
終値とは?FXの終値の意味と足ごとの違い

終値は足の最後の価格
終値(クローズ)は、1本の足のうち最後についた価格です。ローソク足は始値・高値・安値・終値の4本値で作られ、終値が始値より高ければ陽線、低ければ陰線になります。終値は、移動平均線やMACDなど多くのテクニカル指標の計算に使われます。
FXのチャートは売値(Bid)で描かれます。MetaQuotes社のMT4ヘルプにも「Bars in the terminal are built and shown only for Bid prices」と書かれています(MT4ヘルプ)。この記事の実測は、売値と買値の中間(中値)で作った足を使っています。
足の種類ごとの終値

1時間足の終値はその1時間の最後の価格、日足の終値はその日の最後の価格、週足の終値はその週の最後の価格です。1時間足・4時間足は、取引ソフトの時間表示(サーバー時間)に従って毎時0分などで区切られます。いちばん差が出るのは日足で、1日をどの時刻で区切るかが会社ごとに違います。
為替は株のように取引所が閉まらない市場です。国際決済銀行(BIS)の調査では、2025年4月の外国為替の店頭取引高は1日あたり9.6兆ドルで、3年前の7.5兆ドルから28%増えました(BIS Triennial Survey 2025)。これだけ大きな市場が24時間続くので、「1日の終わり」は取引所ではなく、各社が決めた時刻になります。
アドバイス終値は「その足の最後の価格」です。日足だけは、区切りの時刻で値が変わります。次の章で時刻を確認しましょう。
終値の時刻は何時?NYクローズ・サーバー時間・日本時間

日足の区切りは3通り
日足の区切りで代表的なのは次の3つです。
- NY 17:00(NYクローズ):ニューヨーク時間の17:00。日本時間では夏6:00・冬7:00です。
- サーバー時間の0:00:夏はGMT+3、冬はGMT+2のサーバー時間で0:00にすると、NY 17:00と同じ時刻になります。
- GMT 0:00・日本時間0:00:GMT(UTC)の0:00は日本時間9:00。日本時間の0:00は暦どおりの日付の区切りです。
夏時間と冬時間の日本時間

米国は3月の第2日曜から11月の第1日曜まで夏時間です。NY 17:00は夏時間中はUTC 21:00(日本時間6:00)、冬時間中はUTC 22:00(日本時間7:00)になります。日本は夏時間がないので、同じ「NYクローズ」でも日本時間では1時間ずれます。
サーバー時間をGMT+2(冬)・GMT+3(夏)にしている会社では、米国の夏冬に合わせてサーバー時間も切り替わるため、サーバー時間の0:00は1年を通してNY 17:00です。サーバー時間がGMT固定の会社では、日足の区切りは日本時間の9:00になります。自分の口座がどちらかは、MT4・MT5のチャートの時刻と日本時間を見比べて確認できます。
東京・ロンドン・ニューヨークの時間帯ごとの値動きは、アジア市場・ロンドン市場・ニューヨーク時間の記事でも解説しています。
アドバイス日本時間の朝6時(冬は7時)が、NYクローズの日足の区切りです。夏と冬で1時間ずれる点だけ覚えておいてね。
終値の区切りを変えて実測|陽線と陰線は入れ替わるか

測り方と日足の本数
同じ相場でも、区切りを変えると日足の終値は変わります。どれだけ変わるかを、Dukascopy のティックから作った1分足(中値)で測りました。条件は次のとおりです。
- 期間: 2016年1月〜2025年12月の10年
- 通貨ペア: USDJPY・EURUSD・GBPUSD・AUDJPY
- 足: 1分足の最初の値(始値)と最後の値(終値)から、日足を3通りの区切り(NY 17:00・GMT 0:00・日本時間0:00)で作る。米国の夏時間・冬時間を日ごとに反映
- 回数: 各ペア・各区切りで1回の集計(乱数や抜き取りはなし)。比較は3つの区切りがそろった平日(2,599〜2,602日)
日足の本数は、NY 17:00区切りでは4通貨とも約2,600本(USDJPY 2,602・EURUSD 2,603・GBPUSD 2,602・AUDJPY 2,602)でした。GMT 0:00区切りは3,034〜3,127本、日本時間0:00区切りは4通貨とも3,126本です。本数が多いのは、土日をまたぐ区切りの足が別に1本できるためです。日本時間0:00区切りでは、金曜のNYクローズ(土曜の朝6〜7時)までの足が土曜の日付で519本、月曜は6〜7時の再開から始まる短い足になります。GMT 0:00区切りでは、日曜の日付の足が427〜520本できました。
陽線と陰線が入れ替わる割合

