SMMA(平滑移動平均線)の計算式・SMA/EMAとの違いとMT4・MT5での設定方法

SMMAインジケーターの使い方と設定法|初心者向け徹底解説の画像

SMMA(Smoothed Moving Average・平滑移動平均線)は、前回の値に新しい終値を「1÷期間」だけ足していく計算で作る移動平均線です。MT4・MT5では、標準の移動平均線の種別を「Smoothed」にすると表示できます。シストレ.COMが自社運用のMT4/MT5環境で蓄積したtickデータ(5通貨ペア・2016〜2025年・1時間足)で計測したところ、SMMAは同じ期間のSMAやEMAより約2倍遅れ、20期間線と50期間線のクロスで売買した結果はコスト後のPF 0.93でした。この記事では、計算式、SMA・EMAとの違い、期間の選び方、MT4・MT5での表示方法を、計測値つきで解説します。

目次

SMMAとは|平滑移動平均線の意味と計算式

SMMAの計算を数値例で示した図。期間20で前回のSMMAが150.000、今回の終値が151.000のとき、150.000×19+151.000を20で割って150.050になり、終値が1円上がっても線は0.05円しか動かない
期間20の計算例(計算の流れを示すための数値で、実際の相場の値ではありません)

SMMAの意味と、ほかの移動平均線との関係

SMMAはSmoothed Moving Averageの略で、日本語では平滑移動平均線と呼びます。MT4・MT5の標準の移動平均線には、Simple(単純)・Exponential(指数)・Smoothed(平滑)・Linear Weighted(線形加重)の4つの計算方法があり、SMMAはそのうちの1つです。SMAは単純移動平均線、EMAは指数平滑移動平均線のことで、名前が似ていますが、それぞれ計算が違います。移動平均線全体の考え方は移動平均線の解説にまとめています。

SMMAは「直近の値動きを素早く映す線」ではなく、前回の値を大きく引き継いで少しずつ動く線です。ワイルダー氏が考案したRSIの計算にも、同じ平滑化(前回の値を期間−1の重みで引き継ぐ)が使われています。

SMMAの計算式

SMMA(今回)=(SMMA(前回)×(期間−1)+今回の終値)÷ 期間

同じ式は、「前回のSMMAに、終値との差の1÷期間を足す」とも書けます。期間が20なら、終値が前回の線から1円離れても、線は0.05円(1÷20)しか動きません。前回の値を19、新しい終値を1の割合で混ぜているためです。ここが、直近の値を優先して反応が速くなるEMAや、古い値を一定期間でそろえて捨てるSMAとの違いです。最初の1本目の値は、MT4の標準の移動平均線の例では、最初の期間ぶんの単純平均を使います。

SMMAの期間NはEMAの期間2N−1と同じ線になる

EMAは「前回の値に、終値との差の2÷(期間+1)を足す」計算です。SMMAの1÷Nと同じにすると、EMAの期間は2N−1になります。つまりSMMA(20)とEMA(39)は、式の上で同じ線です。

USD/JPY 1時間足にSMMA(20)の太い緑線とEMA(39)の黒い破線を重ねた図。2本は完全に重なり、下の表では5通貨ペア10年での線の最大の差が、期間14と27で0.00000000002pips以下、期間20と39で0.000000001pips以下、期間50と99で0.007pips以下
USD/JPY 1時間足・約130本(2025年10月1日から)。表は5通貨ペア・2016〜2025年の自社計測(Dukascopyのティックからシストレ.COMが作成・起動直後の500本を除く)

5通貨ペア・10年の1時間足で確かめると、2本の線の最大の差は、期間20と39で0.000000001pips以下、期間50と99でも0.007pips以下でした。起動直後の数十本だけは、最初の値の決め方の違いで離れます。この関係は、あとの章で出てくる「SMMAは遅い」という結果を読むときの土台になります。

