Schaff Trend Cycle(STC)の使い方|計算式・設定・10年の実測【MT4/MT5】

STC(Schaff Trend Cycle)徹底解説!使い方と設定方法とはの画像

Schaff Trend Cycle(STC)は、MACDにストキャスティクスの計算を2回かけて、値を0〜100の範囲に収めたオシレーターです。一般には、25を上抜けたら買い、75を下抜けたら売りの目安とされ、MACDより早く転換を捉えると紹介されることもあります。シストレ.COMが自社運用のMT4/MT5環境で蓄積したtickデータ(Dukascopy・5通貨ペア・2016〜2025年・1時間足)で計測したところ、STCはMACDより速くはなく、25・75のサインで売買した結果はコスト後のPF 0.97でした。この記事では、STCとは何か、計算式、見方、設定値の違い、MT4・MT5への入れ方を、計測値つきで解説します。

目次

Schaff Trend Cycle(STC)とは|MACDを2回ストキャスティクスにかける計算式

STCの計算を4段で示した合成データの図。1段目は価格、2段目は短期EMAから長期EMAを引いたMACD、3段目はMACDを0〜100に直して平滑化した線、4段目は3段目をもう一度同じ処理にしたSTCで、25と75に赤い破線がある
STCの計算の流れ(合成・実際の相場ではありません。式で作った波に対する各段の形を示した図です)

STCとは|意味と、何を測る指標か

STCは、Doug Schaff氏が考案したとされるオシレーターで、Schaff Trend Cycleの頭文字です。日本語では「シャフ・トレンド・サイクル」と呼ばれます。MACDの「トレンドの向きと勢いを見る」性質に、ストキャスティクスの「直近の範囲の中での位置を見る」性質を重ね、値を0〜100に収めています。MACDは通貨ペアごとに値の大きさが違いますが、STCはどの通貨ペアでも25や75といった同じ目盛りで見られるのが特徴です。

ただし、0〜100に収める計算のため、後の章で示すように、STCは0付近と100付近に張り付きやすい指標です。「トレンドを先読みする」ものではなく、MACDを別の目盛りに直した指標と捉えるのが実態に近くなります。

STCの計算式|4つの段階

STCは、次の4段階で計算します。図の上から順に対応しています。

  1. 終値から、MACDを求めます。MACD=短期のEMA−長期のEMA です。
  2. 直近「サイクル」本のMACDの中での位置を、0〜100に直します。=(MACD−最小)÷(最大−最小)×100
  3. 2の値を、係数0.5で平滑化します。=前回の値+0.5×(今回の値−前回の値)
  4. 平滑化した値に、2と3をもう一度かけた結果がSTCです。

MACD → 位置を0〜100に直す(サイクル本)→ 係数0.5で平滑化 → もう一度、位置を直す → 係数0.5で平滑化 = STC(0〜100)

2回目のストキャスティクスをかけるため、最初のMACDの形が崩れ、値は「0に近い状態」か「100に近い状態」のどちらかになりやすくなります。これが、STCの線が四角い波のように見える理由です。

STCの設定値|サイクル・短期・長期と、初期値の違い

STCの設定は、サイクル(ストキャスティクスを見る本数)、短期(MACDの短いEMA)、長期(MACDの長いEMA)の3つです。当サイトの配布版は、MT4の画面でSTC(23,50,10)と表示され、短期23・長期50・サイクル10が初期値です。ほかのツールには、サイクル12・短期26・長期50を初期値にしているものもあり、初期値は統一されていません。そのため、他の記事や動画の画面と見比べるときは、まず設定値を揃えてください。

アドバイス

STCは「MACDをストキャスティクスで2回包んだもの」と覚えておくと、動きのイメージがつかみやすいよ。

Schaff Trend Cycleの見方|25・75のサインと、100に張り付く特徴

ユーロドル1時間足の価格と、下段にSTCを並べた図。STCが25を上抜けた所に緑の上向き三角(買い)、75を下抜けた所に赤の下向き三角(売り)があり、150本で買い2回、売り2回が出ている
EUR/USD 1時間足・150本(2022年5月10日から)・STC(サイクル10・短期23・長期50)。Dukascopyのティックからシストレ.COMが作成

25を上抜けたら買い、75を下抜けたら売り

STCの基本の見方は、25を下から上へ抜けたら買い、75を上から下へ抜けたら売りです。25より下は売られすぎ、75より上は買われすぎと説明されることもあります。図のように、STCは0付近や100付近に長くとどまってから、25や75を通って反対側へ動きます。