陽線・陰線は、その日の終値と始値(その日の最初の値)を比べて決めます。NY 17:00区切りの日足と色が逆になった日の割合は次のとおりです。
| 通貨ペア | GMT 0:00区切り | 日本時間0:00区切り |
|---|---|---|
| USDJPY | 8.6%(223日) | 18.9%(491日) |
| EURUSD | 5.5%(143日) | 21.4%(556日) |
| GBPUSD | 6.3%(165日) | 20.2%(525日) |
| AUDJPY | 9.8%(256日) | 18.1%(470日) |
条件: 2016年1月〜2025年12月、Dukascopy のティックから作った1分足の中値、3つの区切りがそろった平日。日本時間0:00区切りでは、5日に1日ほどの日足で色が逆になりました。GMT 0:00区切りは6〜10%です。「昨日は陽線」という判断が、区切りの違うチャートでは5日に1日ほど逆になります。
終値の差と具体例

NY 17:00区切りの終値との差の平均は、GMT 0:00区切りでUSDJPY 8.1・EURUSD 3.9・GBPUSD 5.9・AUDJPY 7.4pips、日本時間0:00区切りでUSDJPY 20.9・EURUSD 18.6・GBPUSD 24.4・AUDJPY 18.4pipsでした。1pipsは円の通貨ペアで0.01円、ドルの通貨ペアで0.0001ドルです。同じ期間のNY 17:00区切りの日足の値動き(終値と始値の差の平均)は、USDJPY 50.7・EURUSD 38.3・GBPUSD 53.5・AUDJPY 44.6pipsなので、日本時間0:00区切りとの差は1日の値動きの4〜5割にあたります。


たとえば2025年12月10日のドル円は、NY 17:00区切りで終値156.03円の陰線、GMT 0:00区切りで155.75円の陰線、日本時間0:00区切りで156.50円の陽線でした。同じ日の日足が、区切りだけで陽線にも陰線にもなります。
終値を使う手法では、使うチャートの区切りをそろえて検証することが前提になります。終値を使う指標は、移動平均線やMACDの記事でも解説しています。
アドバイス区切りを変えると、5日に1日ほど陽線と陰線が入れ替わることが分かったよ。検証と実際のチャートは、同じ区切りで見ましょう。
終値の前後に何が起きるか|NY 17:00のティック数・値幅・スプレッド

17時台はティック数も値幅も少ない
NYクローズの前後で何が起きるかを、ニューヨーク時間(ET)の時間帯別に平均しました。条件はDukascopy のティック、2016年1月〜2025年12月、USDJPYとEURUSD、平日、1時間ごとの平均です。
ティック数(値が更新された回数)は、USDJPYで16時台が1時間あたり2,222回、17時台が2,631回、18時台が2,569回でした。いちばん多い10時台は8,632回なので、17時台は約3割です。1時間の値幅(高値−安値)も、USDJPYは16時台11.0pips・17時台9.8pips・18時台13.6pipsで、いちばん大きい8時台(29.2pips)の3分の1ほどです。17時台の値幅は、USDJPY(9.8pips)・EURUSD(6.3pips)とも、1日24時間の中で最も小さくなりました。

17時ちょうどはスプレッドが広がる

スプレッドは、17:00からの5分間に大きく広がります。月〜木曜の平均で、USDJPYは16:30からの5分間が0.59pipsなのに対し、17:00からの5分間は4.25pipsでした。EURUSDは0.39から2.68、GBPUSDは1.10から6.26、AUDJPYは0.99から6.00pipsです。17:00からの5分間は、16:30からの5分間の5.7〜7.2倍(約6〜7倍)です。AUDJPYは17:05からの5分間が7.52pipsで最も広くなりました。17:30からの5分間でも、4通貨とも16:30からの5分間の3.6〜4.3倍の水準です。
NYクローズ前後は、相場の動きが小さくなる一方でスプレッドが広がる時間帯です。ここで成行注文を出すと、普段より不利な価格で約定しやすくなります。日足の終値で判断するときも、終値がついた直後の価格にそのまま注文を出すと、コストが高くなります。
アドバイスNYクローズの前後は値動きが小さいのに、スプレッドだけ広がる時間帯だったよ。この時間の成行注文は避けたいね。
終値と週明けの窓|週の終値は土曜の早朝

