
ZigZagとは?高値と安値の頂点を線でつなぐインジケーター

ZigZagの見え方
ZigZag(ジグザグ)は、チャートの高値(山)と安値(谷)を交互に線でつなぐインジケーターです。上の図は、USD/JPYの1時間足118本に既定値のZigZagを重ねたもので、頂点は7つです。小さな上下は線に出ず、大きな山と谷だけが残ります。
頂点の決まり方
MetaQuotesのZigZag.mq4・ZigZag.mq5では、直近のDepth本のなかで最高値(最安値)をつけた足だけが頂点の候補になります。候補のうち、Backstepの範囲にある古い候補で、新しい候補より極端でないものは消されます。残った山と谷が交互に並んだものがZigZagの線です。「一定の変化率(%)以上動いたら反転する」という仕組みではなく、設定にも割合の指定はありません。
アドバイスZigZagは、足の高値・安値から山と谷を拾って結んだ線だよ。何%動いたら描く、という仕組みじゃないんだ。
ZigZagの設定|Depth・Deviation・Backstepの既定値とおすすめ

MT4・MT5に入っているZigZagの既定値は、Depth 12、Deviation 5、Backstep 3です。おすすめを1つ選ぶなら、まず既定値です。ほかの値を試すときは、頂点の数を大きく変えるDepthから動かします。
Depth|頂点の数と波の大きさを大きく変える

Depthは、頂点の候補にするために見る本数です。1時間足1,000本あたりの頂点の数は、Depth 6で約110〜113個、Depth 12で約56〜63個、Depth 48で約14個でした。Depthを大きくすると頂点は減り、1本の波は大きくなります。隣り合う頂点の値幅を、頂点の足のATR(14本)で割った中央値は、Depth 6で3.2〜3.5倍、Depth 12で4.8〜4.9倍、Depth 48で9.5〜10.2倍です。ここでの1本の波は、隣り合う山と谷のあいだの値幅を指します。
Deviation|変えても頂点は同じだった

Deviationを0、5、100、1,000、100,000に変えても、頂点の数は3通貨とも同じでした(Depth 12・Backstep 3のとき、USD/JPY 3,469個、EUR/USD 3,940個、GBP/USD 3,761個)。ソースコードでは、Deviationは頂点の候補と、その範囲の最高値(最安値)との差の上限として使われます。候補の足は範囲の最高値(最安値)そのものなので、この差が0になり、Deviationの値は結果に響きません。ソースコードを読んだ内容と、同じ手順の再現計算の結果が一致しました。単位はポイントで、USD/JPYは0.001、EUR/USDは0.00001です。
Backstep|大きくすると頂点が減る
Backstepを1から11まで変えると(Depth 12・Deviation 5)、頂点の数はUSD/JPYで3,505個から2,905個、EUR/USDで4,028個から2,968個、GBP/USDで3,937個から2,951個に減りました。Backstep 3は既定値の数と同じです。MT4のZigZagは、BackstepがDepth以上だと初期化に失敗します。
スキャルピング向けやいちばん良い設定は測れていない
この記事で測ったのは1時間足だけです。1分足や5分足、成績の良し悪しは測っていません。頂点を細かく拾いたいときは、Depthを小さくすると頂点が増えます。1時間足では、Depth 6で1,000本あたり約110〜113個、波の中央値はATRの3.2〜3.5倍でした。頂点の数と波の大きさは上の図のとおり変わるので、見たい波の大きさに合わせてDepthを選びます。
アドバイス頂点の数を大きく変えるのはDepthだよ。Deviationは、1時間足で0から100,000まで変えても頂点が1つも変わらなかったんだ。
ZigZagのリペイント|最新の頂点は後から動く(3通貨10年の実測)

上の図は、2019年8月28日のUSD/JPYで、同じ山の頂点が14時の足まででは105.949、17時の足までで106.006、19時の足までで106.229に動いた例です。ZigZagの最新の頂点は、新しい高値(安値)が出るたびに動きます。ソースコードも、直近の3つ目の頂点まで遡って計算し直す作りです。
測り方
Dukascopy のティックから作った1時間足(bid)で、2016年1月〜2025年12月のUSD/JPY・EUR/USD・GBP/USDを測りました。足は1通貨あたり約62,000本です。ZigZagは既定値(12・5・3)で、MetaQuotesのZigZag.mq5と同じ手順を再現して計算し、足が1本増えるたびに計算し直しました。1件は、山か谷の最新の頂点が、反対側の頂点に変わるまでの1回分です。3通貨で11,408件ありました。端末を開いたままにして足が増えるたびに出た頂点のうち、全期間を一度に計算した線にも同じ頂点があったのは、98.7〜99.6%です。
最新の頂点が描かれる回数

