
MT4ヒストリカルデータとは|1分足の記録と保存される場所

MT4ヒストリカルデータの中身
MT4のヒストリカルデータは、通貨ペアごとの過去の足の記録です。1本の足には、日付・時刻・始値・高値・安値・終値・出来高が入っています。MetaQuotes社のヘルプでは、MT4が持つ価格の履歴は足だけで、気配値はBidだけだと説明されています。Askは、テストを始めた時点のスプレッドを足して作る設定が標準です。
この記事の測定で使う足は、Dukascopy のティックから自分で作ったものです。MT4が持つ足とは別物なので、数字は「Dukascopy の気配値でこうだった」という意味です。ブローカーごとのデータの差は測っていません。
MT4ヒストリカルデータの保存場所
ファイルはMT4のデータフォルダの中にあります。ヘルプによると、HSTファイルはhistoryフォルダに置かれ、時間足ごとに1ファイルです。ファイル名は、通貨ペア名のあとに足の分数が続きます。上の画面のように、ブローカーのサーバー名のフォルダの中に入っています。
アドバイスデータは、ブローカーのサーバーごとのフォルダに入っているよ。会社を変えたらフォルダも別になるよ。
MT4ヒストリカルデータのダウンロード手順|ヒストリーセンターの使い方

ヒストリーセンターの開き方

MT4の「ツール」メニューから「ヒストリーセンター」を選ぶか、F2キーを押します。左の一覧で通貨ペアを選び、時間足の「1分足」などを選ぶと、右に足の一覧が出ます。上の画面では、EURUSDの1時間足が2,379件で、2024年6月25日までのデータでした。
ダウンロードできる範囲
通貨ペアの選択後に「ダウンロード」を押すと、MetaQuotes社のサーバーから取れます。ヒストリーセンターのヘルプ(2026年10月30日確認)には、次のように書かれています。
- ダウンロードできるのは、基本の通貨ペアの1999年以降のデータ。
- 落ちてくるのは1分足だけで、ほかの時間足は端末が1分足から作り直す。
- ダウンロードしたデータは、ブローカーの取引サーバーのデータと違うことがある。
基本の通貨ペア以外や、1999年より前は、ここからは取れません。そのときは、次の節のように、CSVなどのファイルを自分で取り込みます。
入れ方は3通り

ダウンロードは手軽ですが、1分足だけで、対象の通貨も限られます。長い期間や基本以外の通貨を使いたいときは、CSVなどの取り込みか、HSTファイルを置く方法を選びます。
アドバイスダウンロードで取れるのは1分足だけ。ほかの時間足は、MT4が1分足から作り直すんだよ。
MT4ヒストリカルデータのインポート方法|CSVとHSTの取り込み

CSVを取り込む手順
- ヒストリーセンター(F2キー)を開き、取り込みたい通貨ペアと時間足を選びます。
- 「インポート」を押し、CSVなどのファイルを選びます。
- 区切りの文字、飛ばす列や行、時間のずらし、出来高の有無を、上の表のとおりに指定します。
- 日付の形式を、ファイルの書き方に合わせて選びます。
ヘルプによると、取り込めるのはCSV・PRN・TXT・HTM・HSTです。1行は、日付・時刻・始値・高値・安値・終値・出来高の順に並べます。日付の形式は6通りで、年が先の2024.06.25・2024-06-25・2024/06/25と、日が先の25.06.2024・25-06-2024・25/06/2024です。取り込み画面では、ファイルの書き方に合う形式を選びます。
時間のずらしは、ヘルプでは時間単位で指定する項目です。ファイルの時刻とサーバーの時刻が違うときは、この項目で合わせます。
HSTファイルを置く方法

HSTファイルは、「ファイル」の「データフォルダを開く」から開く場所の、historyフォルダにあるサーバー名のフォルダに置きます。ファイル名は、通貨ペア名のあとに足の分数を付けた形で、時間足ごとに1ファイルです。
最大バー数の設定
MT4には、ディスクに残す足の数を決める「最大バー数」の設定があります。チャートの設定のヘルプでは、任意の数を指定できると説明されています。ヒストリーセンターのヘルプには、この数を超えると古い足から消えるとあります。1分足を長い期間入れるときは、次の節の本数を見て、設定を大きくしておきます。
アドバイス日付の書き方は6通りから選べるよ。取り込む前に、ファイルの1行目の書き方を見ておこう。
MT4ヒストリカルデータの本数|時間足ごとに何本になるか