週の終値がつく時刻
週の終値は、金曜のNY 17:00ごろの価格です。日本時間では土曜の早朝で、夏時間は6:00、冬時間は7:00です。Dukascopy のティックを524週分(夏340週・冬184週)調べると、USDJPYとEURUSDとも、週の最後のティックは夏の338週が土曜5:59、冬はUSDJPYの176週・EURUSDの178週が土曜6:59でした。
週明けの最初のティックは、夏は月曜6:00(USDJPY 184週・EURUSD 266週)、冬は月曜7:00(USDJPY 106週・EURUSD 150週)が最多でした。USDJPYは、夏56週・冬36週が月曜9:00の開始になっています。取引会社や価格の提供元によって、週明けの最初の価格がつく時刻には差があります。
週明けの窓の大きさ

前の週の終値と、週明けの最初の値の差(窓)は、中央値でUSDJPY 6.7・EURUSD 4.6・GBPUSD 7.8・AUDJPY 7.6pipsでした。大きいほうから1割目(上位10%の入り口)はUSDJPY 33.9・EURUSD 21.0・GBPUSD 29.2・AUDJPY 32.3pipsで、最大はUSDJPY 204.1・EURUSD 193.0・GBPUSD 246.3・AUDJPY 159.5pipsです。多くの週は数pipsの窓ですが、10週に1回ほどは21〜34pips以上の窓が空きます。

2025年でいちばん大きかった窓は、10月3日の週末にUSDJPYで空いた204.1pipsです。金曜の終値(土曜5:59)から、月曜の最初の値までの差でした。週をまたぐポジションは、週末に起きた出来事による窓の影響を受けます。
アドバイス週の終値は、日本時間の土曜の朝(夏6時・冬7時)だよ。週末をまたぐなら、月曜の窓を想定しておきましょう。
終値の見方|MT4・MT5で確認する方法

データウィンドウとOHLCの行
MT4・MT5では、データウィンドウで足の終値を確認できます。MT4の公式ヘルプでは、メインメニューの「View」に「Data Window」があり、カーソルを置いた足の始値・高値・安値・終値(OHLC)と日時が表示されます(メインメニュー・データウィンドウ)。MT5のヘルプでも、Data Windowに日時や足の値が表示されると説明されています(MT5ヘルプ)。
チャートの左上に最新の足のOHLCを出したいときは、チャートのプロパティで「Show OHLC」を有効にします。MT4は「Charts」の「Properties」(F8キー)の「Common」タブ(MT4ヘルプ)、MT5はプロパティの「Show」タブです(MT5ヘルプ)。
ラインチャートと確定前の終値
各足の終値だけを線で結んで見たいときは、ラインチャートを使います。MT4ヘルプでは「Charts」の「Line Chart」(Alt+3)が、足の終値を結ぶチャートです(チャートの操作)。MT5ではプロパティの「Line」が同じ表示にあたります。

進行中の足の「終値」は、その足が終わるまで最新の価格を表示し続けます。2025年12月17日の日本時間15時台のドル円では、足の開始から15分後が155.28円、30分後が155.33円、45分後が155.38円、足の確定時が155.37円でした。足が確定する前の価格をその足の終値と見なすと、確定後に違う値になることがあります。
アドバイスデータウィンドウかOHLCの行を出しておけば、終値はすぐ読めるよ。足が確定するまで終値は動くから、注意してね。
終値トレード法の考え方|確定を待つ・ヒゲと終値を分ける

終値トレード法とは
終値トレード法は、足が確定したあとの終値を見て売買を判断する方法です。たとえば「直近の高値を終値で上抜けたら買い」「移動平均線を終値で下抜けたら売り」のように、ヒゲだけで抜けた動きは使わず、終値で抜けたかどうかを条件にします。足の途中の動きに振り回されず、ルールを決めやすくなる利点があります。ボリンジャーバンドなどの指標も、終値を使って計算されます(ボリンジャーバンドの記事)。
ヒゲで抜けた足のうち終値でも抜けるのは約半分
直前20本の高値または安値をヒゲで抜けた足のうち、その足の終値でも抜けていた割合を測りました。条件はDukascopy のティックから作った足、2016年1月〜2025年12月、USDJPY・EURUSD・GBPUSD・AUDJPYです。1時間足・4時間足の区切りはUTC、日足はNY 17:00区切りで、上抜けと下抜けを合わせて数えています。
1時間足では49.3〜51.5%、4時間足では49.6〜53.3%、日足では50.1〜53.7%でした。ヒゲで高値・安値を抜けた足の約半分は、終値では元の範囲の中に戻っています。終値で判断する方法は、ヒゲだけの「だまし」を減らせる一方で、半分は終値でも抜けるので、抜けたあとの値動きを見て判断する必要があります。

