
ポンドドル(GBP/USD)とは?通称ケーブルと基本情報

2025年4月の1日平均で、通貨ペア別の取引額の割合による順位。
ポンドドルの表し方
GBP/USDは、英国のポンド(GBP)を基準に、米ドル(USD)で何ドルかを表します。1.3000なら、1ポンドが1.3ドルです。為替の値動きの単位である1pipは、GBP/USDでは0.0001ドルです。日本円が相手のペアは0.01円が1pipなので、数字の見え方が違います。通貨ペアの基本はFX通貨ペアの種類でも説明しています。
通称「ケーブル」の由来
GBP/USDは、為替の世界で「ケーブル(Cable)」と呼ばれます。大西洋の海底に敷かれた電信ケーブルで、ロンドンとニューヨークの間のポンド相場が伝えられたことに由来するとされています。
アドバイスポンドドルは、1ポンドをドルで表した相場だよ。呼び名はケーブルだね。
ポンドドル(GBP/USD)の取引量|BISの調査で世界4位

2025年4月の1日平均で、通貨ペア別の取引額の割合による順位。
2025年の順位と割合
BIS(国際決済銀行)は3年ごとに、世界の外国為替の取引量を調べています。2025年4月の1日平均は、全体で9.6兆ドルでした。通貨ペア別では、EUR/USDが21.2%、USD/JPYが14.3%、USD/CNYが8.1%で、GBP/USDは7.6%(731億ドル)の4位です。5位はUSD/CADの5.3%、6位はAUD/USDの4.9%でした(出典: BIS Triennial Survey 2025の表5)。上位10の通貨ペアは、すべて米ドルを含んでいます。
割合の推移

各年4月の1日平均で、全通貨ペアに対する割合。
GBP/USDの割合は、2007年の9.1%から2022年の9.5%まで、8.8〜9.6%の間で動いてきました。2025年は7.6%で、2022年から1.9ポイント下がっています。金額は710億ドルから731億ドルへ2.9%増えましたが、全体の取引額が28%増えたため、割合は下がりました。
アドバイス世界4位だけど、割合は2022年より下がっているよ。順位は年で入れ替わるんだ。
ポンドドル(GBP/USD)の値動きの特徴|2016〜2025年の実測

1分足の中値から作った日足で、区切りはニューヨーク17:00。
1pipはGBP/USDとEUR/USDが0.0001、
USD/JPYが0.01。
測り方
Dukascopy のティックから1分足(売値と買値の中間の値)を作り、ニューヨーク17:00区切りの日足にしました。期間は2016年1月〜2025年12月、月〜金の日足を1件と数え、GBP/USDは2,602件、EUR/USDは2,603件、USD/JPYは2,602件です。値幅は「その日の高値 − 安値」で、pipsのほかに、終値に対する割合(%)でも出しました。通貨ごとに価格の水準が違うので、%で比べると差が見やすくなります。
1日の値幅は、年によって大きく変わる
GBP/USDの1日の値幅は、10年の平均が108.2pips(終値の0.84%)、中央値が94.8pipsでした。同じ期間のEUR/USDは平均77.7pips(0.70%)で、GBP/USDは1.39倍(%では1.20倍)です。年別では、GBP/USDはEUR/USDより、pipsで10年のうち10年、%で9年上回りました。ユーロドルと比べると、動きが大きい年が多い通貨ペアです。
一方、GBP/USDの年平均は、最大が2016年の148.8pips、最小が2024年の78.2pipsで、約1.9倍の開きがあります。USD/JPYとの比較では、2022〜2025年の平均はGBP/USDが100.7pips、USD/JPYが135.4pipsで、USD/JPYの方が大きい結果でした。ドル円とは、年によって順番が入れ替わります。

1分足の中値から作った日足。
値幅は高値と安値の差を終値で割った割合。
%で見ると、GBP/USDは2016年と2022年が1.10%で、2024年は0.61%でした。USD/JPYを%で下回った年は10年のうち4年で、とくに2023〜2025年は、USD/JPYが0.90〜0.93%、GBP/USDが0.61〜0.80%と差が見えます。「ポンドドルはいつも一番動く」とはいえず、年によって順番が変わります。
値幅の分布|150pips以上の日は15.4%

GBP/USDの日足(2016〜2025年)。
割合は2,602日に対する%。
2,602日を値幅で分けると、50〜100pipsの日が1,280日(49.2%)で最も多く、100〜150pipsが774日(29.7%)、150〜200pipsが247日(9.5%)でした。50pips未満は148日(5.7%)、200〜300pipsは124日(4.8%)、300pips以上は29日(1.1%)です。150pips以上は合計400日(15.4%)で、約6.5日に1日の割合です。上位10%の下限は171.0pips、上位1%の下限は311.8pipsでした。
大きく動いた日|2016年6月24日は1,790pips

