
時間足とは?ローソク足1本が表す時間の長さ

時間足は1本の足の長さ
時間足とは、ローソク足1本が表す時間の長さのことです。1時間足なら1本が1時間の値動き、日足なら1本が1日の値動きを表します。1本の足には、始値・高値・安値・終値の4つの値があり、終値が始値より高ければ陽線、低ければ陰線になります。
時間足を変えると見える値動きが変わる
同じ相場でも、短い時間足は細かい上下を、長い時間足は大きな流れを映します。チャートの時間足を変えると、同じ移動平均線やインジケーターでも、計算に使う足が変わるので線の形が変わります。テクニカル分析の全体像はFXのテクニカル分析で説明しています。
アドバイス時間足は「1本の足の長さ」だよ。同じ相場でも、足の長さで見える形が変わるんだ。
時間足の種類と特徴・向いている手法

MT4とMT5の時間足の種類
MT4で標準の時間足は、1分・5分・15分・30分・1時間・4時間・日・週・月の9種類です。MQL4の公式資料では、2分足・3分足・4分足・6分足・10分足・12分足・20分足、2時間足・3時間足・6時間足・8時間足・12時間足は標準ではなく、オフラインチャート用の定数と書かれています。MT5ではこれらも標準の時間足で、PERIOD_CURRENT を除いて21種類あります(出典: MQL4・MQL5)。8時間足を使いたい場合は、MT5が対象になります。
短期・中期・長期の時間足と手法
時間足は、おおまかに次の3つに分けて使われます。
- 1分足〜15分足:取引の回数が多くなる短期の足。スキャルピングで使われます。
- 1時間足・4時間足:1日のうちに取引を終えるデイトレードで使われる足です。
- 日足・週足・月足:数日から数週間以上持つスイングトレードやポジショントレードで使われます。週足の使い方は週足トレードの攻略ガイドにまとめています。
足が長くなるほど、1本の値動きの幅が大きくなり、取引の回数が減ります。1本あたりの値動きに対してスプレッドが占める割合も小さくなります。この割合は、後の実測で数字を示します。
アドバイスEAは時間足を決めて動かすから、自分の取引のスタイルに合う足を選ぶのが第一歩だよ。
時間足の組み合わせ方

長い足と短い足の関係
足の区切りがそろっていれば、長い足の1本は短い足の何本かで作られます。図の区切り(UTC 0時)では、日足1本が4時間足6本、1時間足24本です。4時間足の1本の中の値動きは、1時間足で見ると4本に分かれて見えます。
複数の時間足を組み合わせる例
長い足で相場の方向を見て、短い足で入る時刻を探す使い方が代表的です。組み合わせの例は次の3つです。
- 日足と4時間足:数日〜数週間持つスイングトレード
- 4時間足と15分足:1日のうちに取引を終えるデイトレード
- 5分足と1分足:数分で取引を終えるスキャルピング
組み合わせの手順はマルチタイムフレーム分析で詳しく説明しています。EAの場合も同じ考え方で、判断に使う足と注文のタイミングを見る足を分けるEAがあります。
アドバイス長い足で方向、短い足でタイミング。足の区切りがそろっていると、図のように重ねて見られるよ。
時間足の確定時間|4時間足は日本時間の何時に確定する?

4時間足の区切りと確定の時刻
足が確定するのは、次の足が始まる時刻です。4時間足がサーバー時間の0時・4時・8時・12時・16時・20時に始まる場合、日本時間との差でその時刻が決まります。サーバーがGMT+2(冬時間)なら日本時間は差が7時間で、4時間足は日本時間の7時・11時・15時・19時・23時・3時に区切られます。GMT+3(夏時間)なら差は6時間で、6時・10時・14時・18時・22時・2時です。サーバー時間がGMTなら差は9時間で、9時・13時・17時・21時・1時・5時です。
自分の口座の区切りを確かめる
サーバー時間と夏時間の扱いはFX会社ごとに異なるので、表のどの行にあたるかは口座で確かめます。1時間足チャートで、4時間足の区切りにあたる足(サーバー時間の0時・4時・8時の足)を探し、日本時間の何時にあたるかを見れば分かります。この記事の実測は、UTCの0時・4時・8時…で区切った足で、日本時間では9時・13時・17時・21時・1時・5時の区切りにあたります。
アドバイス確定の時刻は口座のサーバー時間で決まるよ。自分の口座の区切りを、一度チャートで見ておこうね。
時間足とEA|チャートの時間足とEAの中で指定する時間足