1件あたりの描かれた回数は、平均4.85回でした。1回だけ描かれたのは20.8%、2回が17.2%、3回が12.5%、4回が9.7%、5回が8.4%、6回が6.5%、7回が5.0%、8回以上が20.1%です。3通貨の描かれた回数は合計55,309回で、そのうち79.4%は、あとで別の位置に描き直されています。
反対側の頂点が出たあとに、それより前の頂点が変わった例は、11,408件のうち80件(0.7%)でした。動くのは、ほぼ最新の頂点だけです。
反対側の頂点が出るまでの遅れ

頂点の足から数えて、反対側の頂点が最初に描かれるまでの本数は、中央値で6本でした。3本以内が31.7%、12本以内が84.2%、24本以上は1.3%です。反対側の頂点が描かれた時点の終値は、頂点から中央値でATRの2.8倍離れていました。ZigZagの頂点は、頂点の足から数本のあいだは「暫定」の位置です。
アドバイス最新の頂点は、反対側の頂点が出るまでに平均で4.85回描かれたよ。ただ、そのあとに前の頂点が変わることは0.7%しかなかったんだ。
ZigZagの使い方|頂点の並びと波の大きさの見方

頂点の並びを読む
ZigZagの使い方で基本になるのは、山と谷を前のものと比べることです。山も谷も前より高ければ上昇の流れ、前より低ければ下降の流れと読みます。最新の頂点は後から動くので、読むときは確定済みの頂点を使います。
波の大きさを測る

既定値のZigZag(12・5・3)で、隣り合う頂点の値幅を、頂点の足のATR(14本)で割りました。3通貨の波は合計11,166本です。中央値は4.8倍で、3倍以上が81.3%、1倍未満は0.1%でした。小さい方から10%の波は2.4倍以下、大きい方から10%の波は10.5倍以上です。1本の波にかかった足の本数は、中央値で13〜14本でした。
pipsにすると、1本の波の中央値は、USD/JPYで約80pips、EUR/USDで約61pips、GBP/USDで約87pipsです。
フィボナッチの戻りの深さ

ZigZagの頂点は、フィボナッチ・リトレースメントの起点と終点にも使われます。そこで、ある波が直前の波の何倍だったかを数えました。組は合計11,164組です。中央値は1.00倍で、直前の波と同じかそれ以上が50.1%でした。0.382〜0.618倍に入ったのは16.2%です。
0.382倍のまわり(±0.025)は3.0%、0.618倍のまわりは3.4%で、0.45倍(3.6%)や0.70倍(3.6%)のまわりと変わりません。0.382や0.618に山はありませんでした。
RSI・MACDとの併用
ZigZagは山と谷の位置を教え、RSIやMACDは勢いを表すインジケーターです。見ているものが違うので、並べて使う人がいます。ただ、この記事では、ZigZagとRSI・MACDを組み合わせた成績は測っていません。ZigZagの最新の頂点は後から動くため、併用するときも、確定済みの頂点だけを基準にします。
アドバイス波の大きさは、中央値でATRの4.8倍だったよ。戻りの深さは、0.382や0.618に山がなかったんだ。
ZigZagの注意点|未来は予測できず、過去にはきれいに見える

ZigZagは未来を予測しない
ZigZagは、すでに出た高値と安値を結ぶだけで、次の動きを示す仕組みはありません。過去のチャートに表示すると、山と谷がきれいに並んで見えます。ただ、その頂点の多くは、見えている時点より何本か後に確定した位置です。頂点が出るまでの遅れは、中央値で6本でした。
リペイントへの向き合い方
実測の平均では、最新の頂点は反対側の頂点が出るまでに4.85回描かれます。リアルタイムの最新の頂点をそのまま目印にすると、あとで位置が変わります。確定済みの頂点だけを使えば、あとから位置が変わる例は、実測で0.7%でした。ダマシを避ける工夫を考えるときも、この点が土台になります。
リスク管理は別に考える
ZigZagの頂点は、損切りや利確の位置を決めるものではありません。これらはリスクリワード比率などで別に決めます。この記事では、頂点を損切りの目安にしたときの成績は測っていません。
アドバイス過去のチャートでは、山と谷がきれいに並んで見えるよ。でも、リアルタイムの最新の頂点は、あとで動くんだ。
ZigZagのダウンロードとMT4・MT5への入れ方

ZigZagはMT4とMT5のどちらで使える?
ZigZagは、MT4とMT5のどちらにも標準で入っています。ナビゲーターのインディケータからZigZagをチャートにドラッグし、Depth・Deviation・Backstepを設定します。MT4のファイル名はZigZag.mq4、MT5はExamplesフォルダのZigZag.mq5です。
シストレ.COMの配布版とインストール手順
シストレ.COMでは、標準のZigZagを呼び出し、登録した口座で使えるかを確かめる配布版のZigZagを無料で配っています。次のボタンからダウンロードできます。
ファイルをIndicatorsフォルダに置く
ダウンロードしたzipを展開すると、MT4フォルダにZigZag_systre.ex4、MT5フォルダにZigZag_systre.ex5が入っています。MT4はデータフォルダ内の「MQL4/Indicators」、MT5は「MQL5/Indicators」に置きます。
MT4を再起動するか、ナビゲーターを更新する
MT4・MT5を再起動するか、ナビゲーターで右クリックして「更新」を選びます。
チャートにドラッグして設定する
ナビゲーターからチャートにドラッグし、Depth・Deviation・Backstepを設定します。
この配布版は、シストレ.COMの登録口座専用です。認証が行われていない口座では使えません。無料配布のサンプルで、商用利用・再配布は禁止です。
アドバイスZigZagはMT4にもMT5にも入っているよ。配布版は、登録した口座で使えるように認証を付けたものなんだ。
ZigZagをEAで使う|iCustomとCopyBufferの読み方