GBP/USDの日足(2016〜2025年)。
日付は日足の終わりの日で、
区切りはニューヨーク17:00。
値幅が最も大きかったのは、2016年6月24日の1,790pips(13.1%)で、平均の16.5倍でした。英国で6月23日にEU離脱の国民投票があり(出典: GOV.UK)、翌24日の日足は始値1.488から終値1.368まで、1,203pips下がりました。2位は2016年10月7日の686pips、3位は2020年3月18日の679pipsです。

GBP/USDの1時間足。横軸は日本時間。
足の始値は、その足の最初の値です。
1時間足で見ると、6月24日の高値1.502は日本時間の6時台、安値1.323は13時台でした。約7時間の間に、1,790pips動きました。
値幅を1ロットの金額にすると

GBP/USDの日足(2016〜2025年)。
金額は値幅(pips)×10ドルで、損益ではありません。
GBP/USDの1ロット(10万通貨)は、1pipが10ドルです。1日の値幅を金額にすると、中央値が948ドル、平均が1,082ドル、上位10%の下限が1,710ドル、上位1%の下限が3,118ドルです。これは1日の高値と安値の差で、取引の損益とは別です。値幅が大きい日があるため、ロットは余裕をもって決めます。レバレッジはレバレッジの仕組みで説明しています。
ここまでの数字は、過去のデータを集計した結果で、これからの値動きを示すものではありません。
アドバイス10年の平均は108.2pipsだけど、年ごと・日ごとの差が大きいよ。
ポンドドル(GBP/USD)を動かす要因|英国の金融政策と指標

GBP/USDの4時間足。横軸は日本時間。
足の始値は、その足の最初の値です。
イングランド銀行の金融政策委員会(MPC)
英国の政策金利(Bank Rate)は、イングランド銀行の金融政策委員会(MPC)が決めます。MPCは年8回開かれ、物価上昇率の目標は2%です(出典: Bank of England)。2026年10月時点のBank Rateは3.75%で、次の会合は2026年11月5日です。
英国の物価と雇用(ONS)
英国の消費者物価と雇用は、国家統計局(ONS)が毎月公表します。消費者物価(CPI)は、2026年9月まで12か月で3.5%の上昇でした。雇用統計では、2026年6〜8月の就業率が75.3%、失業率が4.7%でした。物価と雇用は、MPCの判断材料になる数字です。
米国の金融政策
GBP/USDは、米ドルの側からも動きます。米国の政策金利は連邦公開市場委員会(FOMC)が決め、定例会合は年8回です(出典: FRB)。
2022年9月のポンド急落
2022年9月は、英国の出来事が続きました。MPCは9月21日までの会合で、Bank Rateを0.5ポイント引き上げて2.25%にしました(出典: Bank of England)。9月23日には政府が成長計画(Growth Plan)を公表しました。この週のGBP/USDは、9月23日が435pips(10年で7位)、9月26日が589pips(4位)で、26日の日本時間9時台に安値1.034をつけました。翌27日は187pipsでした。
アドバイス会合や指標の日程は、先に公表されているよ。前もって確かめておこう。
ポンドドル(GBP/USD)の取引時間|夏時間で日本時間がずれる

GBP/USDの1分足(2016〜2025年)。
平日2,607日から、英米の夏時間の切り替えが
ずれる日と12/25・1/1を除いた2,425日。
最も動く時間帯は、ロンドンの午後
GBP/USDの1時間ごとの値幅を、ロンドン時間で並べました。平日2,607日から、12/25・1/1と、英国と米国の夏時間の切り替え日がずれる週(ロンドンとニューヨークの時差が5時間でない日)を除いた2,425日が対象で、夏時間が1,530日、冬時間が895日です。1時間ごとの値幅(高値 − 安値)の平均を出し、24時間分の合計に占める割合にしました。
最大は15時台で、夏時間が7.4%、冬時間が7.6%でした。最小は夏時間が23時台の1.9%、冬時間が4時台の2.1%です。ロンドン13:00〜17:00の4時間には、夏時間が26.2%、冬時間が26.1%が集まりました。EUR/USDの同じ4時間は、夏時間が27.6%、冬時間が27.4%です。ロンドン時間で見ると、夏と冬の形はほぼ同じで、1時間ごとの割合の差は最大でも0.7ポイントでした。ロンドン8:00〜17:00の9時間では、夏時間が54.3%、冬時間が54.0%です。
日本時間では、夏と冬で1時間ずれる

冬は1月15日、夏は7月15日の例。NYは米国東部時間。
英国は、3月の最終日曜日に時計を1時間進めて夏時間(BST)になり、10月の最終日曜日に戻します(出典: GOV.UK)。日本には夏時間がないので、夏はロンドンの時刻が日本時間で1時間早くなります。ロンドン13:00は、冬が日本時間22:00、夏が21:00です。米国の夏時間は3月の第2日曜日から11月の第1日曜日までで(出典: NIST)、英国とは切り替えの日が違います。この期間は、ロンドンとニューヨークの時差が4時間になる週があります。
アドバイス日本時間の「夜の21時か22時」は、夏か冬かで変わるよ。ロンドン時間で覚えると迷わないね。
ポンドドル(GBP/USD)のメリットとデメリット

