移動平均線の使い方・おすすめパラメーター設定|特徴とメリット

FX 移動平均線

移動平均線は、直近の終値を平均した値を線にしたもので、価格の細かな上下をならして、向きを見やすくする道具です。この記事では、計算方法とSMA・EMA・SMMA・WMAの違い、本数の選び方、ゴールデンクロス・デッドクロス、パーフェクトオーダー、グランビルの法則、MT4・MT5での表示方法を説明します。あわせて、Dukascopy のティックから作った足で、ドル円・ユーロドル・ポンドドル・豪ドル円の4通貨ペアを、2016年1月〜2025年12月の10年分で測りました。ゴールデンクロス・デッドクロスの後に価格がクロスの向きへ動いた割合は、16の条件のうち15で、無作為に選んだ足の範囲に入りました。「クロスのあとは上がる・下がる」とは言えない結果でした。

目次

移動平均線とは|直近の終値を平均して、価格の動きをなめらかにした線

2024年4月から8月のドル円の日足ローソク足に、SMA20・SMA50・SMA200の3本の線を重ねたグラフ。短い本数の線ほど価格の近くを動いている
出典: Dukascopy のティックから作った足(売値・UTC)。2024年4〜8月のドル円・日足と、SMA(単純移動平均)の20・50・200本。足の色は緑が陽線(上昇)、赤が陰線(下落)。

図は、2024年4〜8月のドル円の日足に、SMA(単純移動平均)の3本を重ねたものです。価格は7月3日に高値161.95円をつけ、8月5日に安値141.68円まで下がりました。7月3日の時点で、SMA20は159.25円、SMA50は157.46円、SMA200は151.05円でした。平均する本数が短い線ほど価格の近くを動き、長い線ほどゆっくり動いています。

移動平均線の見方|線の向きと、価格との位置

移動平均線は、線の向きで相場の流れを見ます。線が上向きで、価格が線の上にあれば上昇の流れ、線が下向きで、価格が線の下にあれば下落の流れとして読むのが基本です。線が横ばいのときは、はっきりした流れがない状態として読みます。サポートやレジスタンスの線と合わせた見方は、サポートラインとレジスタンスラインの記事で説明しています。

短期・中期・長期の線|本数は足の種類で時間が変わる

平均する足の数を、この記事では「本数」と呼びます。5〜20本を短期、50〜100本を中期、200本を長期と呼び分ける例がありますが、決まりはありません。同じ20本でも、15分足なら5時間、1時間足なら20時間、日足なら20日で、足の種類によって見ている時間の長さが変わります。

移動平均線の本数5・20・50・200を、15分足・1時間足・日足でそれぞれ何時間・何日に当たるかを並べた対応表
本数を、足の種類ごとの時間に直した表(15分足と1時間足は足が続く間の時間、日足は1本を1日と数える)。
アドバイス

同じ「20」でも、1時間足と日足では見ている長さが違うよ。本数は、足の種類とセットで考えようね。

移動平均線の計算方法|SMA・EMA・SMMA・WMAの4種類

20本のSMA・EMA・WMAで、最新の足から何本前の終値に何%の重みが掛かるかを、点で並べた図。SMAは一定、EMAとWMAは新しい足ほど重い
式で作った合成データ・実際の相場ではない。20本のSMA・EMA・WMAで、k本前の終値に掛かる重みの割合。

移動平均線は、直近N本の終値に重みを付けて足し合わせた値を、足ごとに線でつないだものです。違いは、どの終値にどれだけ重みを掛けるかだけです。図は本数Nが20のときの重みで、SMAは20本すべてが5%ずつ、EMAとWMAは最新の足がそれぞれ約9.5%で、古い足ほど小さくなります。

SMA(単純移動平均)|終値を同じ重さで平均する

SMAは、直近N本の終値の合計をNで割った値です。終値が100、102、101、103、104円の5本なら、合計510円を5で割って、SMA5は102.0円です。新しい足が1本増えると、いちばん古い足が外れるため、外れた足の値が大きいと、線が急に動くことがあります。くわしくはSMAの記事にあります。