PERIOD_CURRENT は「チャートの時間足」
MQLの時間足の定数は ENUM_TIMEFRAMES という列挙型にまとまっています。このうち PERIOD_CURRENT は、MQLのプログラムが動いているチャートの時間足を表します(MQL4の公式資料)。Period() 関数は現在のチャートの時間足を返します(MQL4・MQL5)。
移動平均を返す iMA 関数の時間足の引数は、0を指定すると現在のチャートの時間足になります(MQL4・MQL5)。MQL5の iMA はインジケーターの値ではなくハンドルを返す点がMQL4と異なります。
固定の時間足を指定するEA
引数に PERIOD_H1 や PERIOD_D1 を書けば、チャートの時間足に関係なく、その足を参照します。たとえば、1時間足の移動平均で判断し、4時間足の移動平均で方向を確かめる、といった作りです。つまり、EAには、チャートの時間足に合わせて動くものと、プログラムの中で足を固定するもの、その両方を混ぜたものがあります。どれにあたるかは、EAの説明書や入力パラメーターの欄で確かめます。
アドバイスEAを付けるチャートの足と、EAが中で見る足は別物。説明書で、どちらのEAか見ておこうね。
時間足を変えたときにEAで起きること

チャートの時間足を変えるとEAは初期化し直される
EAを付けたチャートの時間足を変えると、EAは初期化し直されます。MQL4の公式資料には、Deinit イベントが「通貨ペアまたはチャートの時間足の変更による再初期化の前」に発生すると書かれています(イベントの一覧)。そのときの終了理由コードは REASON_CHARTCHANGE(値は3)で、説明は「通貨ペアまたはチャートの時間足が変更された」です(MQL4・MQL5)。
チャートの時間足に合わせて動くEA(PERIOD_CURRENT を使うEA)は、時間足を変えると、判断に使う足が変わります。同じ設定でも売買のタイミングと回数が変わるので、運用中に時間足を切り替えるのは、別のEAを動かすのと同じ扱いになります。
テスターの時間足と実運用の時間足をそろえる
MT4のストラテジーテスターでは、通貨ペアを「Symbol」欄、時間足を「Period」欄で選びます。通貨ペアと時間足、テストの方式ごとにデータファイルが作られます(MT4ヘルプ)。MT5のテスターでは、選んだ通貨ペアと時間足が、EAの Symbol() や Period() の値に反映されます。EAを付けるチャートの通貨ペアと時間足を、そこで選ぶことになります(MT5ヘルプ)。
バックテストを5分足で行い、実運用を1時間足のチャートで行うと、EAが見る足が違うので、バックテストの結果は実運用の予測になりません。テストと運用は同じ通貨ペア・同じ時間足にそろえます。バックテストの手順はMT4のバックテストで説明しています。
アドバイス時間足を変えると、EAは別物になるよ。テストした足と同じ足で動かそうね。
次の章から実測
ここまでは足の仕組みでした。次の2つの章では、同じ売買規則を5つの時間足で動かして、取引の回数・値幅・スプレッドの重さ・損益がどう変わるかを実測で確かめます。
時間足ごとの取引回数・値幅・スプレッドの実測

実測の条件
- 期間: 2016年1月〜2025年12月の10年
- 通貨ペア: USDJPY・EURUSD・GBPUSD・AUDJPY
- 足: Dukascopy のティックから作った1分足(売値と買値の中値)を、5分・15分・1時間・4時間・日に組み直したもの。区切りはUTCで、日足はUTC 0時(日本時間9時)
- 売買規則: 終値の単純移動平均の20本と50本。足が確定した時点で短期が長期より上なら買い、下なら売りにして、次の足の始値で約定。向きが変わったら決済と同時に反対向きに持つ(ドテン)
- コスト: 各通貨ペアの10年の平均スプレッド(USDJPY 0.57・EURUSD 0.40・GBPUSD 1.13・AUDJPY 0.99pips)を、持ち始めてから決済するまでの1件につき1回引く
- 1件の数え方: 持ち始めてから決済するまでを1件。データの最後まで決済されなかった取引は数えません。1pipsは円の通貨ペアで0.01円、ドルの通貨ペアで0.0001ドル
- 含めないもの: スワップポイント・手数料・約定のずれ
取引の回数と1回の値幅
図のとおり、足が短いほど取引の回数が多く、1回の値幅が小さくなります。1通貨ペアあたりの年間の取引は、5分足で1,735回、15分足で564回、1時間足で136回、4時間足で37回、日足で6回でした。1回の平均の値幅は、5分足の14.8pipsから日足の259.3pipsまで広がります。
| 時間足 | USDJPY | EURUSD | GBPUSD | AUDJPY |
|---|---|---|---|---|
| 5分足 | 17,300 | 17,361 | 17,339 | 17,386 |
| 15分足 | 5,431 | 5,722 | 5,720 | 5,672 |
| 1時間足 | 1,351 | 1,368 | 1,330 | 1,375 |
| 4時間足 | 382 | 371 | 355 | 369 |
| 日足 | 55 | 60 | 53 | 65 |
条件: 2016年1月〜2025年12月の10年間の取引の件数(回)。Dukascopy のティックから作った足、移動平均20本と50本のドテン売買。
1本の値幅に占めるスプレッドの割合