図の最初の買いは、価格が上げた先の高値圏で出ていて、すぐ後に売りが出ています。反対に、2つ目の買いは、大きく下げた後の安値圏の近くで出ました。サインは、天井や底に対して早いときも、遅いときもあります。

計測の条件

シストレ.COM編集部が、自社運用のMT4/MT5環境で蓄積したtickデータ(Dukascopy)から1時間足を作り、USD/JPY・EUR/USD・GBP/USD・AUD/JPY・USD/CHFの5通貨ペア、2016年1月〜2025年12月で計測しました。起動直後の500本は除き、5通貨ペアの合計は約30.9万本です。STCは配布版の初期値と同じ、サイクル10・短期23・長期50・係数0.5です。売買のルールは「25を上抜けたら買い、75を下抜けたら売りに入れ替える(ドテン)」で、売買は次の足の始値、スプレッドは売買した時間帯の実測値を差し引いています。ATRは直近14本の値幅(True Range)の平均です。以下の数字は、この条件の中での結果です。

STCは全体の約87%で、25未満か75超にいる

STCが1時間足の何%の足でどの範囲にいたかを示した棒グラフ。25未満が43.1%(うち2以下が27.9%)、25から75の間が13.0%、75超が43.9%(うち98以上が28.6%)
5通貨ペア・2016〜2025年・1時間足(約30.9万本)。STC(10・23・50)の値の居場所。Dukascopyのティックからシストレ.COMが作成

STCが25未満にいる足は43.1%、75超にいる足は43.9%で、25〜75の間にいる足は13.0%でした。さらに、2以下の足が27.9%、98以上の足が28.6%で、合わせて約57%の時間は、0か100にほぼ張り付いています。つまりSTCは、中間の値を取る時間が短く、「どちらかの端にいる」状態を切り替える指標です。

ドル円1時間足の価格と、下段にSTCを示した図。値動きが小さな上昇のあいだ、STCは98以上の100付近に約70本続けて居続け、25や75には近づかない。赤い帯が98以上
USD/JPY 1時間足・150本(2022年12月19日から)。STCが98以上に連続した最長は69本(10年・5通貨ペア)。Dukascopyのティックからシストレ.COMが作成

図は、価格がゆるやかに上がり続けた場面です。STCは100付近に張り付いたまま動かず、「買われすぎ」の状態が続きますが、価格はその間も上がっています。5通貨ペア・10年で、STCが98以上に連続した最長は69本でした。「75を超えたから売り」と考えると、上昇が続く間は逆らい続けることになります。

サインの回数は、1通貨ペアで年に約426回

25の上抜けと75の下抜けは、5通貨ペア・10年の合計で、買いが10,624回、売りが10,678回でした。1通貨ペアあたり年に約426回で、1,000本あたりでは69.0回です。年ごとに見ると、382〜442回の範囲で、極端に偏る年はありません。約14.5本(1時間足で約半日)に1回の頻度でサインが出る計算で、たまにしか出ない指標ではありません。

アドバイス

75や25は「そこで反転する線」ではなくて、「端にいる状態が終わる合図の線」と考えるといいよ。

Schaff Trend CycleとMACDの違い|速さとサインの数を実測

ドル円1時間足の価格に、STCの買い(緑の上向き三角)と売り(赤の下向き三角)、MACDの買い(緑の丸)と売り(赤の丸)を重ねた図。両者のサインは多くの場所で同じ足か近い足に出ている
USD/JPY 1時間足・130本(2024年5月26日から)。STCは25上抜け/75下抜け、MACDは(12,26,9)のシグナル線との交差。Dukascopyのティックからシストレ.COMが作成

STCはMACDより早くサインが出るのか

「STCはMACDより転換を早く捉える」と紹介されることがあります。これを計測しました。前後20本で終値が最も高い足(天井)と最も低い足(底)を取り出し、そこから、STCが25を上抜ける(または75を下抜ける)までの本数と、MACD(12,26,9)が逆向きにクロスするまでの本数を数えました。天井と底は、STC・MACDとも各10,199件です。

STCとMACDを3段の棒グラフで比べた図。天井・底からサインまでの本数の中央値はSTCが6本、MACDが5本。戻された幅(ATR比)の中央値はSTCが1.97、MACDが1.93。サイン回数は1通貨ペア年あたりSTCが426、MACDが481
5通貨ペア・2016〜2025年・1時間足。天井・底は前後20本で終値が最も高い(低い)足(各10,199件)。Dukascopyのティックからシストレ.COMが作成