EMA(指数移動平均)|新しい終値ほど重くする

EMAは、「今回の終値×α+前回のEMA×(1−α)」で毎回更新します。αは2÷(N+1)で、N=20なら約9.5%です。古い終値の重みは、1本さかのぼるごとに(1−α)倍、つまり約0.905倍になり、指数的に小さくなります。EMAは前回の値を引き継ぐので、20本より前の終値にも重みが残り、その合計は約13.5%です。くわしくはEMAの記事にあります。

SMMA(平滑移動平均)とWMA(加重移動平均)

SMMAは、「(前回のSMMA×(N−1)+今回の終値)÷N」で更新します。期間NのSMMAは、期間(2N−1)のEMAと同じ線になります。20本のSMMAは、39本のEMAと同じです。WMAは、最新の足にN、その前にN−1、…、いちばん古い足に1の重みを掛けて、重みの合計で割ります。20本なら、最新の足の重みが20÷210で約9.5%、いちばん古い足が1÷210で約0.5%です。MT4・MT5では、WMAは「LWMA」の名前で選びます。くわしくはWMAの記事にあります。

4種類の違いを表で比べる

SMA・EMA・SMMA・WMAの計算のしかたと、20本のときの遅れ、MT4・MT5での名前を並べた比較表
4種類の計算方法の比較表。遅れは、直線的に上昇する価格での、価格と線の差を本数で表したもの(N=20)。

表の「遅れ」は、価格が一定の速さで上がり続けたときに、線が価格より何本分あとを追うかを、式から計算した値です。N=20で、SMAとEMAは9.5本、WMAは約6.3本、SMMAは19本です。SMMAは数値でも確かめ、直線的に上がる価格との差が19.0本になることを見ました。同じ本数なら、WMAがいちばん価格に近く、SMMAがいちばん遅れます。

価格が急に動いたときの、線の追いつき方

2024年7月31日から8月7日のドル円1時間足の終値と、20本のSMA・EMA・WMAを重ねた折れ線グラフ。価格が急落したあと、3本の線が遅れて下がっている
出典: Dukascopy のティックから作った足(売値・UTC)。2024年7/31〜8/7のドル円・1時間足の終値と、20本のSMA・EMA・WMA。週末は足がないため詰めて表示。

図は、2024年8月初めの急落です。ドル円は7月31日に153.57円(1時間足の終値)まで上がったあと、8月5日12時(UTC)に142.25円まで下がりました。この安値の足で、線と終値の差は、SMAが2.18円、EMAが1.94円、WMAが1.26円でした。線は、価格が大きく動いたあとから追いかけるため、動きの途中では価格より遅れます。

その他の移動平均線

標準の4種類のほかに、移動平均線を組み合わせたり、重みを変えたりした線があります。DEMA、TEMA、HMA、KAMA、ALMAのほか、期間の違う線を何本も並べるGMMAやレインボーがあります。出来高をもとにしたアンカードVWAPは、移動平均線とは別の、平均価格の線です。

アドバイス

計算の違いは、重みの付け方の違いだよ。同じ本数でも、線の動きが少しずつ変わるんだ。

移動平均線の期間設定|本数を変えると、横切る回数と戻る割合が変わる

SMA・EMA・WMAの本数を5から200まで変えたときの、価格が線を横切る年間の回数を、1時間足と日足で並べた折れ線グラフ。本数が長いほど回数が減っている
出典: Dukascopy のティックから作った足(売値・UTC)。4通貨ペアの2016〜2025年。足の終値が線の反対側に移ったときを1回と数える。

本数を5本から200本まで6通り、SMA・EMA・WMAの3種類で、価格が線を横切る回数を数えました。ドル円・ユーロドル・ポンドドル・豪ドル円の4通貨ペアを、2016年1月〜2025年12月の10年分で、1時間足と日足の両方で数えています。足の終値が線の反対側に移ったときを「横切った」と1回と数え、その後5本以内に終値が元の側へ戻ったものを「戻った」と数えます。最初の200本は、線が安定しないため数えていません。