1本の足の平均の値幅(高値と安値の差)を100%としたとき、平均スプレッドは5分足で16.0%、15分足で8.9%、1時間足で4.3%、4時間足で2.2%、日足で0.8%でした。足が短いほど、1本の値動きに対してスプレッドの負担が重くなります。通貨ペアごとの割合は次のとおりです。
| 時間足 | USDJPY | EURUSD | GBPUSD | AUDJPY |
|---|---|---|---|---|
| 5分足 | 11.7% | 10.4% | 21.4% | 20.6% |
| 15分足 | 6.5% | 5.8% | 11.9% | 11.6% |
| 1時間足 | 3.1% | 2.8% | 5.8% | 5.7% |
| 4時間足 | 1.5% | 1.4% | 2.9% | 2.9% |
| 日足 | 0.6% | 0.5% | 1.0% | 1.1% |
条件: 平均スプレッドを1本の平均値幅で割った割合。2016年1月〜2025年12月、Dukascopy のティックから作った足。スプレッドの広いGBPUSDとAUDJPYは、5分足で1本の値幅の2割ほどをスプレッドが占めます。
1回の取引の値幅に対するスプレッドの割合(4通貨ペアの平均)は、5分足が5.1%、15分足が2.8%、1時間足が1.3%、4時間足が0.7%、日足が0.3%でした。
アドバイス足が短いほど、1回ごとのスプレッドが重くなるよ。5分足は1本の値幅の16.0%がスプレッドだったんだ。
時間足ごとの成績の実測|10年の損益と最大の落ち込み

スプレッドを引いた後の損益
4通貨ペア×5つの時間足の20通りのうち、10年の損益がプラスだったのは5通りです。USDJPYの15分足(+5,365pips)と1時間足(+3,422pips)、日足のUSDJPY(+1,939pips)・EURUSD(+3,032pips)・GBPUSD(+3,353pips)でした。5分足と4時間足は、4通貨ペアのすべてでマイナスでした。
5分足は、スプレッドを引く前でも4通貨ペアの合計が−11,094pipsで、スプレッドの合計が53,701pipsかかり、引いた後は−64,795pipsになりました。4通貨ペアの合計は、15分足が−14,568pips、1時間足が−673pips、4時間足が−6,534pips、日足が+6,705pipsです。
最大の落ち込み
| 時間足 | USDJPY | EURUSD | GBPUSD | AUDJPY |
|---|---|---|---|---|
| 5分足 | 6,666 | 15,295 | 26,587 | 19,695 |
| 15分足 | 2,730 | 7,521 | 7,493 | 7,994 |
| 1時間足 | 2,323 | 4,174 | 3,833 | 3,781 |
| 4時間足 | 3,239 | 2,962 | 3,493 | 4,603 |
| 日足 | 2,877 | 936 | 3,179 | 2,875 |
条件: 最大の落ち込み(pips)。1件ごとの損益を順に足した累計が、それまでの最高値から最も下がった幅。2016年1月〜2025年12月、スプレッドを引いた後。
この結果の読み方
この集計は、移動平均の交差という1つの売買規則の結果です。日足は10年で1通貨ペアあたり53〜65件しかなく、プラスだった3通貨ペアの結果も、少ない件数の偏りと区別できません。特定の時間足が有利とは言えず、売買規則・通貨ペア・期間が変われば結果は変わります。確かめられるのは、足が短いほどスプレッドの負担が重く、同じ規則でも成績が時間足で大きく変わる点です。
アドバイス5分足は4通貨ペアすべてマイナス、日足は件数が少ない。結果は規則と相場で変わるから、1つの足の数字だけで決めないでね。
時間足の選び方と注意点|バックテストと最適化の過剰

