
ツーステップリバーサルとは|山・戻り高値・安値の3点で決める反転の形

1段階目と2段階目の定義
ここでは、天井側の形(弱気型)で説明します。底側の形(強気型)は、上下を逆にしたものです。
- 山:左右3本ずつの足より高い高値で、直前20本の高値より上のもの
- 1段階目:山のあとに、左右3本ずつの足より高い高値ができ、その高値が山の高値より低いこと。山からそこまでの最安値(以下、安値)までの下げが、山の直前14本の高値と安値の差の平均(以下、平均値幅)以上であること
- 2段階目:1段階目が確定したあとに、終値が安値を下回ること
左右3本ずつの足より高い高値は、後ろの3本が終わるまで確定しません。そのため、1段階目の確定は、戻り高値の足から3本あとの足が終わった時点です。確定までに、山の高値を上回ったものや、終値が安値を下回ったものは、数えていません。
図は、USD/JPYの4時間足(UTC)の例です。2023年8月29日12時の足の高値147.374が山で、同日16時の足の安値145.667が安値です。8月30日8時の足の高値146.535が、山より低い戻り高値で、山から安値までの下げは約171 pipsでした。8月30日20時の足が終わった時点で1段階目が確定し、8月31日16時の足の終値145.454が安値を下回って、2段階目になりました。時刻のUTCは、日本時間より9時間遅い時刻です。
見つけ方の手順
- 左右3本ずつの足より高く、直前20本の高値も上回る高値を、山として決めます。
- 山のあとに、山より低い高値が出て、3本あとの足が終わるまで待ちます。これが1段階目です。
- 確定後に、終値が安値を下回ったかを見ます。下回れば2段階目で、山の高値を先に上回ったら、形は崩れたと見ます。
高値が同じ高さで2回止まる形は、ダブルトップ・ダブルボトムの記事にまとめています。この記事の形は、戻り高値が山より低ければよく、高さがそろっている必要はありません。高値や安値を抜けた足の終値だけを見る形は、キーリバーサルの記事で測っています。
アドバイス山・戻り高値・安値の3点を決めれば、1段階目と2段階目を機械で見つけられるよ。名前に決まった定義はないから、この記事で形を決めて数えたんだ。
ツーステップリバーサルの出現回数|足1,000本あたり27〜29件

数え方と対象
測ったのは、USD/JPY・EUR/USD・GBP/USD・EUR/JPY・AUD/JPYの5通貨です。4時間足は、1時間足をUTCの0時・4時・8時・12時・16時・20時で区切ってまとめた足で、日本時間では9時・13時・17時・21時・1時・5時の区切りです。日足は、米東部時間17時で区切った足です。足の数は、1時間足が336,913本、4時間足が87,087本、日足が14,071本です。
1件は、1つの山から作った形1つです。1段階目が確定した時点で数え、その後の50本の動きを見ます。1段階目の確定までに、山の高値を上回った形(1時間足で11,725件)と、終値が安値を下回った形(3,810件)は、件数に入れていません。
時間足ごとの件数
件数は、1時間足が9,800件(弱気型5,008件・強気型4,792件)、4時間足が2,343件(1,215件・1,128件)、日足が398件(201件・197件)です。足1,000本あたりでは、1時間足が29.1件、4時間足が26.9件、日足が28.3件で、約34〜37本に1件の割合でした。時間足が長いほど件数は少なくなり、日足の398件は、1時間足の4%ほどです。
アドバイス形は、足1,000本あたり27〜29件ぐらい出たよ。日足は398件しかないから、結果の範囲は広くなるんだ。
ツーステップリバーサルの2段階目|山の高値更新より先に来る割合