アドバイス

SMMAは「EMAの期間を2倍近くにした線」と覚えておくと、動きのイメージがつかみやすいよ。

SMMAとSMA・EMAの違い|遅れとクロス回数を実測

1本ごとに1ずつ上がる価格を期間20のSMA・EMA・SMMAで追わせた合成データの図。SMAとEMAは重なって約9.5本、SMMAは約19本遅れて並行に進む
期間20・一定の速さで上がる価格に対する遅れ。式で作った合成データで、実際の相場ではありません

同じ期間なら、SMMAの遅れはSMAやEMAの約2倍

「SMMAはSMAより反応が速い」と言われることがありますが、同じ期間では逆です。価格が一定の速さで上がり続けるとき、線が価格に遅れる本数は、SMAとEMAが(期間−1)÷2、SMMAが(期間−1)です。期間20なら、SMAとEMAが9.5本、SMMAが19本です。

価格が0から1へ一度だけ上がったときの、期間20のSMA・EMA・SMMAの追いつき方の合成データの図。50%に届く本数はSMAが9本、EMAが6本、SMMAが13本。90%に届く本数はSMAが17本、EMAが23本、SMMAが44本
期間20・価格が一度だけ1段上がったときの線の動き。式で作った合成データです

価格が1段だけ上がった場合も確かめました。50%まで追いつく本数は、SMAが9本、EMAが6本、SMMAが13本です。90%まで追いつく本数は、SMAが17本、EMAが23本、SMMAが44本でした。SMMAは動き出しが遅いうえ、追いつくまでの裾も長く残ります。SMAは期間ぶんの本数がたつと、古い値が一度に外れて急に追いつきます。

実際のドル円チャートで重ねて見る

USD/JPY 1時間足の終値(灰)に、期間20のSMA(青)・EMA(橙の破線)・SMMA(緑の太線)を重ねた図。価格が急に上がった後、EMAが最も早く追いつき、SMMAが最も遅れてゆっくり上がる
USD/JPY 1時間足・期間20・終値・約130本(2025年10月1日から)。Dukascopyのティックからシストレ.COMが作成

図は、価格が急に上がった場面を3本の線で見比べたものです。EMA(橙)が最も早く価格に近づき、SMA(青)が続き、SMMA(緑)は最後まで離れて、ゆっくり上がっています。SMMAのなめらかさは、遅れの大きさと表裏一体です。

計測の条件

シストレ.COM編集部が、自社運用のMT4/MT5環境で蓄積したtickデータ(Dukascopy)から1時間足を作り、USD/JPY・EUR/USD・GBP/USD・AUD/JPY・USD/CHFの5通貨ペア、2016年1月〜2025年12月で計測しました。起動直後の500本は除き、5通貨ペアの合計は約30.9万本です。SMA・EMA・SMMAはいずれも終値で計算しています。ATRは直近14本の値幅(True Range)の平均で、距離や戻り幅の物差しに使っています。以下の数字は、この条件の中での結果です。

価格との交差は少ないが、遅れたぶんだけ

価格と移動平均線が交差する回数を1,000本あたりで比べた棒グラフ。期間20はSMAが117.1、EMAが128.9、SMMAが91.1。期間50はSMAが69.9、EMAが80.1、SMMAが56.9
5通貨ペア・2016〜2025年・1時間足・終値との交差回数(1,000本あたり)。Dukascopyのティックからシストレ.COMが作成

価格と線が交差する回数は、1,000本あたり、期間20でSMAが117.1回、EMAが128.9回、SMMAが91.1回でした。期間50でも、SMAが69.9回、EMAが80.1回、SMMAが56.9回です。SMMAのほうが交差は少なくなります。ただし、これはSMMAがだましに強いからではなく、遅れが大きいぶん価格との距離が開いているためです。価格と線の平均の距離は、期間20でSMAがATRの1.28倍、SMMAが1.63倍でした。

