「ダマシ」(終値がラインを超えたあと、3本のうち1本でも終値がラインに戻ること)とは、決め方が別です。

フォールスブレイクアウトのローソク足パターンを示した模式図
フォールスブレイクアウトの上昇サインの形を示した模式図
フェイクセットアップの下落サインの形を示した模式図
フェイクセットアップの上昇サインの形を示した模式図
アドバイス

名前はたくさんあるけど、形の決め方は書き手で違うよ。この記事では、4つだけ式で決めて数えたんだ。

ローソク足パターンの実測:形の次の足はどう動いたか

この記事で測った使い方と、測っていない使い方を分けて並べた表
測った範囲と、測っていない使い方。出典:Dukascopyのティックから作った足。

パターンの記事には、「この形が出たら反転しやすい」という説明がよくあります。その形が出たあとの動きを、実際の足で数えました。結果の見方は、形のあとの次の足が、形の期待した向きに動いた割合を、同じ測り方を全部の足に当てた値と比べることです。

測り方

  • データ:Dukascopyのティックから作った足(bid・UTC)の1時間足と日足です。期間は2016年1月〜2025年12月、通貨ペアはUSD/JPY・EUR/USD・GBP/USDです。1時間足は186,665本、日足(UTC22時区切り)は8,749本で、日足は1時間足から組み直しました。
  • 形の決め方:上の表のとおりです。ATRは、直近14本の値幅の平均(Wilder)です。弱気側は、価格の上下をひっくり返して同じ式で数えました。形は、その足が確定した時点(終値)で判定します。週末などの休場をまたぐ形は除きました。
  • 結果の測り方:形が完成した足の次の足の終値が、完成した足の終値より、期待どおりの向き(強気は上、弱気は下)にあったかを数えました。5本先の終値も同じように見ました。
  • 比べる値:「全ての足」は、同じ測り方を、形に関係なく全部の足に当てた値です。割合の区間は、95%(Wilson)です。
  • 除いたもの:スプレッド、手数料、スワップ、約定のずれは引いていません。1時間足の中央値のスプレッドは、ATRの約0.03〜0.04倍です。5本先は、窓が重なるので、件数ほど独立した件数ではありません。

形の次の足の向き

1時間足で、形が完成した次の足が期待どおりに動いた割合を、95%の区間と全ての足の値と並べた点のグラフ
1時間足の、形の次の足の結果。出典:Dukascopyのティックから作った足。

1時間足で、形の次の足が期待どおりに動いた割合は、包み足(強気)が48.8%(区間は47.9〜49.6%)、包み足(弱気)が48.0%、ピンバー(強気)が49.8%、ピンバー(弱気)が48.2%、赤三兵が46.9%(45.8〜48.0%)、黒三兵が46.2%、はらみ足(強気)が51.0%(49.5〜52.4%)、はらみ足(弱気)が49.4%でした。全ての足は、強気側が50.5%、弱気側が49.5%です。

8つの形のうち、区間が全ての足の値より下だったのは、包み足の2つ、ピンバー(弱気)、赤三兵、黒三兵の5つで、上だった形はありませんでした。差は1〜4ポイントです。三兵は、3本続いた向きと逆に、次の足が動く側に寄っていました。形の次の足の向きは、優位として使える大きさではありません。

日足で、形が完成した次の足が期待どおりに動いた割合を、95%の区間と全ての足の値と並べた点のグラフ
日足の、形の次の足の結果。出典:Dukascopyのティックから作った足。

日足は、件数が237〜763件で、区間が約±4〜±6ポイントと広くなりました。次の足が期待どおりだった割合は、包み足(強気)が50.7%、ピンバー(強気)が53.5%(区間は49.8〜57.1%)、ピンバー(弱気)が45.1%、赤三兵が45.6%などです。全ての足は、強気側が51.6%、弱気側が48.4%でした。赤三兵だけが、区間の上限(50.2%)が全ての足の区間の下限(50.5%)を下回りましたが、ほかの形は区間が重なり、1時間足と同じく、はっきりした差は見られませんでした。