本数が長いほど、横切る回数は減る

1時間足のSMAで、1ペアの1年あたりの回数は、5本で1,691回、20本で723回、50本で432回、200本で206回でした。日足のSMAでは、20本で33.4回、50本で21.6回、200本で8.5回です。本数が10本以上では、すべての足の種類で、回数はSMAがいちばん少なく、EMA、WMAの順に多くなりました(5本だけは、EMAがSMAより少なくなりました)。1時間足のSMA20は、10年・4ペアで28,904回の横切りがあります。日足のSMA200は、10年・4ペアで339回と、数が少ない点に注意してください。

横切った後、5本以内に元の側へ戻った割合

価格が線を横切ったあと、5本以内に元の側へ戻った割合を、本数5から200まで、1時間足と日足で並べた折れ線グラフ。短い本数ほど割合が高い
出典: Dukascopy のティックから作った足(売値・UTC)。4通貨ペアの2016〜2025年。戻った割合は、5本以内に終値が元の側へ戻った回数÷横切った回数。

1時間足では、3種類とも、本数が短いほど戻った割合が高くなりました。SMAは5本で79.4%、20本で57.8%、200本で56.1%です。日足も、5本の75.1〜82.4%から20本で56.1〜60.8%に下がり、50〜200本は53.7〜58.5%でした。短い本数の線は、横切ってもすぐに元の側へ戻ることが多く、横切りが「向きが変わった」ことを示さない場合が多い、という数字です。

値動きの順序を並べ替えた価格でも、横切って戻ることは起きる

1時間足で、実際の価格と、値動きの順序を並べ替えた価格について、線を横切った回数と戻った割合を、SMA・EMA・WMAの20・50・200本で比べた表
出典: Dukascopy のティックから作った足。回数は1ペア1年あたり。戻りは、5本以内に元の側へ戻った割合。並べ替えは各ペア5回ずつ。

横切って戻る割合のうち、どこまでが線の作りによるものかを見るために、各ペアの1時間ごとの値動きの順序を無作為に入れ替えた価格を作り、同じ数え方で比べました(並べ替えは各ペア5回ずつです)。表の「戻り」は、5本以内に元の側へ戻った割合です。並べ替えた価格でも、戻った割合は53.1〜59.2%あり、線を横切ってすぐ戻ることは、移動平均線の作りだけでも半分以上で起きます。実際の価格は、並べ替えた価格より、戻った割合が3.0〜4.2ポイント高く、横切る回数も5.6〜10.4%多くなりました。この差の一部は、偶然でも生じえます。

よく挙げられる本数の組み合わせ

短い線と長い線の2本を使う例として、次の組み合わせがよく挙げられます。どれが良いかを測ったものではなく、この記事の測定は、本数ごとの横切る回数と戻った割合までです。

使い方の例組み合わせ
短い時間の売買EMA5とSMA20
1日の中の売買EMA20とSMA50
数日〜数週間の売買SMA50とSMA200
本数の組み合わせの例。決まりではありません。
アドバイス

本数が短いほど、線はこまめに価格を追うけれど、横切ってもすぐ戻る割合が高いんだ。長さは、見たい時間の長さで決めよう。

移動平均線のゴールデンクロスとデッドクロス|クロスの後の向きを10年で測る

ユーロドル1時間足のローソク足にSMA20とSMA50を重ね、20本が50本を上へ抜けた点と下へ抜けた点に三角印を付けたグラフ
出典: Dukascopy のティックから作った足(売値・UTC)。ユーロドル・1時間足の2024年4月8〜17日。足の色は緑が陽線(上昇)、赤が陰線(下落)。

ゴールデンクロスとデッドクロスの意味

ゴールデンクロス(GC)は、短い本数の線が、長い本数の線を下から上へ抜けること、デッドクロス(DC)は、上から下へ抜けることです。図は、ユーロドルの1時間足で、SMA20がSMA50を上へ抜けた点(GC・青の上向き三角)と、下へ抜けた点(DC・紫の下向き三角)です。2024年4月8日16時(UTC)のGCは終値1.0850で、24本後は1.0854(+4 pips)、120本後は1.0636(−214 pips)でした。4月10日11時のDCは終値1.0856で、24本後は1.0728(−128 pips)でした。1つの例では、クロスの向きと、そのあとの値動きが一致するかどうかは分かりません。