式の上の遅れが19本で同じになるSMMA(20)、EMA(39)、SMA(39)の、価格との交差回数を比べた棒グラフ。SMMA(20)とEMA(39)は同じ線なので91.1、SMA(39)は79.7
5通貨ペア・2016〜2025年・1時間足。遅れの本数をそろえた3本の、価格との交差回数(1,000本あたり)

遅れの大きさをそろえると、結果は変わります。式の上の遅れが19本で同じになるSMMA(20)(=EMA(39))とSMA(39)を比べると、交差はSMMA(20)が91.1回、SMA(39)が79.7回で、同じ遅れならSMAのほうが少なくなりました。「SMMAだからだましが少ない」とはいえません。

天井から売りサインが出るまでの本数

天井から価格が線を下抜けるまでの本数と、天井から戻された幅を期間10・20・50で比べた棒グラフ。本数の中央値は期間20でSMAとEMAが5本、SMMAが6本、期間50でSMAが12本、EMAが11本、SMMAが16本。戻された幅は期間20でSMMAが2.40ATR
5通貨ペア・2016〜2025年・1時間足。天井は前後N本で終値が最も高い足(Dukascopyのティックからシストレ.COMが作成)

相場が天井をつけてから、価格が線を下抜けて売りサインになるまでの本数も測りました。期間20の中央値は、SMAとEMAが5本、SMMAが6本です。期間50では、SMAが12本、EMAが11本、SMMAが16本でした。天井から戻された幅(ATR比)は、期間20でSMAが2.01、EMAが1.98、SMMAが2.40です。サインが遅いぶんだけ、利益が戻されたあとでの合図になります。

スクロールできます
期間20の計測値SMAEMASMMA
式の上の遅れ(本数)9.59.519
価格の1段上げに50%追いつく本数9613
同じく90%に追いつく本数172344
価格との交差(1,000本あたり)117.1128.991.1
売りサインまでの本数(中央値)556
天井から戻された幅(ATR比・中央値)2.011.982.40

計測条件:上の表のうち、遅れと追いつく本数は合成データ、交差回数とサインまでの本数は、5通貨ペア・2016〜2025年・1時間足の自社計測です。

アドバイス

SMMAは「なめらか」だけど、その正体は「遅れ」。反応の速さを求めるなら、期間を短くするかEMAを選ぼうね。

SMMAの設定期間|期間を変えたときの遅れとクロス回数

SMMAの期間を5から200まで9通りに変えたときの折れ線グラフ。上段は価格との交差が1,000本あたり期間5で197回、期間20で91回、期間200で27回。下段は価格との平均の距離がATR比で期間5で0.7、期間20で1.6、期間200で5.7
5通貨ペア・2016〜2025年・1時間足・SMMAの期間別。期間の下の数字は式の上の遅れ(N−1本)。Dukascopyのティックからシストレ.COMが作成

期間は「遅れの本数」で選ぶ

SMMAの遅れは「期間−1」本です。期間20なら19本、期間50なら49本、期間200なら199本遅れて価格に付いてきます。時間足を変えても、遅れは「本数」で決まるため、1時間足の期間50は、50時間ぶんの遅れです。期間を決めるときは、「何本ぶん遅れてよいか」から逆算すると考えやすくなります。

期間別の計測値

スクロールできます
SMMAの期間式の上の遅れ(本数)価格との交差(1,000本あたり)価格との平均の距離(ATR比)
54197.10.67
87150.20.93
109132.91.07
1413109.71.32
201991.11.63
302973.62.07
504956.92.75
1009939.33.97
20019927.45.66

計測条件:USD/JPY・EUR/USD・GBP/USD・AUD/JPY・USD/CHFの1時間足、2016年1月〜2025年12月、終値。距離は、価格と線の差(絶対値)をATR(14本)で割った平均です。

期間を長くするほど、価格との交差は減り、距離は開きます。期間5では1,000本あたり197回も交差し、期間200では27回です。期間を2倍にしても交差が半分になるわけではなく、期間20から50にすると91.1回から56.9回、約6割になりました。