測り方とランダムの線
1段階目が確定した足から50本以内に、終値が安値を下回る(2段階目)か、高値が山の高値を上回る(高値更新)か、どちらが先かを数えました。同じ足で両方に当たったときは、高値更新が先としています。50本以内にどちらにも届かなかったものは「決着なし」です。
比べる相手は、ランダムの線です。1件ごとに、確定した足の終値から、山の高値までの距離と安値までの距離と同じ幅の上下の線を引き、起点を無作為に20回選んで、同じ判定をしました。範囲は、二項分布の正規近似で計算した90%の範囲です。近くに重なる件があると、実際の範囲は広がります。
時間足ごとの結果
2段階目が先に来た割合は、1時間足が55.5%(ランダム52.8%、範囲52.0〜53.7%)、4時間足が57.0%(53.0%、51.3〜54.7%)、日足が58.5%(55.7%、51.6〜59.8%)でした。ランダムとの差は、1時間足が2.7ポイント、4時間足が4.0ポイント、日足が2.8ポイントです。1時間足と4時間足は範囲より上で、日足は398件と少なく、範囲に入りました。
高値更新が先に来た割合は、1時間足が40.2%(ランダム40.3%、範囲39.5〜41.1%)、4時間足が39.0%(40.4%、38.8〜42.1%)、日足が36.4%(39.0%、35.0〜43.0%)で、3つとも範囲に入りました。1時間足の差は、2段階目が先が2.7ポイント高く、高値更新が先が0.1ポイント低く、決着なしが2.6ポイント低い(4.3%と6.9%)というものです。決着がついた形だけで比べると、2段階目が先の割合は58.0%で、ランダムの56.7%(範囲55.9〜57.6%)との差は1.3ポイントに縮みます。
条件を変えた場合と通貨・期間別
山の判定を左右5本ずつ、下げ幅を平均値幅の2倍以上に厳しくしても、傾向は同じでした。2段階目が先の割合は、1時間足が7,056件で54.8%(ランダム51.5%、範囲50.5〜52.4%)、4時間足が1,894件で57.1%(53.2%、51.3〜55.1%)で、どちらも範囲より上です。高値更新が先は、1時間足が36.5%(36.7%)、4時間足が34.8%(36.3%、範囲34.4〜38.1%)でした。
1時間足の2段階目が先の割合を通貨別に見ると、53.6〜56.5%で、範囲より上が4通貨、範囲に入ったのがEUR/USDの1通貨です。各通貨の期間を前半と後半に分けた10区分では、6区分が範囲より上、4区分が範囲に入り、範囲より下の区分はありませんでした。
アドバイス1時間足は、2段階目が先に来る割合が55.5%で、ランダムの52.8%より高かったよ。でも、高値更新が先の割合は40.2%と40.3%で同じだったんだ。
ツーステップリバーサルの2段階目のあと|反転の向きに進んだ割合は50%前後

測り方
2段階目が先に来た形について、2段階目の足の終値から、1本・3本・5本・10本・20本あとの終値が、反転の向きに進んだ割合を数えました。反転の向きは、弱気型なら下がること、強気型なら上がることで、終値が同じだった場合は、進んだに入れていません。件数は、1時間足が5,441件、4時間足が1,335件、日足が233件です。
比べる範囲は、全ての足から同じ数を選んだときの割合を中心にした、90%の範囲です。弱気型は下がる向き、強気型は上がる向きで数え、5通貨を合わせて計算しています。件が近い時期に重なる分、実際の範囲はこれより広くなります。
結果
1時間足では、1本後48.8%・3本後48.5%・5本後49.8%・10本後49.7%・20本後51.3%でした。範囲は48.6〜50.9%から48.9〜51.1%で、50%を含みます。3本後は範囲の下端より0.3ポイント低く、20本後は上端より0.2ポイント高く、残りの3つは範囲に入りました。50%との差は、最大でも1.5ポイントです。
4時間足では、49.2%・50.2%・50.0%・50.9%・50.3%で、5つとも範囲(47.7〜52.2%から47.8〜52.3%)に入りました。日足は233件と少なく、範囲は44.6〜55.5%と広い中で、1本後の56.2%だけが上端を0.8ポイント上回り、ほかの4つは範囲に入りました。山の判定を厳しくした場合も、1時間足と4時間足の10通りが、全て範囲に入りました。
アドバイス2段階目のあとに反転の向きへ進んだ割合は、どの時間足も50%前後だったよ。1時間足と4時間足で範囲からはみ出したのは、1時間足の2つだけで、差は0.3ポイントと0.2ポイントだったね。
ツーステップリバーサルを待つ間の動き|2段階目までに待つ本数と下げ幅