1分足は10年で370万本を超える
USD/JPYで、ティックが1本以上あった区切りだけを足として数えました。2025年は、1分足が371,704本、5分足が74,683本、1時間足が6,226本、4時間足が1,610本、日足が313本です。2016〜2025年の10年では、1分足が3,704,128本、1時間足が61,981本、日足が3,034本でした。
日足の313本は、平日261日に、日曜の夜に始まる分の52本を足した数です。日曜の夜の分は、世界標準時では日曜の日付になるので、日足が1本増えます。本数はすべて世界標準時の区切りで数えたものです。
ほかの4通貨の1分足の本数
2016〜2025年の1分足は、EUR/USDが3,726,414本、GBP/USDが3,727,322本、EUR/JPYが3,729,413本、AUD/JPYが3,730,863本でした。USD/JPYの3,704,128本を入れた5通貨の差は、最大で26,735本、0.7%です。1年で見ると、2025年の1分足は5通貨とも371,093〜372,088本に収まりました。
アドバイスUSD/JPYの1分足は、2025年だけで371,704本、10年で3,704,128本だったよ。足の数は時間足で大きく違うね。
MT4ヒストリカルデータの品質|ティックが0本で足がない分を数える

足がない分は、どう見えるか
ティックから1分足を作ると、その分にティックが1本もないときは、足ができません。図は、USD/JPYの2025年4月9日20:30〜22:30(世界標準時)の120分です。90分に足があり、30分は足がありませんでした。120分の間のティックは8,524本、安値は147.233、高値は147.850です。
ここからは、「ティックが0本の分」を、5通貨全体で数えます。数え方は、ティックが1本以上あった世界標準時の1時間を取り出し、その中の60分のうち、ティックが0本の分を数えるものです。週末のようにティックがない時間は、分母に入れていません。
年ごとの割合

5通貨をまとめた割合は、2016年が0.09%、2017年が0.10%、2018年が0.08%、2019年が0.12%でした。2020年に0.33%になり、2021年は0.71%と最も高くなっています。そのあとは、2022年が0.45%、2023年が0.49%、2024年が0.52%、2025年が0.48%、2026年(10月29日まで)が0.41%です。
2016〜2019年をまとめると0.10%(7,452,360分のうち7,224分)、2022〜2026年をまとめると0.47%(9,029,940分のうち42,817分)でした。通貨と年の組み合わせで最も高かったのは、2021年のUSD/JPYの1.02%です。2016〜2019年の組み合わせでは、最も高くても0.18%でした。
時間帯ごとの割合

世界標準時の21時は3.7%、22時は2.1%で、ほかの時間帯より高くなっています。日本時間では、21時が朝の6時、22時が朝の7時です。8〜19時は、5通貨のどれも0.32%以下でした。ティックが0本の69,498分のうち、21〜22時の分は48,793分で70.2%ですが、分母に占める21〜22時は8.3%です。
21時の割合は、USD/JPYが3.88%、EUR/USDが3.27%、GBP/USDが3.26%、EUR/JPYが4.39%、AUD/JPYが3.67%でした。22時は、2.34%、2.45%、2.28%、2.05%、1.54%です。通貨によって順番は入れ替わりますが、5通貨とも21時と22時が高い形は同じです。
通貨ごとの割合

5通貨の合計は、20,229,240分のうち69,498分で0.34%です。通貨別では、USD/JPYが4,028,520分のうち15,979分で0.40%、EUR/USDが4,050,360分のうち15,647分で0.39%、GBP/USDが4,050,060分のうち14,598分で0.36%でした。EUR/JPYは12,346分で0.30%、AUD/JPYは10,928分で0.27%です。5つの合計は、15,979+15,647+14,598+12,346+10,928で69,498分になります。
この割合は、Dukascopy の気配値で数えたものです。ブローカーのMT4のデータで同じ分が欠けるとは限りません。ティックが0本の分が、バックテストの損益をどれだけ変えるかも測っていません。
アドバイスティックが0本の分は全体の0.34%だったけど、その70.2%は世界標準時の21〜22時に集まっていたよ。
MT4ヒストリカルデータとスプレッド|時間帯と年で変わる値

時間帯で変わるスプレッド
MetaQuotes社のヘルプでは、MT4の履歴はBidだけで、Askはテスト開始時点のスプレッドで作ると説明されています。そこで、Dukascopy の気配値で、スプレッドが時間帯でどう変わるかを測りました。各分の最後のティックの(ask−bid)を集め、世界標準時の時ごとに中央値を出しています。1pipsは、JPYが付く通貨で0.01、ほかは0.0001です。
世界標準時の21時は、5通貨とも中央値が最も高くなりました。USD/JPYは1.4pipsで、7〜18時の最大値0.4pipsの3.5倍です。EUR/USDは1.0pips(7〜18時は0.3pips)、GBP/USDは2.8pips(0.8pips)、EUR/JPYは2.5pips(0.6〜0.7pips)、AUD/JPYは2.6pips(0.6〜0.7pips)でした。22時は、USD/JPYが0.9pips、EUR/USDが0.6pips、GBP/USDが1.7pips、EUR/JPYが1.6pips、AUD/JPYが1.4pipsです。
この21時は、前の節でティックが0本の分が最も集まっていた時間でもあります。時間帯でスプレッドが3倍以上になる通貨があるため、テストの設定を一つのスプレッドに固定すると、21時前後の約定は実際の気配値と差が出ます。その差が損益にどれだけ効くかは、ここでは測っていません。
年で変わるスプレッド