前半で選んだ設定は後半でも通用したか
移動平均の期間を、短期5・10・20・30本と長期40・60・80・100・150本の20通りで試しました。通貨ペアと時間足ごとに、前半5年(2016〜2020年)で最も損益がよかった組み合わせを選び、同じ組み合わせの後半5年(2021〜2025年)の損益を見ました。
前半で選んだ組み合わせの4通貨ペアの合計は、15分足が+7,374pips、1時間足が+11,675pips、4時間足が+4,888pipsでしたが、同じ組み合わせの後半は−5,141pips、−3,537pips、−3,284pipsとマイナスでした。5分足は前半の時点で−4,937pipsで、後半は−10,528pipsです。4通貨ペアのうち後半がプラスだったのは、この4つの時間足では、どれも1通貨ペアだけでした。日足は前半が+6,687pips、後半が+9,111pipsで、4通貨ペアすべてで後半もプラスでしたが、1通貨ペアの件数は10年で53〜65件です。
過去のデータの中で成績が最もよい設定を探すと、その期間にだけ当てはまる設定が選ばれることがあります。これを最適化の過剰(オーバーフィッティング)といいます。MT5のストラテジーテスターには、テスト期間を前半と後半に分け、前半で選んだパラメーターを後半で確かめる「Forward」の設定があります。公式ヘルプでも、特定の期間への当てはめを避ける機能と説明されています(MT5ヘルプ)。
時間足を選ぶときの手順
- EAの説明に推奨の時間足があれば、それに合わせます。
- バックテストと実運用は、同じ通貨ペア・同じ時間足にそろえます。
- 足を短くするほど、取引の回数とスプレッドの負担が増えます。使う口座のスプレッドで、1回の値幅に対する割合を確かめます。
- 設定は、前半と後半に期間を分けて確かめます。後半でも成績が残る設定を選びます。
- 長い足は、日をまたいで持つ時間が長くなるため、スワップポイントの影響も確かめます。この記事の実測には、スワップポイントを含めていません。
短い足で出る売買の合図は、ダマシになる場合があるため、取引の回数を増やすより、バックテストと同じ条件で動かせる足を選ぶ方が大切です。
アドバイス設定は前半と後半に分けて確かめよう。後半でも残る設定だけが、次の相場でも使える候補だよ。
要点
・時間足は1本の足の長さ。EAには、チャートの時間足(PERIOD_CURRENT)で動くものと、PERIOD_H1 などで足を固定するものがある
・EAを付けたチャートの時間足を変えると、EAは初期化し直される(理由コード REASON_CHARTCHANGE)。バックテストと同じ時間足で動かす
・4時間足の区切りは、サーバー時間の差で日本時間の6〜7時・9時などになる。口座で確かめる
・実測では、1本の値幅に占めるスプレッドは5分足で16.0%、日足で0.8%。5分足は4通貨ペアすべてでマイナス
・前半で選んだ設定は、15分足〜4時間足では後半でマイナスになった。期間を分けて確かめる
時間足のよくある質問
EAの時間足とは何ですか?
EAを付けるチャートの時間足と、EAの中で指定する時間足の2つがあります。MQLでは、PERIOD_CURRENT がチャートの時間足、PERIOD_H1 などがその足への固定を表します。
EAを付けたチャートの時間足を変えるとどうなりますか?
EAが初期化し直されます。終了理由コードは REASON_CHARTCHANGE(値は3)です。チャートの時間足に合わせて動くEAは、判断に使う足も変わります。
EAはどの時間足のチャートに付ければよいですか?
EAの説明にある推奨の時間足と、バックテストと同じ時間足です。実測では、同じ売買規則でも時間足によって損益が大きく変わりました。どの足が有利かは規則と相場で変わるため、使うEAのテストで確かめます。
FXの4時間足は、日本時間の何時に確定しますか?
サーバー時間によって決まります。4時間足がサーバー時間の0時から区切られる場合、GMT+2のサーバーでは日本時間の7・11・15・19・23・3時、GMT+3では6・10・14・18・22・2時、GMTでは9・13・17・21・1・5時に確定します。
バックテストと違う時間足で動かしてもよいですか?
おすすめしません。EAが見る足が変わるため、バックテストの結果は、その運用の予測になりません。
時間足を短くすると、スプレッドの影響はどう変わりますか?
1本の値幅に占める割合が大きくなります。実測の平均スプレッドは、1本の平均値幅に対して、5分足で16.0%、1時間足で4.3%、日足で0.8%でした。
時間足のまとめ
時間足は、ローソク足1本が表す時間の長さです。EAでは、チャートの時間足(PERIOD_CURRENT)と、プログラムの中で固定する時間足(PERIOD_H1 など)を区別します。EAを付けたチャートの時間足を変えると、EAは初期化し直されるので、バックテストと同じ時間足で動かします。4通貨ペア・10年の実測では、足が短いほど取引の回数が多く、1本の値幅に占めるスプレッドが重くなりました。前半で選んだ設定が後半でマイナスになる場合もあったため、設定は期間を分けて確かめます。この記事の数字は過去のデータの集計で、将来の成績を示すものではなく、投資の助言でもありません。
⚠ リスクに関する注意事項
本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。FX取引はレバレッジ取引の特性上、預託した証拠金以上の損失が生じる可能性があります。取引の際は、ご自身の判断と責任において行ってください。詳しくは特定商取引法に基づく表記をご確認ください。