待った本数と下げ幅
2段階目が先に来た形で、1段階目の確定から2段階目まで待った本数の中央値は、1時間足が6本(四分位3〜12本)、4時間足が5本(2〜11本)、日足が5本(2〜10本)でした。山の高値から2段階目の終値までの下げの中央値は、平均値幅の5.0倍・4.7倍・4.4倍です。
2段階目の終値から、その後20本の最安値までの追加の下げは、中央値が2.3倍・2.2倍・2.0倍で、全ての足から同じ測り方をした値(2.0倍・2.0倍・1.9倍)より、0.1〜0.3倍大きい程度でした。山の高値から2段階目の終値までの下げの中央値は、平均値幅の4.4〜5.0倍で、追加の下げの中央値(2.0〜2.3倍)の2倍前後でした。
この記事で測ったこと
測ったのは、形の件数と、2段階目が先に来る割合、そのあとの価格の向き、待った本数と下げ幅です。売買の損益、損切りや利確の幅、勝率、水平線や移動平均線・オシレーターとの組み合わせ、上位足との関係は測っていません。損益の面は、リスクリワードの記事と資金管理の記事にまとめています。山の高値更新が先に来て形が崩れる動きは、だましブレイクの記事やブレイクアウトの記事も参考になります。
アドバイス2段階目の時点で、山の高値からの下げの中央値は平均値幅の4.4〜5.0倍だったよ。そのあとの追加の下げは、全ての足とあまり変わらなかったね。
要点
・ツーステップリバーサルは、山のあとに山より低い戻り高値ができ(1段階目)、終値が山のあとの安値を下回る(2段階目)形。決まった定義は見つからず、この記事で形を決めて数えた
・5通貨の足1,000本あたりの件数は、1時間足29.1件・4時間足26.9件・日足28.3件で、1時間足は9,800件
・2段階目が山の高値更新より先に来た割合は、1時間足55.5%・4時間足57.0%・日足58.5%で、ランダムの線(52.8%・53.0%・55.7%)より高かったが、日足は範囲に入った
・高値更新が先に来た割合は、1時間足40.2%でランダムの40.3%と同じ
・2段階目のあとに反転の向きへ進んだ割合は、1時間足の1〜20本後が48.5〜51.3%、4時間足が49.2〜50.9%で、50%前後
・2段階目の時点で、山の高値からの下げの中央値は平均値幅の4.4〜5.0倍(1時間足は5.0倍)
・測っていないのは、売買の損益、勝率、ほかの指標との組み合わせ
ツーステップリバーサルのよくある質問
ツーステップリバーサルとは何ですか?
山のあとに山より低い戻り高値ができ、終値が山のあとの安値を下回る形です。決まった定義は見つからなかったので、この記事の定義で数えました。
2段階目を待てば、だましは減りますか?
減るかどうかは測っていません。測ったのは、1段階目のあとに2段階目と山の高値更新のどちらが先に来たかで、1時間足は55.5%と40.2%でした。
2段階目のあとは、反転が続きますか?
測った範囲では、半々に近い結果でした。1時間足の3本後は48.5%で、範囲(48.8〜51.0%)の下端との差は0.3ポイントです。
どの時間足で測りましたか?
1時間足・4時間足・日足です。日足は398件と少なく、ランダムの範囲が広いので、差があるともないとも言いにくい結果です。
ツーステップリバーサルで勝てますか?
売買の損益は測っていません。測ったのは、形の件数と、そのあとの価格の向きだけです。
ツーステップリバーサルのまとめ
ツーステップリバーサルは、山のあとに山より低い戻り高値ができ、終値が山のあとの安値を下回る、2段階の形です。Dukascopy のティックから作った5通貨の足(2016年1月〜2026年10月)では、足1,000本あたり26.9〜29.1件見つかりました。1段階目のあとに2段階目が先に来た割合は、1時間足55.5%・4時間足57.0%で、ランダムの線(52.8%・53.0%)より高く、日足は58.5%で範囲に入りました。
一方、2段階目のあとに反転の向きへ進んだ割合は、1時間足の1〜20本後が48.5〜51.3%、4時間足が49.2〜50.9%と、50%前後でした。測っていない売買の損益や、ほかの指標との組み合わせは、自分のデータで確かめてから使ってください。
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