USD/JPYの中央値は、2016年が0.4pips、2017〜2021年が0.3pips、2022年が0.7pips、2023〜2025年が0.6pips、2026年(10月29日まで)が0.4pipsでした。GBP/USDは、2016年が1.1pipsで、2026年は0.7pipsです。EUR/JPYは2021年の0.5pipsから、2022年は1.1pipsに上がり、2026年は0.9pipsでした。
同じ通貨でも、年が違えばスプレッドの水準が違います。古い期間のテストに今のスプレッドを当てはめると、実際の気配値とずれる可能性があります。ただし、これはDukascopy の気配値の話で、ブローカーのスプレッドとは別です。
アドバイス世界標準時の21時は、GBP/USDのスプレッドが2.8pipsで、日中の0.8pipsの3.5倍だったよ。
MT4ヒストリカルデータの使い方|バックテストの3つの方法

検証の方法でデータの使い方が変わる
ストラテジーテスターのヘルプには、検証の方法が3つあります。「始値のみ」は完成した足だけを調べ、最も速い方法です。「コントロールポイント」は、1つ下の時間足を使って足の中を粗く見積もります。「全ティック」は足の中を最も細かく作る方法で、期間全体を1分足が覆っていることが望ましいと書かれています。
つまり、全ティックで試すなら、1分足のデータが要ります。前の節のとおり、ダウンロードで取れるのは1分足だけで、基本の通貨ペアの1999年以降です。EAのバックテストの手順はMT4のバックテストの記事、MT4の基本設定はMT4の設定の記事にまとめています。
モデリング品質の色
テスト後に出る品質の帯は、色で意味が決まっています。ヘルプによると、灰色はデータを使っていない部分、赤は下の時間足が足りない部分、緑は見積もって作った部分で、明るい緑ほど品質が高い印です。この記事では、品質の百分率は扱いません。
この記事で測った範囲
測ったのは、Dukascopy のティックから作った5通貨の、足の本数、ティックが0本の分の割合、スプレッドの中央値です。バックテストの損益、EAの成績、MT4が持つブローカーごとのデータの違いは測っていません。EAの選び方はEAの情報の記事にまとめています。
アドバイス全ティックで試すなら1分足のデータが要るよ。取れる範囲を先に確かめておこう。
要点
・MT4のヒストリカルデータは、ヒストリーセンター(F2キー)から、ダウンロードかCSVなどの取り込みで入れる
・ダウンロードは基本の通貨ペアの1999年以降で、1分足だけ(MetaQuotes社のヘルプ)
・USD/JPYの1分足は、2025年の1年で371,704本、2016〜2025年の10年で3,704,128本
・5通貨の1分足で、ティックが0本の分は20,229,240分のうち69,498分(0.34%)。70.2%は世界標準時の21〜22時
・スプレッドの中央値は、世界標準時の21時に5通貨とも、7〜18時の最大値の3.3〜3.7倍
・測っていないのは、バックテストの損益と、ブローカーごとのデータの違い
MT4ヒストリカルデータのよくある質問
MT4のヒストリカルデータはどこで入れますか?
ヒストリーセンターです。ツールメニューか、F2キーで開きます。
ダウンロードできる期間はいつからですか?
基本の通貨ペアで1999年からです。落ちてくるのは1分足だけです。
インポートできるファイルの形式は何ですか?
CSV・PRN・TXT・HTM・HSTです。日付の形式は6通りから選びます。
ヒストリカルデータに欠けはありますか?
Dukascopy の気配値では、0.34%の分でティックが0本でした。ブローカーのデータは測っていません。
バックテストでスプレッドは固定で足りますか?
時間帯で変わるので、固定だと差が出ます。損益への影響は測っていません。
MT4ヒストリカルデータのまとめ
MT4のヒストリカルデータは、ヒストリーセンターからダウンロードするか、CSVやHSTファイルを取り込んで入れます。ダウンロードは1分足だけで、基本の通貨ペアの1999年以降です。足の本数は大きく、USD/JPYの1分足は10年で3,704,128本になりました。
Dukascopy のティックから作った5通貨の1分足では、ティックが0本の分が0.34%あり、その70.2%は世界標準時の21〜22時に集まっていました。スプレッドの中央値も、21時には5通貨とも7〜18時の最大値の3.3〜3.7倍でした。テストの結果への影響は測っていないので、自分のデータで確かめてから使ってください。
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