天井・底からサインが出るまでの本数は、中央値でSTCが6本、MACDが5本で、STCのほうが遅くなりました(平均はSTCが9.3本、MACDが8.1本)。サインが出るまでに戻された幅(ATR比・中央値)は、STCが1.97、MACDが1.93で、ほぼ同じです。この計測では、STCがMACDより速いとはいえません。

サインの回数は、STCのほうが少し少ない

サインの回数は、1通貨ペアで年に、STCが約426回、MACD(12,26,9)が約481回でした。1,000本あたりでは、STCが69.0回、MACDが77.9回です。STCのほうが約1割少なくなりますが、「だましが少ない」という意味ではありません。サインの当たり外れは、後の章の売買結果で確かめます。

MACD・ストキャスティクス・RSIとの使い分け

STCは、MACDとストキャスティクスの合成なので、2つの指標を同時に出しているのと同じです。RSIやストキャスティクスRSI、PPO(MACDを%に直した指標)も、同じ「0〜100や%に直したオシレーター」の仲間です。この記事で比べたのはMACDとの違いだけで、これらとの優劣は計測していません。

アドバイス

「MACDより早い」は思い込みだったね。STCは「MACDを見やすい目盛りに直したもの」と考えよう。

Schaff Trend Cycleの設定(best settings)|パラメーター8通りを実測

STCの設定8通りでの25・75売買のコスト後PFを並べた横棒グラフ。30/23/50が0.99、20/23/50と12/26/50と10/23/100が0.98、本文の10/23/50が0.97、10/12/26と10/5/10が0.93、5/12/26が0.91で、全てPF1.0未満
5通貨ペア・2016〜2025年・1時間足・コスト後のPF。棒の中は1通貨ペアあたりの年間サイン回数。Dukascopyのティックからシストレ.COMが作成

Schaff Trend Cycleの最適設定は計測できたか

「Schaff Trend Cycleのおすすめ設定(best settings)」を探している方は多いのですが、結論から言うと、1時間足の25・75売買では、どの設定でも、コスト後のPFは1.0を下回りました。計測した8通りの設定は、次のとおりです。

スクロールできます
サイクル / 短期 / 長期サイン回数(1通貨ペア・年)PF(コスト前)PF(コスト後)1取引の平均(pips)
10 / 23 / 50(配布版の初期値)4261.020.97−0.56
12 / 26 / 503861.020.98−0.39
20 / 23 / 503051.020.98−0.36
10 / 23 / 1003951.030.98−0.26
30 / 23 / 502341.020.99−0.27
10 / 12 / 265310.980.93−1.15
10 / 5 / 106680.990.93−0.99
5 / 12 / 267160.970.91−1.21

計測条件:USD/JPY・EUR/USD・GBP/USD・AUD/JPY・USD/CHFの5通貨ペア合計、2016年1月〜2025年12月、1時間足、25上抜けで買い・75下抜けで売り(ドテン)、次の足の始値で売買、スプレッドを差し引き。シストレ.COM自社計測です。

設定を短く(速く)するほど、サイン回数が増え、コスト後のPFは下がりました。5/12/26は年716回のサインで、PFは0.91です。反対に、サイクルや長期を長くしてサインを減らした設定は、0.98〜0.99まで上がりました。ただし、いずれも1.0未満で、設定を変えれば勝てるようになる、という結果ではありません。サインが多い設定ほど、コスト(1取引あたり平均0.82pips)で負けているのが実態です。

25・75の水準を変えるとどうなるか

売買の水準も変えて確かめました。25・75のコスト後のPFは0.97(18,381取引)、20・80は0.96(17,101取引)、10・90は0.97(15,265取引)で、3つとも差はほとんどありません。水準を端に寄せても、成績が良くなることはありませんでした。

「定番の設定」と、自分で確かめるときの注意

サイクル10・短期23・長期50も、サイクル12・短期26・長期50も、最適だという計測結果はありません。この記事の計測は、8通りを並べて、サイン回数と成績がどう変わるかを示したものです。自分で設定を選ぶときは、設定を変えながら成績の良い組み合わせを探す方法(最適化)は、過去のデータに合わせすぎた結果になりやすいので、バックテストの信頼性も確かめてください。