5本先の結果

形が完成してから5本先の終値が期待どおりだった割合と、値幅の平均を、1時間足と日足で並べた表
5本先の割合と、値幅の平均(ATR単位)。下の2行が全ての足。出典:Dukascopyのティックから作った足。

5本先の終値が期待どおりだった割合は、1時間足で47.8〜52.4%、日足で47.0〜51.4%でした。値幅の平均は、1時間足で−0.03〜+0.03 ATR、日足では、黒三兵の−0.15 ATR(285件)を除いて−0.04〜+0.02 ATRでした。はらみ足(強気)の1時間足は、52.4%(区間は50.9〜53.8%)で、全ての足の50.7%をわずかに上回りましたが、平均は+0.03 ATRで、スプレッドの大きさ(約0.03〜0.04 ATR)と同じです。16通りを並べているので、1つ2つは偶然でも外れて見えます。

ピンバーが高値・安値を更新した場合

ピンバーが直近20本の高値または安値を更新したときと更新しなかったときで、次の足が期待どおりだった割合を比べた点のグラフ
ピンバーが、直近20本の高値・安値を更新したかで分けた結果。出典:Dukascopyのティックから作った足。

「ピンバーは、高値や安値の付近で出ると効く」という説明があります。ピンバー自身が、直近20本の安値(強気)または高値(弱気)を更新した足と、更新しなかった足に分けて、次の足を数えました。強気と弱気は合計しています。

1時間足では、更新した4,482件が51.0%(区間は49.5〜52.4%)、更新しなかった28,355件が48.7%(48.1〜49.3%)でした。更新した足のほうが2ポイントほど高い値ですが、全ての足の約50%とは区間が重なり、5本先の平均は−0.046 ATRで、期待とは逆でした。日足は、更新した202件が45.5%(38.8〜52.4%)、更新しなかった1,265件が49.7%(47.0〜52.5%)で、件数が少なく、差は決められません。高値・安値を更新したピンバーが、次の足でよく効くとは言えませんでした。

アドバイス

形の次の足の向きは、どの形も全部の足と近い値だったよ。優位があるとは言えなかったんだ。

ローソク足とラインの組み合わせ:ブレイクとダマシ

USD/JPY 1時間足で、終値が直前20本の最高値を超えた1件と、その後3本の終値を示したローソク足のチャート
直前20本の最高値(143.267)を、終値143.421で超えた足(USD/JPY、2025年6月3日12時UTC)。2025年6月以降で最初に現れた例で、続く3本の終値は143.533・143.77・143.94で、ラインに戻らず、ダマシではありませんでした。出典:Dukascopyのティックから作った足。

ローソク足を、水平線やトレンドラインなどのラインと組み合わせる方法は、よく使われます。ラインは、過去に価格が止まった(または抜けた)水準を結んだ線です。ここでは、ラインを直前20本の高値・安値として式で決め、ラインを終値が超えたあとの動きを測りました。

水平線での見方

水平線は、過去に何度か価格が止まった水準に引く横線です。一般には、ラインにヒゲが触れて戻った足は反転の候補、実体がラインを超えて終わった足は通過、と見られます。ヒゲで戻ったときの次の足や、触れた回数ごとの結果は、この記事では測っていません。

トレンドラインでの見方

トレンドラインは、安値同士(上昇)または高値同士(下降)を結んだ斜めの線です。ラインの引き方は、人によって違い、式で決めにくいため、この記事では測っていません。

ブレイク後のダマシを測る

ブレイクは、終値がラインを超えることです。ここでは、終値が直前20本の最高値を初めて超えた足(下抜けは最安値)を、ブレイクとして数えました。そのあとの3本のうち、1本でも終値がラインに戻ったものを「ダマシ」としています。3通貨・1時間足の13,454件のうち、ダマシは47.9%でした(上抜け47.3%、下抜け48.6%)。