図の2025年12月19日のドル円は、ヒゲが直前20本の高値156.172円を上抜けましたが、終値は156.015円で、高値の手前で確定しました。ヒゲだけで判断すると高値を抜けたと見なしてしまう場面でも、終値で判断すれば見送れます。だましの見分け方はだましの記事も参考にしてください。
終値で判断するときの確認項目

終値で判断するときは、次の4点を確認します。
- 区切りの時刻:口座のサーバー時間と日足の区切りを確認し、検証と実際の取引で同じ区切りのチャートを使う。
- 足の確定:足が確定してから終値を見る。確定前の終値は変わる。
- 約定のコスト:NYクローズ直後はスプレッドが広がるため、成行注文を避ける。
- 週末の窓:週をまたぐポジションは、月曜の窓の影響を受ける。
この記事の数字は、過去10年の4通貨ペアの実測です。将来の成績を約束するものではありません。FXは元本を失う可能性のある取引で、取引前に自分の口座のサーバー時間・スプレッド・ルールを確認してください。
アドバイスヒゲで抜けた足の約半分は、終値では戻っていたよ。確定を待つか、早く入るかは、ルールを決めて検証してから使おうね。
要点
・終値は足の最後の価格。日足の終値は、区切りの時刻(NY 17:00・サーバー時間・GMT・日本時間)で変わる
・NY 17:00の区切りは日本時間で夏6:00・冬7:00。週の終値は土曜の早朝
・区切りを変えると、陽線・陰線が逆になる日が、GMT 0:00区切りで6〜10%、日本時間0:00区切りで18〜21%あった
・NYクローズの17:00からの5分間は、16:30からの5分間の約6〜7倍までスプレッドが広がる
・ヒゲで20本の高安を抜けた足のうち、終値でも抜けたのは約半分。確定を待って判断する
終値 FXのよくある質問
FXの日足の終値は、日本時間の何時の価格ですか?
区切りは会社ごとに違います。NY 17:00区切りなら、日本時間で夏6:00・冬7:00です。GMT 0:00区切りなら日本時間9:00、日本時間0:00区切りなら0:00です。
同じ日でも、業者によって日足の終値が違うのはなぜですか?
日足を区切る時刻が違うためです。実測では、GMT 0:00区切りの終値はNY 17:00区切りと平均3.9〜8.1pips、日本時間0:00区切りとは平均18.4〜24.4pipsの差がありました。
自分の口座の日足の区切りは、どうすれば分かりますか?
チャートの時刻で確認できます。1時間足を表示して、日足が切り替わる足(0:00の足)が日本時間の何時にあたるかを見ます。6:00か7:00ならNY 17:00区切り、9:00ならGMT 0:00区切りです。
MT4・MT5で終値を確認するには、どこを見ればよいですか?
データウィンドウか、チャート左上のOHLCの行です。公式ヘルプでは、データウィンドウ(Data Window)に始値・高値・安値・終値と日時が表示され、OHLCの行はチャートのプロパティの「Show OHLC」で出せます。
週の終値はいつ決まりますか?
金曜のNY 17:00ごろで、日本時間では土曜の早朝です。夏時間は6:00、冬時間は7:00です。524週の実測では、USDJPYとEURUSDの週の最後のティックは夏が土曜5:59、冬が土曜6:59にほぼ集中していました。
終値で判断すれば、ヒゲのだましは避けられますか?
半分ほどは避けられます。直前20本の高値・安値をヒゲで抜けた足のうち、終値でも抜けたのは約半分(49.3〜53.7%)でした。終値でも抜けた場合の値動きは、自分の手法で検証して確かめてください。
終値 FXのまとめ
終値は、足の最後の価格です。日足の終値は区切りの時刻で変わり、NY 17:00区切りは日本時間で夏6:00・冬7:00、GMT 0:00区切りは9:00です。10年・4通貨ペアの実測では、区切りを変えると陽線と陰線が逆になる日がGMT 0:00区切りで6〜10%、日本時間0:00区切りで18〜21%ありました。終値で判断するときは、口座の区切りを確かめ、足が確定してから見て、NYクローズ直後のスプレッドと週明けの窓に気をつけましょう。
⚠ リスクに関する注意事項
本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。FX取引はレバレッジ取引の特性上、預託した証拠金以上の損失が生じる可能性があります。取引の際は、ご自身の判断と責任において行ってください。詳しくは特定商取引法に基づく表記をご確認ください。