アドバイス

設定を変えて探しても、「これだ」という数字は出なかったよ。数字に魔法はないんだね。

Schaff Trend Cycleの使い方|25・75売買の10年成績とフィルターの効果

STC・MACDのサインで売買したコスト前後のPFを、1時間足と4時間足の2段の棒グラフで比べた図。1時間足のコスト後はSTC25・75が0.97、STC50が0.97、MACD(12,26,9)が0.96、MACD(23,50,10)が1.00。4時間足は1.00か1.01
5通貨ペア・2016〜2025年・買いと売りを入れ替える(ドテン)・次の足の始値で売買・スプレッドを差し引き。薄い棒がコスト前、濃い棒がコスト後。Dukascopyのティックからシストレ.COMが作成

25・75のサインだけで売買した10年の結果

25を上抜けたら買い、75を下抜けたら売りに入れ替え、常にどちらかを持つルールで10年分を計測しました。損切りは置いていません。比較のために、STCが50を上下に抜けるルールと、MACDのクロス(12,26,9と、STCと同じ23,50,10)でも同じ形で試しました。

スクロールできます
サインのルール取引数勝率PF(コスト前)PF(コスト後)1取引の平均(pips)合計(コスト後・pips)
1時間足 STC 25・7518,38139.7%1.020.97−0.56−10,360
1時間足 STC 50の上下23,57935.2%1.020.97−0.48−11,269
1時間足 MACD(12,26,9)24,05134.2%1.010.96−0.62−14,885
1時間足 MACD(23,50,10)15,55634.0%1.041.00−0.06−920
4時間足 STC 25・754,64641.2%1.031.01+0.17+773
4時間足 STC 50の上下5,77837.4%1.031.00+0.01+69
4時間足 MACD(12,26,9)5,92136.4%1.041.00+0.12+703
4時間足 MACD(23,50,10)3,92934.6%1.031.01+0.20+782

計測条件:USD/JPY・EUR/USD・GBP/USD・AUD/JPY・USD/CHFの5通貨ペア合計、2016年1月〜2025年12月、ドテン、損切りなし。シストレ.COM自社計測です。PF(プロフィットファクター)は、総利益÷総損失です。

1時間足のSTC 25・75は、取引数18,381回、勝率39.7%、コスト後のPFは0.97で、合計は−10,360pipsでした。コスト前のPFは1.02で、わずかに勝っていますが、売買のたびにかかるコスト(平均0.82pips)を引くと負けになります。1取引の平均は−0.56pips(誤差の目安±0.39pips)で、保有の長さは中央値で14本でした。MACDのクロスも、1時間足では0.96〜1.00で、STCとの間に実質的な差はありません。

4時間足では、STC 25・75のコスト後のPFは1.01(4,646取引)、1取引の平均は+0.17pips(誤差の目安±1.46pips)です。プラスですが、誤差の範囲に収まるため、ゼロと区別できません。この表の8つのルールで、コスト後のPFが1.00を大きく超えたものはありませんでした。

年ごと・通貨ペアごとの成績

1時間足のSTC 25・75売買のコスト後のPFを年ごとに示した棒グラフ。2016年1.07、2024年1.00、2025年1.08は1.0以上で、2017年0.93、2018年0.84、2019年0.87、2020年0.96、2021年0.99、2022年0.97、2023年0.93は下回る
5通貨ペア・2016〜2025年・1時間足・STC 25・75売買のコスト後PF(年ごと)。Dukascopyのティックからシストレ.COMが作成

年ごとのコスト後のPFが1.0以上だったのは、10年のうち3年(2016年1.07、2024年1.00、2025年1.08)でした。残りの7年は、2018年の0.84から2021年の0.99の範囲で、負けていました。

通貨ペアごとのコスト後のPFは、ドル円が1.08(3,562取引・+5,266pips)、豪ドル円が0.99、ポンドドルが0.95、ユーロドルが0.91、ドルスイスフランが0.89です。1.0を超えたのはドル円だけで、ほかの4通貨ペアでは再現していません。ドル円の結果は、10年・1通貨ペアの結果にすぎないため、偶然と区別できません。

STCのだましは、トレンドフィルターで減らせるか

STCのサイン後24本以内に順方向へ1ATR先に動いた割合の棒グラフ。全部が50.5%、買いが50.0%、売りが50.9%、200EMAの向きと同じ向きが51.3%、逆の向きが49.7%で、誤差の範囲を示す線は50%付近をまたぐ
5通貨ペア・2016〜2025年・1時間足・STC 25・75のサイン後24本以内。線は95%の範囲、破線は五分五分の50%。Dukascopyのティックからシストレ.COMが作成