EAからZigZagの値を読む
EAでZigZagを使うときは、MT4ではiCustomで、MT5ではiCustomでハンドルを作ってCopyBufferで値を読みます。ZigZagの線は0番のバッファで、頂点でない足は0が入ります。最新の頂点は後から動くため、EAも確定済みの頂点を使うかどうかを決めておく必要があります。
動かない条件もあります。MT4は、BackstepがDepth以上だと初期化に失敗します。MT5は、足が100本未満だと計算しません。
シストレ.COMのEAを探す
ZigZagを使ったEAを探すときは、EAの選び方も参考にしてください。
アドバイスEAからは、iCustomでZigZagの0番のバッファを読むよ。最新の頂点が動くことも、EAを作るときは忘れないでね。
要点
・ZigZagの既定値は、MT4・MT5ともにDepth 12・Deviation 5・Backstep 3。割合(%)で指定する仕組みではない
・頂点の数を大きく変えるのはDepth。1時間足1,000本あたり、Depth 6で約110〜113個、Depth 12で約56〜63個、Depth 48で約14個(3通貨・2016〜2025年)
・Deviationは0〜100,000のどれでも頂点が同じだった。Backstepは大きくすると頂点が減る
・最新の頂点は、反対側の頂点が出るまでに平均4.85回描かれる。反対側の頂点が出るまでは中央値で6本
・波の大きさは、中央値でATRの4.8倍。戻りの深さは0.382や0.618に山がなかった
・成績の良い設定、スキャルピング向けの設定、RSI・MACDとの併用の成績は測っていない
ZigZagのよくある質問
ZigZagとは何ですか?
チャートの山と谷を交互に結ぶインジケーターです。直近の高値・安値の頂点だけを線で残し、小さな上下は消します。
ZigZagのおすすめ設定は?
まず、既定値のDepth 12・Deviation 5・Backstep 3です。変えるなら、頂点の数を大きく変えるDepthから動かします。Deviationは、変えても頂点は変わりませんでした。
ZigZagのいちばん良い設定はありますか?
いちばん良いと言える設定は、測っていません。測れたのは、設定を変えると頂点の数と波の大きさがどう変わるか、までです。成績の比べ方は、この記事の範囲に入っていません。
スキャルピングではDepthをいくつにしますか?
この記事では1時間足だけを測りました。頂点を細かく拾うには、Depthを小さくします。1時間足のDepth 6では、1,000本あたり約110〜113個の頂点が出ました。
ZigZagがリペイントするのはなぜですか?
最新の頂点が、新しい高値・安値に合わせて動き直すからです。反対側の頂点が出ると、その位置は固まります。実測では、固まるまでに平均4.85回描かれました。
DeviationはZigZagに効きますか?
測った範囲では、効きませんでした。0から100,000まで変えても、3通貨とも頂点の数が同じでした。
ZigZagはRSIやMACDと併用できますか?
併用する人はいますが、成績は測っていません。ZigZagは山と谷の位置、RSIとMACDは勢いを見るものです。併用するなら、確定済みの頂点を基準にします。
ZigZagのまとめ
ZigZagの設定は、既定値のDepth 12・Deviation 5・Backstep 3から始めます。頂点の数と波の大きさを大きく変えるのはDepthで、Deviationは0〜100,000のどれでも頂点が変わりませんでした。3通貨・2016〜2025年の1時間足では、最新の頂点が反対側の頂点が出るまでに平均4.85回描かれ、出るまでの遅れは中央値で6本です。波の大きさは中央値でATRの4.8倍でした。成績の良い設定や、スキャルピング向けの設定は、この記事では測っていません。
ほかのインジケーターとの組み合わせは、移動平均線の記事も参考にしてください。

この記事はZigZagの使い方の情報提供で、特定の投資を勧めるものではありません。FXには価格変動のリスクがあり、元本を割り込むことがあります。取引は自己責任で、リスク管理をしたうえで行ってください。
⚠ リスクに関する注意事項
本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。FX取引はレバレッジ取引の特性上、預託した証拠金以上の損失が生じる可能性があります。取引の際は、ご自身の判断と責任において行ってください。詳しくは特定商取引法に基づく表記をご確認ください。