10年・4通貨ペアで、クロスの後の向きを測る

ゴールデンクロス後に上がった割合と、デッドクロス後に下がった割合を、8つの条件で、無作為に選んだ足の範囲と並べた図。16のうち15が範囲の中にある
出典: Dukascopy のティックから作った足(売値・UTC)。4通貨ペアの2016〜2025年。範囲は、同じ件数を無作為に選ぶ操作を1,000回行った結果の5〜95%点。

図の「20/50」は、SMA20とSMA50のクロス、「50/200」は、SMA50とSMA200のクロスです。1時間足では24本後と120本後、日足では5日後と20日後の価格を、クロスした足の終値と比べました。ゴールデンクロスは上がった割合、デッドクロスは下がった割合です。比べる相手は、同じ4ペアの足から、ペアごとに同じ件数を無作為に選び、同じ割合を出す操作を1,000回行った結果の5〜95%点です。件数は、1時間足の20/50が約2,700回、50/200が約800回、日足の20/50が約130回、50/200が35回(GC)と32回(DC)でした。

GC・DCで8条件ずつ、計16の比べ方のうち、無作為の範囲の外に出たのは1つだけでした。日足50/200のDCの20日後で、下がった割合は65.6%、範囲は34.4〜59.4%です(32回)。範囲の端に接していたものが2つあり、1時間足50/200のDCの24本後(実際45.9%・範囲45.7〜51.5%)と、日足50/200のGCの5日後(実際65.7%・範囲40.0〜65.7%)です。範囲は5〜95%点なので、条件ごとに約1割は範囲の外に出ます。16の比べ方で1つ外れたことは、偶然の範囲と考えられます。件数が最も多い1時間足の20/50では、GCの24本後が52.8%、120本後が52.3%、DCの24本後が49.2%、120本後が47.6%で、4つとも範囲の中でした。

アドバイス

クロスは、あとから「向きが変わった」と分かる目印だよ。クロスのあとの向きを当てるものとは、この測定では言えなかったんだ。

移動平均線のパーフェクトオーダー|3本の並びと、続く長さ

2022年から2023年のドル円日足の終値に、EMA20・SMA50・SMA200の3本の線を重ね、3本が同じ向きに並んだ区間を青とオレンジで色分けしたグラフ
出典: Dukascopy のティックから作った足(売値・UTC)。2022〜2023年のドル円・日足。区間は、並び順が3本とも同じ向きで続いた期間。

パーフェクトオーダーとは

パーフェクトオーダーは、期間の違う3本の移動平均線が、短い順に上から並ぶ(または下から並ぶ)状態です。この記事では、EMA20>SMA50>SMA200を上向きの並び、EMA20<SMA50<SMA200を下向きの並びと呼びます。図は2022〜2023年のドル円の日足で、上向きの並び(青)が4回、下向きの並び(橙)が2回ありました。たとえば、上向きの並びは2022年1月2日から7月31日まで181日続き、下向きの並びは2022年12月30日から2023年2月13日まで39日続きました。くわしくはパーフェクトオーダーの記事にあります。

どれくらいの割合で、並んでいるのか

4通貨ペア・2016〜2025年で、パーフェクトオーダーだった足の割合を数えました(最初の200本は除外)。1時間足は248,210本のうち、上向きの並びが32.0%、下向きの並びが27.8%で、合わせて59.9%です。日足は11,611日のうち、上向きが33.5%、下向きが27.2%で、合わせて60.6%でした。4ペアの合計で、ペア別には分けていません。

並びが続いた長さ

パーフェクトオーダーが続いた区間の長さを4段階に分け、区間の数の割合と、その中の足の数の割合を、1時間足と日足で比べた棒グラフ
出典: Dukascopy のティックから作った足(売値・UTC)。4通貨ペアの2016〜2025年。区間の割合は区間の総数、足の割合はパーフェクトオーダーだった足の総数が分母。

並びが続いた区間は、1時間足で3,563回(1ペア1年あたり約89回)、日足で168回(約4.2回)ありました。長さの中央値は、1時間足で33本、日足で36日です。区間の長さを4段階に分けると、1時間足では25〜120本の区間が全体の59.1%で最も多く、1〜5本の短い区間も10.1%ありました。ただし、足の数で見ると、1〜5本の区間は全体の0.7%にすぎず、25〜120本が76.5%、121本以上が13.3%を占めます。日足でも、1〜5日の区間は区間の数の10.7%、足の数では0.7%でした。分母は、区間の割合が区間の総数(1時間足3,563・日足168)、足の割合がパーフェクトオーダーだった足の総数(1時間足148,636本・日足7,042日)です。