終値が直前20本の高値・安値を超えたあとにダマシとなった割合を、ティック数の比と抜けの大きさで分けて示した点のグラフ
ブレイク後のダマシの割合を、ティック数の比と、抜けの大きさで分けた結果。出典:Dukascopyのティックから作った足。

ティック数(足の中の価格更新の回数。出来高の代わり)が、同じ時刻の直前20本の平均より少ない3分の1では、ダマシが54.0%(区間は52.5〜55.4%)、中間が48.9%、多い3分の1が40.9%(39.4〜42.3%)でした。ティック数が多いほど、ダマシが少なく見えます。

ただし、抜けが大きいほど、ダマシは少なくなります。抜けの大きさ(終値とラインの差を、ATRで割った値)を中央値(0.367 ATR)で半分に分けると、抜けが小さい半分は、ティック数が少ない側63.2%・中間62.8%・多い側60.8%で、差は2ポイントほどです。抜けが大きい半分は、38.7%・35.4%・28.5%で、差は約10ポイントでした。ティック数の差の多くは、抜けの大きさで説明され、「出来高が伴えば本物」は、一部しか裏づけられませんでした。ティック数は、実際の取引量そのものではありません。

リテスト

リテストは、ラインを超えたあとに、価格がラインまで戻ってくる動きです。戻ったあとの足の形で、そのあとの動きを見る方法があります。リテストでの足の形ごとの結果は、この記事では測っていません。

アドバイス

ブレイクのダマシは約半分だったよ。ティック数が多いと少なく見えたけど、抜けの大きさの違いも大きかったんだ。

ローソク足を使った手法の考え方

EUR/USD 1時間足で下ヒゲが長いピンバーの1件と、その後の値動きを示したローソク足のチャート
強気のピンバーの1件(EUR/USD、2025年6月2日13時UTC)。2025年6月以降で最初に現れた例です。完成した足の終値は1.14191で、5本先は1.14414(+1.29 ATR)でした。1件だけの例で、平均的な結果ではありません。出典:Dukascopyのティックから作った足。

ここまでの実測は、形だけを見て入る方法を測ったものです。ここからは、その結果を踏まえて、ローソク足を手法に使うときの考え方を整理します。

ローソク足単体で判断するとき

終値で確定してから判断するのは、実測と同じやり方です。足は終わるまで、始値以外の3つの価格が変わるので、形も途中で変わります。この記事の形は、すべて足が確定した時点で判定しています。

単体の形だけで入ったときの結果は、前の節のとおりです。1時間足の次の足は、全部の足とほぼ同じで、5本先の平均も、スプレッドを引く前で、ほぼ0でした。形は、判断の材料のひとつであり、それだけを根拠にするのは、この測り方では支持されませんでした。

他の指標と組み合わせるとき

移動平均線・ボリンジャーバンド・RSIなどと組み合わせる方法は、よく紹介されます。組み合わせた結果は、この記事では測っていません。それぞれの見方は、移動平均線・ボリンジャーバンド・RSIの記事にまとめています。

ダマシを避ける考え方

ダマシは、ブレイクの約半分で起きました。出来高(ティック数)は、ダマシの割合と関係が見えましたが、抜けの大きさと一緒に動いていました。位置(ラインの近く)や複数の時間足の一致は、測っていません。

出来高の見方は出来高分析の記事、複数の時間足の見方はマルチタイムフレーム分析の記事で扱っています。

売買シナリオの例

次は、よく紹介される手順を、実測していない例として書いたものです。結果は、測っていません。

  • 押し目買い:上昇トレンドの途中で、いったん陰線が出たあと、サポートライン付近で下ヒゲの長い陽線が出たら買う、という手順です。
  • 戻り売り:下降トレンドの途中で、いったん陽線が出たあと、レジスタンスライン付近で上ヒゲの長い陰線が出たら売る、という手順です。
  • ブレイク:はらみ足が続いたあと、高値を超える大陽線(安値を割る大陰線)が出たら、その向きに入る、という手順です。