Dukascopy のティックから作った足。
値幅は2016〜2025年の日足。
メリット
- 取引量が多い:BISの2025年調査で世界4位、全体の7.6%です。
- 値幅が大きい:1日の平均は108.2pipsで、EUR/USDの77.7pipsより大きい結果でした。
- 動く時間帯がはっきりしている:ロンドン13:00〜17:00に、1日の値幅の約26%が集まります。
デメリット
- 大きく動く日がある:300pips以上動いた日が29日(1.1%)ありました。
- 政治や政策の影響を受ける:2016年6月24日の値幅は1,790pipsでした。
- 年によって順位が変わる:値幅の%がUSD/JPYを下回った年が、10年のうち4年ありました。
アドバイス動きが大きい分、ロットを大きくしすぎないことが大切だよ。
ポンドドル(GBP/USD)をMT5で見るときの確認点とEAでの使い方

「Charts」。買値と売値の差がスプレッドです。
MT5のチャートで確かめること
MT5のヘルプ(Charts)には、チャートは売値(Bid)で作られると書かれています。板情報(Depth of Market)がある銘柄は、直近の約定価格(Last)で作られます。データウィンドウには、足ごとのスプレッド(その足の最小値)が出ます。チャートを開くときは、Market Watchで銘柄を選び、右クリックのメニューから「Chart Window」を選びます。履歴がないときは、直近512本がサーバーから取得されます。
このページの足は売値と買値の中間の値で作ったので、MT5の売値のチャートとは、スプレッドの半分だけ水準がずれます。GBP/USDのスプレッドは、取引する会社や口座の種類によって違います。口座を決める前に、各社の仕様で確認します。
EA(自動売買)で使うとき
値幅が大きい日や、ロンドン時間の午後に動きが集まる性質は、EAの動きにも影響します。シストレ.COMには、ポンドドル向けのEAの一覧があります。EAの始め方はEA始め方ガイドで説明しています。
アドバイスEAを選ぶときも、値幅が大きい日にどう動くかを見ておこう。
要点
・GBP/USDは通称ケーブル。BISの2025年調査で世界の取引量の7.6%、4位(2022年は9.5%)
・実測(2016〜2025年の日足):1日の値幅は平均108.2pips、EUR/USDの1.39倍。年平均は78.2〜148.8pipsで、年によって変わる
・USD/JPYと比べると、%で下回った年が4年ある。2022〜2025年の平均はpipsでもUSD/JPYの方が大きい
・最も動く時間帯はロンドン13:00〜17:00で、1日の値幅の約26%。夏と冬で形はほぼ同じで、日本時間は1時間ずれる
・数字は過去のデータの集計で、これからの値動きを示すものではありません
ポンドドル(GBP/USD)のよくある質問
ポンドドル(GBP/USD)とはどんな通貨ペアですか?
1ポンドが何米ドルかを表す通貨ペアで、通称は「ケーブル」です。世界の外国為替取引に占める割合は7.6%で、通貨ペア別では4位です(BIS、2025年4月)。
ポンドドルを動かす主な要因は何ですか?
英国と米国の金融政策や、物価・雇用の指標です。英国は、イングランド銀行のMPCが年8回Bank Rateを決め、ONSが物価と雇用を毎月公表します。米国は、FOMCが年8回の定例会合を開きます。
一番動く時間帯はいつですか?
ロンドン時間の13:00〜17:00です。2016〜2025年の実測で、この4時間に1日の値幅の約26%が集まりました。日本時間では、冬が22:00〜翌2:00、夏が21:00〜翌1:00です。
ポンドドルは1日にどのくらい動きますか?
2016〜2025年の日足で、平均108.2pips、中央値94.8pipsです。年平均は78.2〜148.8pipsで、150pips以上の日は15.4%、300pips以上の日は1.1%でした。これは過去のデータの集計です。
ポンドドルはユーロドルやドル円より動きますか?
ユーロドルより大きい年が多く、ドル円とは年で順位が変わります。1日の値幅は、EUR/USDより、pipsで10年のうち10年、%で9年上回りました。USD/JPYとは、%で下回った年が4年あり、2022〜2025年の平均はUSD/JPYの方が大きい結果でした。
夏時間になると、日本時間はどう変わりますか?
ロンドンの時刻が、日本時間で1時間早くなります。英国は3月の最終日曜日から10月の最終日曜日まで夏時間です。ロンドンの午後(13:00)は、日本時間で冬が22時、夏が21時に始まります。
ポンドドルのまとめ
ポンドドル(GBP/USD)は、通称ケーブルと呼ばれ、BISの2025年調査で世界の取引量の7.6%、4位でした。2016〜2025年の日足では、1日の値幅が平均108.2pipsで、EUR/USDの1.39倍ですが、年平均は78.2〜148.8pipsと年で変わり、USD/JPYを%で下回った年も4年あります。動きが集まるのはロンドン13:00〜17:00で、夏と冬で形はほぼ同じです。日本時間では夏に1時間早くなります。ここに載せた数字は、過去のデータを集計した結果です。
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