アドバイス

3本がそろっても、1割ほどは5本以内で崩れているよ。「そろった」だけで安心しないで、続く長さも見てね。

移動平均線のグランビルの法則|買い4つ・売り4つの見方

グランビルの法則の買い4つと売り4つを、価格と移動平均線の位置関係で描いた模式図。各パターンに印が付いている
式で作った模式図・実際の相場ではない。8つは一般に知られる分け方で、成績は示していない。

グランビルの法則は、移動平均線と価格の位置関係から、買いと売りの目安をそれぞれ4つに分けた見方です。図は、その8つを模式的に描いたもので、実際の相場の図ではありません。

買いの目安の4つ

  • 買い1: 線が横ばい〜上向きに変わり、価格が線を下から上へ抜ける
  • 買い2: 線が上向きのまま、価格が線を割った後すぐ戻る
  • 買い3: 線が上向きのまま、価格が線に近づいて割らずに反発する
  • 買い4: 線が下向きで、価格が線から大きく下に離れた後に反発する

売りの目安の4つ

  • 売り1: 線が横ばい〜下向きに変わり、価格が線を上から下へ抜ける
  • 売り2: 線が下向きのまま、価格が線を上抜けた後すぐ戻る
  • 売り3: 線が下向きのまま、価格が線に近づいて抜けずに反落する
  • 売り4: 線が上向きで、価格が線から大きく上に離れた後に反落する

この記事で測っていないこと

8つの目安ごとの成績は、この記事では測っていません。「離れた」「近づいた」の基準は人によって違い、数字にして測るには、基準を先に決める必要があります。成績を知りたい場合は、基準を決めて過去の相場で試す必要があります。くわしい見方はグランビルの法則の記事にあります。

アドバイス

8つは、線の向きと価格の位置の組み合わせだよ。図は説明用だから、実際のチャートは形がもっと崩れるんだ。

移動平均線のMT4・MT5での設定方法|本数・計算方法・適用価格

MT4・MT5の標準の移動平均線iMAで決める4つの項目、本数・ずらす本数・計算方法・計算に使う価格の意味と選べる値を並べた表
iMA関数の4つの設定。中央値は(高値+安値)÷2、典型値は(高値+安値+終値)÷3、加重値は(高値+安値+終値×2)÷4。設定画面の表記は版により異なる。

標準の移動平均線をチャートに出す

MT4・MT5には、標準で移動平均線が入っています。メニューの「挿入」→「インディケータ」→「トレンド」→「Moving Average」を選ぶと、設定画面が開きます。本数、ずらす本数、計算方法、使う価格を決めて、色を選んでOKを押すと、チャートに線が出ます。インストールは要りません。

設定項目の意味

設定は4つで、表のとおりです。ma_periodは平均する本数、ma_shiftは線を右へずらす本数で、0ならずらしません。ma_methodはSMA、EMA、SMMA、LWMAの4つから選びます。applied_priceは、終値を基本に、始値・高値・安値・中央値・典型値・加重値から選べます。この記事の測定は、すべて終値で計算した線です。

2本・3本の線を重ねて表示する

同じ操作を繰り返せば、本数や計算方法の違う線を、何本でも重ねられます。たとえば、1本目をEMA20、2本目をSMA50、3本目をSMA200にして、色を変えれば、パーフェクトオーダーの図と同じ表示になります。

アドバイス

まずは標準の線を出して、本数を変えながら見てみよう。線が何本あるかは、あとから増やせるよ。

移動平均線インジケーターのダウンロード|MT4・MT5用の無料配布

配布zipの中のMT4用SMA_systre.ex4とMT5用SMA_systre.ex5を、それぞれ入れるMQL4とMQL5のIndicatorsフォルダと対応させた表
配布zipの中身と、入れるフォルダ。ファイルは、MT4フォルダのex4とMT5フォルダのex5の2つ。