どの手順も、損切りを先に決めておくことが前提です。入る前に、デモや過去のチャートで、同じ式で数えてみると、この記事と同じように、手順ごとの結果が分かります。

アドバイス

組み合わせの結果は測っていないよ。使うなら、自分で数えてから決めよう。

要点
・ローソク足は、一定期間の始値・高値・安値・終値を1本にまとめたチャートで、実体とヒゲの長さで形が決まる
・陽線の割合は、1時間足で50.4%、日足で52.9%で、ほぼ半々
・実測(3通貨・2016〜2025年)で、1時間足の形の次の足が期待どおりだった割合は46.2〜51.0%で、全ての足の約50%と近く、8つのうち5つはわずかに下
・日足は件数が237〜763件で区間が広く、5本先の平均も−0.04〜+0.02 ATR(黒三兵を除く)で、はっきりした差はなし
・ブレイク(直前20本の高安超え)の47.9%はダマシで、ティック数が多いと少なく見えたが、抜けの大きさでほぼ説明できた
・移動平均線・RSIとの組み合わせ、複数の時間足、ラインの引き方、スプレッドは測っていない。数字は、売買の成績や将来を約束するものではない

ローソク足に関するよくある質問

ローソク足とは何ですか?

一定期間の4本値を1本で表した足です。始値と終値の間が実体、高値・安値へ伸びる線がヒゲです。

陽線と陰線の違いは何ですか?

終値が始値より高ければ陽線、低ければ陰線です。3通貨の1時間足では、陽線が約半分でした。

代表的なローソク足パターンは何ですか?

包み足・ピンバー・三兵・はらみ足などです。この4つで次の足を数えましたが、全ての足と比べた差は、1時間足で最大4ポイントほどでした。

どの時間足で見るべきですか?

この記事では、優劣はつけられませんでした。測ったのは1時間足と日足で、日足は件数が少なく、区間が広くなりました。

ローソク足だけでトレードできますか?

形だけで入る方法の優位は、この測り方では確認できませんでした。他の指標を重ねた場合は、測っていません。

初心者が最初に覚えるべきパターンは何ですか?

まず4本値と、実体・ヒゲの見方です。形の名前は、そのあとに、包み足とピンバーから確かめるのが分かりやすいです。

ローソク足のまとめ

ローソク足は、4本値を1本にまとめ、実体とヒゲで形が決まります。陽線と陰線は、ほぼ半々で、実体の大きさも、1時間足と日足で似た分布でした。包み足・ピンバー・三兵・はらみ足を式で決めて数えると、1時間足で形の次の足が期待どおりに動いた割合は46〜51%で、全ての足の約50%と近い値でした。日足は件数が少なく、はっきりした差は見られませんでした。ブレイクの約半分はダマシで、ティック数が多いと少なく見えましたが、抜けの大きさでほぼ説明できました。この測り方では、ローソク足の形だけで入る方法の優位は確認できませんでした。

他の指標との組み合わせ、複数の時間足、ラインの引き方、スプレッドを引いた損益は、測っていません。使うときは、デモや過去のチャートで、決めた式のとおりに数えて、結果を確かめてからにしてください。ローソク足が作る大きな形としては、カップウィズハンドルの投資戦略も、あわせて確認できます。この記事の数字は、売買の成績や将来を約束するものではありません。

⚠ リスクに関する注意事項

本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。FX取引はレバレッジ取引の特性上、預託した証拠金以上の損失が生じる可能性があります。取引の際は、ご自身の判断と責任において行ってください。詳しくは特定商取引法に基づく表記をご確認ください。

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この記事を書いた人

シストレ.COM編集部は、FX自動売買(EA)とテクニカル分析を専門とするインターネットメディア「シストレ.COM」の編集チームです。200本以上のEAのフォワードテスト結果を公開し、実際の運用データに基づいた客観的な情報を発信しています。記事の執筆・監修はMetaTrader(MT4/MT5)での実運用経験を持つスタッフが担当。

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