「定番の期間」に計測の裏づけはあるか

20・50・100・200のように区切りのよい数字がよく使われますが、これらが最適だという計測結果はありません。この記事の計測は、上の9通りを並べて、遅れ・交差・距離がどう変わるかを示したものです。トレードに使うなら、同じ時間足・同じ通貨ペアで、数通りの期間をMT4のバックテストで比べ、結果の信頼性も確かめてください。

遅れを小さくしたい場合は、設計上、遅れを抑えたWMA、DEMA、HMAなどの移動平均線もあります。値動きに合わせて速さが変わるKAMAやALMAもありますが、この記事では計測していません。

アドバイス

期間は「何本ぶん遅れてよいか」で決めよう。数字そのものに魔法はないよ。

SMMAの使い方|クロス売買の10年検証と押し目の見方

20期間線と50期間線の交差が1通貨ペアで年に何回出るかを、2016年から2025年まで示した折れ線グラフ。10年平均はSMAが136回、EMAが115回、SMMAが62回で、SMMAは毎年SMAの半分前後
5通貨ペア・2016〜2025年・1時間足・20期間線と50期間線の交差(1通貨ペアあたりの年間回数)。Dukascopyのティックからシストレ.COMが作成

2本のSMMAのクロスは年に何回出るか

短期の線が長期の線を下から上へ抜けたら買い、上から下へ抜けたら売りというのが、ゴールデンクロス・デッドクロスの基本の使い方です。1時間足でSMMAの20期間線と50期間線を使うと、クロスは1通貨ペアで年に約62回(10年平均)でした。同じ期間のSMAでは約136回、EMAでは約115回なので、回数はSMMAが一番少なくなります。年ごとの回数は、SMMAが56〜69回の範囲でした。

20期間線と50期間線のクロスで売買した10年の結果

20期間線と50期間線のクロスで売買したときのPFを、SMA・EMA・SMMAで比べた2段の棒グラフ。1時間足のコスト後は、SMAが0.99、EMAが1.05、SMMAが0.93。4時間足のコスト後は、SMAが0.95、EMAが0.98、SMMAが1.00
5通貨ペア・2016〜2025年・クロスで買いと売りを入れ替える(ドテン)・次の足の始値で売買・スプレッドを差し引き。Dukascopyのティックからシストレ.COMが作成

クロスだけで売買したら、成績はどうなるかも計測しました。短期線が長期線を上抜けたら買い、下抜けたら売りに入れ替えて、常にどちらかを持つルールです。売買は次の足の始値で行い、売買した時間帯の実測の平均スプレッド(1取引あたり約0.9pips)を差し引いています。損切りは置いていません。

スクロールできます
20期間線と50期間線のクロス取引数勝率PF(コスト前)PF(コスト後)1取引の平均(pips)合計(コスト後・pips)
1時間足 SMA6,77136.7%1.020.99−0.37−2,476
1時間足 EMA5,75930.9%1.081.05+1.20+6,906
1時間足 SMMA3,08029.5%0.950.93−2.62−8,063
4時間足 SMA1,76236.4%0.960.95−2.77−4,875
4時間足 EMA1,49331.0%1.000.98−0.84−1,260
4時間足 SMMA77527.9%1.011.00−0.26−199

計測条件:USD/JPY・EUR/USD・GBP/USD・AUD/JPY・USD/CHFの5通貨ペア合計、2016年1月〜2025年12月、ドテン、損切りなし。シストレ.COM自社計測です。

1時間足のSMMA(20期間線と50期間線)は、取引数3,080回、勝率29.5%、コスト後のPFは0.93で、合計は−8,063pipsでした。5通貨ペアすべてでコスト後のPFが1.0を下回り(0.87〜0.98)、勝ちの平均は+120pips、負けの平均は−54pipsです。勝率が低く、たまに大きく取る形ですが、それでも合計は負けでした。4時間足のSMMAは、コスト後のPFが1.00で、ほぼ損益ゼロです。