「長期の移動平均線の向きと同じ向きのサインだけを使えば、だましが減る」という使い方も紹介されます。STCのサイン後24本以内に、サインの向きへ1ATR先に動いたら勝ち、逆に1ATR動いたら負けとして数え、どちらにも届かなかったサインは除きました。だましの割合を測る目安です。

結果は、全部のサインで勝ちの割合が50.5%(勝敗が付いた17,067件)、買いが50.0%、売りが50.9%でした。200期間EMAの傾きと同じ向きのサインに絞ると51.3%(8,580件)、逆の向きでは49.7%(8,487件)です。同じ向きのほうが1.3ポイント高いものの、誤差の範囲(95%)は50.2〜52.3%で、50%のすぐ上にあります。比較のため、STCと関係なく全ての足で上下どちらが先に1ATR動くかも数えましたが、上が先の割合は49.4%で、ほぼ五分五分です。差は小さく、コストを引いたあとの成績を良くするほどの大きさかは、この計測では確かめていません。

なお、MACDのクロスも同じ形で数えると50.9%(19,263件)で、STCの50.5%と差はありません。「STCは、MACDよりだましが少ない」とはいえません。

STCを使うなら|期待と現実の整理

STCのサインだけで売買しても、10年・5通貨ペアでは安定して勝てませんでした。使うなら、売買の合図ではなく、「いまのMACDの状態が、端にいるのか、中間にいるのか」を見やすくする補助表示として使うのが現実的です。短い時間足での売買を考えるときは、スキャルピングやデイトレードの解説も参考にしてください。ダイバージェンスの確認や、ADXでトレンドの強さを確かめる使い方も紹介されますが、この記事では計測していません。損切りの置き方は損切りのルールで解説しています。

本記事は情報提供のみを目的としており、投資勧誘を目的とするものではありません。FX取引は元本を失うリスクがあります。投資は自己責任で、余剰資金の範囲で慎重に判断してください。過去の計測結果は将来の成績を保証しません。スプレッドの影響はスプレッドの解説も参考にしてください。

アドバイス

STCのサインは、10年たっても「コストを引くとほぼゼロ」だったね。売買の合図より、MACDを見やすくした表示として使おう。

Schaff Trend Cycleインジケーター|MT4・MT5のダウンロードと表示方法

ダウンロードしたzipの中身と入れる場所を示した図。MT4フォルダのSchaffTrendCycle_systre.ex4はMT4のMQL4のIndicatorsへ、MT5フォルダのSchaffTrendCycle_systre.ex5はMT5のMQL5のIndicatorsへ入れる。ex4はMT5では動かない
配布zip(schaff-trend-cycle.zip)の中身と入れる場所

STCインジケーター ダウンロード(SchaffTrendCycle_systre)

以下のボタンから、「SchaffTrendCycle_systre」(MT4用 .ex4・MT5用 .ex5)をダウンロードできます。

zipの中にMT4フォルダとMT5フォルダがあります。MT4のex4はMT5では動かないため、使うほうのファイルを取り出してください。STCはMT4・MT5の標準のインジケーターには含まれないので、このように配布版を入れて使います。

MT4・MT5へのインストール手順

STEP
ダウンロードしたファイルを解凍する

上のボタンのzipを解凍すると、MT4フォルダ(SchaffTrendCycle_systre.ex4)とMT5フォルダ(SchaffTrendCycle_systre.ex5)が出てきます。使うほうのファイルを取り出します。

STEP
Indicatorsフォルダに入れる

メニュー「ファイル」→「データフォルダを開く」から、MT4なら「MQL4」→「Indicators」、MT5なら「MQL5」→「Indicators」を開き、ex4またはex5を移動します。MT4の基本操作はMT4の使い方にまとめています。

STEP
再起動してチャートに適用する

再起動するか、ナビゲーターで右クリックして「更新」を選びます。一覧に出たSchaffTrendCycle_systreをチャートにドラッグ&ドロップすると、設定画面が開きます。短期・長期・サイクルを確認して「OK」を押すと、サブウィンドウにSTCが表示されます。

MT4のUSD/JPY 1時間足にSTCを表示した実画面。上段は緑の足、下段にSTC(23,50,10)の紫色の線があり、0付近と100付近を行き来して、25と75の目盛りを横切る
MT4のUSD/JPY 1時間足にSTC(23,50,10)を表示した実画面(下段の紫色の線がSTC)