ダウンロード

以下のボタンから、「SMA_systre」(MT4用 .ex4・MT5用 .ex5)をダウンロードできます。zipの中には、MT4フォルダ(SMA_systre.ex4)とMT5フォルダ(SMA_systre.ex5)が入っています。MT4のex4は、MT5では動きません。

インストール手順(MT4・MT5共通)

STEP
ダウンロードしたファイルを解凍する

zipを解凍すると、MT4フォルダ(SMA_systre.ex4)とMT5フォルダ(SMA_systre.ex5)が出てきます。使うほうのファイルを取り出します。

STEP
Indicatorsフォルダに入れる

メニューの「ファイル」→「データフォルダを開く」から、MT4なら「MQL4」→「Indicators」、MT5なら「MQL5」→「Indicators」を開き、ex4またはex5を移動します。

STEP
再起動してチャートに適用する

再起動するか、ナビゲーターで右クリックして「更新」を選びます。一覧に出たSMA_systreを、チャートにドラッグ&ドロップすると、設定画面が開きます。

利用上の注意

  • シストレ.COMの登録口座で利用できます。認証が行われていない口座では使えません。
  • 無料配布のサンプルです。商用利用と再配布は禁止です。
  • 出所のわからない改変版は、誤作動や情報流出の恐れがあります。配布元を確認してください。
アドバイス

MT4とMT5でファイルが違うよ。自分が使うほうのフォルダに入れてね。

移動平均線をEAで使うときの注意|確定した足の値で判定する

1時間足のSMA20・50・200で、足の途中で線に触れた回数と、その足が元の側で終わった割合を並べた棒グラフ。割合はどれも約51%
出典: Dukascopy のティックから作った足(売値・UTC)。4通貨ペア・1時間足・2016〜2025年。回数は1ペア1年あたり。

足の途中で線に触れた回数を測った

EAは、足の途中の値を毎回見ることもできます。そこで、1時間足で、直前の足の終わりのSMAの値に、次の足の途中で触れた回数を数えました。直前の終値が線の片側にあり、次の足の高値・安値が線に届いた場合を1回と数え、その足が元の側で終わった割合を出しています。SMA20では年1,434回(10年・4ペアで57,349回)触れ、そのうち51.3%が元の側で終わりました。SMA50は年875回で51.2%、SMA200は年420回で50.9%です。足の途中で線に触れても、その足が元の側で終わるか、反対側で終わるかは、ほぼ半々でした。SMA20で、終値で線の反対側に移った回数は年723回で、触れた回数の約半分です。

確定した足の値を読む書き方

形成中の足の値で判定すると、足が確定する前に線を越えて、確定時には元に戻る場合があります。MT4のiMA関数では、引数のshiftに1を指定すると、1本前の確定した足の値を読めます(0は形成中の足)。MT5ではiMAが指標のハンドルを返し、CopyBufferで値を読みます。このときも、開始位置に1を指定すると、確定した足の値を読めます。

アドバイス

足の途中で触れた回数は、終値で横切った回数の2倍ほどあったよ。EAは、確定した足の値で判定しよう。

移動平均線と組み合わせる指標|MACD・ボリンジャーバンドなど

MACD・ボリンジャーバンド・エンベロープ・DEMA・TEMA・HMAについて、移動平均線をどう使って作るかを並べた表
移動平均線を土台にした主な指標と、その計算。EMAのEMAは、EMAをもう一度EMAで平均した線。

移動平均線から作られている指標

多くの指標は、移動平均線を土台にしています。MACDは、EMA12本とEMA26本の差です。ボリンジャーバンドは、中心線に20本のSMAを使うのが標準で、その上下にバンドを引きます。DEMA、TEMA、HMAは、移動平均線を組み合わせて、遅れを小さくした線です。

別の見方を足す指標

移動平均線は、向きを見る道具で、勢いや値幅は表しません。勢いを見るRSI、値幅の平均を見るATR、ローソク足の形を見るピンバーなどを足す方法があります。この記事では、組み合わせた成績は測っていません。週足と日足の線を合わせる使い方は週足の記事、一目均衡表は転換線・基準線の記事にあります。