SMAとEMAも同じ形で試しました。1時間足のEMAはコスト後のPFが1.05でしたが、1取引の平均は+1.20pips(誤差の目安±1.17pips)で、ゼロと区別できる大きさではありません。なお、EMA(39)とEMA(99)のクロスは、SMMA(20)とSMMA(50)のクロスと同じ線なので、結果も同じです。

1時間足のSMMA 20期間線と50期間線のクロスで売買したコスト後のPFを年ごとに示した棒グラフ。2018年1.02、2019年1.19、2020年1.36、2022年1.05、2024年1.33は1.0を超え、2016年0.78、2023年0.62、2025年0.73などは下回る
5通貨ペア・2016〜2025年・1時間足・コスト後のPF(年ごと)。Dukascopyのティックからシストレ.COMが作成

年ごとに見ると、コスト後のPFが1.0を超えたのは10年のうち5年(2018・2019・2020・2022・2024年)で、2020年の1.36から2023年の0.62まで大きく振れました。この計測からは、20期間線と50期間線のSMMAクロスだけで安定して勝てるとはいえません。

押し目買い・戻り売りで使うときの見方

SMMAを押し目買いや戻り売りの目安にする使い方もあります。上昇中に価格が線まで下がって戻れば押し目、下降中に価格が線まで上がって戻れば戻り売りの候補です。押し目買いの基本は別の記事で解説しています。SMMAは遅れが大きいため、期間20で価格との平均の距離がATRの1.63倍、期間50では2.75倍あり、短い期間ほど価格の近くを通ります。線に触れたあとに反発した割合は、この記事では計測していません。サポートライン・レジスタンスラインや、上位足の向きを確かめるマルチタイムフレーム分析と合わせて、自分の通貨ペアと時間足で確かめてください。

本記事は情報提供のみを目的としており、投資勧誘を目的とするものではありません。FX取引は元本を失うリスクがあります。投資は自己責任で、余剰資金の範囲で慎重に判断してください。過去の計測結果は将来の成績を保証しません。損切りの置き方は損切りのルールも参考にしてください。

アドバイス

SMMAのクロスは、遅いぶん「合図が出たときにはもう動いたあと」になりやすいよ。売買の合図というより、方向の確認に使うのが現実的だね。

SMMAと組み合わせるインジケーター|MACDの絞り込みを実測

MACDのクロス後24本以内に順方向へ1ATR先に動いた割合の棒グラフ。全部のクロスは50.9%(19,281件)、SMMA50の向きと一致したクロスは51.2%(9,848件)、逆のクロスは50.6%(9,433件)で、誤差の範囲を示す線は50%をまたぎ、3本とも差が出ない
5通貨ペア・2016〜2025年・1時間足・MACD(12,26,9)のクロスとSMMA50の向き。Dukascopyのティックからシストレ.COMが作成。線は95%の範囲

MACDのクロスをSMMAの向きで絞ると、効果はあるか

よく紹介される組み合わせに、MACDのクロスのうち、SMMAの向きと同じ向きのものだけを使う方法があります。これを計測しました。MACD(12,26,9)がクロスした足から24本以内に、クロスの向きへ1ATR先に動いたら勝ち、逆に1ATR動いたら負けとして数え、どちらにも届かなかったクロスは除きました。

結果は、全部のクロスで勝ちの割合が50.9%(19,281件)、SMMA50が同じ向きのクロスで51.2%(9,848件)、逆向きのクロスで50.6%(9,433件)でした。誤差の範囲(95%)は、どれも50%をまたいでおり、同じ向きに絞っても有意な差はありません。比較のため、MACDと関係なく全ての足で上下どちらが先に1ATR動くかも数えましたが、上が先の割合は49.4%で、ほぼ五分五分です。