利用上の注意

  • シストレ.COMの登録口座で利用できます。認証が行われていない口座では使えません。
  • 無料配布のサンプルです。商用利用と再配布は禁止です。
  • 出所のわからない改変版は、誤作動や情報流出の恐れがあります。配布元を確認してください。
アドバイス

入れたら、まずMACDと並べて、STCが端に張り付く場面と、サインの前後の価格を過去のチャートで見てみてね。

要点
・STCは、MACDにストキャスティクスを2回かけて0〜100に収めたオシレーターで、約57%の時間は0か100にほぼ張り付きます。
・自社計測(5通貨ペア・1時間足・2016〜2025年)では、STCはMACDより速くなく、25・75のサインで売買したコスト後のPFは0.97でした。
・設定を8通りに変えても、コスト後のPFは0.91〜0.99で、最適な設定は見つかりませんでした。
・MT4・MT5では、配布zipのex4またはex5をIndicatorsフォルダに入れて表示します。

Schaff Trend Cycle(STC)のよくある質問

Schaff Trend Cycle(STC)とは?

MACDにストキャスティクスの計算を2回かけて、0〜100に収めたオシレーターです。25を上抜けたら買い、75を下抜けたら売りの目安とされます。自社計測では、STCは全体の約57%の時間、0か100にほぼ張り付いていました。

STCの計算式は?

MACDを、直近のサイクル本数の中で0〜100に直して平滑化し、その値にもう一度同じ処理をかけたものです。MACDは短期EMA−長期EMA、平滑化は前回の値+0.5×(今回の値−前回の値)です。

STCの設定(best settings)は何がよいですか?

最適といえる設定は見つかりませんでした。自社計測(5通貨ペア・2016〜2025年・1時間足)で8通りを試したところ、25・75売買のコスト後のPFは0.91〜0.99で、すべて1.0未満でした。配布版の初期値は、サイクル10・短期23・長期50です。

STCはMACDより反応が早いですか?

計測では、STCのほうが少し遅くなりました。天井・底からサインが出るまでの本数は、中央値でSTCが6本、MACD(12,26,9)が5本でした。

STCの25・75のサインは有効なエントリーシグナルですか?

単独では有効といえません。自社計測で、1時間足の25・75売買はコスト後のPFが0.97、4時間足でも1.01で、1取引の平均はゼロと区別できませんでした。

STCのだましを減らす方法はありますか?

確かな方法は見つかっていません。200期間EMAの傾きと同じ向きのサインに絞ると、サイン後に順方向へ先に動いた割合は51.3%で、全部の50.5%と1ポイントほどの差でした。コストを引いた成績が良くなるかは、確かめていません。

MT4・MT5でSTCを表示するには?

配布版のSchaffTrendCycle_systreを、Indicatorsフォルダに入れて使います。zipの中のex4(MT4用)またはex5(MT5用)を、MQL4またはMQL5のIndicatorsに移し、再起動してチャートに適用します。STCは標準のインジケーターには含まれていません。

Schaff Trend Cycle(STC)のまとめ

Schaff Trend Cycle(STC)は、MACDにストキャスティクスを2回かけて0〜100に収めた指標で、約57%の時間は0か100にほぼ張り付きます。自社計測では、STCはMACDより速くなく、25・75のサインで売買した結果は、1時間足でコスト後のPF 0.97、4時間足で1.01と、損益ゼロの近くでした。設定を8通りに変えても最適な設定は見つからず、200期間EMAの向きで絞っても、差はわずかでした。STCは、売買の合図というより、MACDの状態を見やすい目盛りに直した補助表示として使うのが現実的です。使う前に、通貨ペアと時間足を決めて過去のチャートで確かめ、デモ口座で検証してください。FXは元本を失うリスクがあり、過去の計測結果は将来の成績を保証しません。

⚠ リスクに関する注意事項

本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。FX取引はレバレッジ取引の特性上、預託した証拠金以上の損失が生じる可能性があります。取引の際は、ご自身の判断と責任において行ってください。詳しくは特定商取引法に基づく表記をご確認ください。

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シストレ.COM編集部は、FX自動売買(EA)とテクニカル分析を専門とするインターネットメディア「シストレ.COM」の編集チームです。200本以上のEAのフォワードテスト結果を公開し、実際の運用データに基づいた客観的な情報を発信しています。記事の執筆・監修はMetaTrader(MT4/MT5)での実運用経験を持つスタッフが担当。

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