アドバイス

MACDやボリンジャーバンドも、中身は移動平均線だよ。線の動きが分かると、ほかの指標も読みやすくなるんだ。

要点
・移動平均線は、直近N本の終値に重みを付けて平均した線。SMAは同じ重み、EMAとWMAは新しい終値ほど重く、SMMAはEMA(2N−1)と同じ線
・遅れ(直線的な上昇での線と価格の差)は、20本でSMAとEMAが9.5本、WMAが約6.3本、SMMAが19本
・この記事の測定は、Dukascopy のティックから作った足、ドル円・ユーロドル・ポンドドル・豪ドル円の4通貨ペア、2016〜2025年の10年分
・横切った後、5本以内に戻った割合は、1時間足のSMAで5本が79.4%、20本が57.8%、200本が56.1%。値動きの順序を並べ替えた価格でも、戻った割合は53.1〜59.2%
・GC・DCの後に価格がクロスの向きへ動いた割合は、16の比べ方のうち15が無作為の範囲の中(外の1つは日足50/200のDC・20日後・32回)
・パーフェクトオーダー(EMA20・SMA50・SMA200)だった足は、1時間足で59.9%、日足で60.6%。区間の中央値は1時間足33本、日足36日
・足の途中で線に触れた足が元の側で終わった割合は、SMA20・50・200で50.9〜51.3%
・測っていないのは、売買の損益、スプレッド、損切り、グランビルの8つの成績、ほかの通貨ペアと足の種類

移動平均線のよくある質問

移動平均線とは何ですか?

直近の終値の平均を、線にしたものです。価格の細かな上下がならされ、流れの向きを見やすくなります。

SMAとEMAは何が違いますか?

終値に掛ける重みが違います。SMAは全部同じ重み、EMAは新しい終値ほど重くなります。20本の遅れは、どちらも9.5本です。

20本・50本・200本のどれを使えばよいですか?

この測定では、決められませんでした。本数が長いほど横切る回数は減り、横切ってすぐ戻る割合も下がりました。成績は測っていません。

ゴールデンクロスのあとは、上がりますか?

上がるとは言えませんでした。16の比べ方のうち15は、無作為に選んだ足と同じ範囲に入っています。

MT4・MT5で移動平均線を出すには、どうしますか?

「挿入」メニューから選びます。「インディケータ」→「トレンド」→「Moving Average」で、本数と計算方法を決めてOKを押します。

配布のインジケーターは、MT5でも使えますか?

使えます。zipの中のex5を、MT5のMQL5の下のIndicatorsに入れます。ex4はMT4用で、MT5では動きません。

移動平均線のまとめ

移動平均線は、直近の終値を平均して、価格の動きをなめらかにした線です。SMA・EMA・SMMA・WMAは、終値に掛ける重みが違い、同じ20本でも、線の遅れと動きが変わります。Dukascopy のティックから作った1時間足と日足の10年分(4通貨ペア)で測ると、本数が長いほど横切る回数は減り、横切ってすぐ戻る割合も下がりました。ゴールデンクロス・デッドクロスの後に価格がクロスの向きへ動いた割合は、16の比べ方のうち15が、無作為に選んだ足の範囲に入りました。測っていないのは、売買の損益、スプレッド、損切り、グランビルの8つの成績、ほかの通貨ペアと足の種類です。

移動平均線を使った条件を自動で回して確かめたい場合は、EA(自動売買)の記事と、EAの選び方の記事があります。

この記事はFXの取引手法の情報提供で、特定の投資を勧めるものではありません。FXには価格変動のリスクがあり、元本を割り込むことがあります。取引は自己責任で、リスク管理をしたうえで行ってください。

⚠ リスクに関する注意事項

本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。FX取引はレバレッジ取引の特性上、預託した証拠金以上の損失が生じる可能性があります。取引の際は、ご自身の判断と責任において行ってください。詳しくは特定商取引法に基づく表記をご確認ください。

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FX 移動平均線

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この記事を書いた人

シストレ.COM編集部は、FX自動売買(EA)とテクニカル分析を専門とするインターネットメディア「シストレ.COM」の編集チームです。200本以上のEAのフォワードテスト結果を公開し、実際の運用データに基づいた客観的な情報を発信しています。記事の執筆・監修はMetaTrader(MT4/MT5)での実運用経験を持つスタッフが担当。

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