RSI・ボリンジャーバンド・ATRとの使い分け

SMMAは方向、RSIやMACDは勢いというように、役割を分けて使う考え方は広く知られています。ただ、この記事で計測したのはMACDの絞り込みだけで、RSI・ボリンジャーバンド・ATR・ADXとの組み合わせは未計測です。それぞれの使い方は、各記事で解説しています。

  • RSI:買われすぎ・売られすぎの目安。SMMAとは別の角度の情報です。
  • ボリンジャーバンド:中心線は20期間の単純移動平均で、SMMAとは別の線です。
  • ATR:値幅の目安。損切り幅や、線との距離を測る物差しになります。
  • ADX:トレンドの強さの目安。レンジで線が頻繁に交差する場面の見分けに使われます。

どの組み合わせも、「使えば勝てる」という計測結果はありません。使うなら、自分の通貨ペア・時間足・期間で、過去のチャートやデモ口座で確かめてからにしてください。

アドバイス

MACDをSMMAの向きで絞っても、数字は変わらなかったよ。「組み合わせれば勝てる」は思い込みかもしれないね。

SMMAインジケーターのダウンロードとMT4・MT5での表示方法

ダウンロードしたzipの中身と入れる場所を示した図。MT4フォルダのSMMA_systre.ex4はMT4のMQL4のIndicatorsへ、MT5フォルダのSMMA_systre.ex5はMT5のMQL5のIndicatorsへ入れる。MT4のex4はMT5では動かない
配布zip(smma-indicator.zip)の中身と入れる場所

SMMAインジケーター ダウンロード(SMMA_systre)

以下のボタンから、「SMMA_systre」(MT4用 .ex4・MT5用 .ex5)をダウンロードできます。

zipの中にMT4フォルダとMT5フォルダがあります。MT4のex4はMT5では動かないため、使うほうのファイルを取り出してください。

標準の移動平均線で表示する方法(インストール不要)

MT4・MT5の標準のMoving Averageの設定画面を再現した図。Periodは20、Shiftは0、MA methodはSmoothed(緑で強調)、Apply toはClose
標準のMoving Averageの設定項目を再現した図です(実画面ではありません)。項目名は版により多少異なります

MT4・MT5には、配布版を入れなくても、標準の移動平均線でSMMAを表示できます。メニューの「挿入」→「インディケータ」→「トレンド」→「Moving Average」を選び、設定画面で、移動平均の種別(MA method)を「Smoothed」にします。期間(Period)に使いたい数字、適用価格(Apply to)に「Close」(終値)を選んで「OK」を押すと、チャートに線が描かれます。2本表示したいときは、期間を変えて2回追加します。

配布版SMMA_systreのインストール手順

STEP
ダウンロードしたファイルを解凍する

上のボタンのzipを解凍すると、MT4フォルダ(SMMA_systre.ex4)とMT5フォルダ(SMMA_systre.ex5)が出てきます。使うほうのファイルを取り出します。

STEP
Indicatorsフォルダに入れる

メニュー「ファイル」→「データフォルダを開く」から、MT4なら「MQL4」→「Indicators」、MT5なら「MQL5」→「Indicators」を開き、ex4またはex5を移動します。

STEP
再起動してチャートに適用する

再起動するか、ナビゲーターで右クリックして「更新」を選びます。一覧に出たSMMA_systreをチャートにドラッグ&ドロップすると、設定画面が開きます。

MT4のUSD/JPY 1時間足のチャートにSMMAを表示した実画面。黒い背景の緑色の足の上に、黄色のなめらかなSMMAの線が重なっている
MT4のUSD/JPY 1時間足にSMMAを表示した実画面(黄色の線がSMMA)

利用上の注意

  • シストレ.COMの登録口座で利用できます。認証が行われていない口座では使えません。
  • 無料配布のサンプルです。商用利用と再配布は禁止です。
  • 出所のわからない改変版は、誤作動や情報流出の恐れがあります。配布元を確認してください。
アドバイス

入れたら、まず期間20と50を並べて、クロスの前後で価格がどう動いたか過去のチャートで見てみてね。

要点
・SMMAは「(前回の値×(期間−1)+終値)÷期間」で更新する移動平均線で、期間NのSMMAはEMA(2N−1)と同じ線です。
・同じ期間では、SMMAの遅れはSMAとEMAの約2倍(期間20で19本と9.5本)でした。
・自社計測(5通貨ペア・1時間足・2016〜2025年)では、20期間線と50期間線のクロス売買はコスト後のPF 0.93で、MACDをSMMAの向きで絞っても差は出ませんでした。
・MT4・MT5では、標準のMoving Averageの種別を「Smoothed」にすると表示できます。

SMMAのよくある質問

SMMAとは?

Smoothed Moving Averageの略で、日本語では平滑移動平均線といいます。前回の値に新しい終値を「1÷期間」だけ足して更新する移動平均線で、MT4・MT5の標準の移動平均線にある計算方法の1つです。

SMMAとSMA・EMAの違いは?

同じ期間では、SMMAの遅れはSMAとEMAの約2倍です。期間20なら、遅れはSMAとEMAが9.5本、SMMAが19本です。SMMAの期間NはEMAの期間2N−1と同じ線になります。

SMMAの計算式は?

SMMA(今回)=(SMMA(前回)×(期間−1)+今回の終値)÷期間です。期間20で前回が150.000、終値が151.000なら、今回は150.050になります。

SMMAの設定期間は何がよいですか?

最適といえる期間は計測できていません。遅れは「期間−1」本なので、何本ぶん遅れてよいかから選びます。自社計測では、期間を5から200に長くすると、価格との交差は1,000本あたり197回から27回に減りました。

SMMAのクロスは有効なエントリーシグナルですか?

単独では有効といえません。自社計測(5通貨ペア・2016〜2025年・1時間足)で、20期間線と50期間線のクロス売買はコスト後のPFが0.93、4時間足でも1.00でした。

SMMAはサポート・レジスタンスとして機能しますか?

この記事では計測しておらず、機能するとは言い切れません。SMMAは傾きのある動的な線で、遅れが大きいため、期間20でも価格との平均の距離がATRの1.63倍あります。使う場合は、水平線のサポート・レジスタンスと重なる場面などで、確認材料の1つにとどめます。

MT4・MT5でSMMAを表示するには?

「Moving Average」を追加し、種別(MA method)を「Smoothed」にします。当サイトの配布版SMMA_systre(MT4用.ex4・MT5用.ex5)を、Indicatorsフォルダに入れて使うこともできます。

SMMAのまとめ

SMMAは、前回の値を大きく引き継いで更新する、動きの遅い移動平均線です。期間NのSMMAはEMA(2N−1)と同じ線で、同じ期間ではSMAやEMAの約2倍遅れます。交差が少ないのは遅れのためで、だましに強いわけではありません。自社計測では、20期間線と50期間線のクロス売買はコスト後で損益ゼロに届かず、MACDをSMMAの向きで絞っても差は出ませんでした。SMMAは、遅れを理解したうえで、方向の確認に使うのが現実的です。使う前に、通貨ペアと時間足を決めて過去のチャートで確かめ、デモ口座で検証してください。FXは元本を失うリスクがあり、過去の計測結果は将来の成績を保証しません。

⚠ リスクに関する注意事項

本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。FX取引はレバレッジ取引の特性上、預託した証拠金以上の損失が生じる可能性があります。取引の際は、ご自身の判断と責任において行ってください。詳しくは特定商取引法に基づく表記をご確認ください。

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シストレ.COM編集部は、FX自動売買(EA)とテクニカル分析を専門とするインターネットメディア「シストレ.COM」の編集チームです。200本以上のEAのフォワードテスト結果を公開し、実際の運用データに基づいた客観的な情報を発信しています。記事の執筆・監修はMetaTrader(MT4/MT5)での実運用経験を持つスタッフが担当。

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